Takashi Shogimen
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Takashi Shogimen
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Historian of political thought.
週刊エコノミスト最新号に、石井洋二郎『大学の使命を問う』(藤原書店)の書評を寄稿しました。大学問題を国家や市民社会との関連で考えるために一読をお勧めします。

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Book Review:現代の大学の危機を切開 学問の自由を断固擁護 評者・将基面貴巳 | 週刊エコノミスト Online
『大学の使命を問う』 著者 石井洋二郎(東京大学名誉教授) 藤原書店 2420円 いしい・ようじろう 1951年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科長、教養学部長、同大学理事、副学長を歴任し、現職。専門は地域文化研究、フランス文学。著書に『東京大学の式辞』『教養の鍛錬』など。
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November 7, 2025 at 2:18 AM
今日は特別なニュージーランド産ワインを試飲。Hans Herzog Mistral 2017. ローヌ地方産の洗練された白ワインを思わせ、南仏を旅した時を懐かしく思った。
October 4, 2025 at 4:11 AM
アメリカに限った話ではないが、大学の側にも問題がある。特定のイデオロギーを正統視する(ことで異端を排除する)風潮を許したことで「学問の自由」を自ら掘り崩した上に、社会における反知性主義的反感をいっそう増幅した側面もあるのではないか。さらに、暴政への最終抵抗手段としての暴力の問題とリベラル知識人はどう向き合うのか。「国家の理想」(矢内原忠雄)のために自己犠牲を払う覚悟があるのか。実に重い問題がアメリカを舞台として目の前に立ち現れつつあるように思われる。
現代アメリカの危機はマッカーシズムの場合と同日の談ではない。マッカーシズムは上からの運動にすぎず、大学でも(脆弱な)学問の自由を守り抜くことができた。トランプの時代では、上からの圧力だけでなく草の根の共鳴盤が大きく広がっている。「国内亡命」することで嵐が去るのを待つという消極的態度をよしとしないのであれば、どんな選択肢が残るのか。
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September 27, 2025 at 4:13 AM
現代アメリカの危機はマッカーシズムの場合と同日の談ではない。マッカーシズムは上からの運動にすぎず、大学でも(脆弱な)学問の自由を守り抜くことができた。トランプの時代では、上からの圧力だけでなく草の根の共鳴盤が大きく広がっている。「国内亡命」することで嵐が去るのを待つという消極的態度をよしとしないのであれば、どんな選択肢が残るのか。
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September 25, 2025 at 10:23 PM
自分の信念や良心に基づいて発言した結果、大学や学校の教員が次々と解雇されていると、アメリカの研究仲間から悲鳴が聞こえてくる。暴政が猛威を振るい出すと、「発言」は危険極まりなく、「離脱」という選択が現実的に不可能であれば、「国内亡命」という20世紀ドイツ知識人を悩ませた選択肢しか残されないことになる。これは日本の有権者にとって対岸の火事だろうか。
September 22, 2025 at 12:54 AM
週刊エコノミスト最新号に原武史先生の新刊『日本政治思想史』(新潮選書)の書評を寄稿しました。読みやすく独創的な論述に加えて、随所に新旧問わず重要な研究業績の紹介もあり、一読をお勧めします。
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Book Review:天皇制を叙述の中心に据え「空間」に着目した野心作 評者・将基面貴巳 | 週刊エコノミスト Online
『日本政治思想史』 著者 原武史(明治学院大学名誉教授) 新潮選書 2035円 はら・たけし 1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。明治学院大学教授、放送大学教授を経て現職。『「民都」大阪対「帝都」東京』(サントリー学芸賞)など著書多数。
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August 28, 2025 at 11:15 PM
6月21日の西日本新聞朝刊で拙著『反逆罪』(岩波新書)を評していただきました。
評者は熊野直樹・九州大学教授。
拙著の主張と現代日本にとっての含意を丁寧に解説いただき、感謝申し上げます。

www.nishinippon.co.jp/item/1366872/
【書評】『反逆罪--近代国家成立の裏面史』 将基面貴巳著 「国賊」を生み出す構造
本書は英仏の反逆罪の歴史を近代国家の形成との関連において通覧したものだ。近代国家はかつて古代ローマや中世ローマ教会が占...|西日本新聞meは、九州のニュースを中心に最新情報を伝えるニュースサイトです。九州・福岡の社会、政治、経済などのニュースを提供します。
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July 10, 2025 at 8:10 PM
週末に「トゥルース 闇の告発」(The Whistleblower 2010年、日本未公開)を鑑賞。ボスニアに国連平和維持軍の一員として派遣された米女性警官が、国連関係者が関与する人身売買を内部告発するに至る過程を描く佳作。実話に基づいており、今日のガザと同様、現世こそが地獄だと思わされる。
June 3, 2025 at 1:59 AM
1993年の邦画「国会へ行こう」(一倉治雄監督、吉田栄作・緒形拳主演)を鑑賞。(30年前の)日本政治の舞台裏を垣間見せるコメディ。有権者の愚劣さを痛烈に批判する側面もあり現在でも鑑賞に耐える作品だが、エンドロールに「はぎうだ光一」の名前が出てきたのにはゲンナリさせられた。
May 25, 2025 at 4:53 AM
戦後80年だからというわけではないが、敗戦日本の「敗北の文化」を再考するために宮本百合子の『播州平野』(1947)を紀伊國屋書店に注文したところ、新品が版元にない。結局、古書店から入手。第一回毎日出版文化賞に輝いた本作が入手困難だという事実は「敗北の文化」の風化を象徴しているようだ。
May 21, 2025 at 10:31 PM
映画『ボンヘッファー』を鑑賞。ボンヘッファーの思索や内面的葛藤を掘り下げて描くに至らず平板な人物描写を過剰な演出で補おうとした印象が強い。扱った素材の良さだけでなんとか映画として見られたものの、映画作家の消化不良が目立ち残念。
May 18, 2025 at 7:42 AM
NZでは夫婦別姓が法的に認められており、私自身の場合も、NZ人の妻は改姓していない。結果、学会に我々二人揃ってゲストとして招待された際、妻の姓を私の姓にわざわざ変更して彼女の名札に表記していたために酷い違和感を二人とも抱いたことがある。その名札は珍妙な「記念品」として保存してある。
May 16, 2025 at 11:59 PM
Reposted by Takashi Shogimen
【緊急集会】
日本学術会議法案に反対する緊急院内集会
日時:5月20日(火)18:15〜19:45(18:00開場)
場所:参議員議員会館講堂
配信CLP:https://youtube.com/watch?v=8hi3BOcOLVE
発言:梶田隆章、広渡清吾、加藤陽子、藤田祐子、田中優子、長谷部恭男、隠岐さや香、国会議員
#日本学術会議への介入に反対します
May 16, 2025 at 5:50 AM
この5年間、悪化の一途を辿っている日本学術会議問題について見聞するにつけても、エドワード・サイードの『知識人とは何か』(平凡社ライブラリー)の決定的重要性を思う。

www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-978...
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平凡社ライブラリー 知識人とは何か
「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である。」著者独自の知識人論を縦横に語った講演。
www.kinokuniya.co.jp
May 15, 2025 at 6:36 AM
昨晩はアレクサンドル・ソクーロフ監督、イッセー尾形主演の映画「太陽」(2005年)を初めて鑑賞。新史料が公開されている今日、このような映画が新たに制作されるとしたら、この作品とはずいぶん異なる昭和天皇像が描かれることになるのではないだろうか。
May 13, 2025 at 4:29 AM
拙著『言論抑圧 矢内原事件の構図』(中公新書)で学問の自由と大学の自治の脆弱性を論じたのは2014年、すでに10年以上も前のこと。出版当時は私自身が驚くほどメディアで大きく取り上げられたが、関心が風化するのも早かった。版元では早々と絶版になった一方で、日本学術会議への攻撃は、過去5年間、一般市民の無関心を受けてじわじわと強まるばかり。しかし、これは日本に限った話ではない。アメリカの惨状は周知のことだし、私の身辺(NZ)でも、学問の自由や大学の自治についての無理解が蔓延り、大学は内部崩壊の一途を辿っている。(続く)
May 11, 2025 at 7:17 PM
世界各地で戦争が次々と勃発する現状にあって再確認すべきは、そもそも近代国家は世界平和を目的として作られた制度ではないということだろう。近代国家は、それ自体の(市民の、ではない)保全と存続のために「資源(=市民の生命と財産)」を確保・利用する一方、外国人や「市民」の名に値しない人々をその法的保護の対象から排除する制度である。各国家はそれぞれがより望ましいと考える秩序と平和のあり方を求めて戦争することをやめない。近代国家という制度それ自体をラジカルに批判し、新たなグローバル秩序を構想しなければならないが、仮にその実現があり得るとしてもいったい何世紀を要することになるのだろう。
May 11, 2025 at 7:12 PM
独仏伊であれば、戦時中のレジスタンスを描いた映画は多く制作されており、名作も少なくない。一方、日本の場合、いわゆる反戦映画なら多数作られているが、戦時下抵抗をテーマとする映画が(探し方が悪いのか)見当たらない。日本における戦時下抵抗の歴史があくまでも学術的研究にとどまり、映画のようなメディアで語り継がれてこなかったとすれば大いに問題だ。市民社会に広く歴史認識を共有する上で、学問的研究を映画や小説などの形で表現することがどうしても必要だろう。
May 4, 2025 at 9:19 AM
オークランドに無事到着
April 27, 2025 at 10:32 PM
成田空港でオークランド便を待っているところ。わずか一週間の日本滞在だったが素晴らしい方々と充実した時間を過ごすことができた。キケロではないが、祖国を一つでなく二つ持つことは幸福だと痛感する。
April 27, 2025 at 9:37 AM
ブッシュ大統領(息子)時代の入国管理局ではまるで犯罪人扱いだったが、オバマ大統領の時に改善され、昨年、バイデン時代のテキサス・ヒューストン空港では「合衆国へようこそ」とまで言われて驚いた。現在ではどうなっていることだろう。
勤務先のオタゴ大学では、アメリカへの渡航に際して周到な準備が必要、と教職員に警告中。すでに海外の大学教員の入国が拒否された例もあると聞く。米ノートルダム大学に招聘されて公開講演を行なったのは昨年9月。今となっては、ギリギリで間に合ったという印象。当分アメリカ訪問はありえまい。
April 23, 2025 at 3:52 AM
勤務先のオタゴ大学では、アメリカへの渡航に際して周到な準備が必要、と教職員に警告中。すでに海外の大学教員の入国が拒否された例もあると聞く。米ノートルダム大学に招聘されて公開講演を行なったのは昨年9月。今となっては、ギリギリで間に合ったという印象。当分アメリカ訪問はありえまい。
April 19, 2025 at 2:14 AM