七瀬あきら
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七瀬あきら
@lilyrose0330.bsky.social
ひっそりと文字を書きます

詩、小説、本

プロフィール
https://ymn.tokyo/artist/nanase/

夢と知りせば
https://yumetoshiriseba.com/
おそらく私は、幼い頃描いた夢を叶えられず、努力も虚しく生涯を終えるのでしょうけれど、それを受け入れる準備が、何十年も整わず、ありふれた人生も手に入らず、明日への不安を抱えたまんま、結局何もできずにまた一年を過ごすのでしょう。
August 30, 2025 at 11:12 PM
失いし花の痛みを知る夜は心散り散り月を眺める
April 14, 2025 at 11:24 AM
あなたの頬はいつも夜風を残している
April 3, 2025 at 10:48 AM
インターネットで度々目にするクリームソーダの栞は本に挟むとつるりと滑って使えない、可愛さと利便性の両立は存外難しくて、おしゃれは我慢なんて使い古されたフレーズを思い浮かべては、今日も100円ショップで買った原価1円にも満たない薄っぺらい栞を本に挟むのであった
March 3, 2025 at 1:04 PM
愛してる、だいすき、応援してる、頑張って。冷たい人ほど饒舌で、期待だけむりやり押しつけて、平気な顔をして去っていく。

何も言わずに肩を貸し、最後まで決して見捨てずに、一番ほしいものを与えてくれる人だけが、わたしの心を静かに満たす。

夢は夢のままでしかなく、誰かと比べるしかない人生だとしても、それだけで救われるものがあるのに、あなたはきっと気づかずに、愛を与えた気になるのでしょう。
March 2, 2025 at 7:41 AM
またわたし、必要とされなかったわ
February 14, 2025 at 11:44 AM
「あきれるほどの睦言に酔って」とか、「いつだって愛を殺すのは、」とか、使いたいフレーズをいつまでも使えずずっと脳の隅っこに取ってあって、消費期限切れになる前に使い切ろう、使い切らなきゃと思いつつ、いまいちタイミングがつかめないまま月日ばかりが過ぎてしまう。
January 31, 2025 at 9:32 AM
壊れやすいものほど愛しい、だからそこそ大事に扱わなきゃと思うのに、愛し方を間違えて、気づけば傷ばかりつけている
December 11, 2024 at 12:12 PM
動かなくなったあなたの顔に
お化粧をしてあげた
冷たくなったあなたは
少女のようにかわいかった
だいすきよと送り出して
一年くらい過ぎたあと
あなたはようやく帰ってきた
誇らしげな賞状を持って
みんなに感謝されていた
あなたの骨を
わたしは一度も見ていない
あなたの前髪にとめたヘアピンは
一体どこに行ったのだろう
November 20, 2024 at 12:18 PM
獰猛な愛が噛みついて、真っ赤な涙が滲み出て、その痛みすら愛しいと、感じるわたしは淫乱ですか。窓に白雪が擦れるたんびに、その白さを愛になぞらえて、ああ、確かにこの愛は、依存でも執着でもなく、清廉潔白であると、自身に言い聞かせるのです。こぼれた肌を、重ねた夜を、正しかったと言わせてほしい。そうしたらきっといつしか、小指と小指を絡め誓ったあの言葉を、本物に変えてくれるでしょう。
November 19, 2024 at 12:58 PM
沈まない太陽が映る水面に、あなたの死に顔を見ました。これ以上、美しいものがあるでしょうか。
November 14, 2024 at 11:39 AM
かわいそうだ。かわいそうな、わたしの恋心。気づかないふりをしていたからだ。忘れようとして心の奥の奥に閉じ込めていたら、取り出した時にはもう腐り始めていた。腹を満たそうとして買ったのに、誰の口にも入れてもらえず、賞味期限が過ぎていた。目を逸らさなければ、あなたに食べてもらえたかもしれないのに。
October 17, 2024 at 10:34 AM
いつまでも変わらぬことを喜べど変わらまほしき我が心かな
October 17, 2024 at 6:46 AM
嘘か真か、体を抉って
お試しになって

/『百鬼夜行』
April 16, 2024 at 6:50 AM
桜が散るのを惜しむように、わたしとの時間を惜しんでほしい。

/『夢と知りせば』
March 30, 2024 at 11:28 PM
夕暮れの死にゆく空を眺めつつ明日は我が身と思ひけるかな
March 19, 2024 at 11:03 PM
かわいいねと君に言うたび
かわいさが透明になっていく
言葉が意味を持たなくなるわ、
そういう君はやっぱりかわいい
March 5, 2024 at 10:41 AM
誰もこの寂寥を理解できまい。白い靄がかった朝の空が、澄んだ青色に変わり、赤い血を流して死んでゆく、今日が明日に変わるのを惜しむ気持ちを、きっと誰も理解できぬ。

/『枯』
February 27, 2024 at 11:32 AM
唇は、官能。

/『椛と紅葉』
February 26, 2024 at 1:25 PM
小学校が一緒だったあの子は
アプリで知り合った男と結婚したらしい

中学の時バスケが得意だったあの子は
小さなカフェを営んでいる

同じ高校のあの子は
オリンピック選手としてテレビに出ていた

大学の時おしゃれだったあの子は
メイクもせずに育児をしている

前の会社の同期は
始めたバンドが大成功

知り合いの知り合いは
どこかのサイトに投稿した漫画がバズって
今度本を出すらしい

わたしは今日も
あいも変わらず

わたしは明日も
あいも変わらず

種のない土に水を遣って
花が咲くのを待っています
February 25, 2024 at 2:21 AM
あなたの名前が永遠に続く詩ならいいのに
February 24, 2024 at 11:43 PM
赤い舌を首筋に這わせる。乾いた唇に口づけを一つ。苦い炭酸を喉の奥に流し込んで、あなたと体温を共有した。しね、とか思ってもいない言葉を吐き捨てて、期間限定の愛に身を委ねた。ああ、嫌いだなぁ。嫌だなぁ。切ないなぁ。口に出してはいけない言葉ばかりが浮かんでくる。しゅわしゅわ炭酸のように、浮かんで、弾けて、消えていく。

/『‎クリームソーダ・シンドローム』
February 24, 2024 at 11:25 AM

同じ地獄を味合わせたいなと思った。自分だけこんなに苦しんで、涙を流すなんて不公平だ。そう思ったから今日は気まぐれに、「海が見たい」なんて言ったのだ。従順なわたしは滅多に要望なんて言わないものだから、あなたはさぞ驚いたように目を見開き、優しい声で「いいよ」と答えた。大きな手でいつものように頭を撫でて、愛しさを伝えるように背中に腕を回してぎゅーっと思い切り抱き締める。わたしは子供を装って、無邪気に抱き締め返して見せるけど、その時わたしがどんな表情を浮かべているかなんて、あなたは知る由もないのである。

/『十六夜心中』
February 20, 2024 at 7:04 AM
すべてのものは色づく
秋に燃える もみじのように
すべてのものは枯れ果てる
秋に死にゆく もみじのように
一番きれいなわたしを
一番みにくいわたしを
どうか その目に焼きつけて

/『夢と知りせば』
February 20, 2024 at 3:54 AM
わたしが もし
あなたと同じ 瞳を持ち
あなたと同じ 耳を持ち
あなたと同じ 肌を持ったとして
光に透ける青葉の美しさを
あなたと同じように
感じることが できるでしょうか

/『夢と知りせば』
February 14, 2024 at 12:05 PM