tanakao
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縁と運とタイミング。何かを観た記録
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明治座で『二都物語』。初演は観ておらず、今回が初めて

FCのチケットは月末近くの1階席で、今回は3階の右席。舞台の1/3が視野から欠けることもあり、「観る」というより「聴く」感じ。とはいえ出演者は巧い人揃いなので、苦ではない

なにより、井上芳雄のソロが圧巻だった! 彼が歳を重ねたことで、役のコミカルな部分に軽やかさも増しているのでは。ダーニーやルーシーのキャラ設定がやや薄っぺらいのは気になったけど、総じて再演で観られて良かったのかもしれない
GWは文京区のシビックホールで、中村屋の巡業公演。名誉館長に就任していたことを初めて知った!

www.city.bunkyo.lg.jp/b014/p006732...

歌舞伎塾での後見や引き抜きの実演が面白かった。澤村國久さんが、実演した若手に対して「立場的に引き抜かれる側に立つことはないから、こうして経験することが今後に生きると思う(要旨)」と話していたのが印象に残った
千穐楽の4日後に、またしても歌舞伎座へ。八代目菊五郎と、六代目菊之助の『古式顔寄せ手打ち式』

観るまで知らなかったのだが、手打ち式では、100名を優に超える歌舞伎役者が一堂に会する。おかげで、劇場の近くを歩くだけで、何人もの役者とすれ違った。嬉しい反面、失礼にならぬよう、内心だけで盛り上がる

なおその中には「突然の尾上右近」もあり、「本当にあるんだ……!」と驚いた。
むろん本人としてみれば、「出勤前後」とか「昼休みに外へ出て歩いてる」状態にすぎないんだろうけれど、それでもいきなり目の前に現れると、つい目を見開いてしまうよ!
4月の歌舞伎は、チケットを譲っていただけたこともあり、昼の部2回と夜の部1回を満喫。千穐楽は初めて!

昼のメインは『木挽町のあだ討ち』。直木賞受賞作がご当地で、しかも染五郎が主演とあって、期待が高まる。

とはいえ、小説をそのまま舞台化するのは難しい。どうするのかと思っていたら、納得の構成になっていた。一度目よりも二度目の方が、肩の力を抜いて観られたかも。彌十郎と雀右衛門の夫婦が、涙ながらに諭す場面が胸に刺さる。あのセリフを言わせるのはすごい

夜の部は『毛谷村』と『無筆の出世』が目当て。前者、仁左衛門が歳を感じさせない動きで脱帽する。どんな鍛錬をしたら、あんなに動けるんだろう!
公開から、ずっと観たいと思っていた『教皇選挙』

勝手ながら、フランシスコ教皇の訃報に背中を押された気がして、なんとか予約し駆け込んだ。最初は誰が誰だか覚えられなかったけれど、徐々に掴めた

構成に無駄がない分、慣習の理解や知識の有無が面白さを左右する。それでも、「映画を観た!」という満足感にひたれた。もう少し、いろいろ知ったらまた観たい
国立民族学博物館へ。途中、太陽の塔を眺めてから向かう。万博の跡地にあるのを初めて知ったくらい、いろいろ疎い

とはいえ事前の情報から、「みんぱくを1日で全部観るのは無理らしい」と理解していた。が、実感したのは展示の1/4をすぎたあたり。もう、全然観終わらない!

最初のエリア、スターコンパスとエタック(架空の島)による航法の話から、心が踊りっぱなし。世界の広さと、今に残され/繋げられてきた過去、本来の意味での「多様性」に満ちている空間だった。またいつか行きたい
大阪四季劇場で『ウィキッド』

初めての劇団四季。人に薦められて観ることを決めてから、実際の観劇まで10年以上を要した演目。その間に、自分が日常的にミュージカルを観るようになるとは思ってもみなかった

舞台は意外に小さめ。冒頭、セットを動かす人の姿が見えたのにも驚く

物語を今の目で観ると、昔から人は二次創作や枠の中での再生産が好物なんだと感じた。その意味で言えば、内容や質はともかく「なろう」やそれに類する作品も、古くからの形式を踏襲しているにすぎない、とも

エルファバ役の声が良かった。グリンダ役は、関西の芸人とギャルを足したようなキャラで面食らう。悪くなかったけれど、私は一度で十分かな
書き忘れた。『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』、Aプロの十一段目も素晴らしかった。

悪役感たっぷりの松緑と、彼に立ち向かう坂東亀蔵。二人の息の合った撃ち合いと、速い足捌きはまさに別格。後日、Bプロを観て、違いを実感した。なお足元に積もった紙の雪も、本物と見紛うつくりで、大道具の技を見た。

最後は、馬に乗った菊五郎の声に安堵するやら背筋が伸びるやら。あの歳であの声が出るのは、本当に凄い。どうか元気でいてほしい。
しかし、昼夜を一日で観る気力と体力はないのだった。通しで観た方がいいと、わかってはいるんだけれど……

今年の通し狂言はあと二回。チケット取り、がんばらないとなあ
3月の歌舞伎座は、『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』。六段目と七段目しか観たことがなく、今回は昼夜それぞれAとB、二つの配役パターンで計4パターン。せっかくなので週一で通い、全部観た

www.kabuki-bito.jp/theaters/kab...

好みとしては、昼はAプロ。夜は、五・六段目はAプロで、七段目はBプロ

役者に魂が入っていく大序から、勘九郎の塩谷判官が抜群によかった。しかしそれを上回ったのが、仁左衛門演じる大星由良之助。果てた判官の手を包み込む大星の手の甲が、その心情を言葉なく的確に表していて、思わず泣けた。泣いた己にびっくりした。

巳之助も良かったなあ。もっと観たかった!
駆け込みで、DIC川村記念美術館へ

庭とその広さ、美術館のあり方自体がとても素敵。最近には珍しくなってしまった館内撮影禁止も嬉しかったし、それについて触れた最後の挨拶文も大変沁みた。

ただロスコルームは、私にはそれほど響かず。

歴代館長の写真、最初と二番目の部屋、そしてロイ・リキテンスタインの『エンタブラチュアⅣ』と『鏡』、フランク・ステラの『ロスアラミトス』が良かった。

閉館の知らせで初めて存在を知ったくらい疎い身だけれど、もっと早く知って、通いたかった。企業の姿勢含めて、とてもいい雰囲気と場だった。
『イリュージョニスト』観た。ネタバレしない範囲で言うと、前半終わって「これどうすんの?」と思ったけれど、観終わったらスッキリだった。しかし全員の歌の巧さがあっての舞台でもある。

演出と美術も良かったなー。上の方の席だったので、アンサンブルが可動式のセットを動かして軽やかに次の場面を作っていく様をつぶさに観られて楽しかった。

ただ一つ、個人的に残念なことは、昔のように成河の演技を素直に褒められないこと。相変わらず素敵ではあるし、彼が出るのも目当てだった舞台でもあるのに、かつてのセクハラ発言とそれへの拙い謝罪を思い出してしまうと、どうしても難しい。分けては観られない。
同期推薦の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』を観てきた。めちゃくちゃ面白かった! 2時間があっという間、それにしても女性客が多かったな。7割くらい?

アクションシーンは身がすくむため、つい薄目に。次に行けたら、今度はちゃんと目を開けて全部観たい。そしてなんとなく、東京ファンタを思い出した
そういえば『SIX 日本語版』も観たんだった。昨年の発表以来、上演を楽しみにチケットを買っていたんだけれど、うーん、私にはイマイチだった。

と言っても、出演者は全員歌が上手いし、途切れることなく続く80分のステージは圧巻でもあった(↓写真は許可された時間帯のもの)。

強いて言えば、客席と日本語のノリが好みに合わずとでも言えば良いのか。友人が絶賛していた来日版で観た方が、私には良かったのかもしれない。またいつか。
歌舞伎座猿若祭、昼の部。『鞘當』『醍醐の花見』を観たら、なんだか気が済んでしまって帰りたくなった。

が、なんとか踏ん張り『きらら浮世伝』。二幕ということで長い気がしていたけれど、観たらあっという間で悪くなかった。物書きよりも絵師に重きを置いた蔦重像(でも一度でいいや)。

勘九郎の声はまだ時折勘三郎を思い起こさせるものの、最近では少しずつ違ってきているようにも思う。
今年の『野田版 研辰の討たれ』が終わったら、親父さんが演じた物から離れてみてほしい。周りも離してあげてほしい。もう十分、受け継いでるでしょう。
先日の歌舞伎座猿若祭、夜の部。「阿古屋」、玉三郎はもとより種之助が! 初めから終わりまでたまげ続けた。気をつけて観ないと、人形にしか見えない。後見さんもすごい。

lp.p.pia.jp/article/seri...

勝手ながら「人外をやらせると天下一品」の役者と思ってきたが、今回でさらにその意を強くした。もっとやってほしい。幕見席でもう一回くらい観たいなあ。

なお文七元結は、2023年の山田洋次演出が好みだった(たぶん少数派)。今回の方がオーソドックスなんだろうけど、鮮やかに思い出せるのは山田版。
年末は歌舞伎座第二部と『ウィキッド』で観劇納めのはずが、インフルですべて吹き飛ぶ。『鷺娘』、観たかった。

年明けはのんびり。今年もゆるゆると観劇すべく、元気でいたい。
先日観た舞台で、最前列に近い位置だったからか、ある役者と目が合い続けた。

もちろん思い込みや気のせいかもしれない。むしろその可能性の方が高い。

ただなかなか視線が外れず、一度動いて戻ってきてからもまだ合うので、楽しくなって見続けてしまった。だからまあ、そうだったとしておこう。

で、何が言いたいかといえば、人には目力というものがあり、こんなのくらったらそりゃ一生ハマる人もいるよな、ということだった。

そういや恋でも揉め事でも、視線の重なりが力になる。あの役者が何を考えて/考えずに見ていたのか。機会はないけれど、ひとつ聞いてみたかった。

(写真と本文は無関係。たまたま撮影可だった)
「題名のない音楽会」の収録に当たったので、東京文化会館へ。だいぶ久しぶりに行ったけれど、やっぱりいい建物だな。再来年からの大規模改修、無事に終わりますように。

2本撮り、かつ1発収録だったのは驚いたけど納得。時間と顔ぶれ的に、そりゃ何度もやれないわな。

席はほぼ最前列の上手で、カメラワークやスタッフさんの奮闘を間近で眺められたのも面白かった。安定の井上芳雄は別として、カニササレアヤコの笙の音と、屋比久知奈の声が特に素晴らしかったなー。
相変わらず舞台を観ている。最近だと新国立劇場で『ピローマン』、吉祥寺シアターで『いびしない愛』。

前者は救いもなく謎も残りエグ味も強いが、観終わった後、なぜか穏やかな心地になって不思議。このご時世に抑え気味のチケット代も、パンフ代もありがたかった。

後者は『メディア/イアソン』で知った南沢奈央の演技が見たくて足を運んだ。行って正解。
セリフは高知県西部の幡多弁が主で、時々まったく意味が取れない。それも含めて面白かった。東風万智子もよかったな。可児市の文化財団が手がけていたのも初めて知った。
世田谷パブリックシアターで『メディア/イアソン』を観た際にチラシをもらい、「観られる内に一度観ておくか」とチケットを取った。『TSURUBE BANASHI 2024』、手頃な席が一つだけ空いてた。リセールだったのかもしれない。

落語ではなく喋りの2時間。鶴瓶が一人で、仕事や日常で見たり体験した小話や笑い話を延々と繰り出し続ける。ネタを書き出したメモを片手にするも、時折何を話すか忘れるのもご愛嬌。

最初はしわがれ声で大丈夫かしら?と思ったが、途中から気にならなくなった。何より、人に知られていることを苦とせず、突き抜けてるのもすごい。感じさせない狂気と言えるかも。
友達とランチを楽しんだ際、「アホの坂田の歌」を教えてもらった。明るさとおふざけ、昭和らしい荘厳さ(としか言いようがない)が混ざり合っていて耳に残る。

youtu.be/nyNnvSRNgY4

と思っていたら、作曲者であるキダ・タローの訃報が流れてきた。
関東育ちからすると「小山ゆうえんち」くらいしか知らなかったけど、めちゃくちゃな数を作曲していた。すごい。
アホの坂田
東京ドームのメジャー開幕戦でアホの坂田のテーマが流されてたと思ったらMexican Hat Danceという曲でした。
youtu.be
歌舞伎座、團菊祭五月大歌舞伎昼の部。團十郎に興味はないが菊五郎は観たい、というか聴きたい。珍しく旗日に席を取る。

『毛抜』は左團次の追善で、男女蔵が主演。左團次の大らかさを彷彿とさせる弾正だった。もう少し迫力があるとなお良い気が。

しかし改めて観ると、新之助の襲名記念でこれを演ったのはナシだよな、と感じる。演技の巧拙ではなく、あの歳の子にこの狂言はないだろう、という意味で。いくら本人がやりたがっても、そこは周りが止めようよ、と思ってしまった。
書かないと忘れてしまう……と思いながら、つい寝かせがち。

4月下旬に、有明ガーデンと有明アリーナを連日でハシゴした。前者は井上芳雄のコンサート、後者はBUMP OF CHICKENのライブ。
どちらの会場も初めてで、交通の便の悪さが気になっていたものの、東京BRTと都バスが使いやすくて楽だった。

ただ箱としてのガーデンとアリーナは、動線がひどい。なぜあんな構造にしたのか。
なおアリーナでは関係者席らしきスペースの後方だったこともあり、とても観やすかった。一方で音はかなり微妙、というか今までのライブで一番悪かった気がする。これなら幕張の方が。
ガーデンの音は良かった。