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@muranomasoho.bsky.social

#道端葉のいる世界第2話「旗を振る」前編🏳️‍🌈🏳️‍⚧️フィーヤン12月号に掲載していただいてます🙌

葉と同じく新入学した、もう一人の哲学生。大学デビューに挑戦するものの、初めての一人暮らしと大学生活の両立はなかなか難しくて…💦

紙でも電子でも読めます↓
amzn.asia/d/bzospFJ

2話の扉イラスト。大学校舎の前に、学生たちが歩いている。
元気よく走り出す葉、後ろを振り返るまどか。
中央で髪を掻き上げながら、正面を見て歩いてくる紫咲。
頭の後ろで手を組んでいる岳空。
ポケットに手を突っ込み、学生たちの後ろから歩いてくる卜部。

実力派タッグが送る、注日連載第2回！！
原作/村野真朱作画/文川和海
透明な世界にいた、もう一つの物語。

道端葉のいる世界　第2話前編｜旗を振る
哲学科に通うノンバイナリー大学生の日常と恋愛とエトセトラ

『道端葉のいる世界』2話の一コマ。
髪が長く、黒縁眼鏡の学生（紫咲）が空を見上げている。
ナレーション『大学デビューは　してみたい』

『道端葉のいる世界』2話の1シーン。
葉「じゃあまた授業でー」と言いながら、手を振り去っていく。
紫咲、ぶんぶんと全力で手を振り返す。

嬉しそうな紫咲の表情、アップ。
紫咲（友だちになりたい！）（がんばって話しかけよう！）
ナレーション『と　思ったものの』

November 10, 2025 at 9:01 AM

鯨の骨

@kuziranohone.bsky.social

9.【翻訳】伊雑伊

九．翻訳
　
「え？　本当に？」
　黙々と薬草の選別をしていた伊作が急に後ろを振り返って驚いたような声を上げた。そして天井を疑い深げに見上げて声をかける。
「雑渡さんいらっしゃってますか？」
　見つかった？　気配は完璧に消していたはずなのに。
　訝しみながらも天井裏から伊作の前に降りて姿を表す。　
「よく分かったね。気配はちゃんと消していたはずだけど」　
「コーちゃんが教えてくれました」
　掌を上にして示された指の先には忍者服を着た骸骨が佇んでいた。骨格標本のコーちゃん、と伊作は言うが何処の何奴なのだろうと思う。雑渡と同じくらいの背丈で、骨もしっかりしている。傷も無く、欠けも無い、完璧な成人男性の骨格。死因不明の伊作の友達。その上言葉まで喋ると言うのか。本当に何なのだろう。
「コーちゃんって喋るの？」
「喋りはしませんね」
　伊作は首を僅かに傾げる。どういう事なのだろうか。言葉以外で意思疎通をしているという事だろうか？
「えっと、実際にコーちゃんが声を出しているわけではなくて、脳内に直接言葉が浮かぶというか、概念的な声が聞こえるというか……」
　伊作自身もよく分かっていないらしいが、それがコーちゃんの言葉でコーちゃんが伊作に語りかけているのだと言うのはわかるらしい。しかもそ

れは普段使う言葉、書き文字とも違うという。
「伊作くんはそのコーちゃんの言葉がわかるってこと？」
「何となくですがわかりますよ。初めは全然わからなかったんですけど、だんだんとわかるようになってきました」
「へーすごいね」
　えへへ、と伊作は何処か嬉しそうに、恥ずかしそうに、はにかんで頭を掻いた。
「今は何か言っている？」
　伊作はチラリとコーちゃんに視線を動かした後、僅かに目を見開いて顔を赤らめた。
「折角だからもう少しゆっくりしていけばいいのに、と」
　伊作は視線を泳がせてそう言った。
　どうも違う言葉を言われたらしい事は雑渡にも分かる。何を言われたのかは開目分からないが。
　コーちゃんに視線を移す。骸骨は虚な眼を雑渡に向けていた。しかし雑渡には何故だか面白そうに笑っているように見えた。
　どうやら敵とは見なされていないらしい。今の所は。
「ふふ、じゃあお茶でもいただいて行こうかな」

November 9, 2025 at 12:42 PM

井

@ihikakaka.bsky.social

井「そういうもん？」
福「そういうもん。薔薇は薔薇。百合は百合。だからあんまり深く考えずに受け取りなよ」
井「そっか。そうだね」
福「そう。だからさ、この首筋に添えられた刃の持ち主に是非伝えて欲しいんだ。他意は無いって！！」
井「だって、たぬ」
たぬ、舌打ちして刀を納める。
井「お花、素敵。歌仙ちゃんに花瓶借りてくる」

福「花のご用命ならいつでも。喜んでくれそうだね」
たぬ「俺には、」
福「分からんっていうのは簡単だ。でも今みたいに寝首をかかれたくはないだろ」
微笑む福島
頭を掻くたぬ
福「なぁ、君からもらったら彼女、すごく喜ぶと思うんだよ。俺はそのとびきりの笑顔が見たい」
たぬ「考えとく」

October 30, 2025 at 12:38 PM

佐藤いぬじ

@inujidayo.bsky.social

🌊さんは普段ニタリ笑顔で感情もろくに動きませんが唯一人📚さんだけ苛々させることができますね
なお苛々する際🌊さんはガリガリと頭を掻く癖があるようですね
ノイズを消そうとしてるんですかね
可愛いですね

October 22, 2025 at 2:31 PM

おおさと

@0310-n.bsky.social

　カカシが悲しそうな顔をしている。普段は無表情に近い気の抜けた顔なのに。これは一大事とガイは焦った。
「何かあったのか？」
「何ってナニ？」
　戸惑うカカシに説明したら、照れたように頭を掻いた。
「お昼のサンマが小さくて」
「それは、ツイてなかったな」
　意外な答えにほっとした。

October 14, 2025 at 10:34 PM

ぱぴえもん

@papiemon.bsky.social

後ろ足でｶｶｶｶｶｯって頭掻く仕草好きなので私もやろうかな(複雑骨折)

October 10, 2025 at 9:42 AM

ミァハ/絵の依頼募集中

@miaha-kagahinota.bsky.social

頭のおかしそうな子を掻きたかったやつ

October 4, 2025 at 12:21 PM

電ファミニコゲーマー

@denfaminicogame.bsky.social

デスクトップ上の図書館でネコが本を読む放置ゲー『Black Cat Book Club』が癒されそう。頭を掻きながら本を読む姿がカワイイ。古代の魔術書を呼んだネコは呪文を唱えたり、薬を作ったりするように。ネコの毛並みや目の色、図書館の装飾は自由にカスタマイズ可能
https://news.denfaminicogamer.jp/news/2509262o

September 26, 2025 at 8:09 AM

＋ヵ〃ィ

@nagai105.bsky.social

部下の紹介することになって「よく働いてくれますよ」ぐらいに収めた⬜️が酒が入って気分良くなって「本当にいい子で真面目で頭もよくてやさしくて強い子なんですよ〜😊」と喋り出してほめ殺しされそうな🟦だけど関係バレしてないからがんばって部下面してたのに「あとえっちがうまい！」と言い出しそうになったから慌てて大声出して掻き消して強制退出する回
そのあとブラ糸がすげえ苦労して誤魔化す
自室に行って水飲ませてるときに(えっちうまいって思ってるんだ…へえ…)とちょっとうれしくなった🟦が調子乗って確認してみたらなにが気持ちいいのかめちゃくちゃ詳しく話してくれるかもしれん
そして次回それを全て実践してくるぞ(墓穴)

September 20, 2025 at 2:50 PM

佐伯

@night-plan.bsky.social

そう告げて電話を切り、ロレは閉じた本を手に立ち上がった。今の状態で続きを読み進めても、内容が頭に入ってくるとは思えない。
デスクの背面側には、壁に造りつけられた大きな本棚がある。その半分以上が神学にまつわる書籍で埋められ、残りの少ないスペースに何冊か、趣味の探偵小説が収まっていた。
その中にある空いた部分へ手にした本を差し入れてから、男は指先で各書籍の背表紙を段々となぞった。古びて端の擦り切れた本もあれば、まだ真新しくフィルムを剥いだばかりの本もある。蔵書の中身はロレの人生の軌跡でもあり、内面を写す鏡でもあった。
指の腹が、本の切れ間で宙を掻いた。

September 19, 2025 at 4:14 AM

加瀬

@ka-sewo.bsky.social

こちら加瀬。固まるタカくんに「こら無理やな…」って頭ガシガシ掻いてから自分で自分をやっちゃう敵継さんを受信しました。
もしくはタカくんに武器を持たせてその上に自分の手を重ね、無理やりタカくんに自分をころころさせちゃう敵継さんも受信しました…命を粗末にするな！えーん😭😭

衝動物(しょうどうぶつ) @hujosi-8836.bsky.social · Sep 16

個性事故で突然敵継さんとタカくんが知らない部屋に閉じ込められてどちらかを殺さないと元の世界に帰れません(ちゃんとお互い生きてそれぞれの世界に帰れるよ)て条件でもタカくんは手をかけられないのかもしれないって思うとこう、なんていえばいいのか…くるものがありますね…☺️

September 16, 2025 at 9:48 AM

morse

@moatrice69.bsky.social

頭を掻くと毛が抜ける、俺の立っているところに毛がたくさん落ちている

March 7, 2025 at 12:57 PM

チトワ

@chitowa.bsky.social

早く寝なよ自分！

矢代さんの
• ソンナコトナイヨーの図
• またな　竜崎　の時の図

• はー！とにかく矢代さんのサラサラヘアが美しいの！
• 上手く描けなかったけど、後頭部が綺麗なの！
• 頭小さいし、カタチいいし！
• 百目鬼くんじゃなくたって触りたいの！
• この綺麗な頭を、百目鬼くんが掻き抱きたくところ見たいの！
• 前髪下りてる時の破壊力！
• ホント、百目鬼くんの前だけにしておいて欲しいよ！

なんて美しく描くのでしょうかね、ヨネダ先生は。

#囀る鳥は羽ばたかない

April 1, 2024 at 7:16 PM

さきとみ

@sakitomi.bsky.social

キスするとき新一が快斗の髪をグシャグシャにしながらいつも掻き抱くから「俺の頭を小動物か何かと思ってる？アニマルセラピーみたいな？笑」って冗談で快斗が聞くと、快斗のことを好きすぎるあまり無意識で強く引き寄せてた自分を自覚して大赤面する新一がもれなく見れると良いな……(願い(?))

January 22, 2025 at 9:39 AM

オロロン次郎

@jirow-ororon.bsky.social

攫ったつもりが英雄視されて押掛け女房を貰ってしまったドラゼラさん、チマメロチマメロくッ付かれるのに辟易して「頭から食ッちまうぞ」と初めて桃娘の前で虎牙を剥いて脅すのですが「女なんてみな人喰いですよ、お揃いで嬉しいこと……」とホトケ様の艶で流されて「虎さんちゅーる食べますか☺️」とニココ…と微笑まれてしまうので、変な汗を掻き続けるしかないのでした
参ったね

November 29, 2024 at 6:52 PM

92ka

@92ka.bsky.social

逢瀬をなぞる | レトシル

リクエスト「デートするレトシル」

privatter.me/page/65f6d78...

1/?

淡い色のリネンの中で、先生の胸は規則正しいリズムで膨らんだり縮んだりを繰り返している。その寝息は大層静かなもので、耳を澄ませないと眠っているのか死んでいるのかさえ分からなくなりそうだ。たまの休みだからと、起きる気配の無い先生をそのまま寝かせておいていたが、俺は何かにつけて、ついつい布団の中を覗き込んでしまう。その度に、この人の穏やかな寝顔を認めて満足するのだ。もう午後だ。こりゃあもう夜まで起きそうにないな、と俺は摺り足で寝室から引き上げた。先生は時たま、こうしてがっつりと眠る日がある。顔を見ている限りでは疲れている風には見えないが、表情の薄いこの人のことだ。表に出ていないだけで、俺の知らないところで睡眠負債を溜め込んでいるのかもしれない。教師って大変なんですねえ。
　他人の家のソファに遠慮を忘れてどっかりと腰を下ろすと、俺の口からもくあ、と欠伸が出た。退屈凌ぎに映画でも流そうか、とも思ったが、なんとなくそういう気分でもない。規則正しく並べられたリモコンに視線をやってはみたものの、手を伸ばす気にはなれなかった。読み止しの本ややりかけの課題を鞄の中に詰めていた気もするが、それらを探しに行くのも面倒臭い。今から女の子を誘って外に出るにも中途半端な時間だ。目的もなくスマートフォンの液晶をふらふらと捲っていると、時間は泡沫の様に消えていく。先生起きてこないかな、と無限にだらついていたら、寝室の方向から音がした。顔を上げて振り向けば、スウェット姿の先生が立っている。目ははっきりと開いていて、とても起き抜けの表情には見えない。
「よく寝た」

「いや、寝過ぎでしょう。もう慣れているんで構いませんけど」
「シルヴァンはいつから居たんだ？」
「朝から居ましたよ。なのに、先生起きねえから」
「起こした？」
「いいえ、あまりにも気持ち良さそーに寝てたんで」
「そうか。……もっと早く起きれば良かった」
　指先で睫毛を払いながら、先生は俺の隣に腰を下ろした。大変寝相の良いこの人の頭には、寝癖のひとつすら付いていない。こういうのをとっかかりに髪を梳いてやれたら面白いのに、なんて不埒なことを考えつつ、俺はそわついた気持ちで後ろ頭を掻いた。あれはまだ朝のこと、出掛けることになるかもしれない、と思って撫で付けたヘアワックスの残り香がふわりと漂う。結果、そんな気遣いは無駄になった訳だが――なんて、ぼんやりと先生の方を眺めていると、すい、と目線を合わせられた。変なことを考えていたのがバレたんじゃないかってどきりとさせられたが、顔に出さないようにした。その甲斐あってか、先生は俺の態度を訝しむようなことはしなかった。代わりに、
「どこか出掛けようか」
　と、続ける。
「え？」
「デートをしに来たんだろう？」
「で、デートって」
　デート。俺が先生の家に勝手に上がり込んだのはデート、……デートか？　まあ、デートと言えば、そうか。元教え子がなんの理由も無く、元担任教師の家に上がり込む理由として、デートは適切だろうか。正確性は分からないが、先生と出掛けることに対しては、特に断る理由も無い。昼過ぎになっても寝間着のスウェットを着たまんまの先生はともかく、俺の方はい

つでも出掛けられる恰好だし。今度は隠さずに怪訝そうな視線を向けた俺を綺麗に無視した先生は、
「顔を洗ってくる」
　そう言ってソファから立ち上がった。成人一人分の体重を失ったスプリングにぽん、と押し返される。先生は基本的に静かな人だが、寝ているのと起きているのとじゃあ、やっぱり起きている方が賑やかで嬉しい。
　さて、出掛けるって言っても一体どこに行くんだか。それこそ映画でも見るか？　と、早速近所の映画館の上映スケジュールを舐めてみたが、特に惹かれるタイトルは無かった。まあ、先生はポップコーンのでかいバケツを手に、でかいスクリーンと向き合っていれば満足そうにするから、適当でも良いかなあと、ＳＮＳを流れるレビューを遠い気持ちで眺めていたら、先生が帰ってきた。シンプルなシャツにカーディガンを羽織って、一応、デートと呼べそうな外出にも耐えられそうな恰好に変わっている。じゃあ、この、話題にはなっているし少なくともハズレではなさそうな映画でも一緒にどうですか？　と、俺が尋ねようとしたところで。
「海に行こうか」
　と、先生が言った。
「はい？」
「デートの定番だろう」
「そういうの、どこで覚えてくるんですか？」

March 17, 2024 at 11:46 AM

総

@sou1010sou.bsky.social

エグシャリ
嘘をつくと喉が痛む中佐の話です

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「君に掛けた魔法が解けない」と記載されています。
以下は本文の内容です。

君に掛けた魔法が解けない

　喉。
焼け爛れるように痛かった。
私の口から発せられた嘘は、こうして私の身体をじくじくと苛む。
精神的なものだと言うことは分かっていた。
しかしこうやって帰りの車に揺られている今、喉は熱を帯び痛みを発している。
運転手は、何も言わない。
控えめな気遣いをいつも感じている。感謝しているし、その感謝を給金という形で表してきたつもりだ。
だが、コロニーの夜を眺めながら感じるその気遣いすら今の私には忌まわしく、煩わしい。
私は嘘が嫌いだった。
ニュータイプであるからなのか、元からの性質なのか、人が嘘を吐く分には処世の類と思えても、自分が吐くのは我慢がならなかった。
だから幼い時分から寡黙で、必要なことも喋らない子供だった私は、誰かと話したり遊んだりするよりも自分一人の世界で完結出来ることを好んだ。
だが、こう歳を重ねてはそうもいかない。
政治の世界は好ましい人間よりもそうでない人間の方が、私には多い。
人間のことをただの数だと思っている者、どれだけ地球をコロニーを汚染しても自分達だけが良ければいいと思っている者、美辞麗句の裏に滴るような嗜虐心を持つ者たち。
私は彼らを褒め称え、礼賛し、時に優遇する。
彼らを付け上がらせ、犠牲者を今も増やしている。
同じ穴の狢。
ガリリ…と無意識に首を強く掻いてしまって、ハッと顔を上げた。

ゆっくりと首に手を遣る。傷や痕にはなってなければいいが…。
こうやって、首や腕を掻くことが癖になってきてしまっている。首は人目につくので抑えた方がいい。せめて腕で。
ふう、と溜息で感情を逃す。
早く家に帰って、薬を酒であおって眠ってしまいたい。
痛み出した頭を、こめかみを揉むことで誤魔化す。
急いで下さい、と運転手に言いそうになるのを堪えて、私はシートに背中を預けた。

「どうして君がいるんです」
どうして君に掛けた魔法は時間になっても解けないんだろう。
家の前で立っているエグザベ・オリベを見て、私はそんなことを思う。
「…まだ話が終わっていないので」
そう言ってこちらを見るエグザベ少尉の表情は静かで、数日前、一方的に別れを告げた相手とは思えなかった。
そのまま対峙するように見つめ合った後、折れたのは私だった。
こんなところで変な噂が立つのは困る。
私も、目の前の青年も。
玄関を開け、私はすぐに中に入ってすぐの場所に置いてあるカウチに座った。
「痒いんですか？」
上着を脱ぎシャツの上から腕を掻き出した私に少尉はそう聞いてくる。
「えぇ」
喋るのも億劫だった。頭と喉が痛くて腕が痒い。
指の動きで捲り上がったシャツの下の皮膚は血が滲んできている。
――――この血をすべて抜いてしまったら。この、毒

に塗れた血がなくなれば私は楽になれるのに。
「話すのは明日以降にしてくれませんか」
部屋に上げたものの、彼と別れる別れないなどという平行線の問答をする気にはなれなかった。
「お疲れのようだ」
少尉はそう言って、私の体を抱え上げた。
「…ちょっと、」
「あんなところで寝たら風邪を引きますよ」
すん、と私の首筋に鼻を寄せにおいを嗅いだ少尉は、「色んな香りがしますね」と顔を顰めた。
「……そう」
私は全てを諦めて脱力する。
少尉は途端に重たくなった私を一瞥するだけでよろめくこともなく寝室に運んだ。
布団に優しく降ろされながら、やっぱりこの子を手放すべきだと思った。
優しく、心根の真っ直ぐな青年を自分の目的のために引き摺り込んだことを恥じる。
タイを引き抜かれ、シャツのボタンを外される。
「これ…」
そう言って撫でられたのは、先ほど自分が付けてしまった首筋の掻き傷だった。痕が残ってしまったのだろう。
じっと私を見下ろす青年。
「中佐は…嘘をつくと喉が痛くなると仰っていましたね」
いつ君にそれを教えたんだっけな…。
君が自分の仕事に自己嫌悪を抱いている時だったか、それとも私が熱を出して倒れた時だったか？
「今も痛い？」
エグザベ少尉の言葉に、私はほんの少し頷く。
「でもそれは…君に言った言葉のせいじゃない」
その言葉を吐いた瞬間、喉が焼け付くように痛んだ。
表情も何も変えていないはずなのに、フ…とエグザベ

少尉の表情が緩んだ。
「……嘘吐きですね」
君の生き方を変えてしまったのは私なのだから、君がまた真っ直ぐな道を歩んでいけるなら嘘ぐらいつくんだよ。
けれど、君に掛けた私の悪い魔法は、掛けた私自身にも解けないほど強かったのだろう。
私の諦めを許しと取ったエグザベくんは、ゆっくりと私に覆い被さり強くも弱くもない加減で抱き締める。
私は諦めてその背に手を回した。
いつか魔法が解けるまで、もしくは私が死んでしまうまで、君が私に染まらないで欲しいと願いながら。

May 7, 2025 at 9:12 AM

苗

@naedokodesuka.bsky.social

ふくちは籐椅子が好き

July 18, 2024 at 12:30 PM

春（にゃうも）1/12て14ｂ

@haru000317.bsky.social

⚠️年齢操作注意⚠️
春なので！
我が家は大雨ですが！

別で重めの話を書いておりまして反動で埋さんに甘やかして頂きました。

いつものおとなでできてるふたり

#きまぐれにうも #新書ページメーカー

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「わーがままは、おとこのーつみー」
　歌いながら泡だらけのスポンジを動かすと、グラスがみるみる透明感を取り戻す。
「へへ……」
　流すとぴかぴかになったグラスを水切りカゴへ置いて、難敵である茶渋のついた湯呑とカップに挑む。
「あーの、スニーカーはもおすーてたかいー」
　腕に力が入ったせいで歌の調子が外れたけれど、沁みついた汚れが落ちたのに口元が緩んだ。
「帰って来ないと思ったら、こんな所にいやがった」
　勝手知ったるなんとやらで、いつの間にやって来たのか戸口で二世が呆れ顔。
「こんな所って、実家だよ」
「違えよ、家でだってキッチンに立たない癖に」
「縄張り意識の強い誰かさんが入れてくれないだけだって」
　そう言い返すと、右眉と口の端だけ跳ね上がった。
「……今日、寄って来るって言ってねえぞ？」
「メールはしたよ」
　そう澄まして言うと慌ててデニムの尻ポケットからスマホを取り出す。
「ね？」
「……悪かったよ」
「お茶でも飲む？」
　きれいになった茶碗を布巾で拭ってそう言うと小さくなった椅子に二世が腰掛けた。
「ん」

「はいはい」
　やかんを火にかけて、真吾も向かい座る。
「今朝ね」
「おう」
「公園の桜がほころんでたから、うちのはどうかなあって」
　そう言うのをじっとみつめていると言った本人がほころぶように笑った。
「まあ、まだ二分咲きってところだったけど」
　言いながら鳴き出したやかんを手に振り返るといつの間にやら急須と茶筒を用意していた二世が手を伸ばした。
「寄越せ」
「火傷しないでね」
「誰だと思ってんだよ」
　手際よく茶を注いで茶碗を真吾の方に押して寄越す。
「ふふ、いちばん大事だと思ってるよ」
　にこにことそう言われてしまえば、毒気も疳の虫も逃げ出してしまう。
　ちょっとだけ悔しくてぐしゃりと頭を掻くと、
「あらら、男前が台無しだ」
　と、額に落ちた髪を指先で救い上げた。
「しん……！」
「ハイハイ、それはお家でやってね」
　顳顬に千切った湿布を貼り付けたこはるが背中を丸めて台所へ。
「お父さんたら１丁前にスランプなんですって」
　言いながら吊り戸だなを開けて、
「カップ麺、二つしかないわ」

と、困ったようにこちらを見るものだから強引に肩を掴んで立ち上がる。
「オレらは大丈夫です！」
「あらあら、お構いもしないで」
　やかんに水を注ぐこはるに、
「また、ご都合の良いときに伺います！」
　とだけ、言って真吾をぐいぐいと押して台所を出た。
　玄関で並んで靴を履きながら、つい口から溢れる。
「……今日はずいぶんと大盤振る舞いじゃねえか」
「うーん、期末が仕舞って余裕ができたかな？」
　先にからり、と引き戸を開けて振り返った。
「しばらく、放ってたからおへそが曲がらないようにね」
　逆光でうかがえない表情を覗こうとたちあがると、するりと外に出てしまう。
「ほらほら、お家が待ってるよ」
　後ろ手に戸を締めて、すぐに背中を抱き締めた。

「わーがままは、おとこのーつみー」
　歌いながら泡だらけのスポンジを動かすと、グラスがみるみる透明感を取り戻す。
「へへ……」
　流すとぴかぴかになったグラスを水切りカゴへ置いて、難敵である茶渋のついた湯呑とカップに挑む。
「あーの、スニーカーはもおすーてたかいー」
　腕に力が入ったせいで歌の調子が外れたけれど、沁みついた汚れが落ちたのに口元が緩んだ。
「帰って来ないと思ったら、こんな所にいやがった」
　勝手知ったるなんとやらで、いつの間にやって来たのか戸口で二世が呆れ顔。
「こんな所って、実家だよ」
「違えよ、家でだってキッチンに立たない癖に」
「縄張り意識の強い誰かさんが入れてくれないだけだって」
　そう言い返すと、右眉と口の端だけ跳ね上がった。
「……今日、寄って来るって言ってねえぞ？」
「メールはしたよ」
　そう澄まして言うと慌ててデニムの尻ポケットからスマホを取り出す。
「ね？」
「……悪かったよ」
「お茶でも飲む？」
　きれいになった茶碗を布巾で拭ってそう言うと小さくなった椅子に二世が腰掛けた。
「ん」

April 1, 2025 at 10:28 AM

こすた𐂂

@costashika.bsky.social

はわわ！！！PV感謝です！
2番歌詞調べましたよ……めちゃくちゃショタ愛でてた……最高ですね？？？？
アドニスって確か神話の美しい少年とかでしたもんね、なるほどそういうことか🥰ついつい乙狩さんの方が頭に浮かんで笑
納屋に閉じ込めてしまいたい、寝首を掻かれてもいい……いやよくないよ！？って思わずつっこんじゃった🤣これそりっずさんの元になるエピソードとかあったならワクワクしちゃう。
年取るスタイルー！あんすす君と同じだ✊🏽みんな三十路超えてるなら大人の色気がやばそう〜！
考察滾りますよね。めちゃくちゃ分かります。あとシンプルによく思いつくなこの語彙……って感心しちゃいます😌

April 2, 2025 at 12:35 AM

おにぎらず

@onigirazu014.bsky.social

🦅くんに童貞ってか勘助ムーブやって欲しい。車椅子の🔥を押しながら歩いている途中で後ろからキスしようとして拒まれちゃう🦅。頭を掻きながら「あー、まだ早かったですか？🔥さんって子ども4人もおって初っていうか…まあそこが可愛いっちゃけど。」言う🦅に目を剥きながら「は、早いと言うか、なぜお前とキスをする必要があるんだ？」って返すと🦅がヘラヘラ笑いながら「え、流石に付き合ってるんだからキスくらいはしたいですよ。てかまあ後々セックスもしたいし。」って言うから🔥は少し声を荒げて「誰と誰が付き合っているんだ！馬鹿も休み休み言え！」と返すと🦅が怒って「は？流石にやめて

March 31, 2025 at 10:15 AM