領議(Yeongui)
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I'll tweet about the historical study of Japanese economic thought. Especially the Japanese economic thoughts in the Interwar period.
歴史(経済史・軍事史・流通史・思想史)など論及
お気に入りの本などの感想も時々書いてみる
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伝統とは、あらゆる階級のうちもっとも陽の目を見ぬ階級、われらが祖先に投票権を与えることを意味するのである。死者の民主主義なのだ。単にたまたま今生きて動いているというだけで、今の人間が投票権を独占するなどということは、生者の傲慢な寡頭政治以外の何物でもない。
チェスタトン 安西徹雄訳
X墜ちた時だけ現れるニワカ(←
March 10, 2025 at 3:31 PM
「自己責任」っていうのは金融用語であって「適合性の原則」とセットになってはじめて効力を持つものなので、現実の社会において人の人生を「自己責任」に当てはめるほど社会において「適合性の原則」が徹底しているかという所が問題であって、実際は疑問多しなのです。
March 10, 2025 at 3:15 PM
軍事マニアが何故帝国陸海軍の失敗を掘るのか?それは調べれば調べるほど帝国陸海軍のやらかしを思い知らされるからだ。回顧録を読んでも「ほっこり」3割「武勇」2割「やらかし」3割「理不尽」2割。なかでも「やらかし」と「理不尽」がえぐい。カッコいいとこしか見ないのはちゃんと読んでないだけ。
December 26, 2024 at 3:51 PM
伝統とは、あらゆる階級のうちもっとも陽の目を見ぬ階級、われらが祖先に投票権を与えることを意味するのである。死者の民主主義なのだ。単にたまたま今生きて動いているというだけで、今の人間が投票権を独占するなどということは、生者の傲慢な寡頭政治以外の何物でもない。
チェスタトン 安西徹雄訳
November 28, 2024 at 3:26 PM
メディアコントロールとは、権力(政府・官庁・大企業など)がメディア(TV・放送・新聞・雑誌・本・インターネット・通信・SNSなど)を規制、管理、監督し、いろいろな手段を駆使して自己に都合の良いように情報操作していく事を指す。
『メディアコントロールー日本の戦争報道』前坂俊之,旬報社,2005
November 28, 2024 at 3:17 PM
日本の場合の「総力戦」は対米英蘭蒋戦争よりも前の段階の日中戦争(1937)から開始されている訳で、後半は疲弊感しか残ってない「統制集中生産(集産体制)・消費抑制経済体制」と思われ。
しかも日本は「総力戦」で封建遺制である地主・小作関係が事実上空洞化したという皮肉。小作人は生産奨励金を政府から現金給付され実質地代が下落、また都市部と農村部の力関係も逆転した。戦時・戦後裕福なのは農村だった。中国人民解放軍やヴェトナム人民軍が農村を基盤にしたが日本は基盤にならん。
November 28, 2024 at 3:10 PM
戦時体制になり二重の連鎖で農村部は人手不足となった。一つは農村部の青年が召集され出征していったため、もう一つは軍事産業の工場などへの労働力の流出である。結果として食糧不足を引き起こすことになった。対米開戦前の昭和16年にしてこのありさまである。これでは余計に「糧は敵によれ」になるわな。
November 28, 2024 at 2:59 PM
フィリピン関連で一冊。
フィリピンの闘士リカルテ将軍とラウレル大統領の評伝。リカルテ将軍はスペイン及びアメリカからの独立闘争、ラウレル大統領はアメリカからの独立闘争を経て、共通の敵を持つ日本と協力関係になる。対日協力者として評価も分かれるが歴史の一面として知っておきたいところ。

『フィリピンの独立と日本ーリカルテ将軍とラウレル大統領』寺見元恵,彩流社,2014

なお本書は「15歳からの『伝記で知るアジアの近現代史』シリーズ」と銘打ち、「ですます調」で非常に分かり易い。対日協力者という先入観を一旦置いて、フィリピンの独立運動の一面を分かり易く知る事ができる。
November 28, 2024 at 2:50 PM
会計や経理の話はあまり皆さん関心が無さそうで。帳簿は大事ですが、もっと大事なのは帳簿が実態と合っているかどうかです。現物棚卸をして合わせます。さて旧帝国陸海軍、大戦末期の数字上の戦力と実態の乖離はどうだったんでしょうね?誰がその乖離を監査して是正していたのか?そんな部署あった?
鉛筆舐め舐め数字を作り、昭和帝が本土決戦の準備に不信を抱き房総に調査に行かせたら、ダメじゃん数字と合ってない。帝自ら監査する。
November 21, 2024 at 4:11 PM
日清戦争の戦史「草案」(事実が書かれている)は極秘にされ、軍内部の教育でも使用されなかったようだ。実際に軍の教育で使用されたのは「公刊戦史」(事実が捻じ曲げられている)で、結局は「本当に失敗した案件」は学ばずに軍は教育されて行った。その後どうなったのかは周知の事実である。さて、自衛隊は大丈夫なのか?
November 21, 2024 at 4:05 PM
「やらせ」の発見から破綻までをケーススタディを交えながら分析する。「やらせ」の発見と演出の過程、「やらせ」の仕組み、ウソがいかに社会に生成され秘密がいかにたもたれるか、「やらせ」研究を通して考察する。
『「やらせ」の政治経済学ー発見から破綻まで』後藤玲子,玉井雅隆,宮脇昇編,ミネルヴァ書房,2017
November 21, 2024 at 3:44 PM
中塚明センセイの初期の頃の日清戦争研究。福島県立図書館の佐藤文庫の「日清戦争史草案」(事実が歪曲されず記録されている)を発見する前の研究だが、既に日清戦争を明治初年以来の朝鮮侵略政策の決算であるという確信が読み取れる。後年発見した資料によって景福宮の国王虜囚事件で論が強化される。
『日清戦争の研究』中塚明,青木書店,1968
November 21, 2024 at 3:33 PM
「政略指導・戦略指導・作戦指導の深刻な研究のためには、史稿審査に関し注意すべき事項のなかで、明記すべからず、概略にすべし、漠然たらしむるを要す、記述すべからず、などとされた個所こそ、重要性があったと言わねばならない」
『太平洋戦争と日本軍部』野村実,山川出版社,1983
November 17, 2024 at 5:41 AM
日露戦争戦史編纂時には「書いてはならない十五ヵ条」が定められていたようだ。その名も「日露戦史史稿審査ニ関スル注意」という。旧帝国陸軍が何を機密にしていたか、また隠したかったか分かる。
この十五ヵ条を逆にやればその後の戦役もあれ程悲惨にはならなんだやもしれん。
1.動員・新編成完結の日付
2.各部隊の意志の衝突
3.怯懦・失策
4.兵站・輸送
5.特設部隊
6.前進・追撃の不充分
7.弾薬追送
8.給養の欠乏
9.人馬弾薬及び材料の補充
10.特種の戦闘法
11.国際法違反
12.高等司令部幕僚の執務
13.将来の作戦
14.地図
15.海軍に関する事
軍事機密もあっただろうが、何かね。
November 17, 2024 at 5:12 AM
本来、保守は飴とムチなんだがな、最近本邦の保守は飴は自分らで舐めてしまい、臣民にはムチを振るうばかり。しかも飴は臣民から搾り取って臣民に作らせる。
November 2, 2024 at 10:07 AM
「日本人の名誉」は私も重んじる。従って「帝国」を名乗って来た以上、多民族国家としての運営が稚拙であったという批判に対しても、百歩譲歩してもらって、遅れてきた「帝国主義国」の経験の浅さを免罪符として使う事を弁解としたい。それでも、敗戦後の「帝国」の葬式は失敗だったな。禍根を残した。「あんたら明日から外国人な」って突然言われても、本人たちも自分達の国を作ろうと前々から考えていたとしてもだ、突然「勅令」で「外国人」って、やり方ってもんがあるだろうよ。普通怒るで。
October 30, 2024 at 3:15 PM
帝国日本の軍事機密費にメスを入れた労作
「日本が破滅へ向かう戦争の第一歩となった満洲事変は、機密費がぎりぎりにまで削り込まれた段階で企てられていた。ところが、いったん戦争が始まると状況は一変し、あり余る機密費がもたらされ、危機が拡大、長期化するにつれ軍人を潤す余禄は増えていった」
『軍事機密費―GHQ特命捜査ファイル』渡辺延志,岩波書店,2018
March 2, 2024 at 2:22 PM
帝国陸軍の通信中隊は、中隊単位で行動せず、分隊に分かれて各部隊の通信任務を遂行する。したがって同じ中隊でもお互いに顔も知らない場合もあるという。そのかわり通信中隊史は各隊の戦闘状況を網羅するという利点がある。
『歩兵第百十四聯隊(高知) 通信中隊誌』

中隊編制・組織表
February 28, 2024 at 3:06 PM
明治時代の人は何を考えていたんだ?を知りたい場合、新書で良くまとまっている本。昨日住友センセイも紹介していたもの。憲法から教育勅語・宗教・アジア他、幅広く論じられている。
『思想史講義―明治篇Ⅱ』山口輝臣,福家崇洋 編,筑摩書房,2023
February 22, 2024 at 10:10 AM
昭和帝に関しては、学術書ではないがユニークな視点の本で、英国が収集した「機密ファイル」に収められた皇室情報を紹介したものがある。
 天皇退位計画・カトリック改宗説・資産隠匿疑惑などなど
『英国機密ファイルの昭和天皇』徳本栄一郎,新潮社,2007
February 21, 2024 at 1:11 PM
山田朗センセイのこの本を読めば昭和帝が「戦後」になっても自分の事を「統治者」であると認識していたことが分かる。
田島道治の『昭和天皇拝謁記全7巻』をもとに戦中から「戦後」の昭和帝の言動を分析する。『拝謁記』全部を読む時間も余裕もない人はこれを読んでみるといいかもしれない。
『昭和天皇の戦争認識』山田朗,新日本出版社,2023
February 21, 2024 at 10:04 AM
旧帝国陸軍の通信隊に関する本。北支那方面軍第一軍の第四通信隊が出した三冊本。
教材編には通信兵操典・通信教範・無線外史が所収。
隊史編には明治建軍以来の通信隊の歴史が所収 。
戦史編には「支那事変(日中戦争)」の第一軍と通信隊の記録が所収。
『万里一条鉄 ―教材編 陸軍通信隊の花伝書』1985
     〃―隊史編
     〃―戦史編
February 21, 2024 at 5:06 AM
戦時と戦後の区別、人によって体感は変わるわな。立場、地位、性別、勝者、敗者、傷ついた者、戦時利得者…さまざま。
苦痛を受け、ずっと痛みを持ち続けている人にとってみれば、戦争は終わっておらず、戦時は継続しているわけだわな。逆に戦後と言われる事で沈黙を強いられる、封殺される状況に陥るわけか。戦時利得者にとってみれば、戦時の後ろめたさを忘れたいし、見られたくない。よって戦後社会は新しい世を迎えたと言いたいわけだわな。
February 20, 2024 at 4:47 PM
小林多喜二拷問死の日だったわな。
法の恣意的運用や、拡大解釈、改正などによって、人々を縛っていく「治安維持法」。過去の歴史に学んでみよう。
『治安維持法小史』 奥平康弘 岩波書店 2006
February 20, 2024 at 1:53 PM
元枢密院議長 倉富勇三郎の日記を解読しまとめたもの。
「倉富日記」は憲政資料室に保管されているが、判読が難解で物量も多く原史料を読み解くのはかなり難しいらしい。本書は重要事件を中心に読解、まとめたもの。
 宮中某重大事件・朝鮮王族・柳原白蓮 他
「人の噂話をこよなく愛してすべて聞きとり、それを書かずにはいられなかった日記」倉富日記
>>なんという迷惑で面白い日記だ(*'▽')
『枢密院議長の日記』佐野眞一,講談社,2007
February 20, 2024 at 11:28 AM