#それを恋と呼ばずになんと言う
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もちろんこの時期にも、人生の最推し！はいたのですが、その…なんと言いますか、やっぱり人間って恋した方がいいと思うのですよ…！この、人生の最推し！の5名はそれぞれ、持っているものが違って、ただ純粋に、今も好きだよ！って子たちだけが入っているわけではなく、私の人生に少なからず影響を与えた子たち、心の支えのことを呼んでいるので、キングさんとの出会いも、必要だったわけでして…！つまりなんといいますか、キングさんがめちゃくちゃ大好きだってことです…
December 6, 2025 at 11:09 PM
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『その熱の名を恋と呼ぶ』(8-9/9)
　ふわふわした気持ちを言語化できず思ったままを言えば、当たり前だが疑問符が返される。 「まあいつもよりはちょい早いですけど明日映画あるしもう寝ましょうか。先洗面所使ってええんで寝る支度しちゃってください」 　そう言って水上はハグを解いて生駒を洗面所の方にとんと押し出す。急に離れた体温に少し寒さを感じながら、促されるままに歯磨きを始めた。 　 　寝る支度をしながら生駒は先ほどまでのふれあいを頭のなかで反芻する。 　水上とはそれなりに長い付き合いのつもりだったけど、こんなスキンシップは初めてだった。手を繋ぐだとかハグをするだとかは、別にしてはいけないことではないはずなのにするという選択肢が今までなんとなく頭に浮かばなかった。だけど実際してみると思ったよりもはるかに心地よくて、幸せな気持ちになった。それならこれからも日常的にやってみたいなと思う。 　そして、そもそもなんでそんな話になったんだっけと思考が巻き戻る。確か発端は、生駒が「カノジョがほしい」と言い出したところだったはずだ。しかしよ く考えてみれば、今の生活は十分に充実してるし楽しいし幸せなのだから、別に今カノジョが必要なわけではないな、という結論に達した。それに、充実してる分それなりに忙しいのでカノジョとデートする時間があまりとれないだろうと思った。友達の話を聞く分にはとても楽しそうだと思うのだけど。 　そういえば水上はカノジョが欲しいかどうかということに関してなんと話していただろうか。確か「好きな人となら付き合ってみたい」というようなことを言っていたはずだ。もしかして、付き合いたいと思うような好きな人でもいるのだろうか。 　そこまで思い至って、生駒は何故だか胸がざわりとする感触を覚えた。なんとなく水上はずっと生駒の隣にいるような気がしていたから、水上の隣に女性が立っているのをうまく想像できない。水上はどんな人を好きになるのだろう。 　今すぐにでも聞きに行きたくなったけども、丁度消灯して布団に入るところだったので後回しにすることにして生駒は目をつむる。そして一晩ぐっすり眠っているうちに、胸の騒めきもささやかな疑問もすっかり忘れてしまった。
September 17, 2025 at 3:50 PM
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June 23, 2025 at 10:16 AM
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May 19, 2025 at 11:37 PM
ichi-arata.bsky.social
そして本日はそれ恋の光樹の誕生日でした🎂
光樹おめでと～👏🎉

#それを恋と呼ばずになんと言う　#商業BL
April 25, 2025 at 2:57 PM
tsukaremeyabai.bsky.social
月が綺麗な夜にちひろくんがさむらさんに「月が綺麗ですね」って言ったらさむらさんは「お前のために死んでなんかはやれねえけどな」って返して欲しい 愛も恋もないけどやることはやってるしずっと一緒にはいる これが愛じゃなければこの感情はなんと呼ぶんですか 私にはわかりません(大丈夫ですか？)
April 22, 2025 at 3:42 AM
horseandhattock.bsky.social
『ビージャンとマニージェの巻』読了。
イランの勇士ビージャンとトゥラーンの姫マニージェとの恋物語。しかし救出作戦と戦闘が主な内容なので、恋物語と呼ぶにはいささか物騒に過ぎるか…？
結論から言ってしまうとなんとこの2人、死別せず添い遂げます。この事実だけでも特筆に値する。ペルシア版ロミジュリではなかった。
そして今回もロスタムが大活躍。同僚のギーヴとロスタムの娘の子がビージャンなので、誕生からその活躍を見届けてきたロスタムも今や歴としたおじいちゃん。しかしまだまだ無双する。黄忠なんて目じゃねぇぜ。
#王書感想
縦穴に枷で囚われたビージャンを引き上げ救出するロスタム。左で見守っているのがマニージェ。
April 6, 2025 at 2:37 AM
mariro-o.bsky.social
そんな顔をして語るとは！それを恋と言わずして、一体なんと呼ぶつもりだ？
なんてことを毎回飽きもせず言ってくる銀剣と、その度に顔を顰めてただの憧れだってばとジト目するヒカセンちゃんを探しに、旅にでる。
February 10, 2025 at 4:20 AM
atarayolong.bsky.social
ログストの幻覚にこれ以上修正入れるの野暮だと思うのでこっちで捏ねるんですけど（言うなら同じなのでは？）、「西の魔法使いが『恋』だとした情動とはどのようなものか」的な興味で惚れ薬チョコ食べるィはみたいし、食べてなるほどこんな感じかってなった後でァへの想いをなんと呼ぼうか考えるィはみたい
February 8, 2025 at 12:53 PM
skndyneee1.bsky.social
この危機感の意識を全く持てずに、愛だ恋だ、絆や気持ち、感謝等としか言わない人達の事をなんと呼べばいいのだろう。
February 1, 2025 at 2:59 AM
nntoo.bsky.social
この関係性がカップリングなのかと言われると即答できないんですけど、相手を想う強めの感情から恋だとか愛だとか欲を引いてそれでも残ったものはなんと呼ぶんだろう
January 26, 2025 at 3:03 AM
syana0919.bsky.social
？付き合ってる？
付き合ってるよねこの距離感
なぁ、本当に好きになっちゃうよ？
ちなみに低レアサーヴァントなので宝具マ余裕なのでもうなんと言ったらいいか…これが恋か？
聖杯注ぐかめっちゃ悩むんだけど
マイフレンド、という関係ではあるけどこれ余裕で一線越える可能性あるけど、どうかな

名前呼ぶんじゃないよ、呼び捨てとかやめてよきょ、距離感
こはくですらぬしはん、しゃなはんだぞ！
January 20, 2025 at 11:24 AM
ramutaki.bsky.social
みんなで楽しくコタツ囲んで鍋して恋バナする会への参加ありがとうございました(忘年会)
女の子描かなすぎてわからないまま描いてたんですが、そう言っていただけると嬉しすぎて😭🙏
自分も普段スウェットしか着ないからなんとなかってよかった！！

⭕️て移動できるだけあってすぐ迎えにきそうですよね🤔門限20時マジあり得そうで草！20時に現れる男…BH⭕️

お礼でのたうち回ってます🐛ありがとうございます😭😭😭😭
かわいすぎる…ちくわみんなで食べるのかわいすぎる！！ありがとうBH！！！！
アニマルパーティーに何故呼ばれたのか1から説明させられそうなりっかさんも可愛い☺️飼育員役？？
December 29, 2024 at 7:32 AM
you-fzk.hanameiro.net
#まほうつかいのうた
お医者さんの魔法使い／教師の魔法使い／羊飼いの魔法使い／予言の子の魔法使い
南の国のお医者さん、 フィガロ・ガルシア先生は、 ちょっぴりお酒が好きすぎて、 お寝坊さんを怒られる。 　 はるか昔のその昔、 強き魔力の幼子は、 神と呼ばれてかしずかれ、 守りし故郷を失った。 気まぐれ双子に拾われて、 育てられてはみたものの、 愛を知らない大穴は、 胸にぽっかり空いたまま。 流星の夜にやって来た、 理想に満ちた若者も、 唯一無二をくれぬまま、 きらめく瞳は余所を見た。 さまよい続けた旅の果て、 この安住をなんと呼ぼう。 嘘を山ほど抱えても、 仕方がないねと叱ってよ。 （お医者さんの魔法使い） もの柔らかな青年が、 にっこり笑ってご挨拶。 私はルチル・フローレス、 南の国の教師です。 魔法使いと人間が、 仲良くお互い助け合う、 そんな土地から来たけれど、 ここはどうやら違うみたい。 羽ペンさらさら走らせて、 ルチル先生語ります。 言葉は心につながって、 心は言葉につながるよ。 生きてきた道、価値観も、 みんなそれぞれ違うけど、 繋いだ手と手を離さずに、 きっと進んでいきましょう。 箒飛ばせば超特急、 絵を描かせれば摩訶不思議。 教師は優しくたくましく、 明日も楽しく笑うのです。 （教師の魔法使い） 炭坑うまれの少年は、 戦の道へと参ります。 理想掲げて凜と立つ、 りりしい背中に夢を見て。 主と仰いだかのひとは、 どこへ消えたか知れぬまま。 傷つきすぎた心には、 鍵も役には立ちませぬ。 もいちどあなたを守りたい、 どうかご無事でいてほしい。 さまよい歩き数百年、 甲斐のないまま、立ち止まり…… 魔法使いのレノックス、 いまは羊と暮らす日々。 呼ばれて参じた魔法舎に、 旅の終わりがありました。 羊飼いから呪い屋へ、 忠義と友誼を捧げましょう。 どれほど要らぬと言われても、 こればっかりは譲れません。 （羊飼いの魔法使い） 北の大魔女チレッタは、 南の教師と恋をして、 ふたりめの子を産み落とし、 代わりに石になりました。 北の双子が告げました。 星のさだめは動かせぬ。 この子はいつかこの国の、 魔法使いを滅ぼすと。 己の運命知らぬまま、 まわりの愛につつまれて、 南の土地にいだかれて、 こどもはすくすく育ちます。 かあさま命をくれました。 にいさま魔力をくれました。 だからねボクは絶対に、 強くただしくならなくちゃ。 空へのばしたそのゆびが、 はたしてどこへ届くのか、 最後になにを掴むのか、 いまはだぁれも知りません。 （予言の子の魔法使い）
December 17, 2024 at 5:01 PM
nktxa.bsky.social
カブミスのクソパロ嘘予告
＼あのクソパロがついに映画化／ 主演 ミスルン カブルー 大人気者スルスハが突然の引退。推しを失ったミスルンは楽しみもなく悪魔と呼ばれる上司の元で朝から晩まで働く毎日。そんなある日ービーボービーボー（倒れて救急車で運ばれるミスルン） 身も心もボロボロになったミスルンを救うのはなんと 163歳歳下！短命種のアイドル！？ カブルー「まずは何か食べて少し休んだら新しい推し を探してみませんか？ね」 ♪主題歌「個々でレスして」（ここでキスして？） 「私はただ......固定ファンサされたかったのだと思う （2」 エルフおじさんの初恋♥推し活最前列 THE MOVIE \今期一番おもしれ一恋が始まる！！／ オチ担当養母「推しは付き合うものじゃなく養うものだから」 ヘルキ「プレボ出禁されてるやつがよく言うよ...」 入場特典第一弾は「長生きして♥」うちわに決定
December 2, 2024 at 7:38 AM
ykmkn.bsky.social
タルトくんがドスケベ催眠して欲しいって言ってたよ！てまひるくんに代わりに伝えてあげるね😤😤ゆきみくんはタルトくんの恋のキューピットだから安心してね‼️😤😤😤でもぼしぼしくんは自分でなんとかしてね😤😤
緊縛なら緊縛のゆきみの出番じゃん‼️🤣いつでも縛れるから呼んでよね🙂‍↕️🙂‍↕️ぼっち同士緊縛で仲良くしようね🙂‍↕️🙂‍↕️
November 19, 2024 at 7:21 PM
caremoonnymake.bsky.social
王「ムカルナス卿……あなた……」
ムーちゃ「……陛下、お言葉を遮るようですが、すべて誤解です」
王「わたくしはまだなにも言っていませんよ」
ムーちゃ「……伺います」
王「……細君のことは、なんと呼んでおられるのです」
ムーちゃ「それは……」
王「（ああ、学徒などが恋の話をするときの目をしている。きっと、らぶらぶ、というやつなのだ。なーるなる）」
ムーちゃ「……その……なんです、その……」
王「いえ、結構。お幸せに。（すごい、はじめて見た。らぶらぶなるツガイ、はじめて見た……すご……日記に、書こう……）」
ムーちゃ「（なんなんだ、その目は……）」
November 2, 2024 at 3:34 PM
7gasea.bsky.social
あの日🐭に誘拐されなかった👑と🐉が波に飛び込んでいく話（支離滅裂なあらすじ）
🐭はみんなのお兄ちゃん
整然とした街だった。行儀よく並んだ真新しいビルに、わざとらしいほどに手入れの行き届いた伝統建築風の建物。よく磨かれた窓ガラス、きれいに舗装された道、落書きのひとつもないテレフォンボックス、朝もやのなかでもなお鮮やかな看板、街のどこからでも視界に入る白いローズタワー。どこを見ても整然として、胸くその悪い街だった。ナックルのほうがよほど、と思って、ネズは小さく頭を振る。 　 駅舎から吐き出される人波は途絶える気配すらない。人々は皆一様に俯き、手元のスマホロトムを眺めながら行進を続ける。ぜんまい仕掛けみたいなぎこちない精確さで。アーマーガァタクシーを待つ人の他に空を見上げる人などいない。この人波に逆らって駅に向かわなくてはならないのか、と思うとうんざりした。 　バックレてしまおうか。なかば本気で考える。そもそも気が乗らなかったのだ。リーグの広報の一環だか何だか知らないが、今日はあちらに行け明日はこちらへ顔を出せとひっきりなしに来る連絡。体裁だけは依頼の形を保っているけれど、実際のところネズに拒否権などない。せめて実のあるイベントならいいのだ。でもほとんどがお偉方の顔見せだとか、どうでもいいことばかり聞かれるインタビューだとか、なんの名目で開催されて会場のどこで誰と何を話せばいいのか誰も分かっていないようなパーティーだとか、下らないものばっかりだ。そんなもので予定が埋め尽くされ、地元のことも妹のこともジムのことも、音楽のことも何一つ満足にできていない。なにより相棒たちにかける時間が取れない。少しでいい、仕事を減らしてほしい。そう何度も直談判したけれど結局は言いくるめられてしまって、ネズはもう疲れていた。 　パラパラと何かが頬に落ちる不思議な感触がした気がして、顔を上げる。視線の先、途切れない人波の中で誰かが手を挙げ、左右に大きく振っていた。人波に押し流されながら喘ぐように顔を上げ宙に向かって手を振るその人に既視感を覚える。ライブ中にステージの上から客席を見渡した時の光景、だろうか？　誰もがリズムに乗って飛び跳ね、手を振り歓声を上げるあの眩しい光景に似ている。でも、何かが違う。なんだろう、と目を細める。その人はなおも大きく手を挙げながら、漸う人波から抜け出した。すぐさまその前にアーマーガァが舞い降りる。タクシーを待っていたらしい。先ほどパラパラ と落ちてきたものは、アーマーガァの翼にでも付着していた砂かなにかだったのだろう。疲れた顔の乗客を乗せ、タクシーは音もなく飛び立っていく。なんとなくそれを目で追ううちに、やっと気づいた。海だ。あんなふうに揺れる手を、ネズは海で見たことがある。 　スパイクはいつも冷たく淀んだ海の匂いがする街だ。冷たく、潮の流れが複雑でタマンタの泳ぎすら緩慢になる海では、ときおりそんなことがあった。海で遊ぶときはどれほど楽しくても手を振って誰かを呼んではいけないと、スパイクの子どもなら、海に近い街の子どもなら誰でも知っている。それは助けを求めるハンドジェスチャーだ。波間で息継ぎをしながらでも辛うじて出せるサイン。手を伸ばし、誰かが気づいてくれるのを待つサインだ。人波から逃れるようにタクシーを呼ぶ姿は確かに助けを求めるようにも――……。そこまで考え、ネズは小さく息を吐いた。そんな益体もないことを考えていても予定が消えるわけではない。ネズには守るべきものがあり、そのためにはクソみたいな仕事にも顔を出さなければならないのだ。 　シュートシティ駅にはバカみたいな数のプラットホームがあるくせに、そのすべてに絶え間なく列車が滑り込んでくる。そのたびに一体この中にどうやってと首をかしげるような数の人が吐き出され、改札口に吸い込まれていく。そうしてまた、絶対に入りきらないだろうという数の人を飲み込み、どこかへと走り出す。時空が歪んでいるとしか思えない、せわしない光景。５分と経たずに次の便が来るのに、それにもまたとんでもない数の人が乗っていて、どうしようもない量の人が乗り込む。その繰り返しだ。目的のホームに行くのさえ一苦労で、辟易する。 　なんとか辿り着いた乗り場にはちょうど列車が到着したところで、ぷしゅう、と音を立てて扉が開くと同時に人の波がホームへなだれ込む。どこかから「あっ」と微かな声がした気がして、でもそんなもの誰も気に留める余裕なんてなかった。これに乗らなければ、とネズは思う。これに乗らなければ。これに乗って、なんとかというスタジオに向かって、今日は屋外での撮影と鼎談があって、それで――……。 　降りる人がまだいるというのに、発車ベルが鳴り響く。 ホームにいた人たちが我先にと乗り込むのになんとかついていこうとして、人波のなか、なにかが目に留まった。思わず足を止める。急に立ち止まったネズに苛立ったのだろう誰かに肩を押されて、たたらを踏んだ。痛い。ピーッ！　甲高い笛の音とともに扉が閉まり、列車がゆっくりと滑り出す。乗り損ねて、しまった。胃の辺りが僅かにキリキリとする。それでも目に留まった彼らから視線は離さず、ネズは息を吐いた。 「何、しているんですか」 　声をかけても、その二人は何も言わずに呆と立ち尽くすだけだ。一人はただぼんやりと足元を見、もう一人は困ったように相手を見下ろしていた。 「電車、行っちゃいましたよ」 「うん……」 「あんたら、アレに乗るんじゃないんですか」 「……そんなの、ネズだって」 　ふてくされたように、背の高いほう――キバナが口をとがらせる。もう一人のほう、ダンデは何も言わない。ただ、足元をぼんやりと見下ろしている。キャップの鍔に阻まれ、その顔は見えない。 　キバナの言う通り、今日の予定はダンデとキバナとネズの撮影並びに鼎談だったはずだ。ダンデと、キバナと、ネズ。それだけ。トレーナーだけで話したって何の意味もないだろう、とネズは思う。グマもリザードンもジュラルドンもいない写真に、何の価値があるんだ。それでもネズはあの列車に乗らなければならなかったし、ダンデとキバナだって同じはずだ。ホームに立ち尽くすダンデの腕は力なく下がり、まるきりの丸腰だった。いくら撮影にダンデしか呼ばれていなかったとしても、リザードンすら連れていない姿に違和感を覚える。 ――９番ホームに、電車が参ります。白線の内側に下がってお待ちください。 　アナウンスが鳴り響き、ネズは咄嗟に二人の腕を引いた。電光板の時刻を見る。この便に乗れば、たぶんギリギリ間に合う。ネズには守るべきものがあり、そのためにはクソみたいな仕事にも顔を出さなければならないのだ。ぷぁん、と音を立てて滑り込んでくる列車にホームが照らされ、眩しい。扉が開くと同時にどうしようもないほどの人の波がホームへなだれ込む。その波のなか、ネズは二人の手を引いて歩き出した。 中央改札に向かう人波に逆らうようにめちゃくちゃに歩いて、できるだけ人の少ない改札口へ向かう。駅から出ても、二人はなにも言わなかった。引かれるがまま握り返されない手。幼い妹よりも力のない指に苛立ちがつのる。 　ビルの壁面に掲げられた大型ビジョンにはさまざまなＣＭがけばけばしい色彩で流れている。ドぎつい色の飲料水の広告では、売り出し中だという歌手が手垢のついた恋の悩みを、たった今じぶんが世界で初めて発見したかのように叫んでいた。ネズの趣味ではないし、ＣＭにも合っていない。面白くない、と思う。 　ちら、と振り返る。ダンデは大人しく手を引かれるままで、ぼんやりとした目がどこを見ているのかわからない。フィールドの上での荒々しさや暴威が嘘のようだ。フィールドに引かれた白線からほとんど動くことなく己の相棒を叩きのめしやがった、あの時の覇気など、ない。面白くない、と思う。 　反対側に視線を移す。気まずそうに肩を竦めたキバナと目が合う。 「ネズ、なぁ、どこ行くの」 「しぇからしか。あんなとこ突っ立ってんじゃねぇ、ジャマだよ」 　腹立たしさのままに歩みを早める。ダンデとキバナとネズが歩いているというのに、道行く人は気付く様子もない。皆一様に俯き、手元のスマホロトムを眺めながら行進を続けている。ぜんまい仕掛けみたいで気味が悪い。それでもできるだけ人目を避けたくて裏路地に飛び込んだ。キバナが焦ったような声を出す。 「なぁネズ、戻ろうぜ。今ならまだ間に合…いはしないかもだけど、許してもらえるって。なぁ」 「うるさいですよ木偶のボーイズ」 「デク……なにて？」 　べ、とわざとらしく舌を出してネズは笑った。 「そうでしょう、あんな人混みのなかで木偶の坊みたいに立ち尽くして」 「えぇ、ひどいな」 　キバナは困ったように薄く笑った。朝もやはまだ晴れる気配がない。 　あれだけ整然とした街でも、裏路地に入ってしまえば
July 6, 2024 at 12:22 PM
arudente02.bsky.social
#ss
恋とは、刺激的で、雷に打たれたような衝撃と鮮烈な激情を伴う。いつか読んだ本にそう書いてあった。だからあの日、あの瞬間、アタシは間違いなく恋に落ちたの！だってそうでしょう、あの方に“愛される”度に頭がグルグルと掻き回される。身体が痺れるように熱くなる。お姿を拝見すると叫び出したくなる激情に駆られるし、名前を呼ばれると頭を殴られたような気になる。これ以上刺激的で、鮮烈なモノなんてないわ。これが恋でなくてなんと言うの？最中に泣き出すアタシを見て、あの人は“かわいい”と耳元囁いてくれる。それにまた、カッと全身が熱くなるの。好き、好き、大好き。きっとそうよね、だって。そうでなきゃ、おかしいもの。
February 8, 2024 at 11:20 AM