Lightnews — Scholar-powered news

320(さぶれ)

@3bulay.bsky.social

sgaoﾜﾝﾄﾞﾛﾜﾝﾗｲこっちにも。
「憂鬱」「夢で会えたら」1h＋45min程度。

※出てくるのはsgだけです。ao不在。でも付き合ってる。
前に🦋で呟いたやつをちょっと変えてSSに落とし込んだ。 #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/shinsho/shinsho_bg.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「sgaoワンドロワンライ「憂鬱」「夢で会えたら」」、「@3bulay」と記載されています。
画像情報：generated by 新書ページメーカー / Photo by somephoto / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　一日の疲れをサイコソーダで洗い流す。炭酸のこまかな泡が弾け、口いっぱいに果物に似た甘い味が広がった。プハッと息を吐く。薄水色の瓶をもう一度あおる。それでも何となく、まだ少し身体が重たく感じた。
「今日、何かあったっけ」
　大きな独り言がピカピカのキッチンに落ちる。ついこの間までチョコ菓子の包みと空き瓶で埋め尽くされていたシンクには、ぼんやり顔の自分が映っていた。冴えない表情をした自分をこれ以上見てられなくて、スグリは衝動的に空っぽになったばかりの瓶をシンクに投げ入れた。ガシャンッガラガラ。大げさな音を立ててシンクに傷がついた。
　沈んだ気分を引きずったまま、改めて今日を振り返る。何てことない、普通の一日だった。いつもより座学が多く、その内の一コマで先生に当てられて慌ててしまったけど、きちんと正解を答えられたしクラスの皆から拍手ももらえた。先生なんて「パーフェクトだね！」と大袈裟なくらい褒めてくれた。やり直しだしたブルベリーグも順調に勝ち進んでる。ブルレクだってバッチリだ。
　――それじゃ、なんで？
　自分に問いかけてみるけど当然答えは返ってこない。無意味な行為のせいで、もやもやが余計拡大してしまった。
「……つかれた」
　満天の星空が表示された窓を見やる。月の傾き加減から察するに、時刻は大体二十一時半だろうか。休学中の遅れを取り戻すのであればもう少し頑張った方がいいのはわかっている。だけど――頑張るのは明日以降に延期してしまいたい。まだシャワーを浴びてないけど、今すぐ布団に潜り込んでしまいたい。思うや否

や、スグリはベッドへ向かった。実家から持ってきたお気に入りのブランケットは、朝の自分がいかに焦っていたかを思い出させてくれた。ぐちゃりと乱れた布団をめくる。
　パジャマに着替えなきゃ、でも今着てるのもジャージとタンクトップだし、それに明日はどうせ土曜だし。
　自分を慰めるための言い訳を脳内に並べたてつつ布団に足を突っ込むと、硬くてスベスベした何かがつま先にぶつかった。
「わひゃっ」
　間抜けな声が出る。ここ一か月は特に気を張って清潔さを保っていたはずだが、片付け忘れがあっただろうか。いや、そんなはずはない。だとしたら……。背筋に冷たいものが走る。一刻も早く不安を払拭したくて、スグリは布団を勢いよく剥いだ。ベッドの中にいたのは、
「え、ポリゴンＺ？　また勝手に出てきたの？」
　自分の手持ちの中でもっとも気まぐれな子は、返事をするようにギギキュィと独特な電子音を発した。何を考えているのか〝おや〟の自分でもよく分からないこの子は、時折こうして勝手に外に出てきてしまう。出てきたところで電子音を鳴らしながら宙をクルクル回るだけなので放っていたのだが、まさかベッドに入り込んでくるなんて。予想外の行動に面食らったが、オバケじゃないならひと安心だ。
「俺もう寝るから。ポリゴンＺもボールさ戻って」
　呼びかけるが反応がない。両手としっぽをペタリとシーツに置いたまま、頭だけその場で回転させている。
「まさか……寝てんの？」
　ポリゴンＺは動かない。耳をすませるとピビィ、ビギィと普段の何倍も静かな声が聞こえてきた。確かに、規則的な鳴き声は寝息じみている。そう考えると頭の

先と尾が極端に近いのも、身体を丸めているように見えてきた。
「え。ポリゴンＺって布団さ入って寝んだ」
　何にもない場所に浮かんで頭と両手をだらりと下げる寝姿しか知らなかったから意外に感じた。図書室に置いてある図鑑や飼育マニュアルでも見たことない。となると、もしや新発見では？　鬱々としていた心にパッと明るい光が差す。
「わやじゃ。これ、アオイは知ってっかな」
　あらゆるポケモンを育てている彼女だが、さすがにこれは知らないんじゃないか。まん丸の大きな瞳が驚きにきらめく様を想像する。耳の奥では早くもプリンよりも愛らしい声が「すごいね！　大発見だよ！」と弾んでいる。
「ふふ。早速明日教えんべ」
　朝一番に部屋へ押しかけたら迷惑だろうか。いいや、アオイなら絶対喜んでくれる。ついでに朝ご飯も一緒に食べられたらいいな。ドームに降りてピクニックして、アオイの好きなサンドウィッチを作って――。そこまで考えてハッとした。
「……もう、できないんだった」
　どんな大発見をしても、どんなに早起きしても、アオイに会うことはかなわない。彼女はすでにパルデアに帰ってしまったのだから。心を重く沈めていた理由を思い出したスグリは胸をぎゅっと掴んだ。
　アオイの留学が終わったのはつい先週のこと。最終日のギリギリまで思い出を山盛り作って、次のお休みが来たら絶対遊ぼうねと何万回も約束して、キスもハグも、それ以上のこともたくさん重ねた。手紙も一昨日届いたばかりだし、昨日なんて姉のスマホを借りて通話もしたのに。一生のお別れじゃないと分かっているのに。毎日顔を合わせて笑いあっていた反動なのか、

どうしようもなく寂しいと思ってしまう。時差六時間の距離を考えると息ができなくなるから極力考えないよう努めてるのに、無意識にアオイを求めてしまう。
「アオイ」
　愛しい三文字を呟いてみたが、心にあいた空虚な穴がいたずらに広がっただけだった。唇を噛み締める。「そんなにギュッてするとキスのし心地変わるからやめて」と戯けまじりに咎めてくれる人がいないから歯だって思う存分立てられる。それが余計に孤独を引き寄せた。
　いつの間に起きてきたポリゴンＺが鼻先に尾をぶつけてくる。彼なりの慰めだと勝手に解釈したスグリは鼻を啜ってから「ありがとう」と言った。ギギピピュルリと元気な声の後、気ままな子は自室へと戻っていった。完全に音のなくなった空間に横たわる。
「明日起きたら、夏休みさなってればいいのに」
　それが無理ならカイリューになりたい。強靭な翼を持つ竜になってパルデアまでひとっ飛びして、大好きな人を抱き締めたい。もしくは自分のスマホがほしい。姉のスマホじゃ伝えられなかった分「大好き」を届けたい。画面越しでいいから柔らかな唇に触れたい。ミルクチョコ色の瞳に己の黄色を添えたい。
　アオイを想う度に我儘になっていく自分に嫌気がさす。こんなんじゃ嫌われてしまう。分かっているけど、無限に込み上げてくる悲しみを抑えられない。
　現実が叶わないのならせめて夢で会えますように。寂しさに濡れたまつ毛を固く閉じて祈る。どうか今日こそ会いにきて。願いながらスグリは焦るように一日を終わらせた。

　その日見た夢は、紫色のカイリューと茶色いカイリューが見知らぬ花畑でワルツを踊ってる夢だった。

May 24, 2025 at 9:36 PM

WALK NEWS - News Japan & Japanese News

@walknews.bsky.social

ライフスタイル提案型レディースブランド「DECOY」から創業123年の飲料メーカー「友桝飲料」との初コラボレーションアイテムがラインナップ | クロスプラス株式会社

https://www.walknews.com/900849/

「DECOY」夏の代名詞の“ひやさらトップス”シリーズに、
昭和レトロを感じる爽やかなサイダーデザインTシャツが新登場
～ブランド初、“アパレル以外”へのコラボ・全国販売店舗にて5月中旬から販売を開始～　クロスプラス株式会社（本社：愛知県名古屋市、代表取締役社長：山本 …

ライフスタイル提案型レディースブランド「DECOY」から創業123年の飲料メーカー「友桝飲料」との初コラボレーションアイテムがラインナップ | クロスプラス株式会社

「DECOY」夏の代名詞の“ひやさらトップス”シリーズに、昭和レトロを感じる爽やかなサイダーデザインTシャツが新登場～ブランド初、“アパレル以外”へのコラボ・全国販売店舗にて5月中旬から販売を開始～　クロスプラス株式会社（本社：愛知県名古屋市、代表取締役社長：山本大寛、以下当社）が展開するレディースブランド「DECOY」は、創業123年の老舗飲料メーカーである株式会社友桝飲料（本社：佐賀県小城市、代表取締役社長：友田諭）と初めてのコラボレーションを実現し、夏の人気シリーズ「ひやさらトップス」から、サイダーをモチーフにした爽やかなデザインのTシャツを発売いたします。本商品は、5月中旬から全国の「DECOY」販売店舗や、ECサイトにて販売を開始いたします。※「DECOY SINCE 1981」ブランドでの展開です。■アパレル以外の企業では初！飲料メーカーとのコラボ背景について「DECOY」では、ブランドの魅力をさらに広げるため、アパレル以外とのコラボレーション先を長年模索していました。その中で出会ったのが、佐賀県小城市で天然水を使った清涼飲料水を製造する老舗メーカーである友桝飲料です。HPで見たシンプルで洗練されたデザイン、特にスワンサイダーのかわいらしいラベルデザインに一目惚れ。「DECOY」が大切にする“素直で気取らない”世界観と、友桝飲料の爽やかなイメージが共鳴し、今回のコラボレーションが実現しました。■友桝飲料×「DECOY」コラボアイテム概要「DECOY」の夏の定番「ひやさらトップス」シリーズは、綿100%ながらも接触冷感機能を備え、汗ばむ季節でも快適な着心地を提供します。さらに、UVカット機能を備えており、強い日差しの下でも安心して着用可能です。生地にはオーガニックコットンを50%使用し、環境にも配慮しています。今回のコラボモデルは、友桝飲料のシンボルである白鳥のモチーフや、はじける炭酸をイメージした爽やかなプリントを施し、見た目からも涼しさを感じられる仕上がりとなっています。＜ひやさらコラボプリントプルオーバー＞・バブルドット柄Tシャツはじける炭酸の爽快感を幾何学模様で表現したデザインTシャツ。炭酸の泡が弾ける瞬間をイメージしたリズミカルなパターンは、軽やかで涼やかな印象を与え、見た目からも清涼感を演出します。着丈：64 カラー展開：白／サックス／ネイビーサイズ展開：M／L／LL／３L／４L 価格　　　：￥3,990(税込￥4,389)・ボトル柄Tシャツ友桝飲料の歴史とブランドを象徴する代表的な商品「スワンサイダー」を模した瓶が並んでいるシンプルながらもレトロかわいさが感じられるTシャツです。着丈　　　：60／64 カラー展開：白／黄／緑サイズ展開：M／L／LL 価格　　　：￥3,990(税込￥4,389)・スワンボトル総柄Tシャツ炭酸の弾ける様子や、友桝飲料のシンボルであるスワンを組み込み、幾何学模様で表現した総柄プリントTシャツです。夏の陽ざしの下でも爽やかに映える、デザイン性と機能性を兼ね備えた一枚です。着丈：70 カラー展開：ベージュ／ネイビー／緑サイズ展開：M／L／LL 価格　　　：￥4,990(税込￥5,489)■友桝飲料マーケティング部田島康洋氏コメント創業から123年にわたり清涼飲料をお届けしてきた私たちが、このたびクロスプラス様の感性と技術によって、初めて“着る清涼感”という形にしていただきました。私たちの飲み物の爽やかさが、Tシャツという新たな表現で皆さまの日常に寄り添えることをとても嬉しく思っています。これからも、伝統を大切にしながら、新しい挑戦を続けてまいります。■販売先全国DECOY SINCE 1981販売店舗：https://www.crossplus.jp/Page/storelocator/?bid=decoy 自社ECサイト：https://www.crossplus.jp/shop/decoy/ ※商品により販売のない店舗もございます。詳細は店舗に直接お問い合わせください。■友桝飲料会社概要会社名：株式会社友桝飲料代表者：代表取締役社長友田　諭所在地：佐賀県小城市小城町岩蔵2575-3 URL　：https://www.tomomasu.co.jp/明治35年、友桝飲料は佐賀県小城市にある、小さな町の小さなラムネ屋から始まりました。創業当初からの「他の人より、一歩先んじる」という精神を創業123年を超えた今も大切にしています。飲み物業界に多様性を提供することをミッションとして様々な飲み物づくりに取り組み、これまで開発した商品は1,000種類以上になります。看板商品は「スワンサイダー」や「こどもびいる」どこかの誰かの記憶の片隅に残る飲み物をこれからもつくり続けていきます。■クロスプラス会社概要会社名：クロスプラス株式会社代表者：山本大寛所在地：〒451-8560 愛知県名古屋市西区花の木3-9-13 URL ：https://www.crossplus.co.jp婦人服を中心とした衣料品・生活用品/雑貨の企画/製造/販売を手掛けるライフスタイルプロデュースカンパニーです。創業70年間の婦人服製造卸で培った販売店ネットワークから得る生活者の声から、一人ひとりの心身豊かな生活をデザインしていくウェルビーイングの実現に向けたニューノーマル時代に必要とされる商品を販売しています。さらに、生活者である社員からのアイデアを募る「新規商品検討会」を定期開催しており、デザイナー・パタンナー・MD・営業の横断的なチーム編成であるディビジョン制を敷いていることにより、スピーディーな商品開発が強みです。社員一人ひとりの個性や能力をクロスし、お客様にプラスアルファの価値をご提供し続けてまいります。

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May 15, 2025 at 2:32 AM

よひら ✶ きょむ

@4hira-illust.bsky.social

ピクルーのメーカーを作ったよ〜みんな遊んでけれ〜おのこが作れるぞ〜 Picrewの「新よひらメーカー」でつくったよ！ picrew.me/share?cd=VU29A…#Picrewe#新よひらメーカー��

https://picrew.me/share?cd=VU29A…

September 1, 2025 at 2:04 PM

よひら ✶ きょむ

@4hira-illust.bsky.social

いろんなかおつくれるたのしい

Picrewの「新よひらメーカー」でつくったよ！ picrew.me/share?cd=xey... #Picrew #新よひらメーカー

September 1, 2025 at 2:16 PM

YuE

@shoyueko.bsky.social

何年ぶりかの文字を書きました。
#op夢
相手は🍍です #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/shinsho/shinsho_bgtx.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「唯一」、「@shoyueko」と記載されています。
画像情報：generated by 新書ページメーカー / オリジナル素材 / フォント：はんなり明朝（2021）

以下は本文の内容です。

　唯一の恋　マルコ
　恋をしている
　それは甘くて、苦い
　わたしが恋しているのは海賊。
　彼は海にいてわたしは陸にいる。定期的にくる訳でもなく、連絡をこまめにしてくれるわけもない。
　あぁ、他の陸の人を選べたらどれだけ良いんだろう。
　それでも彼を見るだけで心が満たされてしまうからやるせない。今日も鳴らない電伝虫をじっと見つめる。
「聞いた？　明日には白ひげ海賊団が上陸するんですって！」
「そうなの？！　隊長さんは誰が来るのかしら？」
　街の女性たちの会話が耳に入ってくる。
「来るなら教えてくれれば良いのに……」
　教えてもらえる関係では無かったのか。来る時は連絡をすると言っていたのに。会わないうちに他に女が出来たんだろうか、
「自然消滅、なのかな……」
　どんどん思考が深みにハマっていく。頭を振って考えを追い出す。　もしかしたら今日連絡をくれるかもしれない。パイナップルはあっただろうか街のフルーツ店に寄ろう。もし明日来ても良いように。
「こんにちは。パイナップルはありますか」
「お、丁度今日入ってきたよ！」
「一つくださいな」
「あいよ！」
　店主からパイナップルを一つ受け取り野菜と肉を買う。

街をゆっくりと歩きながら家へ向かった。そよ風が心地良い。わたしはきっとこのまま島で暮らして死んでいく。それが嫌な訳では無いけれど、少しどこか寂しさを覚える自分がいる。かといって新世界と呼ばれるこの海は航海の知識のない一般人には厳し過ぎる。
　家に入ろうとした時頭上に大きな鳥の影。
「あ、」
　わたしの好きな蒼色。
「よぉ。久しぶりだよい」
「久しぶり、だね」
　言いたいことは沢山あったはずなのに姿を見るだけで心が満たされていく。
「モビーは明日着港する。オレは一足先に飛んで来た。お前さんに会いたくてな」
　照れ臭そうに項を擦るマルコにゆっくりと近付く。
「来る時連絡してくれるって言ったのに……」
「連絡するより先に会いたいんだよい」
「たまには連絡が欲しいわ」
「声聴いたら会いたくなる」
「ほんと、ずるい人」
　腕を引かれマルコに包まれる。たったこれだけで心が満たされていくのが悔しいやら嬉しいやら。
「連絡くれたらちゃんとご飯用意するのに」
「そいつは魅力的だな。」
「家だって片付けないといけないのに」
「お前さんの家はいつでも綺麗だよい」
「ふふ、ありがとう。それでも恋人が来るなら綺麗にしたいものなの。」
「……気を付ける。」
「今日ね、街で明日には白ひげ海賊団が上陸す

るって聞いたから貴方の好きなパイナップルを買ったのよ。」
　一緒に食べましょうの言葉は紡がれる事無くマルコの口の中へ消えた。
「パイナップルも食うがまずはお前さんだねい。」
「もう、外なのに」
「見られて困る事でも無いよい。」
「はずかしいの！」
「そりゃ悪かったなァ」
　イタズラが成功した子供の様な笑顔。ふわりと横抱きにされ家の中へ入る。
「もう！　もう！」
　マルコの逞しい胸板を叩く。街の人に見られてたら明日から恥ずかし過ぎる。
「ハハハッ！」
　抱き上げられたままリビングのソファへ座る。下りようとしてもマルコが腰に腕を回し力を入れ抜け出せない。
「随分甘えん坊ね、マルコ」
「半年ぶりだよい」
「えぇ、そうね…会いたかった」
「俺もだ」
「連絡が無いからとっくに他の恋人作ったかもって…」
「有り得ねぇ」
　横抱きの状態からマルコの膝に座る格好にされる。いつもは身長差があって見上げる顔を見下ろす。
「俺はお前以外選ばねぇよい。知ってるか鳥類の九割は一夫一妻制でなァ…」
　逃がしゃァしねぇよい。

じりじりと身体に感じるマルコの熱。
「好きよ。何度でも送り出すから、最後は帰って来て」
「お前さんこの島に思い入れはあるか？」
「え？　まぁ、生まれ故郷だし…」
「拐われてくれるか」
「マルコ…？」
「モビーに俺と乗ってくれ。俺の唯一として」
　するりと左の薬指が少し冷たくなる。視線を薬指に移すとシンプルなシルバーリングがキラリと主張していて、思わず目の高さまで持ってきた。
「マルコ、これ…」
「俺は海賊だ。この先の保証なんて有りはしねぇよい。それでもお前が欲しい。俺をお前の最後の男にしねくれねぇか」
「嬉しい…わたしマルコの最後の女になれる？」
「あァ、お前は俺の最後の女で唯一だよい」
　そこから先は言葉なんていらない。互いの身体の熱を分け合いひとつになる。

November 27, 2024 at 1:56 AM

うな

@u-urgent.bsky.social

／衝動抑制 Still in Love (1/3) スティルとスティトレとアルヴのssですタイトルでピンと来た人はおれと握手 #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/bunko/index.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「衝動抑制/Still in Love」、「@u-urugent.bsky.social」と記載されています。
以下は本文の内容です。

　溢（あふ）れそうで、零（こぼ）れそうで、毀（こわ）れそうだった。あの人と、運命と出会ってから。
　││そう気づかされた、否応（いやおう）なく。
　
　姫百合という可愛らしい名前からは不釣り合いなあまりにも強すぎる香り。
　緋（ひ）百合の目を奪うような鮮烈（せんれつ）な朱（あか）さ。漏斗（ろうと）のような花弁（はなびら）に満遍（まんべん）なく広がる斑点。
　どうして隠（かく）し通せると思ったのだろう、どうして何も変わらないままと勘違（かんちが）いできたのだろう。
　
　薄紙（うすがみ）で覆（おお）っても透けるだけ、硝子（ガラス）の箱に閉じ込めもしない香りは徒（いたずら）に恣（ほしいまま）に広がるだけ。
　こんなにも花は開いていたのに。身の内を焦がすような熱に、浸りきった多幸感に爛（ただ）れた内を曝（さら）け出していたようなものなのに。
　
　◇

新学期が始まったばかりの九月の放課後だった。トレーナー室のドアを引いた瞬間にむせあがるように、解放の時を待っていたかのように、淫蕩（いんとう）な香りが廊下（ろうか）に広がる。
「……！」
「スティル」
「トレーナーさん、こんにちは。花を飾られているのですか」
「うん。ラッピングのまま飾れるんだって。今はすごいね」
　トレーナー室に飾られていたのは緋百合を基調としたブーケだった。鮮（あざ）やかな朱い色をした緋百合。赤い縁取りのされた純白と淡い水色のラッピングペーパーで包まれ、花自身をも縛（しば）り付けんばかりのより濃い緋色のリボンが巻かれている。
　一見すると奇抜（きばつ）な花束。けれど、柔らかなランタンの灯火のような夕陽に満ちた部屋には調和している。まるで、始めからここにあったかのように馴染んでいる。
　││羨ましい
　この人の隣（となり）で美しく居られる存在、美しいと見つめられる存在。それが全部私

ならいいのに、なんて。
「スティルみたいだな、と思って」
「そんな……」
　瞬間（しゅんかん）、紅潮（こうちょう）した頬（ほほ）を隠すために手を顔に添（そ）える。お慕（した）いしている人に花束のようだ、と言われて浮かれずにいられるだろうか。
　思わず視線を下げた先に花束のすぐそばに置かれたシャーレとピンセットがあった。赤い粉末と切除されたやくが入っている。
「トレーナーさん、それは？」
「ああ、これ？　ユリの花粉だよ。花屋さんがいうには、なるべく取ったほうがいいらしくてさ」
　トレーナーさんは少し付いちゃった、と眉（まゆ）を八の字に寄せた笑顔を向けながら右手の人差し指と親指を離（はな）してみせた。
　その指に纏（まと）わりついて、間で弧（こ）を描くように糸を引いた、粘着（ねばつ）いた赤い粉。
「花粉を取ると、少し香りが減るんだって」

やっぱり、はしたないんだ。花になったとしてもわたしは。
　悪目立ちをする装いで、強すぎる芳香（ほうこう）で、粘着いた愛で、優しい人を惑わし、温かな手を汚す。
　
「……更衣室で着替えて参ります。トレーニングコースで待っていてください」
「ああ、時間を取らせてごめん。今日もがんばろうね」
　私には勿体（もったい）ない、曇（くも）りひとつない笑顔が向けられる。それに微笑（ほほえ）み返しながらトレーナー室のドアをゆっくりと引き、閉めた。
　蛍光灯の均質な光が、廊下を無表情に照らしている。
　硬質（こうしつ）な壁やドアに遮（さえぎ）られて、トレーナー室に満ち満ちていた柔らかな光は一筋も届くことはない。
　しんとした静寂（せいじゃく）にワタシが走った後のあの静寂が重なって、蓋（ふた）をしていた記憶（きおく）が開く。
　││醜（みにく）い
　違う。

September 12, 2025 at 12:05 PM

タオ

@taos-0408.bsky.social

新くん誕生日おめでとう〜！！(1/3)
(再掲：乗ってけ真夏のビッグウェーブ！ from 『めぐりめぐる』)

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「乗ってけ真夏のビッグウェーブ！」と記載されています。
画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Photo by Jeevan Singla on pixabay / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「なあ陽くん、女子にモテる上で大事なことを知ってるか」
「気遣いができる」
「それも大事。……だが、俺が今推したいのはそれではない」
「ほう。聞かせてみろ」
「ズバリ、流行に敏感なこと」
「俺じゃん」
「俺もだ」
「「ははは」」
「ちなみにその心は？」
「女の子は流行に敏感な子が多いからな。それを取り入れる努力をしてくれたからには俺たちには気付いてあげる責任がある」
「わかる」
「だろ？　だから俺も今回の流行には乗ろうと思う。陽くんもお供して」
「おー」

…
　……
　………
　
「てことで今巷ではホラー映画が流行ってるらしいよ。夏だね」
「お前バカすぎない？」
　適当な理由をつけて部屋へと呼び出せば、本当の理由を知った陽に早々に罵倒された。
「バカとは失礼な。こんなもの俺が見たらどうなるか、わかるだろ」
「わかるな」
「だからこそ今回は最初から陽を呼んでみました。俺賢い」
「それがバカだっつーんだよ。最初から見るな」
「だってだって面白いって評判なんだもん。ただのホラー映画じゃないらしいよ」
「へえ、それは気になる。……じゃねーんだわ。俺には見えるよお前の未来が」
「陽くんにそんな特殊能力が」
「全員わかるわ。お前に『今ならイケる』はないんだっていい加減学べっつーの」

「いやいやイケるって。本当本当。隣に陽くん添えて、もう片方に巨ウサ添えて。もう完璧」
「完璧なバカが出来上がってしまった」
「ひどい！」
　泣いちゃう、なんて泣き真似をして再生を始める。結局何だかんだ付き合ってくれるんだよなと考えていたら、テレビから本物の泣き声が聞こえ始めた。
「ひえっ」
「おー」
「ちょっむりむりむりむり！！」
　開幕早々主人公と思われる人の部屋の隙間から何故か女の人が泣く声が聞こえる。そこからが主人公と俺の恐怖の始まりだった。
「怖い怖い怖い怖いよ――――隙間怖い」
「ちょっ俺とソファーの間に入ろうとすんな」
「先に俺がこの隙間を塞ぐ！」
「はいはいそのまんま目と耳塞いどけ。今いいところなんだから邪魔すんな」

途中何度も逃げ出そうとしたが、結局俺より映画を楽しんでいる陽に付き添う形で俺は映画を最後まで見ることとなった。恐怖以外何も覚えていない気がするけど。それでも完走した。大きな一歩だ。しかし代償も大きい。
「たしかに面白かったな。流行るのわかるわ」
「え――ん怖い。あらゆる隙間が怖いよ――今もこのソファーの下から何かが這い出てくるかもしれないと思うと怖くてダメ。陽くん抱っこ」
「だから言っただろうが。まじでなんなのお前？　バカなの？」
「だっていつか来たる『今』が今日かもしんないじゃん？　何だって挑戦しなきゃわかんないんだよ」
「かっこいいこと言ってる風だけど結果が全然かっこよくねーからな。お前にその『今』は絶対来ないから安心しろ。挑戦するな」
「若者のチャレンジ精神を！」
「挑戦と無謀は違うんだよ。……って、邪魔。離せ」
「やだ。俺はもう絶対離さないよ」
「やだじゃねーっつの」

April 27, 2025 at 3:03 PM

黒川ひゅう

@kurokawahyu.bsky.social

【グッズ販売】

黒川ひゅうオリジナルインク『空の停留所』 -北斗七星- の新色です！
メーカーはTono&Lims様です。

北極星 Polaris
― 曇天の日の、雪と氷の世界

落ち着いた水色のインク／シルバーのラメ

1個　税込2,400円

#宇宙遊泳東京から

黒川ひゅうオリジナルインク『空の停留所』 -北斗七星- 北極星 Polarisのインク瓶の写真

底に溜まったラメが分かるように、インク瓶を傾けて撮った写真。Alcorとは異なり、こちらは純粋に銀色のラメ。

今回の新色3色の、「ζ星 Mizar」と「Alcor」と「北極星 Polaris」のパッケージが並んだ写真。

April 16, 2025 at 1:20 PM

黒川ひゅう

@kurokawahyu.bsky.social

【グッズ販売】

黒川ひゅうオリジナルインク『空の停留所』 -北斗七星- の新色です！
メーカーはTono&Lims様です。

ζ星 Mizar
― 真夜中の針葉樹林の影、オーロラの光

青みがかったグレーのインク／エメラルドグリーンのラメ

1個　税込2,400円

#宇宙遊泳東京から

黒川ひゅうオリジナルインク『空の停留所』 -北斗七星- ζ星 Mizarのインク瓶の写真

インクの色見本。濃淡をつけて水彩紙に塗ったもの。エメラルドグリーンのラメが光っている。

April 16, 2025 at 1:07 PM

匕野式

@hinosiki.bsky.social

ストーリースキップしちゃったんだけど、なんかの展開で黒幕側に若い頃の翠玄がマスターとしてついてたらおもろいなって…

Picrewの「新よひらメーカー」でつくったよ！ picrew.me/share?cd=BD0... #Picrew #新よひらメーカー

October 22, 2025 at 2:54 PM

人語を解すオーク／小説PN：ヨドミバチ

@yodombee.bsky.social

お待たせしました～！作り置きしておいたPicrew絵のメーカーが削除で可使用範囲わからなくなっちゃってたので（あれアーカイブしてほしいんですけどね💦）もう新しく作り直してきました。銀ちゃん納得いかず二人いますが、たぶん染めててボブかセミロングくらいで、わりと頑張って美容院に行くけど外ハネの呪いから脱せないみたいな話です(笑) あと両方ノリでウインクさせちゃいましたが隻眼ではないです(わかるわｗ) ひなっちは没個性気味ですが男子としては髪長め、ちょっとカワイイ系ですね。眼鏡太くてもいいかも。目の色は両方仮なので、空烏さんのイメージで変えちゃって構いません。ひとまずそんな感じで、置いておきます～🙇