戸と川
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戸と川
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読んだり書いたりして暮らす https://note.com/vast_moraea922
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町田康『俺の文章修行』

激烈に面白い町田流文章論。「普遍的価値なんてものはな、他人の頭の中に手を突っ込んで自分の好きなように作り変えて快感を覚えているクズ野郎が拵えた嘘だから、そんなものに囚われる必要は毛髪ない。禿である。」

#読了 #読書 #読書記録
村田沙耶香『世界99』

自分自身を含む全ての人間への呪詛と冷笑、欲望と殺意、ミソジニーとミサンドリーのごった煮を浴びた気分。
恐ろしく露悪的に戯画化された人間群に圧倒されるが、「人間なんて所詮こんなもんだよね」という論調には個人的に与したくない。

#読了 #読書 #読書記録
東畑開人『野の医者は笑う 心の治療とは何か?』

沖縄のスピリチュアルなヒーラーを取材しまくる臨床心理士の物語。アカデミックな心理学を修めた筆者が次々と「野の医者」に遭遇していく様はさながら冒険譚であり、ノンフィクションなのにビルドゥングスロマンの感すらある。

#読了 #読書 #読書記録
藤森晶子『丸刈りにされた女たち 「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅』

丸刈りにされた女性たちの中に、確信犯的な対独協力者が果たしてどれだけいたのだろうか
私的制裁と略式処刑の吹き荒れた時代を掘り起こすことはあまりに難しい

#読了 #読書 #読書記録
津村記久子『浮遊霊ブラジル』

うどん屋へ行こうが死んで幽霊になろうが地獄に堕ちようが、自分の身の丈サイズの問題は常に発生するものであり、その「しょうもなさ」と闘い続けていくことこそ人生なのかもしれない…と思わせる短編集でした。
読んでると妙に元気になる。

#読了 #読書 #読書記録
田野大輔『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』

教員が「総統」役になり、学生が全員同じ制服を着て敬礼、行進、異端者の糾弾などを演じることでファシズムを疑似体験するという体験授業の記録。
めちゃくちゃに面白い本だった。映画の『THE WAVE』も気になる。

#読了 #読書 #読書記録
村上春樹『武蔵境のありくい』

「文明の果つるところ」「辺境そのもの」「駅の改札で狸が切符切りをやってた」等のパワーワード頻発で笑ってしまった
前作『夏帆』もそうだけど、村上春樹の描く「悪」がより巧妙に、より狡猾になっている気がする。そういう時代なのかもね

#読了 #読書 #読書記録
辻󠄀田真佐憲『ルポ国威発揚「再プロパガンダ化」する世界を歩く』

世界各地の国威発揚に関わる施設を紹介するルポ。安倍晋三を祀る台湾の寺院、インドの「統一の像」、鉤十字グッズを売るムッソリーニの生家など、濃ゆいスポットしか出てこない。読んでて胸焼けする。

#読了 #読書 #読書記録
ポール・オースター 編『ナショナル・ストーリー・プロジェクト Ⅰ』柴田元幸 他 訳

「世の中にはバルク(嵩)が大事な意味を持つものごとがある」と言ったのは村上春樹だが、この本を読んでると途方もない量の物語に満ちているこの世界の広さと彩りに改めて驚かされる

#読了 #読書 #読書記録
ジョージ・オーウェル 著『パリ・ロンドン放浪記』小野寺健 訳

その日暮らしの労働者と浮浪者たちの、悲惨で滑稽で強かな生活を活写したルポルタージュ。不衛生で劣悪な環境とアクの強すぎる人間たちが延々と出てきて飽きない。
1ページ目から最高(最低)

#読了 #読書 #読書記録
『房思琪(ファン・スーチー)の初恋の楽園』 林奕含(リン・イーハン)

13歳の時に敬愛する教師に強姦され、歪んだ愛と性暴力に長く苦しむことになる少女の物語
「実話を元にした」と明記され、出版後に作者が自殺した衝撃作。もっと広く読まれるべき本だと思う

#読了 #読書 #読書記録
アルベール・カミュ『ペスト』

この小説におけるペストは寓意的で、読者は様々なPlague(災厄)を代入して読むことができる
発表当時は当然のように「ナチスに抵抗するレジスタンスの話」として読まれてたっていう事実が、コロナ禍を経験した自分の世代からすれば逆に新鮮だ

#読了 #読書記録 #読書
「死にたい」とつぶやく──座間9人殺害事件と親密圏の社会学 中森弘樹

SNSで呟かれた「死にたい」という言葉が、遠くの人と人を繋げる一種のメディアとしての役割を果たしていた、っていう著者の指摘が非常に面白い
「死にたい」で繋がるシェアハウスの話も興味深かった

#読了 #読書記録 #読書
いよいよ向こう側がダメになってきたので、本格的に移住する心の準備を整えるかー
Reposted by 戸と川
石破さんが三白眼で映るたび「昔の天野喜孝絵っぽい……」と思ってしまう。
Reposted by 戸と川
"例えば、私が「私は頭の悪い人間です」と言うときには、「私は自分の知的能力について適切な評価ができる程度には知的な人間です」というメッセージを同時に発言している。「私は邪悪な人間です」と断言するときは、「私は自分の道徳性を過大評価するほど非倫理的な人間ではありません」というメッセージを同時に発信している。私たちはつねに何かを言いながら、同時に「それを言うことによって言いたい別のこと」をも語っている。"
Reposted by 戸と川
俺がロシア人なら、たぶんプーチンに逆らえない。中国で体制批判も出来ない。自分だけ助かろうと同胞を売り、殺戮者に媚びないだろうか。銃を向けられ、ふざけるなと居直れるのか。俺という人間は、土壇場でどう振る舞うのだろう。安全地帯にいれば勇気こそ尊いと言えるが、同じセリフを口に出来るのか。
Reposted by 戸と川
『ザ・キンクス』の作り方は『ゴールデンラッキー』の作り方と同じだなとつくづく思う。それはつまり『炎628』からの影響だ。
ららぽーとのベビーカー率、子連れ率の高さについて以前は特段何も感じなかったが、あの授乳室の充実加減、オムツ替え台の多さを見るとそりゃ来るわなって納得した
そしてららぽがここまで金をかけて育児の設備を凝らしていたことについて、当然だけど今まで全く気付いていなかった
Reposted by 戸と川
今日もこうして救命ボートにやってきて
うむ異常なし、大丈夫と確認し
巨大客船X丸のキチガイ船長が「あの氷山は絶対面白い」などと言いながら氷壁に進路をとる日に備える
『紫式部日記』で「若宮におしっこひっかけられて嬉しい」とか言ってる道長の描写があるけども、
男児の赤ちゃんは珍々からスプラッシュ尿をする=おしっこをかけられることを通じて男の孫が生まれた(後の帝が生まれた)ことをしみじみ喜んでいる っていう含みがある記述だったということを、おしっこひっかけられまくってる今になって気付いた次第