一応、異世界転生で始まるんだけど、生まれた時に前世の記憶があるだけで、前世由来の能力でチートという設定ではないので、植民地主義的な驕り（現代日本の価値観を持ち込むと現地人が感動して褒めそやす的なやつ）がなくて良かった。主人公の恋愛描写がないのも僕は好きなんだけど、神や精霊（エルフ、ドワーフも）が親しみを示す表現で「人間のように/世俗的に」振る舞う例が、女、金、博打であるのには、何かもっとないのかね、古くてダサい、せっかく人間じゃないのに…と思ったり。他の部分が良いのでここだけ目立つんだよね。

いやー10話ないわー。がっかり。ループ先で目が覚めたユーリ、自分がこの世界線では女性だと気づいて、今までと同じ高さの声が出るのに自分でわざわざ高い作り声するの、誰に言われた訳でもなく。何それ。一人称、座り方、手の仕草、みんな自分で意識して女性らしく振る舞おうとしている。何の為に？ なのに唇だけ勝手に「元々つやつやピンクです」みたいに描かれてんの、ラキオのメイクは風呂で落ちるのに。胸だけのショットが何度もあるのもキモい（そもそも女性キャラだけやたら性的客体化が強いデザインではあったけど、それらよりこっちの方がキモい）。
9話が良かった（ユーリが人間ではない世界線）ので余計にがっかり。

S2「鉄錆の〜」を観始めた。ウィルが明確に「暴力で解決する」と言い出し、ここまでの言葉遣いの誠実さがあるので、製作/作者側は「暴力でしか倒せない悪（人間ではない）」を設定して暴力で倒す物語を自覚しているのだなとは思うんだけど、
それでも、これが権力や軍隊の肯定になったらどうしよう（S1の終わりでウィルは権力も持つ）、怖い、ってヒヤヒヤがあって、でも今7話辺り観てて、それも回避していくつもりなんだな？ってなってる。

字幕がないので台詞の聞き取りに集中力がいるが、変なサービスがほぼない絵柄とストーリーなので、やってられっかチクショ〜とはならないで観れてる。

僕は、閉じた空間を演出し、そこに現実のモチーフを持ち込んで、悪い、酷い、痛い感覚を敢えて演ることで、外の世界とどちらが現実か判らなくなることを「楽しむ」エンタメとしての、ライブハウスでやってるマイナーなV系がずっと好きだったし、それは「テレビの中に入りたい」みたいに生きてる人にとって必要な「現実」だと思ってる。
でもその表現の自由の為には、まともな歴史教育と民主主義と人権についての理解を社会が共有しなければならないよ、まず先に。

ベッド付近に積読本がある（僕だ）とかは人によると思ってたけど、寝転んだままやベッドに座ったままの時間が長いので物の置き方がベッド中心になってるんだよな。動線の想定が健康な人と基本的に違うんだ。健康な（と社会から想定される）人、思ってたより遠い存在かもしれない。

「含みのある」が強調されると「謎めく」みたいになる？ 謎めいているのはセクシーじゃないですか（僕個人の好み）。しかし「謎めいている」を自分からアピールするという行為は野暮かもしれない？

「憲法が同性婚を想定してないから」を同性婚を禁止する理由に挙げたところで、憲法がインターネットサービスプロバイダーを想定してないからプロバイダ責任制限法は立法できないなんてバカなことはないわけですよね。