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嗚呼、これを読めば、漸く、漸く!
知る事が出来る!
November 2, 2025 at 1:32 PM
どうしてあんな事をしたのか。
どうして裏切ったのか。
どうしてあの時手を払ったのか。
どうして、どうして、どうして、

どうして、目の前で、本になったのか。

知ることが出来る。
この本を読めば。
きっと。

そうして本を開こうとして、いつも目が覚めるのだ。

「…はぁ」

やはり悪夢なのかもしれないな、と息を吐く。
目の前で本になられるのもそうだが、それ以上に自分がそこまで気にしていたという事に嫌気がさすのだ。
この都市でこんな反応してればキリが無いと分かっているのに。
幾度目かのため息が空間を満たす前に。
ベッドから降りた後、支度をして本の整理へと移る。
ついでに、出来そうにない心の方も。
November 2, 2025 at 1:30 PM
紙の散る音と共に消えて。
幾つもの光るページが宙を舞い、収束し。
酷く小さな音を立てて、一冊の本が床へと落ちた。

一部始終を見届ける頃にはしっかり動けるようになり、獲物を振り下ろせば最後のゲストは呆気なく──先と同じよう──本になる。
接待が終わり声を掛ける同僚を他所に、私は歩く。
床に落ちた一冊の本を手に取る為に。
拾い上げて、軽く埃を払う。
少し厚く、それなりの重量を感じる。
少し古びた水色の表紙には、『アラの本』と、趣のある手書きの字で書かれている。
悲しむより先に。
怒りより先に。
虚しさより先に。
好奇心が、湧いた。

嗚呼、これを読めば、漸く、漸く知る事が出来る!
November 2, 2025 at 1:30 PM
かと言って、ソレはここまで流暢に喋っただろうか?
積み上がる疑問、警戒。そもそもここは何処なのか。困惑、緊張。
October 26, 2025 at 11:58 AM
「は??」
「ん?」

相手はまるで何を言っているのか分からないといった顔だ。
同じ状況だろうに──何かが食い違う。

「セイ、アラ起きた?」
「レン」

困惑する己を他所に。これまた見覚えのある人物がやって来た。
虫襖色の髪、海松色の瞳。酷く整った顔と、己を超える長身。

「フィレンツェさんも居たのか?」

顔見知りが居たことによる安堵と、拭い切れない違和感と不安。
或は、まさか。彼らは己の事を呼び捨てなんてしていただろうか?

「えっ…何?なんで急に敬称?」
「あ?急じゃねぇだろ──」

噛み合わない。目の前の人は、己の知るその人と。なら。
一つの可能性が浮かぶ。皮を被り、模倣する幻想体。
October 26, 2025 at 11:54 AM
己の記憶が正しいのであれば、中央本部で待機の命令だった筈だが。
明らかに中央本部でも、かと言って宿舎でも無い。
己に置かれた状況を理解する間も無く、コンコンと部屋の扉が叩かれる。

「アラ、そろそろ出発だけど大丈夫?」

その先から聞こえたのは馴染みが無いが、先程まで聞いていた声。
声の主を確認しようとベッドから降り、扉を開ける。
視線を下に向ければロイヤルパープルの瞳が見えた。オーキッドピンクの髪を揺らす彼は、予想していた通りで。

「あぁ良かった、セイさんも居たんだな?んなよく分かんねぇ場所で1人かと」
「…えっ何、どうしたの?」
「いや…いつの間にか寝てたのか気が付いたら知らねぇ場所で」
October 26, 2025 at 11:47 AM
「無口で言ったら光輝くんもあんまり喋るイメージはありませんよね」
「フヒ…そう…ですねぇ…」
「せやなぁ。めっちゃ頷いたりとかはしてくれるんやけど」
「それこそコミュ障だろ」
「ビンス先輩無口の人全員コミュ障思てる?」
「んな訳あるか」
「この際言うが誰か部屋変わってくれないか」
「えぇ?」
「俺はアイツと一緒の部屋なのが本当に嫌だ」
「なんでまた」
「腹立つから」
「え?」
「腹立つんだよあの野郎!俺よりちょっと背が高いだけで威張るしすぐ調子乗るし」
October 13, 2025 at 5:28 AM
「えっ…えっ、キショ…」「え」「おい失礼だな」「言い過ぎですよ」「ごめんて…」
「ロバートの同室はパイパーしか務まらないと思ってます」
「それは…せやな…」
(頷く)
「よく分かりませんけど…ありがとうございます…?フヒヒ…」
October 13, 2025 at 4:00 AM
「ビンセントさん、それ多分見てたんじゃなくて喋ってた」
「嘘だろ」
「フヒ…呆れてませんよ…?とても良い笑顔でしたね…フフフ…」
「いや笑顔では無かった絶対」
「えっなん、どゆこと?」
「それにほら…ミカエラさんが『今日の表情』のギフトを付けて色んな人を脅かしていたじゃないですか…」
「お、おん。せやな?」「何やってたんですか?」「いつもの事だよ」
「その時のロバートくん…フ、とっても驚いてて…フヒヒ…!」
「えっ嘘やろ眉のひとつも動かへんからあかんか〜って落胆してたんやで!?」
「?」「えぇ!?」
「そうなんですよ…何か知らないけど私達が分からないロバートの表情が分かるみたいで…」
October 13, 2025 at 4:00 AM
「え?特には…?」
「無い」「“興味が”やろ?」「そうとも言う」
「ロバートくん…あぁ見えてお喋りさんなんですよ…フヒ…いつも私が居ない所で起きた出来事とか話してくれるんですよ…フフ…」
「へー、意外やな」
「コミュ障か?」「失礼やなぁ?」
「ビンセントくんも聞いてましたよね…?フ、フフ…あれは面白かったですね…ヒヒヒ…」
「は?」
「え、何何気になるやん」
「ほら、今日の白昼の試練終わりに…教育チームの廊下で…」
「……あー!!!?アレか!?何かパイパーが一人でずっと喋ったり笑ったりしてた!」
「そうです…フヒ…」
「何あんなに笑ってんだかって…ロバートもパイパーの事呆れた目で見て…た…?」
October 13, 2025 at 4:00 AM
「ロバート先輩とか一番分からへんやん?何言うても顔ピクリとも動かんし喋らへんし」
「喋ってもアイツ声が小さいんだよな、ムカつく」
「あ〜確かに声は小さいですよね…騒音が酷い幻想体が近くにいる時とか中々聞き取りずらくて…」
「中央本部『何も無い』とか居るしな」
「そんなロバート先輩と同室で普段のコミュニケーションとか大丈夫なんか!?パイパー先輩!」
「あれ何」「さぁ…」「マイクやってマイク」
「フヒ…?大丈夫ですよ…?ヒヒヒ…」
「そーなんや」
「個室ならまぁ声は聞き取りやすいか」
「…あー、お二人ってパイパーとロバートの会話…いや会話って言わない気がするけど…見た事無かったですっけ…?」
October 13, 2025 at 4:00 AM
「にしてもなんでこのメンツなんだ?俺らとそこ2人は所属チーム一緒でも、4人引っ括めての接点は無いだろ」
「お、良くぞ聞いてくれた!本日の酒飲みテーマはな──」
「本日も何も今日が初めてじゃないですか?」
「こう言うのは雰囲気やて!題して…『無口で取っ付きにくい同室の思うとこを話す会』!」
「ネーミングセンスクソか?」
「そのまま過ぎますね」
「分かりやすくていいと思いますよ…フヒヒ…」
「ありがとな〜パイパー先輩♡」
「あんまり褒めるなよ調子乗るから」
「酷いわぁ」
「それで…思うとこって言うのは」
「いや?特に考えてへん。適当に印象語りでええんちゃう?」
「行き当たりばったりすぎません?」
October 13, 2025 at 4:00 AM
りょん!🫂
October 9, 2025 at 1:21 AM
キャッ❣️ラブレター
October 8, 2025 at 7:25 AM