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8月に読んだ本。「8月の本」は相変わらず寝る前の読書にぴったり。SFの古典再読ということでハインラインの「夏への扉」とクラークの「幼年期の終り」。さすがに名作は色褪せず。「夏への扉」は松坂桃李の映画まで面白かった。今野敏の任侠シリーズは好きだが、今回は事件も小粒でやや失速気味。「ババヤガの夜」は疾走感に乗せられてあっという間に読んでしまった。出色のハードボイルドでした。「男爵と魚」は抜群に話が面白かった。幻想譚なのにノンフィクションの説得力。「谷根千ミステリ」は文体も内容もつまらなかった。谷根千、ほぼ関係ないし。「娘巡礼記」は大正娘の根性が素敵。
September 5, 2025 at 1:47 AM
#高群逸枝 #娘巡礼記 こちらも純度の高い旅行記。明治の娘の揺れ動く心情が赤裸々につづられていて読み応えがある。漢文の素養に裏付けられた文章も見事。とても現代的でもある。
August 1, 2025 at 6:57 AM
#伊澤みゆき #いっそあの方が死んで下すったなら ひたすら美しい大正時代の少女小説。記号化された父親と幼児以外は一切男は出てこない純度百パーセントの少女小説の群れ。どれもこれもとにかく美しい。
August 1, 2025 at 6:54 AM
#新幹線大爆破 話題のネトフリ映画を見た。とても面白かったので、ついでに75年版も見直してみた。ネトフリ版は犯人の人間ドラマがほぼカットされていたことと、新幹線側で対応するシーンが増えたことで、スピーディーな展開になっていたのがよかった。ひょっとして前作を教訓に新幹線が改造されたのかな?また、スマホとネットやCGの登場でまるで違う描き方になるのも面白かったな。当時は自動車のシートベルト義務はなかったな、なんてトリビアにも目がいったり。
May 4, 2025 at 2:18 AM
#ゴーストキラー 久しぶりに映画館で見てきました。ベビわるコンビの作品らしいアクション・シーンが満載で息もつかせぬ面白さでした。髙石あかりは杉本ちさとっぽさはまるでなくて、しっかり松岡ふみかとなっていてさすがだと思いました。ただ「ある用務員」の時にも思ったのだが、シスターフッドがブラザーフッドに変わるだけで凡庸な話になってしまうのは避けられないんでしょうかね。
May 2, 2025 at 12:25 AM
#デューン砂の惑星 原作を読んだ。さすがは名作、緻密に構築された異世界での物語にはぐいぐい引き込まれた。映画ではよく分からなかったストーリーもとてもよく分かった。でも映画を見てから読んでよかった。私の貧弱な想像力では思いつかない素晴らしい映像を頭に思い浮かべながら読めたので。
April 26, 2025 at 8:33 AM
#ナミビアの砂漠 元カレ、今カレの方は痛いほど気持ちがわかるが、主人公の心情には共感も理解も全くできない。もはや、そのままを受け止めるしかない。それだけリアルな物語なのだろう。分かりやすい物語に回収しない覚悟が素晴らしいと思った。河合優美はやっぱり凄くて、大変面白かった。ただ、後半のシュールな映像はもう少し切れが欲しかったかな。
April 16, 2025 at 8:05 AM
#119エマージェンシー・コール 最初に超能力が出てきたので構えてしまったが、いい意味で肩透かしだった。超能力はちょうどいい塩梅で話を盛り上げる脇役だった。本筋はしっかりしたドラマで、それぞれが少し至らないところがある登場人物をみんなが丁寧に演じていて大変よかった。清野菜名はもちろん、寺山修司おたくの見上愛もかっこよかったな。中村ゆりさんも。
April 16, 2025 at 7:55 AM
#紫式部日記 さすがは紫式部。男への愚痴ばかりだった蜻蛉日記とは違って、写実的な描写と心理描写のバランスが素晴らしくて、引き込まれる。もっとたくさん残っていれば良かったのにと残念。「光る君へ」はここから出来たのでしょうね。
April 13, 2025 at 7:00 AM
#ある閉ざされた雪の山荘で 「二重三重のトリック、驚愕のラスト」とされているけれども、ちっとも驚愕しなかった。後半の演出も間延びしていたし、なんとも消化不良だった。好きな女優さんばかりで期待したのだが。
April 7, 2025 at 9:12 AM
#後宮の検屍女官 最近はやりの中国後宮を舞台としたラノベ。単純明快なキャラクターと説明的な文体はラノベのそれなので読みやくて7巻まで一気に読んじゃった。まず中国の宮廷を舞台にすると話が大きくてよい。そして何より執拗な死体描写が素敵。小野はるかさんは調べ魔っぽいですよね。ただ、これだけ死体が出てくると実写化は無理でしょうねぇ。向井理と綾瀬はるか主演でドラマをやってほしいですが。
April 4, 2025 at 5:40 AM
#おむすび いろいろと言われている通り、あまり面白くなかった。ストーリーのメリハリのつけ方がいちいちこちらの感覚と合わない。ちょうどカーネーションと並行して見ていたので、なおのこと。それに結局、ギャルって何なん、ということがよく分からなかった。心意気は分かるが、具体的には派手な格好してパラパラ踊るサークルってことなん?
March 30, 2025 at 8:02 AM
#御上先生 文句なく面白かった。生徒をお子様扱いしていないこと、通俗道徳に流れないこと、恋愛要素がなかったことなど素晴らしいと思った。それに生徒も先生もみんな迫真の演技で素直に感動した。この中には次代を担う俳優がたくさんいるんだろう。ただ、 蒔田彩珠は好きなのだが、すかした演技にちょっと無理があった気がする。すいません。
March 25, 2025 at 8:28 AM
#東京サラダボウル これもNHKドラマの秀作。新宿界隈のサラダボウル状態を描いて秀逸だった。ただ、後半はサラダボウル感が薄れて、三上博史の怪演の独壇場だった。恐るべし三上博史。
March 12, 2025 at 12:55 AM
#缶詰サーディンの謎 多数の人物が登場するが、主人公を誰とは決められない。実験的な手法が使われているわけではないし、超現実的なお話でもないけれども、なんか妙。缶詰サーディンは結局謎のまま。でも文句なしに面白い。本当に変な小説。
March 11, 2025 at 2:18 AM
#TrueColors NHKのドラマはどれも素晴らしい。この作品はストーリーに新味があるわけではないが、新日本紀行のような映像で、ゆったりとした間をとって丁寧にドラマが描かれていて良かった。倉科カナの代表作になりそう。
そして何よりもシンディローパーの同名曲の使い方が最高だった。毎回終盤でこの曲が流れるが、そのイントロから歌いだしのところで泣いてしまいそうになる。いやあこんなにいい曲だったっけ?
March 8, 2025 at 8:22 AM
#デューン砂の惑星Part2 サブスクで見たのが残念だけど、映像は確かに凄かった。砂が画面からこぼれてきそうで恐ろしいほど。ただ、原作物は難しい。1から続けて観たけど、ストーリーが今一つ分かりにくい。あと、ティモシー・シャラメの最後の殺陣はちょっとどうかと思った。
March 8, 2025 at 8:16 AM
高林陽一監督によるATG作品。後の金田一耕助ものとは趣が異なるATGらしい実験的な映像で面白かった。お金がなくて昭和初期設定にできなかったらしい。中尾彬金田一は洋服着てた。
March 3, 2025 at 8:06 AM
#ブルーバックス #鉄道の科学 過不足なく要領よく鉄道の知識がまとまっていてありがたい。どの分野であれ、こういう教科書的な本を書けることが理想だな。
February 27, 2025 at 1:43 AM
#リラの花咲くけものみち 最近のNHKドラマはどれも面白い。この作品では北海道の野生動物がしばしば映るのだが、それと同じ空気感でドラマ部分も撮られているような清々しさがあって気持ちが良かった。役者さんもみんな上手で、特に山田杏奈は生まれてからずっと聡里として生きてきたかのようだった。オムレツのレシピには泣かされたし。
February 25, 2025 at 7:29 AM
ソローキンの小説は衣服ばかりか皮膚まで剥がれた姿で社会と接しているようなひりひりした感覚がある。この長編など、前半がロシアの大文豪調なだけに余計に立ち尽くしてしまう。
February 22, 2025 at 1:05 PM
深作欣二監督の大作だとか、若山富三郎と千葉真一の殺陣が凄いとかいろいろ言われるけど、やっぱりジュリーの映画だよね~。改めて美しいと思った。
February 21, 2025 at 8:46 AM
アングラ役者の中村ナツ子さんが、この作品を絶賛して、さらに「元気のいい田園に死すだ」とおっしゃっていたので、気になって見返してみた。母との葛藤が大きなテーマだし、不条理なシーンが畳みかけられたりと、言われてみれば共通点も多い。宮下順子は八千草薫だし、大木相手に格闘するシーンはオマージュかもしれない。なるほどうまいことをおっしゃるものだ。
脚本は「ツィゴイネルワイゼン」の田中陽造だし、音楽はコスモスファクトリーだし、侮れない映画であった。目から鱗である。
February 19, 2025 at 8:46 AM
犯罪小説では冷酷非道な犯人であってもどこかしら惹かれるところがあるものだ。しかし、呉勝浩の爆弾シリーズは別だ。ここではスズキタゴサクの一挙手一投足に嫌悪感しか感じない。この嫌悪感で一気に読み通してしまうから面白い。それにしてもよくもまあこんなに嫌な奴を造形できたものだ。素晴らしい。
February 11, 2025 at 1:45 AM
映画化で話題の筒井康隆の「敵」を読了。老人文学の傑作。特に前半の執拗なまでに詳細な日常生活の描写が素敵すぎる。10年後の自分を想像して書いたそうだが、ダンディーな生活ぶりがかっこよくて、まるで人生の教科書のように熟読してしまった。後半はスラップスティックあり、実験あり、哲学ありで、まるで自身の過去作品のパロディーになっているかのよう。私には無理だが、ツツイストなら章ごとに対象作品も特定できるのではないかと思った。
February 9, 2025 at 7:54 AM