Akio Hirotsu
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Akio Hirotsu
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耽美幻想小説とR&R 好きなOpenly Gayの不良爺い
春の七草
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
January 7, 2025 at 2:46 AM
名作『坊っちゃん』の誕生過程を架空の人物を交えて描いている。近代に対する漱石の鬱屈した感情が絵でよく表現されており、そこからはのちに文豪と呼ばれる人物の風格はしない。思わぬ人物が邂逅を果たすのは、山田風太郎チックで好き。「えっ、ここで東條英機でてくるの!?」みたいなシーンがあったりして面白かった。
January 6, 2025 at 11:46 AM
昔の中国で左遷された高級官僚の無聊を慰めたのが「書」の起源なのだという。
なるほど「書」はブルースという訳か。

「九楊自伝」読了。

書家の石川九楊 79歳の自叙伝、これ読むのに苦労した。
とにかく悲憤慷慨のオンパレード。
一読、その視座が今ひとつすんなりと腑に落ちてこないのでその度に立ち止まらざるを得なかったから。
January 4, 2025 at 10:17 PM
謹賀新年
December 31, 2024 at 10:29 PM
何年か前に『パトリシア・ハイスミスに恋して』というドキュメンタリーを観た。
映画の舞台は、母親との確執から逃れるべく、テキサスからパリへ。レズビアン・ソサエティでの花形となるも、パリとロンドンを行き来し、家まで借りた人妻との恋は破滅。多くのハイスミス関係者のインタビューで構成され、きわめてリアルで忘れがたく、観る人々はハイスミスに惹かれ恋してしまう。「私が小説を書くのは生きられない人生の代わり。許されない人生の代わり」と語ったハイスミス。彼女が残した日記には「私の死を悼む涙はない」とあった。そして、この本、2025年の読書初めにするつもりだったが、読まずにはいられない。
おせち作んなきゃ 涙
December 31, 2024 at 1:00 AM
2024 心に残った本
今年も四方田犬彦、奥泉光、古川日出男、敬愛する作家たちの新刊が出たし、デルモア・シュワルツの本邦初の訳書が出たし、中島敦全集が揃ったし、京極夏彦と小川哲、この二作家を発見した充実した年だった。
京極夏彦の『書楼弔堂』4部作は暫く枕頭の書として常に側に置いておきたい。
December 29, 2024 at 8:12 PM
しかし今年は佳作の多い年だったね。他にも『異人たち』『落下の解剖学』 『関心領域』『オッペンハイマー』『パーフェクトデイズ』etc。(まだ何か漏らしているのもあるかも)
December 28, 2024 at 10:39 PM
もう一本『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 19世紀の話』
過って受洗されたユダヤ少年を教皇の命令で兵士たちが誘惑。実話だという。ほぼ全編にわたってショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番が効果的に使用されていた。ユーモラスでちょっと不気味なところがシーンにあっていた。例えば、風刺画が動き出すところなど。また、キリストが甦るときにアルヴォ・ペルトの「カントゥス―ベンジャミン・ブリテンの思い出に」が使われていたのも、回心したことを印象付けるとても良い演出であった。
December 28, 2024 at 10:27 PM
『哀れなるものたち』
ザ・シュール
天才外科医に依って脳を移植された女の、奇妙な成長物語。夢のように美しく見えつつも不気味なお伽話のようでありつつも現実味がある不思議な感覚。気味の悪さと可笑しみと。熾烈さゆえに美しい猛火が、次第に手の内に収まりそうなほどの灯火になっていく。それを成長とか成熟と呼べてしまう哀しさ。

『ポーはおそれている』
母の突然死にショックを受けた息子の帰省の旅、イジケ顔のホアキン・フェニックス、役柄がピッタリ!3時間ひたすらアリ・アスターを浴び続け、起こりうる限りの最悪(災厄)にとにかく笑ってしまう。ある意味、「信頼できない語り手」でもあるボーの旅に脳内をかき乱される怪作
December 28, 2024 at 9:43 PM
『本日公休』
人生は計算できない。知らないうちに歳をとる。お金じゃない、かたちのない価値っていうものを柔らかく、そして力強く表現していた。
台湾映画だけれど、中国とも韓国ともひとあじ違う味わい。穏やか、細やか。好き。

『お隣さんはヒトラー』
ヒトラーは死なず南米に逃亡したという、あり得ない噂に基づいたコメディー。猜疑心に囚われたジジイとなにか怪しげなジジイが見えない火花を散らす。バカバカしいのだけれど、妙に気に入った。
December 28, 2024 at 9:41 PM
『エターナルメモリー』
チリの有名ジャーナリストと、国民的女優でその妻の、認知症をめぐるドキュメンタリー。老いを、特に認知症を扱うと、もう出口の見えない暗いトンネルを彷徨うような気持ちになって苦しくなるのだけれど、2人の愛が確かすぎて、いつも微かな光が差していた。しみじみ。

『2度目のはなればなれ』
マイケル・ケインの引退作品かつグレタ・ジャクソンの遺作。ある実話を基にした老夫婦のシミジミ物語。おばあちゃん(グレタ・ジャクソン。若い頃はクール・ビューティーだった)が凄く可愛い!
December 28, 2024 at 9:40 PM
『枯葉』 
アキ・カウリスマキ監督。いつもと変わらず、慎ましく、淡々とした男女の物語。大好き。結果的には大丈夫だったけど初デートで『デッド・ドント・ダイ』はかなり攻めたチョイスだよね。実際はかなり高確率で微妙な空気になりそうな……。

『葬送のカーネーション』
トルコ南部、難民で妻を亡くした老人とその孫娘。棺を引いての旅。生と死の境界線の曖昧な雰囲気が漂う。悪い意味ではなく、生きる者は死者とともにいるのだということでもあると思う。
December 28, 2024 at 9:39 PM
2024 気に入った映画10本を選んだ(順不同)

『ゴッドランド』
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『悪は存在しない』
緩慢なのにスリリングな長回し。音像を自由自在に操ったかと思えばビタッと止める。穏やかな田舎の光景の中で徐々に不安感を高める演出が散りばめられていて、仕事の丁寧さにひたすら唸る。終わったあと最後のシーンのことずっと考えていた。大きな宿題を渡された気分。
December 28, 2024 at 9:37 PM
2024ベストライブのひとつ!池田亮司(Ryoji Ikeda)/ VMOを観ての感動を綴ってみた。
本当に凄い音って雷とか花火とかに近かったりするけど、まさにそんな感じ。終わったあと皆んな、凄すぎて笑っちゃってた。これからツアー行かれる方、楽しんでください!
December 26, 2024 at 11:42 AM
“甘いものよりは酒!”と、いつもは甘いものは殆ど食べないのだが、こってりした食事の後のデザートとして、スィーツを食べるのは何か道理に適っていると思うようになった。フレンチやイタリアンでは料理に砂糖を使わない。だからデザートで大量に糖分を補給するのだろう。
栗のムースを包んだモンブランはマロングラッセと栗のマカロン付き。まさに栗スマス。笑
December 25, 2024 at 11:30 AM
『ゲームの王国』読み始めたらもうメチャクチャ面白くて止まらない。
December 25, 2024 at 12:52 AM
今夜の主役はパリで買ってきたChateau Pichon-Longueville Baron1951年もの。
ローブは濃密な黒色で、深遠で鮮やか。香りは複雑で繊細。赤い果実の香りとスパイシーでトーストしたニュアンスがあって、口に含むと新鮮で力強く、滑らかで調和のとれたグラファイトとシガーボックスのクラシックな香りが完璧にブレンドされていて、リッチな感覚が広がった。
December 24, 2024 at 12:03 PM
Merry Christmas 🎄
December 24, 2024 at 8:21 AM
「地球影」という現象があるのを知った。
日の出どき、日没時に太陽と反対側で見られ、地平線より少し上に暗い部分があり、さらにその上の部分は赤っぽくなっているのだと。その暗い部分が「地球影」で、赤っぽい部分は「ビーナスベルト」というのだそうだ。
今日、その「地球影」の写真を見て、「こういうの、つい2日前に見たよ」と思った。
それで日暮れどきの4時半ごろに出かけてみた。歩道橋の上から、東の空にまさに「地球影」と「ビーナスベルト」が見られた。太陽は西側だから、これは夕焼けではないし、今日見た写真と同じだ。間違いない。2日前に見たのも同じだ。
December 23, 2024 at 9:10 AM
『雪の断章 ‐情熱‐』(監督:相米慎二)を久しぶりに観た。クリスマスのこの時期にピッタリなんだよね。
黒沢清監督も相米ベストの1つに挙げ、『レヴェナント』のイニャリトゥ監督にも多大な影響を与えた冒頭13分45秒の意味わからない程に凄い長回し。度肝を抜かれた長回しでは、マックス・オフュルスの『快楽』に匹敵する。
原作『雪の断章』佐々木丸美(創元推理文庫)も凄く佳い。。佐々木丸美って基本的に同じ話ばかり書く人で、すなわち世に出た瞬間から完成形だったことになる。こういう人を天才というのじゃないかな?
December 23, 2024 at 1:49 AM
スーパーで塩焼きの鯖を買ってきて、鍋(フライパンひとつ)にキャベツを敷き詰め、玉葱、高菜漬け、唐辛子、生姜、ローズマリーを混ぜてレモンを厚切りにしたのと一緒に煮込む。あとはナンプラーとパクチー。レモンは奈良の友人の庭産だが味が濃厚で良い。
写真2枚目は皿に取り分けたやつ。我ながら旨い。白ワインと共に。。
December 21, 2024 at 12:22 PM
『スメラミシング』小川哲
また、なんとも凄い作家を発見した。
不思議な話が詰まった宝石箱のような短編集だった。我々の常識とは微妙に異なっている常識を話の中に上手く設置する事で、オリジナリティと物語の深みを出している。読み手には作中のキャラクターとはどこか一線を引いた場所が用意されていて、そこから眺めている気分にさせている。「神」の視点みたいなものか。そこも面白いポイントだった。
年末年始はこの作家の全作品を読んでみよう。
December 20, 2024 at 10:40 AM
R.I.P. Marisa Paredes (1946-2024)🌹

ペドロ・アルモドバルとのコラボレーションや『ザ・フラワー・オブ・マイ・シークレット』『オール・アバウト・マイ・マザー』などの映画での役柄で知られる伝説のスペイン女優、マリサ・パレデスが、2024年12月17日に78歳で亡くなった。100本以上の映画に出演し、数え切れないほどの賞賛を受けた彼女の映画界への影響力は決して忘れられない。

www.theguardian.com/film/2024/de...
December 19, 2024 at 11:46 AM
アンドラーシュ・シフ演奏会 @オペラシティ
初めから22時終演になっていたので覚悟も決まる。前半ハイドン、ベートーヴェン、後半は大好きなシューベルト祭り。アンコールでバッハが出たところで終わりかなと思ったら、さにあらず。さらにモーツァルト、ショパン、シューマンと続いて終演22時2分。満腹
シフの音、細かな音符がオペラシティの高い天井に散りばめられ羽が着いた天使の様に温かな音色とともに駆け上る、決して耳障りでない柔らかな高価な高音とImperial(世界最大の鍵盤数97と最大響板の逸品)ならではの重厚かつブリリアントでたっぷりな低音は地を這いながら足元を揺らす、円熟の技、Imperial使い。
December 17, 2024 at 2:52 AM
片山慎三という監督の『雨の中の慾情』という映画を観た。中につげ義春のいくつかの作品を組み込んだ、オリジナルな作品。「夢」と「うつつ」との境界を、どっちとも知れずに彷徨うような作品で、「欲望」と「畏れ」とが滑稽さの中で混在する。そしてそれでも「純愛」の物語でもある。
さまざまな映画的表現の魅力に富んだ、実に蠱惑的な作品も得難い魅力だった、と思う。もういちど観たい。
December 15, 2024 at 8:54 PM