なんでそれが弱さになるのかと突っかかられたこともありますけど、なんのために復讐しなければならないのか、なぜ自分が復讐を求めるのか、復讐を求める己のこの感情を発する大元の感情は何なのか、多くの場合はそういう部分に向き合っていないし、向き合うことを避けるために復讐に走ってもいるので、やはりそこは弱さだとは思う。もちろんそうやって表層的に現れた復讐心を全否定するばかりじゃあまりに苛烈だというのもまたあるのですけど…

復讐と報復は強さと結びつけられ、上位性を持つ。転じて赦しは弱さであり、下位性であり、あるいは下位者の義務になる。

赦しに限らないか。あらゆる態度が上下関係に還元されていくので、一定の態度は弱さであり、下位性を認めることであり、あるいは強弱、上下関係が明白（と捉える）ならばそれに相応しい態度が先にある。

「こっちを見た写真が島の字に似てて毛がもこもこで気に入らないとツバを吐く……」
「リャマ耕作？」
「アルパカだよ」

「文章に赤ペンを入れるのは」
「島添削」