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ちどり

@ti-doragon.bsky.social

ホームシック過ぎてヤバい、大昔父が社畜してた頃朝5時6時には家を出て私が寝た頃に帰ってきてたから平日は全然会えなくて、でもたまに夜8時とかのギリ幼少ちどりが起きてる時に帰ってくる時もあって、その時のガチャってリビングの扉が開く音と一緒にただ〜いま〜🎶って低めの声で歌いながら入ってくる音程を知らず知らずのうちに私も真似してる事に気づいて涙出てきた

October 11, 2025 at 8:55 AM Everybody can reply

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時子

@otoki-zero.bsky.social

(5/5)

「三郎次先輩、もう海に入らなくなりましたよね」
「あ？」
「ご実家にいる時間も短くなってるし」
「……」
「寂しいんじゃないですか」

　最後のは、揶揄いみたいな。でも揶揄いに悲しさを隠しきれなかったかもしれない。勝手な哀惜だ。海とともに育ち、今だってこんなに海を求めているのに、それに近付くことができないこと。
　忍びになるのだから。

「それはお前のことか」

　すっ、と切り込むような声色。よく研がれた刃が痛みも感じさせずに身を切り開いていくような静かさで、言葉が返ってくる。「え」と口から転がりでた間抜けな音に、振り返った彼はにやりと笑った。

「ふうん？」

　先ほどの意趣返しのように顎をわずかに上向けて言ってくる仕草に、カッと顔が熱を持つ。やっぱりこいつ本当に変わってない。僕らは組を馬鹿にしていた、いけ好かない奴の頃から。
　寂しいのかな、と気を遣った僕が馬鹿だった。あれほど親しんだ海にもう深く触れることのできないのと似た哀しみを僕も抱えているから。それを二人で分けてもいい、なんて思っていたのは僕だけだったか。
　悔しさに眉を寄せる僕をじっと見つめている先輩に気付いた。なんですか、と噛みつこうとして先手を打たれた。

「お前の手さ、最近きれいだよな」
「は？」
「もう実家の手伝いはしないのか」

　こっちを見つめてくる瞳の光にたじろぐ。言葉が出てこない。そんなにまっすぐ、こっちを見透かすような目、やめてくれ。海のように深い思慮をのぞかせるなんてらしくない。だから嫌なんだ。

なにもわかってないような素振りをして本当は全部わかってるのに、一度隠してみようとする。どこまで考えているか、素直には見せようとしない。そのくせ結局明らかにするのは、なんでなんだ。

「お前が一年生のときの休み明けさ、いつも通り火薬庫の整理したろ」
「はい」
「あそこ暗いから久々知先輩の顔色が悪く見えるのもいつものことだったけど」
「ああ、久々知先輩って色白でしたもんね」
「うん。あの日はお前の手も青褪めてて驚いたもんだ」
　
　幽霊みたいだったけど、それが当たり前になったけどな。小さく笑うのに合わせて頷く。
　学年が低い頃は家に帰れば染め物の手伝いをしていた。藍染めの布を洗うとすぐに手が青くなる。父も母もずっとそうだったから、僕だってそうなるのは当たり前のことだと思ってたのに、今やもう遠い昔のことだ。あの日常に戻ることはない。

「実家の手伝いはしませんよ」
「……」
「ていうか、できません」

　三郎次先輩もそうでしょ。
　そうだなって頷いてくれると思った。だって同じだから。僕は手を青く染めるわけにはいかなくなった。先輩だって、潮の匂いをさせなくなった。海に近付けなくなった。色も匂いも、まとっていては忍べないから。忍者になると決めたのだ。だから今までの生活から離れなくてはいけない。生まれてからずっと当たり前だったことから離れる代わりに僕は先輩に近付いていく。

「いつまでも青い手でいればよかったのに」
「先輩だって」

惜しんでいるような、ただぼやいただけのような。それ以上の温度を感じることはなくて安心した。でもきっとわからないだけなんだ。このわかりにくい先輩のことを僕は。
　一度、海に一緒に行ったことがある。海は火薬庫の薄暗くひんやりとした空気とはまったく違った。
　眩しかった。容赦のない日光に目を細めた僕を先輩が振り返った。海水に濡れた肌を太陽のもとにさらして、潮と砂をつけたまま笑う姿が今も瞼の裏に焼きついている。濃く浮かび上がる輪郭を目でなぞって、目を閉じた。目の端に涙が浮かんだのは強すぎる光が沁みたからだ。
　眩しかった。
　もう二度と見ることはない。

「伊助、五年になるんだな」
「代理から抜け出しても頼りない委員長を支えないといけませんからね」

　言ってろ、と光を背負った先輩がくしゃりと笑った。

February 25, 2025 at 10:29 PM Everybody can reply

yiyi

@yiyi0108.bsky.social

登場人物のなかでは、ギターと作曲担当のエイモンが超有能&いいヤツ過ぎて、スピンオフの作品があるなら絶対見たいと思うくらい好き。母親との関係の描き方も絶妙で、彼の家で新曲の練習をバンド全員でやってるシーンで、彼女が彼らが鳴らす音にノリながら飲み物を持ってきて、エイモンに愛情と肯定を込めて触れるところはさらっと描かれているのに涙があふれた。そのときのエイモンも嬉しさと恥ずかしさが混ざった良い表情をしてるんだ。

September 30, 2024 at 3:26 PM Everybody can reply

しんぺい★심페에★shimpe:

@shinpei1010.bsky.social

【思い出の名曲】

初めて聴いたときは涙が止まりませんでした。

『長崎の鐘』
詞：サトウハチロー　曲：古関裕而（ゆうじ）

こよなく晴れた青空を　悲しと思う切なさよ
うねりの波の人の世に　はかなく生きる野の花よ

　　なぐさめはげまし　長崎の
　　ああ　長崎の鐘が鳴る

召されて妻は天国へ　別れてひとり旅立ちぬ
かたみに残るロザリオの　鎖に白き　わが涙

つぶやく雨のミサの音　たたえる風の神の歌
耀く胸の十字架に　ほゝえむ海の雲の色
　
こころの罪を打ち明けて　更け行く夜の月すみぬ
貧しき家の柱にも　気高く白きマリア様

『長崎の鐘』：由紀さおり・安田祥子

youtu.be

July 4, 2024 at 4:53 PM Everybody can reply

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ちよど

@tiyodo.bsky.social

#練習１P　FGO二次創作No.314
生前ビマヨダ
「見えているのは月の表」

月は移り気だ。
　星々に囲まれてくるくると姿を変えるのに、地上を見もしないろくでなし。
　ビーマは空から焚き火へと視線を落とした。
　兄弟たちや母は疲れ切って地べたに眠っている。燃え落ちる家から彼らを抱えてここまで走ってきたビーマも疲れてはいたが、彼は体力に自信があったし。──眠れそうになかった。
　あの従兄弟に憎まれているのは知っていた。
　毒を飲まされて川に沈められたのは忘れようと思っても忘れられない。それでも、家族にまで危害を加えられるとは思っていなかったのだ。
　ビーマは集めた枯れ枝を焚き火に放り込む。パチパチと音がして炎が揺れた。
　泣き声が聞こえる。
　まだ幼い弟が眠りながら涙を流しているのだ。
　ビーマは目を伏せる。
　まだ彼が弟と同じくらいの年だった頃、彼は従兄弟たちを何度も泣かせた。
　木から落とし、川に引きずり込み、骨を折った。でもそれは半身の力を加減出来なかっただけで悪気はなかったのだ。
　空を見上げる。いくら手を伸ばしても、どうしてという問いは届かなかった。

August 7, 2024 at 3:56 PM Everybody can reply

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あぷ

@absolut069.bsky.social

さまぁ～ず×さまぁ～ず復活してたのねぇ！？！？気付かなかった！！
この番組で三村家の娘息子の話をよく聞いていたもんだからこの番組がなかった間に長女ちゃんが結婚したよ話してて「あの衣音ちゃんが～！？おっきくなってぇ～！！」ってなんか涙出そうになってたんだけど、式で大竹が大号泣してる写真を三村が見せびらかしてるところで涙が大爆笑に変わってしまった
ほっこりエピソードがすぎるだろ…

May 6, 2025 at 7:26 AM Everybody can reply

すみ

@viola-la.bsky.social

真正版鑑賞終わった…
やっぱり劇場で見るとインパクトと没入感スゴい💥
そして色鮮やかだったなー✨
何度見ても沙代ちゃんの最期から涙が出ちゃう😫
水木さんのお顔が可愛い💕と思うシーンが増えてたからそこがきっとtoco神のお手が入ってるところだと信じてる✊
明かりが付いたらペリペリ音がして特典開けてるなー良いな！！！と思いつつ用事があるため退席💦
家帰ったら舐めるように見る😭

October 4, 2024 at 8:38 AM Everybody can reply

調

@seitea21.bsky.social

XのTLで短冊をお見かけして書いてみました、先ほどの七夕の塚不二のその後です。年齢制限はない七夕です。よろしくお願いいたします。

「恋人らしいこと」

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「一歩進んだ、七月七日/塚不二」と記載されています。
画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Image by ぱんじ / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　七夕に手塚の家に招待された。庭のキキョウを見せてもらって、同じ花を届けてもらったうちにもあるのが嬉しくて、不二自身にも自分が少し浮かれているという自覚はあった。
　手塚の部屋でリンゴジュースをいただいたのもあるだろうし、今ではすっかり恋人の日だねと笑ったら、「そうだな」と首肯をもらったもあった。
　とにかく不二は少し浮かれて、同意をくれた手塚に尋ねた。
「恋人らしいこと、する？」
「恋人らしいこと」
　オウム返しの彼に微笑む。すぐさましないと言わない手塚はやっぱり不思議で面白くって、――恋や愛を知っているけど、そういうことには詳しくなくて――かわいいなあと思ったら、覚えず笑みがこぼれたのだ。
「ふふ。知らない？　あのね、たとえば――」
　鋭利だけれど優しい顔に、そっと自分の顔を寄せる。すっきりとした頬に軽く唇をあて、不二はその場でまた笑んだ。
　不二自身にも浮かれている自覚はきちんとあったから、これ以上は控えたが

――うん、これ以上。いつかそのときがきたらまた、色々教えてあげようと思、――……。
「……え」
　おとがいが熱に包まれ捉えられた。手だ。手塚の――？　当たり前だ、手塚しかいない。持ち上げられた視線の先で、手塚の顔はあまりに近くて、少しぼやけてかげろう越しのようだった。
　唇も熱にとらわれる。大きな口にはまれたそこを、厚い舌が割り開く。舌、誰の――手塚しか――……。
「ん、う」
　受け入れた不二の歯列はなぞられて、舌もたちまち絡め取られて――深く、深くあわさる口から、くちゅ、と水音が聞こえている。口の中が熱くって、頭も熱くてぼうっとして――。
「あ、ん、は、……ぅ」
　ぷは、と息をついだ手塚が、燃える瞳で不二を見た。
「ぁ、う……」

目が熱い。涙が出ているような気がする。体を起こしてぬぐいたかったが支えることすら不二にはできず、そのまま手塚に落ちていく。彼の腕に包み込まれた耳元で、くっと喉が鳴る音がした。――笑った……？
　手塚の笑みが、「不二」と自分の名前になった。不二の体は抱きしめられてなお頼りなく、応えすらもおぼつかない。
　頭が芯からふわふわとして、ちかちか光がまたたいている。天の川に沈めばこんな感じだろうか。分からない。手塚に聞けば分かるだろうか。恋や愛を知っていて、そういうことにも詳しい彼に――不二の名前を、呼ぶ彼に。

July 7, 2024 at 12:28 PM Everybody can reply

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凪原（なぎはら）（ゲにお熱）

@nagihara0523.bsky.social

はらはらと落ちる涙を止められず、恐ろしい夢を見たと、👁️に話す💧。
顔を険しくさせた👁️は、必ず助けてやると💧に言うと、枕返しの力を借りる為家を飛び出した。

その日の夜も、夢を見る💧。けれど今回は、👁️が助けに来ると言っていた。

👁️が来るまで逃げ続けなければ。

手首に刻まれた数字は『1』

ズルズルと、ヘドロのような怪異が自分を追いかける。逃げるうちに、引きずるような音が、変わって行く。

地面を引きずるような音だったのが、ひたひたと裸足で歩くような音に。

振り返る余裕も無く走っていた💧が
、しかしぎくりと足を止める。

April 4, 2024 at 7:15 AM Everybody can reply

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あばらぼぅ

@abarabou.bsky.social

アルゼンチンの映画「回帰」やっと観終わった〜　音楽が！やたらと！仰々しい！！こんなに音が浮く映画が2022年に！わざとらしい音が特に理由もなくただそこにあった…　脚本家さんは涙したことでしょう…

netflix.com/title/812595…

Watch Recurrence | Netflix Official Site

Years after moving to a remote town, ex-cop Pipa is pulled back into the dark world she thought she'd left behind when she gets tangled in a murder case.

www.netflix.com

February 2, 2025 at 11:47 AM Everybody can reply

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明石書店

@akashishoten.bsky.social

私たちは携帯をしっかり握って録画を続ける。私たちの涙を。父を亡くし、母を亡くし、姉妹を亡くし、兄弟を亡くし、子どもを亡くした私たちの、その叫びを。私たちの苦しみ、命がけの逃走と身を切られるような恐怖を。そしてアメリカ政府が愛を込めて送り込むＦ―35のミサイルが、耳をつんざくような死の音とともに家を揺らす中、子どもたちを落ち着かせようとする私たちの無力感を。→

March 25, 2025 at 4:16 AM Everybody can reply

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HTanaka

@htanaka.bsky.social

学校帰りに立ち寄った中古レコード店。
色々ととても懐かしいレコードを見付けてしまい、数枚衝動買い。

当然、家にはもうレコードプレーヤーなんて無いので、そのまま近場の電気店で簡易的なプレーヤーを購入（笑

アナログレーコードなんて高校の時以来なので、45年振りくらいかも。
当時は結構凝っていて、そこそこのオーディオ（必死でバイトして少しずつアップグレードした）を持っていたのですが、当時、どんな音だったかなんて憶えていません。
今、家にあるオーディオに繋いで（アナログ接続）音を出してみたら、、、、とっても良いかも（涙

そんな訳で、古いレコードを楽しんでいます♪
#オーディオ
#レコード

July 29, 2025 at 9:28 AM Everybody can reply

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みくづの倉庫

@so-ko.bsky.social

（nrhdが）かわいいだけじゃだめですか？（泣）

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「お泊りだ！御剣怜侍！！」、「みくづ」と記載されています。
画像情報：generated by 新書ページメーカー / オリジナル素材 / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　率直に言ってしまうと、御剣怜侍は困っていた。
「帰るのか？」
　目の前で、瞳をゆらゆら不安そうに揺らしている友人に、御剣怜侍は困っていた。縋るように、甘えるように見つめてくる友人に、どう対応すればいいものか。常とは様子の違う友人の瞳は、何を考えているのか教えてはくれない。なにも考えていないような、それでいて、全部知っているような。御剣の心を見透かしたうえで、成歩堂はこんなことを言っているのだろうか。
　――私は、試されているのか？
　思い直せば、いつからこんなことになってしまったのか。
　御剣は慎重に記憶を辿っていく。
　今日は、成歩堂の家で宅飲みをしていた。その間、特に変わったことはなかったはずだ。話ながら、時々酒や肴をつまむ。それを繰り返して、時計の針がてっぺんを過ぎていった頃、流石にそろそろお暇するか、と御剣が腰を上げた時だった。
　御剣の左手首を、強い力で成歩堂が掴む。
「帰るのか？」
　そして、話は冒頭へと戻っていく。
　困った。御剣は、再び脳内で呟く。成歩堂の家で飲むのは、これが初めてではない。だが、こんなに酔っている成歩堂は初めて見た。そういえば、成歩堂は今日、色々な種類の酒に手を出していた。その中に、酔いやすい酒なり組み合わせなりがあったのかもしれない。それに、自分の家という気安さが、さらに酔いを回しているのだろう。
「みつるぎ？」
　成歩堂は、常よりも舌ったらずな口調で御剣の名前を呼ぶ。御剣の意識を成歩堂に向けさせるた

めか、成歩堂は掴んだ御剣の左手首を軽く揺すっていた。
「そろそろ、帰らなければ。もういい時間だ」
「いやだ」
　成歩堂は食い気味に言った。御剣は、さらに困ってしまう。
「だが、キミだってもうベロベロじゃないか。早く休んだ方がいい」
「やだやだやだ！　みつるぎはそんなこと言わないんだ！」
「いや、言うが……」
　成歩堂は、目に大粒の涙を溜めながら首を振っている。
「やーだー！　まだ一緒にいろー！　帰るなー！」
「こら、静かにしろ！　アパートの壁が薄くて、音が筒抜けだと言っていたのは、どこの誰だ」
　段々ヒートアップしていく成歩堂の駄々に、思わず御剣は成歩堂の口を自身の右手で塞いだ。実際に、隣の部屋の物音が聞こえてくるレベルの壁の薄さだ。この調子で成歩堂が駄々っ子になっていると、翌日、騒音で苦情がくることは想像に難くない。
　成歩堂は、御剣に口を覆われてもなお、もごもごと何かを訴えていた。右手を通して感じる成歩堂の唇の感覚に、不覚にも胸が跳ね上がってしまう。そして、そんな自分に呆れるまでが御剣のワンセットだった。
「帰るなと言うが、泊りの用意などしていない」
　御剣は、なんとか正論を説いて成歩堂を納得させようと試みたが、逆効果だったらしい。成歩堂は、目をパッと輝かせると、御剣の右手を口から外した。

「泊まればいいよ！　寝巻は貸すし、下着は……ちょっと待ってろ」
　そう言って、成歩堂は脱衣所へ脱兎のごとく駆けていく。その様子を見て、御剣は、自身が言葉のチョイスをミスしてしまったのだと今更ながら思い知った。それからすぐに、成歩堂は正方形状にパックされた包みを持ってきた。満足気ににこにこ笑っている。
「ほら、新品あったぞ！　この前、洗濯間に合わないかもって思って、コンビニで買ってきてたんだ。やるよ。ほら、これで泊まれる。やったー！」
　御剣は、成歩堂から差し出された下着を渋々受け取る。運がいいのか悪いのか、サイズも問題なかった。
　だが、と御剣は、未だに渋ってしまう。実は、成歩堂の家で飲んだことはあれど、成歩堂の家に泊ったことはまだなかった。多分、泊まろうと思えば、いくらでも泊まれる機会はあったのかもしれない。しかし、当の御剣がその機会を避けていた。自分がこんな気持ちを抱えたまま相手の家に泊るのは、フェアではないと御剣は感じていたからだ。想い人にくらい格好をつけたい。紳士的でいたい。
　すると、ふと御剣の左手に成歩堂の手が繋がれる。
「頼むよ。ぼくを置いていかないで」
　儚いかな。御剣の相手を想う気遣いは、その気遣いたい相手によって、簡単に崩れ去ってしまうのだ。

　率直に言ってしまうと、御剣怜侍は困っていた。

――私は試されているのか？
　あの後、先に成歩堂にシャワーを浴びさせて、その間に自分は帰ってしまうか、とも考えた。だが、「置いていかないで」と御剣に懇願する成歩堂の表情を思い出すと、どうしても御剣には、そんな非道な行いができなかった。今、自分がこの家から一歩でも外に出ることは、何ものにも代えがたい大罪のように思われたのだ。結局、御剣が頭を抱えている間に成歩堂がシャワーから帰ってきてしまい、御剣の逃げ場がとうとうなくなってしまったのだった。
　御剣は、大きなため息を吐いて、黒いボトルをワンプッシュする。掌にシャンプーである透明な液体が広がった。かすかに、レモングラスの匂いがする。ああ、これは、たまに成歩堂からも香ってくる――
「みつるぎく～ん、まだ入ってますか～！」
「ムッ！？」
　急に、浴室の外から成歩堂の陽気な声が聞こえてきた。勢いで、先ほど出したシャンプーを握りつぶすように拳に力を入れてしまう。そうすると、一気にシャンプーの香りが広がったような気がして、御剣はさらに焦った。
「入っているから、部屋に戻って大人しく待っていろ！」
　御剣がそう怒鳴ると、成歩堂は「は～い」と上機嫌に返事をして去っていった。再び、御剣の口から大きなため息がこぼれた。

　シャワーを終え、髪を乾かしてリビングに戻ると、成歩堂はソファに寄りかかって眠っていた。

January 8, 2025 at 12:54 PM Everybody can reply

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提督のなんとか

@ketsuda114re.bsky.social

六郎が楊業について思っている事について、楊業は武人としてだけではなく父としても楊家にはなくてはならない存在であった、宋の帝たちも悲しいだろうけれども何より悲しいのは生き残った楊家の子たちだろう

父が死んだ。そんなことがあり得るのか。六郎はそれだけを考えていた。帝のそばである。取り乱すことはできなかった。
あの父が、死ぬのか。あの父でさえ、死ぬのか。

297頁

楊業は敗れず。駈けながら、六郎は呟いた。ゆえに、雄々しく死んだ。敗れぬまま、武人としてよ誇りを貫いて。
こみあげてくる涙を、六郎はなんとか呑み込んでいた。『楊』の旗。悲しいほど鮮やかに翻り、音を立てている。

302頁

June 23, 2025 at 6:46 PM Everybody can reply

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SR・F

@srfixer.bsky.social

#PSO2NGS_SS
(*' ')＜五ツ星から、[FIVE-STARS]へ
・何時もの有(少し重めの内容)
・少し圧縮しております

BGM
学園アイドルマスター
[雨上がりのアイリス]
cover:FIVE-STARS

櫛灘零)…たまに考えるんです。俺のエゴが[彼女達の人生を壊した]んじゃないかと
乙桐ツカサ)貴方が今を生きてる事が私達の[希望]ですよ〜？寧ろ…貴方の存在が[宇宙]であり、[輝く星々]もそこに集ったのなら…これからも一緒に頑張りましょう〜

ユーグリット・スウィン
年齢:21
CV:七瀬つむぎ

ー復讐との決別ー
・紗倉ゲンゾウの潜伏場所が判明した。
独断行動したユーグリット・スウィンを連れ戻さなければ…！

紗倉ゲンゾウ)…ほう、あの時の小娘か？
貴様の父親との[情事]…良い見世物だったな
ユーグリット・スウィン)下衆め…今度こそ逃がさない
この手で殺してやる…
紗倉ゲンゾウ)殺せるものならば、殺してみせよ
……貴様の命も、孫娘の命も何れは…くくく
ユーグリット・スウィン)だまれぇー！！！
紗倉ゲンゾウ)ぐぬ…げほ！？
……悪くない、人生じゃったな……はは………
ユーグリット・スウィン)お前をさがして十数年。この時を待っていたか弱い少女に、お前は殺されたんだ…地獄に落ちろ

櫛灘零)遅かったか…
ユーグリット・スウィン)おわりましたよ、櫛灘社長
櫛灘零)何もお前だけが背負う事はないだろうに…
ユーグリット・スウィン)貴方だろうと否定はさせない。これが…ボクのやり方ですから

ー流星のように流れる麗人ー
・結果としてスウィンは一週間の自宅謹慎となった
…だが、彼女はまるで意に介さないかの様な振る舞いをしている。[その出来後がまるで無かった事の]様に

ユーグリット・スウィン)ま、またこんな可愛いのを…///
櫛灘零)フリル増し増し、ミニ丈メイド服だ。何ならインナーも特注の…
ユーグリット・スウィン)読み上げなくて良いんです！
…へんたい…///
櫛灘零)…少しは気が紛れたか？
ユーグリット・スウィン)そういう所ですよ！…もぅ

紗倉フウカ
年齢:18
CV:伊藤舞音

ー血筋からの解放ー
・スウィンの復讐劇から暫く後、フウカの両親が訪問に来た。だが…その数時間後に悲劇は起きてしまう

紗倉フウカ)御父様…御母様…！！
櫛灘零)…傷が深い、しかもこれは…手練の犯行か
紗倉フウカ)そ、そんな……
＜フウカ…もう御前は紗倉家の血筋から脱却されたんだ
何も恐がらなくて、良いんだよ…
＜フウカ…私やお父さんもね？誇りに思ってるの
貴女が精一杯…頑張ってる姿を…
紗倉フウカ)存じておりますわ…！だから…もっと私を…
＜…………
紗倉フウカ)御父様…？おかあ、さま…？？
あ……うう…ううううぅ…！！！(大泣き)
櫛灘零)…(冥福を祈る)

ー導き星、精一杯の輝きー
・二人で執り行った葬儀が終わった。彼女の表情はまだ少し暗かった…

紗倉フウカ)先生。私…決めましたわ。貴方と一緒に生き続けますの！
誰の意思でもない、私だけの…覚悟ですわ
櫛灘零)それは……例え危険な道でもか？
紗倉フウカ)私の居場所は…もう有りません。ですけれど…私と言う存在はここに居りますの。
櫛灘零)それが、君の精一杯の輝きなら…俺はそれを受け止めよう

尾道文佳
年齢:18
CV:川村玲奈

ー死の淵ー
・文佳の身体に異変が起きていた
石のように身体が固まっていく恐ろしい病だった…

櫛灘零)…数年？本当なのか
尾道文佳)うん。成人しても数年持つか…分からないみたい。不治の病の中でも厄介なやつ…だね
櫛灘零)助けられないのか…？
尾道文佳)……今から言うのは、私の本音…だよ
櫛灘零)……(頷く)

尾道文佳)死ぬのがこわい。せっかく社長に救ってもらったいのち…無駄になっちゃう。お兄ちゃんの代わりとして支えてくれた…もう1人のお兄ちゃんとおわかれするの、いやだ……
櫛灘零)(何も言わずに抱きしめる)
尾道文佳)…お兄ちゃん……(ぽろぽろと涙が出る)

ー盲点星はかく語りきー
・生きる証を残す為、彼女は精一杯生きている
文字通り、悔いの無いように

尾道文佳)…ふぅ(ぺたり)
リリア・オーンスタイン)文佳、大丈夫？
涼風ハナビ)無理は禁物ですよ…♪
尾道文佳)はい…それでも、私は頑張れます
生き甲斐を、見つけたので

白戸杏桜
年齢:20
CV:花岩香奈

ー喉を取り戻すー
・声帯の移植手術を間近に控える杏桜。そして彼女は…想いを打ち明ける
白戸杏桜)[私、貴方の事が好きです。私を絶望のソコから救ってくれましたから]
櫛灘零)…しっかり受け止めよう。そして…また会おう

September 1, 2025 at 10:41 PM Everybody can reply

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TVRecorder

@tvrecorder.bsky.social

📺予約【連続テレビ小説】カムカムエヴリバディ(31)「1948-1951」

🗼NHK [2025年01月06日(月) 12:30～12:45] 15分
クリスマスの日、雉真家に算太(濱田岳)がやってきました。兄の無事の帰りを安子(上白石萌音)は涙をこらえ喜び、算太の居ない間に起きた出来事、その全てを打ち明け…

December 29, 2024 at 3:12 PM Everybody can reply

ぬつ巷

@otukimiudonn.bsky.social

犬戌狗
#AdeleHaut
白魔(UTAU)
狐隠黒途
緋(UTAU)
DAICHI(UTAU)
空音ヒビキ
空音響歌 #空音絵巻
きの音もと
歌為にーと
騒呂助 #喜怒哀ROCK
錫鳴ル雨
よわむしくん
カロガド
水明(UTAU)
血歌メイナ

彩色灰人 #無彩色map
#白熊めい
涙音ぴこ #涙音家
Pecora(UTAU)
松田っぽいよ
幽音レイ子

見桜速雄
厨音咲夜
ハル＝ハイド
#游之音ノカ_UTAU
オーロク&小六郎 #ひわわーアラート
透歌氷雨 #お米炊けたよ
Clem(UTAU)
春乃杼景
ゲキヤク
カゼヒキ #くずかぜ

April 26, 2025 at 1:07 PM Everybody can reply

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語部イダンバ@レイフレ32_H04

@kataribe-idanba.bsky.social

ちびちびと、こんな感じでプリキュアの小説を書いています。推しカプは、ハトプリのハヤゆり、フレプリの大ラブ・沢美希・御子ブキ、スイプリの奏アコ、スマプリの豊みゆです。
pixivに作品多数。画像分の全文はこちらからどうぞ
www.pixiv.net/novel/show.p...

するだろうか？

「…お母さん、どんな顔するかしら？」
「絶対喜んでくれるよ」

　父親がいなくなってから、月影家では家族内で誕生日を祝うこともなかった。だが、今は二人切りだけではない。ハヤトも一緒に暮らしている。いつもと変わらない日を、いつも通り過ごして歳を重ねると思って仕事に行った春菜を、娘だけでなく「息子」も加えた三人の、祝いの席で迎える。このサプライズを、今日絶対成功させたい…そう思うと、ゆりは心にやる気パワーが満ち満ちるのを感じた。
　そんな時、あるものがゆりの目に留まった。

「ねえハヤト、ここでお昼にしない？ケーキも買っていきましょ」

　そう言ってゆりが指差した店の壁に貼られたポスター。そこに書かれていたのは、今いる場所を歩いた先で開催されている「２０２２年　第十九回全国ローカルグルメ祭」の文字だった。４７都道府県に根ざした、様々な地域の料理を楽しめる。それに関連した地域の食材も買える。そう案内されていた。
　見れば、茨城県からやって来た「サザコーヒー」のケーキや秋田県の「ババヘラアイス」等々、魅力的なスイーツの写真もあれこれ掲載されていた。
　なら、ここでもう一つのメインも買い、そしてふたり一緒の時間を楽しもう、

「…ケーキは風圧で潰れちゃうんじゃない？」

…という思惑は、両方は叶いそうになかった。ケーキだけ、近所で買おう。
苦笑いしつつ手を繋ぐと、月影夫婦は広場に足を進めた。

味しそうってしか思えなくて」

　今日の夕方に食べる味を思い、塊肉を下茹でする。鍋で躍る肉たちの湯気を浴び、涼村さんごは「いただきます」の意味を噛み締めた。

「そっちで使う分の野菜も切っといたぞ」
「大輔さんすごーい！料理上手なんですね！」
「すごくない。普通だ、普通」

　そうやって他愛もないお喋りに花を咲かせている間に、下茹で完了後に肉と一緒に煮込む大根と人参に、臭み消し用のショウガを大輔が切っておいてくれた。まなつのオーバーリアクションを軽く受け流し、大輔は昼食を待ちきれない５匹の空腹虫の為包丁を振るい始めた。ゴーヤーをまな板に乗せ、半月切りにする。続いてゴーヤーから掻き出した種とワタを、玉ねぎを、トマトを、ニンニクを、大輔はザクザクと微塵切りにしていった。こちらは、昼に食べるタコライス用の野菜である。

「あ、大輔お帰り～、手伝うよ～」

　そんな腹ペコのリズムを聞いて、もう一匹の腹ペコ虫が吸い寄せられてきた。厨房の奥にある休憩スペースから、大輔の妻である桃園ラブが姿を現したのだ。

「いい。お前は寝てろ」
「え～」

　直前まで昼寝をしていたらしく、髪の毛が寝癖で逆立ち放題のままラブが手伝いを申し出るが、それを拒否する大輔の眉間にシワが寄った。

「『え～』じゃねえ」
「じゃあビー」
「シー…って、バカ！」
「自分の可愛い可愛い奥さんにバカとは何よ！バカって言う方がバカなんだよ！」

あすかはどうしたものかと額に指を置き…

「…今日の昼、メニュー追加だ。人参シリシリ好きか？」
「あ、大好きです！」

　まなつの危機を聞いて駆け付けた大輔が、先に答えを出してくれた。一瞬でまなつから涙を引かせたのにローラたちが驚く間もなく、大輔は調理を始めた。割れた卵を取り上げ、ボウルに放り込んで山盛りの溶き卵にしていく。見慣れないおろし金のような器具の上で人参を前後運動させると、細長い千切り人参の山ができていった。が、さも当たり前のように話を進めようとするまなつと大輔は他のトロピカる部を置いてけぼりにしていた。
　さんごが初めて聞く名前の料理を糸口に食らいつき、みのりが解説を始める。

「…ねえ、人参のお尻？ってどんな料理なの？」
「人参シリシリは沖縄の家庭料理。穴が大きな専用のおろし金、通称『しりしり器』で千切りにした人参を油で炒めて、溶き卵でとじたもの。人参特有のエグみ臭みが卵で中和されるから、食べやすいのが特徴」
「へぇ、みのりは何でも知ってるな」
「…おお、すごいわねその本！今みのりの言ったことが全部書いてあるわよ！」

　感心しているあすかを尻目に、ローラは厨房みのりん劇場の種明かしにかかった。みのりの眉間にヒビが入り、直後、その視線と同じ向きでローラも顔を逸らした。
　今度はローラとみのりで喧嘩が始まるのかと、あすかとさんごが身構えるが、

「うっし、できたぞー。テーブルまで運んでくれ」

　フライパンをお玉で大輔がこそぐ音と肉の焼けた香りが、終わりのゴングとなった。

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「これ、大輔さんが全部作ったんですか？！彩りも綺麗で美味しそう！」

　ニンニクとケチャップと醤油で炒めた、合挽き肉が鎮座するゴーヤー入りタコライス。肉の量を見ると、散らしてあるレタスにトマト、ゴーヤーが免罪符のように見える。その隣にまなつのお陰で追加された付け合せの人参シリシリには、一緒にウインナーを入れるのが桃園家流だった。
野菜を庭園の草花とするなら、中央にどっさり盛られた挽き肉の池にはニンニクや玉ねぎに微塵切りのゴーヤーといった魚が泳いでいる。立ち上る湯気を吸い込めば、空きっ腹がムズムズとのたうち回った。日常では自己主張の少ないさんごを含めて、トロピカる部の５人は全員食い盛りの中高生。口の中で想像上の味が広がり、生命と欲望が燃え上がってきた。
　
「いただきます…！」
「南乃島に帰ってきたみたい！トロピカってる～♪」

　テーブルに座るや否や、トロピカる部とラブは一斉にタコライスと人参シリシリを一口、三口と掻き込み始めた。肉と野菜と米の融合した小さな宇宙を混ぜ、丼の中で創世日記をつづる。みのりも両掌を合わす時間はわずかに１秒未満。諺にある通り、牛か馬の如き十代の食欲にかかれば皿はたちまち十枚とも更地にされた。

「お代わり欲しいやつ、手を挙げろ」
「はいはいはいはーい！！」

　ラブ含む女性陣、全員が大輔に挙手する。大輔がフライパンにすりきり一杯作ったタコライスの具も人参シリシリも、炊飯器の米も、全てを６人は吸い込んでいった。
「思い出すなー、あの時のこと」
「あの時？」

　と、人参シリシリを口にしながら、ラブがふと独り言ちた。タコライスの濃い味で満たされた口の中を淡白な人参と卵でリセットしつつ、ウインナーの歯応えを楽しむ。そしてまたタコライスを口に入れ、挽肉の旨味とゴーヤーの苦味との調和を味わう。そんな一時に、ラブの中で何か思い出がスパイスになっているのをまなつは察した。
　食事は味だけでなく、一緒に食べる相手との会話も楽しむもの。トロピカる部は、同じ気持ちを味わうためラブの思い出話に耳を傾けることにした。

「高校生の時に、家庭科の授業で調理実習があった時にね…私と大輔のいた班ではラーメンを作る

February 10, 2024 at 5:19 AM Everybody can reply

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tatsu🐍（巽はるか）

@harutatsumi.bsky.social

おおおなるほどわかった、こうですね！？

えっちは前戯。尽くして限界いと近うなりたるに、恋人のもう耐えがきとて、三つ四つ、二つ三つなど、短くねだるさまさへあはれなり。まいて汗や涙などの流れたるが、いと小さく雫の結ぶを見ゆるはいとをかし。中のみで果て、水の音、息遣いなど、はたいふべきにあらず…

いや最低過ぎた、本当にごめんなさい、でもさっき腹落ちしてなかったのがしっくりきてしまいました。己のいいと思うものに誰の承認も必要としない随筆家沢、いいですね！固茹さんの感性ステキだ〜✨

June 6, 2024 at 4:46 AM Everybody can reply

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織

@ori-kazaha.bsky.social

兄上の交渉術により話が飛躍していく…どうして…どうしてそんな話に…書き終わらない…
そんな兄上大活躍？の現パロマゼヴェル『背徳の誘い』4/n

マゼルは、と見やればヴェルナーと同じようにピシリと音がしそうなほどに固まっている。
　ヴェルナーは今家を出て、マゼルと一緒に暮らしている。とはいっても家族には恋人との同棲としてではなく友人とのルームシェアだと言ってあったはずだ。マゼルとは双方合意の上で恋人関係にあるが、だからといって元々友人であったのは事実だし、恋人になったからといって友人でなくなったわけではないので、別に嘘ではない。そう、決して嘘をついているわけでは。……ただ、言ってないことがあるというだけだ。
　いつかそのうち家族にも伝えなければと思うものの、まだ今でなくていいかと今回は何も言わないつもりだった。
「それとも、ヴェルナーにそのつもりはないのかな？」
「なっ！　違っ、いや、あのっ兄上！」
　ヴェルナーはマゼルとずっと一緒にいられたらいいなとは思っていた。自分の人生の傍らにマゼルがいてくれたら。それは、マゼルの人生の傍らに己を置くことを意味するがヴェルナーにとってもそれは願ってもないことだ。ありがたいことにマゼルも同じように思っていてくれている、というのも分かっていた。ただ自分たちはまだ学生で、将来を描くには早計だろうと具体的な話はしていない。
　マゼルとの関係を伝えるのも、家族に余計な心配をかけないよう――それから、せっかく始めた同棲に横槍を入れられるのを危惧したという下心というか子供の悪知恵というか浅知恵もあって、

追々二人の将来のことが固まってからにしようと決めて、今日も『友人』として連れてきたのだ。
　マゼルがこの家に来たのは今回が二度目で、一度目は同棲……ルームシェアを始める際に、すでに一人暮らしをしており生活面ではこれからヴェルナーは色々教えてもらったり世話をかけることになるであろう頼れる友（・）達（・）として挨拶に来ていた。
　その時点ですでに二人は恋人関係にあったのだが、『恋人ができました！　一緒にいたいので同棲します！！』と正直に親に言うのはどうにも恥ずかしくて、『学生のうちに社会経験として親離れして暮らしたいがあまりに今まで家のことをやっておらず不安なので友人の手を借りる』という苦しい言い訳をしたのだった。
「あっ、あの……！」
　その時、なんとか硬直を脱したマゼルが意を決して話し始める。
「ヴェル……っ、弟さんと！　お付き合いさせて頂いています！！　まだ社会にも出ていない未熟者ですけど……絶対幸せにしますんでヴェルナーを僕にくださいっ！！！！」
「マゼルっ！？」
　いきなり何を言い出すのかと驚くと同時に、そんな事を言われて嬉しくないはずもなく、かといって兄に照れてる姿を見られるのも恥ずかしくてヴェルナーはちょっとしたパニックだ。もっとも動揺していたのはマゼルとて同じことで、慌てるヴェルナーを見て何を思ったのかさっと顔を青褪めさせた。
「あっ、ご、ごめんヴェルナー！　ちゃんとした

プロポーズもまだなのに先にご家族にこんなこと……！！」
「いやそれは別にいいんだが！　マゼルがそれでいいなら俺だって……ってそうじゃなくて！」
「あ、そうだよね、お兄さんだけじゃなくてご両親にも言わなくちゃだよね！？」
「それはそうだしどっちかっていうと兄弟より親だろうけど、今かっ！？　今なのかっ！？」
「今じゃダメなのかい？」
「兄上は黙っててください！」
　思わずピシャリと言い放ってから、ふと気付く。誰のせいでこんな話になっているのかというと……今そこにいる兄のせいだ。
「兄っ……あぁあ、あの！　なんで、なんで俺たちが……そのっ……『友人』としか言ってなかったはずですが……！」
　慌て過ぎて支離滅裂な事を言っている自覚はあったが、ヴェルナーに気にしている余裕はなかった。それに生まれた時から家族として過ごしてきた兄である。これくらいはちゃんと意図を汲んでくれる、はずだ。
　とりあえずこれ以上マゼルが余計なことを口走らないよう、それから万が一にも責められることがないよう背に庇うようにしてヴェルナーは兄に相対した。後ろからはマゼルが気遣わしげにこちらを見ている気配が伝わってくる。
　そんな二人を見て、ついと弧を描くように目を細めて口を開いた兄の言葉は、どこか間延びしたようにさえ聞こえる響きをしていた。
「いやぁ、いつ言うつもりなのかなって。今日も

楽しみにしてたんだけど、まだ言いそうになかったから、ついね」
「はぁ！？」
「可愛い弟の行く末が心配なんだよ、これでも」
「絶対面白がってますよね！？」
「ご心配おかけしないように頑張ります！」
「マゼル違うそうじゃない……！　兄上も！　『よろしくね』じゃないです！！」
　もはや涙目になってきたヴェルナーをよそに、なぜかマゼルと兄が固い握手をかわしている。
「なんで……なんで、こんなことに……」
「だって、いつまでもハッキリしないから」
「だからってこんな騙し討ちみたいなことします！？　うぅぅ、今度から兄上がいる時にはマゼル連れてきませんから！」
「それは残念だな……じゃあマゼル君、今度ヴェルナーがいない時に一人でおいで。ヴェルナーが小さかった時の話をしてあげよう」
「いいんですか！？」
「乗るなマゼル！」
「えっ、ダメ……？」
　ヴェルナーに制されてしょんぼりしてしまったマゼルを見て、当のヴェルナーの息がぐぅっと詰まる。ヴェルナーはマゼルのこの顔にものすごく弱かった。いや、この顔だけじゃない。マゼルのどんな顔にもヴェルナーは大概弱すぎだった。
「うっ……ちゃんと今後も連れてくるから……俺がいないところで会うのはダメだ」
「うん、わかった」
　にっこり笑っていいお返事をしたマゼルを見て

January 10, 2025 at 1:18 PM Everybody can reply

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入会したユーザー

@iiyudana.bsky.social

音量も凄いけど、高音が耳に刺さって風呂場に居るしかなくて、リアルにぽろぽろ涙が出た

家から逃げようと思って外に出ようとしたら、あまりの音で足がすくんで出られなかった

June 16, 2025 at 2:18 PM Everybody can reply

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弥雨林-林檎堂

@misamerin.bsky.social

鬼水父水
六期軸、よくありそうなネタ
哭倉の記憶を取り戻した後水が亡くなり（大往生）数十年経っている

子供が、鬼の妖怪ポストの噂をしている。通りがかったもう一人のランドセルを背負った子供が、「その話、詳しく聞かせろ！！」と掴みかかる。

ポストに一通の手紙が届く。鬼と目は見た瞬間、家を飛び出した。「前世の記憶があることであなた方とお会いしたい。○○で待つ。前世の名前はミズキ」

鬼より少し小さい子供が、ベンチに足をプラプラとしていると、カラコロと下駄の音が。子供が振り返った瞬間、鬼に抱き締められる。目も涙をポロポロと流しながらひしっと頭にくっつく。
「探したぜ、きたろう、げげろう」

July 6, 2024 at 9:08 PM Everybody can reply

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やさしいヘビ

@sberry-milk15.bsky.social

夏だし家には夫の亡骸をお葬式まで寝かせられないので、葬儀場でお願いした。住職も来てくれて色々とやったんだが、息子は木魚の音でリズムに乗って頭動かすし、私は銀魂のお葬式回を思い出すしで、悲しくて涙出るんだけどハチャメチャだった。

July 6, 2025 at 3:39 PM Everybody can reply

メイメ

@kinomolmol.bsky.social

亡き祖母のピアノは私が貰う事になった。黒髪黒目の古い少女型ピアノ。家まで行くといつも通り居間にいたがじっと蹲って動かない。
「迎えに来たよ」
のろのろとこちらを見る。驚かせないよう優しく触れると泣きそうな表情でソと歌った。少しの狂いもない澄んだ音。弾けなくなってからも定期的に調律師を呼んでいたのだろう。祖母からとても大切にされていたピアノだ。手を差し出す。
「一緒に行こう」
じわりと黒檀の目に、涙が滲む。

#200字小説

May 23, 2024 at 10:06 PM Everybody can reply

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