嘉月なを
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嘉月なを
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お話を書きます。ここはポエミー短文置き場
小説/芝居/漫画原作/🐎娘/スポーツ全般
ハムレットの新解釈でそんなのを聞いたことがある気がします
ハムレットと対決する叔父のKing Claudiusは天動説のプトレマイオス(Claudius Ptolemæus)のファーストネームから取っていて、地動説と天動説の戦いを暗示しているのだとか、
あとはリア王とか他の作品でも「世の中のframe(枠組み、秩序)がdisjoint(崩れる、解体される)」的な表現がやたらでてくるとか
October 14, 2024 at 2:23 PM
リハビリ
September 24, 2024 at 2:50 PM
「ちょっとごめん」と友人に告げて、
逃げるように社務所の方へ早足で向かう。
そんなわけない、と言い聞かせる私の後ろから声がした。
「あなたは……」
振り返ってはいけない、と思いながらも見てしまった。
青年は、私の顔を見るなりその場にしゃがみこんで、砂利石をいじり始めた。
「ね?」と小首を傾げる彼に私は、
「トト?」と尋ねた。彼は一言、
「やっぱり」と言って笑った。

「男の子だったの」
私は思わずそうこぼした。
「ママだって」
そう言って彼は私を指さした。
夢の中で女の体だった私達は、二人とも男の体をしていた。
「良かった、無事で」
彼を抱きしめたところで、目が覚めた。

不思議な夢でした。
July 7, 2024 at 3:48 AM
何だ夢か、三流のホラーみたいな夢だったなあとひとりごちて、
しばらく待ったあとに来たバスに乗って、観光地の神社(なんて名前か忘れた)へ行くことに。
境内をうろついていると、そこに名物(?)のお花畑があるのを見つける。
庭園の中に見事な花壇があって、なるほど綺麗だなと思っていたら
「わーすごいね」なんていう声が聞こえてきた。
何の気なしに振り返ると、初老の夫婦と若い青年の三人家族がいた。
私はハッとして、その青年の顔を二度見した。
彼のオリーブ色の髪に、見覚えがあった。
あんまりジロジロ見てしまったせいで、青年と目が合う。
アッという顔をして、私達は互いに顔を伏せた。
July 7, 2024 at 3:38 AM
バキバキと背中から音がして、見るとトトの顔が苦痛に歪んでいるのがわかった。
ヒュウヒュウと息を荒げ、涎と涙を垂れ流している。
どうやら、身体が無理やり何かに作り変えられているようだった。
それを見て一瞬心が怯んだせいか、それまで無我夢中で気づかなかった身体の痛みを私も感じた。
けれど痛むほどに、なぜか私の身体は力を増しているようで、重くなっていくはずのトトの身体を背負うのが楽になっていった。
痛みに意識がいった錯覚かもしれないけど。
その後は脇目もふらず走って……

気がつくと、海辺の町のバス停で目が覚めた。
私は友人と旅行に来ていたらしい。
ベンチで眠ってしまった私を友人は冷やかした。
July 7, 2024 at 2:19 AM
さあどっからでも来いや、と思っていると、やはり離れの中から、ヤバいものが現れた。
今回のは、奇声をあげる人型の何かだった。男か女かもわからない。毛むくじゃらで、こっちをしきりに指さしてくる。
トトが悲鳴をあげる。
一声上げるたびに、背中に乗った彼女の身体が重くなる。
尋常じゃない量の汗が彼女の身体から出ているのが分かる。
「目を塞いで、見ちゃだめ!」
と言い聞かせつつ、私はそこから逃げ出した。
波の音と私たちを指差す何者かが、恐ろしい速さで追いかけてくる。
トトの身体が痙攣している。
悲鳴は次第に獣じみた唸り声に変わっていった。
私も怖かったけど、逃げなきゃの一心で、ビビるどころじゃなかった。
July 7, 2024 at 2:12 AM
共通していたのは、最期に必ず大波の音が聞こえて、視界が暗転すること。
トトは毎回記憶を無くしているようだということ。

何回目かの繰り返しで心がすり減ってきた頃、ふと変なことを思いついた。
毎回トトが動かなくなって終わってしまうので、私は屋敷についたところで、彼女を背負ってしまおうと思った。
駐車場で遊び始める前に、屋敷の裏側につれて行き、そこで最初に足に引っかかった紐を引っ張り出し、それを負ぶい紐にしてトトを自分の背中に括り付けた。
不思議なことに、その時のトトはあまり重くなく、普通の痩せた子供の重さと変わらなかった。
July 7, 2024 at 2:05 AM