濃密かつ洞察に満ちた記事・創作がたっぷりと読めます。
書評も正直（辛口といえそうな場合もある）なので、読書の参考になりそうです。
創作以外でおもしろかったのは、リチャード・ホゲット「M.R. James on the Abbey of St Edmund, Bury St Edmunds」（47号。ジェイムズの考古学における功績）、イアン・スミス「Abbeys and Advertising」（48号。鉄道会社からの要請でジェイムズが執筆した案内書について）、ピーター・ベル「Terror in the Landscape」（49号。ジェイムズ作品におけるフォークホラーに通じる要素について）、→

今回の話、生首さんも旅人さんも、かずちゃんも、作中、性別不詳です。
生首さんはもともと自分は男とか女とか、強く意識していなかったところ、そういう概念が不要になった存在で、旅人さんもそれに準ずる。かずちゃんは、本人はどう感じてるか分かりませんが作中にはだれかの記憶のなかの存在として登場するだけで、かつ、恋愛の対象でもないのであえて性別は明記しておりません。

個人的に、行間を読んだり同シリーズの他作（漫画とか）を繋ぎ合わせて考察するのは好きではなく映画なら映画1本、という括られた「パッケージになった」作品で面白いかどうかがすべてだと思っているので、登場人物の背景を最小限にして、画面がもったりする時間を最小限にしつつ、アクションで楽しませる、造りは好きな方向性かな。