大滝のぐれ/文学フリマ東京41 W-39
LightNews LightNews
banner
tutibutakawa.bsky.social
大滝のぐれ/文学フリマ東京41 W-39
@tutibutakawa.bsky.social
110 followers 110 following 990 posts
「ままならない人のための小説」を書く作家。文学フリマやコミティアなどに出没。はつらつ・切実・味じまんがモットーです。
Kindleにある小説→https://www.amazon.co.jp/stores/author/B0873CWJDY
Posts Replies Media Videos
tutibutakawa.bsky.social
すみません、すっかり告知を忘れていたのですが、BASEで15%OFF割引クーポンコードが発行されています💪
#base感謝祭

クーポンコード『2512base』
〜15日23:59まで

ウユニのツチブタ直売所の、大滝のぐれの小説がお得にゲットできるチャンス✌️ ぜひともご利用ください！！

tutiutasippo.base.shop
December 14, 2025 at 6:57 AM
tutibutakawa.bsky.social
設営完了しました！！
ウユニのツチブタ　W-39で待ちしております！

新刊『もっと明るく』（大滝のぐれ『ボイル』収録）、BL短編『バット•コミュニケーション』あります！
#文学フリマ東京
November 23, 2025 at 3:11 AM
tutibutakawa.bsky.social
いよいよ明日！
#文学フリマ東京41 に出店します🦄

📍W-39　ウユニのツチブタ
📖WEBカタログ→c.bunfree.net/e/fAH

ままならない人のための小説を書いています。
巨大ロブスター小説を載せた新刊始め、自傷行為のような書き味だった心血注いだBL、短編集などあり😇　きてね
#文学フリマ東京
November 22, 2025 at 4:42 AM
tutibutakawa.bsky.social
#文学フリマ東京41 に出店します🦄

📍ブース:W-39　ウユニのツチブタ
📖WEBカタログ→ c.bunfree.net/e/fAH

ままならない人のための小説を書いています。

巨大ロブスター小説を載せた新刊始め、BL短編・シリーズ、変な話が大量に入った短編集、ゾンビ鉈小説などを頒布🔪
#文学フリマ東京
文学フリマ東京41 W−39 ウユニのツチブタ　おしながき① 文学フリマ東京41 W−39 ウユニのツチブタ　おしながき②
November 20, 2025 at 11:54 AM
tutibutakawa.bsky.social
#文学フリマ東京41
W-39 ウユニのツチブタ
新刊『もっと明るく』
収録作品　大滝のぐれ『ボイル』

カタログ→ c.bunfree.net/p/tokyo41/56...

車ぐらいの大きさのロブスターを沖合にひとまずは追いやった世界。ロブスターの事件で兄を亡くした主人公は、夏休みに浮かれたゼミ仲間たちと海沿いの街を訪れるが……

今そこにある、ぎらつく光の殺菌されすぎた輝きと得体のしれなさ。その感覚を書き切った小説です。
#文学フリマ東京
大滝のぐれ　ボイル　試し読み① 目の前で、でも手を伸ばしても届かないぐらい離れたところで、いくつもの人間の顔が浮いている。波が引いたり寄せたりするごとに首や肩、場合によっては胸とか腹とかもあらわになるそれは、笑顔の形になった顔面を中心として、この上なく楽しげな空気をあたりに放ち続けている。 ゴーグルやシュノーケルやサングラスに覆われていてもそれは変わらない。今しがた雲間を抜けた太陽が放つ光と同じく、際限なくふくらみ、増長していく。 が、青くうねる海はそれすらも飲み込んでいた。ぽっかりと広がる大きな口を、そこにとらわれ体をねぶられているたくさんの人間を眺めながら、僕はビニールシートの上で身を縮める。かたわらに突き刺したパラソルのおかげで日差しは届かないが、あたりを取り巻く暑さはなかなか耐えがたい。が、海に入る気はどうしてもしなかった。光に包まれたパラソルの外を見渡していると、わき腹がじくりと痛んだ気がした。まるで、なにかに握られたかのように。 眼前に広がる海の一角へ目を向けると、同じ大学のゼミ仲間が四人、大きな声や水しぶきをあげながら遊んでいるのが目に入った。他の海水浴客と同じように海へ咀暗されている彼らは、エビの頭を模した飾りがついた赤い浮き輪を中心にきゃいきゃいとはしゃいでいた。リアル寄りではなく、ポップでかわいい、というふうにデフォルメされたそれは、丸っこい輪郭をしたひげや黒い目玉や脚などが取りつけられており、空気によってぱんぱんにふくらまされていた。 そんなビニールの表面と、浮き輪に取りつく彼らの肌が、同じように海水に濡れてじっとりとしたつやめきを放つ。が、実際は降り注ぐ紫外線がそれらを劣化させたり、くすませたりする準備をしているはずだった。現に、後者にはすでに影響が現れ始めている。特にひどいのは庄司くんだ。ひとりだけゴーグルをつけて泳いだり潜ったりを繰り返しているせいか、肌のそこかしこにやけどのような、じんわりとした赤みが浮き上がっている。 「ちょっと1、浮き輪壊れるってば！引っ張らないでぇー」「だめだめ、おぼれちゃうから、おぼれちゃうから」 「お前は足つくだろがい」 浮き輪の中心に体をはめた森永さんが、エビの頭へ組みつく庄司くんを突き飛ばす。顔に巻きついたピンクのゴーグルと根元が黒くなった金髪が海中に消え、海面でただよう三人が大きな笑い声をあげた。 沖のほうを水上バイクが走り抜けていき、波が少しだけ高くなる。あれ、ここってああいうの ボイル　試し読み　3 走ってていいの。たしか大丈夫、ここは安全だからって、許可されてるはず。僕を覆い隠すパラソルのそばを、派手な水着の男女が話しながら通り過ぎていく。 「江草、お前泳がんの」 そこで、頭上から声がかかった。初めて気づきました、という雰囲気をよそおい顔を上げると、濡れそぼって東になった金髪と、おでこの位置にたくしあげられたピンクのゴーグルが目に入った。 「僕はいいよ。見てるだけで楽しいから」「でも暑くね。パラソルあるとはいえ」「まあそうだけど。でも、とにかくいいの」 そう言いながら、ビニールシートの重し代わりに置かれたクーラーボックスを開ける。庄司くんの飲みかけのペットボトルを取り出し手渡すと、日焼けした顔の皮膚をにいっと曲げて彼は笑う。 「お、さんきゅー」 砂粒がついたてのひらでふたを開け、彼はすぐにそれに口をつけた。ラベルの向こうで半透明の液体が揺れ、喉仏がこくこくと上下する。 森永さんに突き飛ばされた彼がそのまま海を泳いで岸に上がり、こちらへ近づいてきていることにはだいぶ前から気づいていた。全身からしずくをしたたらせ、薄く脂肪の載った腹をへこま ボイル　試し読み４ せ、やたらに軽快な動作で他の海水浴客を避けて歩く。そういったさまも、ずっと視界の端にとらえていた。 「でもさー江草、せっかく水着着てるんだしさぁ、ざぶーんと入っちゃおうぜ。海」 ペットボトルを空にした庄司くんが、笑いながら僕の肩を叩く。自然と視線が下へ向かい、下半身を包む紺色の布地と目が合った。顔から汗のしずくがその上に垂れ、はじかれ、染みにならずにビニールシートへ落ちていく。 「ほ、本当にいいんだって。大丈夫だから」 「おぼれること心配してる？大丈夫だよここ遠浅だし、俺が助けてやっからさあー」それに、「管理』もちゃんとされてるみたいだし。庄司くんの声が、あたりのざわめきを押しのけて広がる。それを感じたのは僕だけだろう。が、当の彼も一瞬だけばつが悪そうな顔をした気がした。戻りはしたが動かなくなった微笑みの中、すこし下へ伏せられた目がふるふるとえたのを僕は見る。 「わりい、ちょっと無神経だった」 「え、ううん、ぜんぜん大丈夫だよ。マジで気にしてない。ほんとに。ぜんぜん」 ぜんぜん。もう一度繰り返すと、お互いの口から吐息に近い笑い声が漏れた。押しのけられたざわめきが戻ってきて、はずんだその気配が空気や景色に、ふたたび色をつけていく。 「ごめん、ちょっとこれ頼むわー。また泳いでくる」
November 19, 2025 at 1:29 PM
tutibutakawa.bsky.social
超かぐや姫とかぐや姫の物語と竹取物語（実写）を一度に見る会
November 16, 2025 at 1:25 PM
tutibutakawa.bsky.social
📖「もっと明るく」
📍文学フリマ東京41｜W-39/ウユニのツチブタ

10年来のsyrup16g好きの友人とメリモの和訳をテーマに拝借。小説アンソロジー。

大滝が今言いたいことは書いた「ボイル」という小説にすべてあります。デカいロブスターと人間どもの話🦐

c.bunfree.net/p/tokyo41/56393 #文学フリマ東京
大滝のぐれ「ボイル」 「僕」は、泳ぐことが好きだった。でも、あの夏、巨大ロブスターの襲撃で兄を亡くして、世界は変わってしまった。大学のゼミ旅行で伊東を訪れた「僕」は、はしゃぐゼミ員たちになじめずにいたが……。 風待葵「うつされるもの」 営業事務として働く「私」は、後輩の聖さんの隣で淡々と仕事をこなす。ＡＩとの会話をきっかけに、目的もなくダイエットをはじめる。やせたところで何も変わらない。そう思っていた「私」だったが……。 Fg「紙ひこうきのたまご」 紙ひこうきと飛行機は、どちらが先にできたのか？　やる気のない漫画部員・大居悠子は、シマちゃんとのおしゃべりが楽しみ。ふたりは、三回だけ折ってできた紙ひこうきを飛ばそうとするが……。
November 15, 2025 at 1:22 PM
tutibutakawa.bsky.social
そういえば、昨日遅ればせながらチェのレぜ篇みたんですけどエンタメってこういうことができるから強いよなと思った　派手なアクションに魅力的なキャラクターにラストの天使の悪魔の一言に載せられた強烈なメッセージ性　原作よりも支配や監視のまなざしの表現を強めているように感じられた
November 14, 2025 at 4:25 AM
tutibutakawa.bsky.social
新刊
バット•コミュニケーション　刷り上がってます

わぁいファーストヴィンテージ　あかりファーストヴィンテージ大好き
October 12, 2025 at 2:35 AM
tutibutakawa.bsky.social
#J庭58
おはようございます🐬
本日のJ庭、く-19a ウユニのツチブタでお待ちしております✌️

飲み会でキスしてきた親友と八年ぶりに再会する話『バット•コミュニケーション』が新刊📕

他、長編BLシリーズ『澄んだ〜』『にごった〜』、染よだかさんの委託小説を持っていきます！
#J庭
October 12, 2025 at 12:21 AM
tutibutakawa.bsky.social
また、数冊ですが、染よだかさんのイ ンターネットにまつわるBL短編集『セルヴァ•メー』も頒布します🌊
October 10, 2025 at 11:54 AM
tutibutakawa.bsky.social
【🎊イベント参加🎉】
今週末10/12の #JGARDEN58 に参加します！！

新刊は昔キスしてきた親友と八年ぶりに会う短編小説『バット•コミュニケーション』🦇

既刊•イチャ🏨多め、でも辛いゲイの日常系『澄んだ地獄で笑いなよ』『にごった楽土で目をまわす』も頒布します🐬
#J庭58
October 10, 2025 at 11:51 AM
tutibutakawa.bsky.social
#J庭58 ミニ新刊『バット•コミュニケーション』入稿しました。

a6 34P 400えん

大学の卒業飲みでキスしてきた親友と八年ぶりに会い、スパ銭に行ったり泳いだり酒を飲んだりこうもりの話をしたりする小説す。

表紙はファーストヴィンテージのブルーグレー予定なので、その色に黒が乗ります

#J庭
バット•コミュニケーション　表紙 嫁と子供を置いてきたんだよね。リュウイチは改札の前で笑っていて、おれはそうなんだ、と言うほかない。おおよそ八年ぶりに再会した彼の姿や顔立ちはちっとも変わっていなくて、いや、パーカーの下に包まれた体の輪郭はすこし丸くなっているように見える。が、それでもほとんどは、ほぼ毎日いっしょに過ごした大学時代の同期の、その姿のままだった。 「いやあ、ほんとうに久しぶり。ごめんな、急に連絡して」 　おれの肩に彼の腕が回る。首すじに服越しのぬくもりが巻きついて初めて、自分がうつむいていたことに気づいた。顔をあげて見つめる彼の目の下は、ほんのりと薄青い。 　電車が到着したばかりらしく、あたりにはホーム階から降りてきた人がまばらにこちらへ歩いてくるのが見える。そんな彼らの道をふさぐような形になっているからか、ほぼ全員が迷惑そうな、怪訝そうな顔をしながらおれたちふたりのもとを通り過ぎていく。まるで川の中州にいるような気分だ。かばんや着ている服をぶつからないよう引き寄せ、ただおれたちの周りをただよう空気や気配だけをひっかき、その中には決して触れようとはしてこない。そんなゆるやかで冷え切った流れの中に、おれたちは。 　取り残される。そう思った瞬間、肩を掴んだままだったリュウイチの手が横にずれた。 下、最新のやり取りのところまで画面を送る。 『これってまだ有効だったりする？』 　先ほどまで眺めていた『俺も頼むわ』という吹き出しがメンションされた文面を読んでいると、いつの間にか口にくわえていた割り箸がみし、と音を立てた。ゆっくりと、画面へ指を滑らせる。テキストエリアに躍る文字は伸び縮みを続け、ときには全部消えたり一部だけ切り取られたり、また別の単語や言い回しが挿入されたりした。 『もちろん笑　雑魚寝でよければ、ぜんぜんおーけー』 　けっきょく、それだけを送る。わかった、じゃあ行く。そんな言葉がすぐに返ってくる。了承の返事を打ち出そうとして、ふたたび指がさまよい、滑り出す。が、すぐに持ち直した。けっきょく『おーけー』と打つことにしてキーボードを操作すると、同じベッドでよければ、という予測変換がやってきた。それを見ないようにして、送信ボタンを押す。リュウイチのメッセージとほぼ同じ文言があらわれる。わるい、こんな急に。そんな一言が、吹き出しに包まれて即座に積みあがった。 『そんなことない』 『めっちゃ嬉しいよ』 下、最新のやり取りのところまで画面を送る。 『これってまだ有効だったりする？』 　先ほどまで眺めていた『俺も頼むわ』という吹き出しがメンションされた文面を読んでいると、いつの間にか口にくわえていた割り箸がみし、と音を立てた。ゆっくりと、画面へ指を滑らせる。テキストエリアに躍る文字は伸び縮みを続け、ときには全部消えたり一部だけ切り取られたり、また別の単語や言い回しが挿入されたりした。 『もちろん笑　雑魚寝でよければ、ぜんぜんおーけー』 　けっきょく、それだけを送る。わかった、じゃあ行く。そんな言葉がすぐに返ってくる。了承の返事を打ち出そうとして、ふたたび指がさまよい、滑り出す。が、すぐに持ち直した。けっきょく『おーけー』と打つことにしてキーボードを操作すると、同じベッドでよければ、という予測変換がやってきた。それを見ないようにして、送信ボタンを押す。リュウイチのメッセージとほぼ同じ文言があらわれる。わるい、こんな急に。そんな一言が、吹き出しに包まれて即座に積みあがった。 『そんなことない』 『めっちゃ嬉しいよ』
October 9, 2025 at 1:30 PM
tutibutakawa.bsky.social
【イベント参加🎉】
10/12の #JGARDEN58 に参加します！！

新刊はなんとか用意できそうです！また叶わない恋です（また）

でも既刊『澄んだ地獄で笑いなよ』『にごった楽土で目をまわす』は叶ってます！おまけに🏨！

痛みに満ち、でも楽しくやるしかない、という小説を書いています。
#J庭58

澄んだ〜シリーズ試し読み↓
www.pixiv.net/novel/show.p...
ウユニのツチブタ 死にかけたゲイふたりが、笑い合って送る生活 （本編） + そのふたりの夢の中での旅行・ずぶずぶぐちゃぐちゃ （R18番外編） の、二冊の小説があります （なにかミニ新刊予定） 澄んだ地獄で笑いなよ　表紙 にごった楽土で笑いなよ　表紙 澄んだ地獄で笑いなよ＆にごった楽士で目をまわす 愛すべき登場人物たち 樫野カイト（受） この作品の主人公。会社員。ノンケに恋しがちでいろいろ大変。ふだんはすんとしているがネジが外れると思い切る。泳ぐのがすき。性欲が強い。 川名カナタ（攻）NujObesの某アルバムをイメージした赤青黄に髪を染めている男。バーと物流倉庫のバイトを掛け持ち中。はしゃぎがち。泳ぐのがすき。性欲が強い。 ・タマキ 音楽好きな大学生。かなづち。 ・高倉さん かつてのカイトとカナタの上司。 ・川名ケイ カナタの兄。チノパンにスタンスミスを履くタイプ。 ・田之上カズキ カイトの高校時代の親友。自分の結婚式に彼を呼ぶ。 ・ケンゾーさん カナタのバ先のバー店長。人当たりよく、言うことは言う。 ・後輩（にごった〜のみ） カイトの会社の後輩男。太っている。痩せたらたぶんえろい。
September 29, 2025 at 10:31 AM
tutibutakawa.bsky.social
ウユニのツチブタ設営完了しました！

ひさしぶりの文学フリマ大阪、い−44でお待ちしております✌️

#文学フリマ大阪
September 14, 2025 at 3:13 AM
tutibutakawa.bsky.social
#文学フリマ大阪
明日の文フリ大阪のおしながき再掲✌️✌️✌️

ワンワン楽しい短編集ほか、長編BLや委託もあるよ🐶

い−44 ウユニのツチブタまで✌️
September 13, 2025 at 12:04 PM
tutibutakawa.bsky.social
#文学フリマ大阪
おしながきできました！
大阪はたぶん相当久しぶりなので全部初売りです！

短編集『史上最悪！ 犬のドーナツ』長編BLシリーズ『澄んだ地獄で笑いなよ』ほか、ままならない人のための小説が並びます🍩

委託もあります✌️
文学フリマ大阪　おしながき
September 10, 2025 at 11:55 AM
tutibutakawa.bsky.social
その点やっぱりアーバンギャルドは心置きなく大好きと言える
open.spotify.com/track/3iKICQ...
August 16, 2025 at 3:39 AM
tutibutakawa.bsky.social
『史上最悪！　犬のドーナツ』はこんな本です。短編小説集です。

この最悪を更新し続ける社会でドーナツを食べ続ける人のための物語となっております🐶

表紙も中身も、個人的にはとっても気に入っております！！

来月の #文学フリマ大阪 にも持っていきますよ🍩
史上最悪！　犬のドーナツ表紙 犬のドーナツ　あらすじ１ 史上最悪！犬のドーナツ 1南3-4ホール｜あ-17（小説」純文学） 4りしじょうさいあくいぬのどーなつ 2大滝のぐれ ■書籍|新晝判 174ページ ●900円 ■2025/5/11（日）発行 犬はドーナツを作るのをやめてしまいましたお前らのせいですあーあ ずっとここで殴られ続ける。ラーメンどんぶりとばかで愚かな犬人間。アニメグッズを売りにいこう。父親の死体を捨てにいこう。いろんな柄のきのことよくわからない仕事。金をもらって撃ってみたいなリボルバー。僕とお前でこの街を逃げ回る。跳ね飛ばされる首と中華料理の断末魔。アイス吐きの異能バトルと回っていく人生、最悪な皆（お前含む）。 油っこい、粗悪なドーナツでお腹いっぱい。でも、本当にそれでいいのか？ 史上最悪な今をワンワンあえぐ人間たちに贈る、あまくておいしい、ハイカロリーな短編小説集 犬のドーナツ　あらすじ2 【収録予定作品】 ・大通り（新作） 俺は殴られ続けている。ここで。 ・犬川のほとり（再録） 愛しいラーメンどんぶりとばかで愚かな犬人間、たちのぼる過去と今の凄惨な風景 ・払う獣（再録） 父親の死体を捨てるリス二匹と、アニメグッズを売りに 行く男ふたりの道程 ・物見（準新作） あらゆる柄のきのことモデルガン、内実を知らない仕事を繰り返す ・ダックの首（再録） 頭が死んだり跳ねたり、中華街で繰り広げられる二羽（暫定）の悪魔のような一夜 ・チェリー・クリーム・フレーバー（新作） アイス吐き異能バトルとよくない人生、もっと最悪な皆
August 15, 2025 at 9:57 AM
tutibutakawa.bsky.social
あと、18時よりカクヨム、noteで、このイベントで無料配布した小説『スライミー』を公開します〜
スライミー　冒頭 南浦和から出ることはできないということにしたかった。強い雨が降っているから視界が悪く、最初はとうとう飛蚊症に、などと思っていた。でも、見上げた曇り空の中で色のついた点のようなそれは徐々にこちらへ迫ってきていて、俺が立っている駅のロータリーを行き交う人々もぼつぽつと足を止め始めていた。 あたりを見回すと、彼らはおのおのの姿勢で顔を上空へと向けていた。ビニール傘を差す人はその透明な腹越しに、色つきや布製のものを持っている人はそれをどかして、もはや点ではなく色のついた丸と呼べそうになったものへ釘づけになっていた。俺のすぐ隣、ミスタードーナツのキャンペーンのぼりの横に立っている男が、ゆっくりとこちらへ顔を向けてくる。俺の視線に気づいたようだったが、そのつるんとした瞳にはなにも映っていない。俺は静かに唾を飲み込む。こちらを一瞥した後、黒目はさっと斜め下へ逃げていく。その中に映っている
July 25, 2025 at 7:58 AM
tutibutakawa.bsky.social
投票　済み
July 20, 2025 at 2:32 AM
tutibutakawa.bsky.social
おれらのことバカにしてんのか？Grokのコンパニオンモードを使ってみた感想・他（2025年7月14日の日記）｜人間が大好き #アニメ感想文

note.com/hito_horobe/...

人間が大好きさんもこの記事でおっしゃってるけど、本当にその通りなんだよな　バカにしてんのか？（画像での引用失礼します）
おれらのことバカにしてんのか？Grokのコンパニオンモードを使ってみた感想・他（2025年7月14日の日記） の抜粋（一部） だがしばらく使ってみた後、おれたちをバカにしてんのかという気持ちになってしまった。めると顔を紅潮させて好感度ゲージが上がり、好感度が一定以上になるとスケスケのセクシーランジェリーに着替える。満を持して全世界にリリースする対話アバター機能がKissの出してる3DCG美少女ゲームみたいって何？そしておれらはエロい格好を見たくてCGの女の子をおだてながら会話データやフィードバックを大量に提供したり、エロい格好をキャプチャしてシェアーすることで宣伝に協力したりするようなチョロい存在だと思われている。
July 15, 2025 at 6:32 AM
tutibutakawa.bsky.social
南浦和・ゆとぴやぶっくすさんのZINEイベント・『ZINE PAL』、先ほど制作が遅れていた無料配布の小説を置いてきました！

『スライミー』という小説です。南浦和のミスドを舞台に、見ることと見ないことの、狡賢い小説を書きました✌️

販売している大滝の小説と合わせて、ぜひお持ちください🙏
ZINE PAL 大滝の出展の様子 小説・スライミー　冒頭 南浦和から出ることはできないということにしたかった。強い雨が降っているから視界が悪く、最初はとうとう飛蚊症に、などと思っていた。でも、見上げた曇り空の中で色のついた点のようなそれは徐々にこちらへ迫ってきていて、俺が立っている駅のロータリーを行き交う人々もぽつぽつと足を止め始めていた。 　あたりを見回すと、彼らはおのおのの姿勢で顔を上空へと向けていた。ビニール傘を差す人はその透明な膜越しに、色つきや布製のものを持っている人はそれをどかして、もはや点ではなく色のついた丸と呼べそうになったものへ釘づけになっていた。俺のすぐ隣、ミスタードーナツのキャンペーンのぼりの横に立っている男が、ゆっくりとこちらへ顔を向けてくる。俺の視線に気づいたようだったが、そのつるんとした瞳にはなにも映っていない。俺は静かに唾を飲み込む。こちらを一瞥した後、黒目はさっと斜め下へ逃げていく。その中に映っているであ
July 13, 2025 at 7:01 AM
tutibutakawa.bsky.social
頒布作品②

『ゾンビハンター香里奈のゾンビ鉈』

ひょんなことから人間を処してしまった副業ゾンビハンター•香里奈。同業やゾンビ研究者の友人ふたりの力を借り、遺体を隠蔽しようとするのだが……

ゾンビハンター×死体埋め×純文学。人間同士の繋がり、やるせなさを問う中編小説。
ゾンビハンター香里奈のゾンビ鉈　書影 ゾンビハンター　冒頭 男がコンビニでホットスナックを選んでいる。しばし迷ったのち、彼はフライドチキンをひとつ、とレジに立つアルバイトに告げた。派遣や単発の仕事で日銭を稼ぎ生活をやり過ごしている彼にとって、牛肉コロッケや春巻き以外のものを選ぶことはなかなかない。 というか、ありえないことだった。 が、ねみぃーだりーと思いながらホットスナックのケースを開けるアルバイトは、もちろんその事情を知らない。チキンを取り出し、彼女は慣れた手つきでミシン目の入った包装紙にそれを入れていく。あれ、なんかこの客臭くね？その過程で彼女がそう思ったことは、男にはもちろん伝わらない。 ありがとうございましたー。軽い声とつくろった笑みに見送られながら、彼は店を後にする。半年前から通り続け、もうすっかり歩き慣れた道を進みながらフライドチキンの包 ゾンビハンター　冒頭2 装を破り、そこに収まったきつね色のそれにかぶりつく。脂と塩気がじゅわりと口内にあふれ、男は幸せな気分になる。食道を通って胃に落ちていくそれが溶けて全身に広がり、活力に変わっていくのを感じる。勝利。これは勝利の味だ。曲がり角を抜け目的の背中を見つけた彼は、残りのチキンを無理やり飲み込んでそれに近づいていく。今日こそ。今日こそいける。肉の脂の余韻を舌で転がし、彼女の背後に立ったところであわてて口をぬぐいながら、彼は口を開く。 「あ、あのお、み、みず、水崎、か、香里奈さん、だよね。覚えて、るかな。僕のこと」 震える声に振り返った香里奈の目に、妙に口まわりがてかてかとしている男の姿が映る。 面識はない。いや、男のほうにだけは一方的にある。半年前、スーパーのレジ待ちの列に並んでいたとき、取り落とした財布をたまたま拾ってもらったのだ。 あ、財布、落としましたよ。自分へ向けられた、久方ぶりの優しさ。そんなやわらかでまぶしい光を受け、彼はすっかり舞い上がってしまった。小学生のとき、親の仕事の都合で彼女が隣に転勤してきたこと。引っ込み思案で周りになじめず、隅のほうでちぢこまっ ゾンビハンター　途中 ビのわき腹を引き裂く。ぼとぼとと内臓がたれ、そのしずくが靴にかかる。香里奈は少しげんなりした。なんか、こいつもどっかで見たことあるような顔なんだよね。ツバサがなにかつぶやいた気がして、香里奈は彼女のほうを向く。が、ゾンビ鉈を持ったその背中は、もうすでに別のゾンビへ狙いを定めて遠くのほうに走っていったあとだった。 人手不足。それはツバサのような『研究室』専属のハンターはもちろん、香里奈のような副業ハンターにとっても由々しき問題だった。臭い。きたない。死ぬ場合がある。知名度が少なすぎて誰もほめてくれない。給料は高いっちゃ高いがあきらかに命の対価としては見合っていない。いくつもあるこの仕事のデメリットにより、いつまでたってもそれは解消されない。そのため、とつぜん狩りに呼び出されて対応しなくてはならないときがあった。特別な理由があれば断ることもできたが、もちろん今の香里奈にその選択肢はない。 これから死体を処理しなくちゃなんですよ、ゾンビじゃなくて人間のね。などということはもちろん言えない。『研究室』にとっては香里奈はまだ、それなりの実績を持つ非番の副業ゾンビハンターであった。 ごめん、ちょっと狩りの指令が来て行かないといけなくなった。一時間半ほど前、コニ 1にことわりの電話を入れて、彼女は死体が詰まったトランクを手に指定された浅草まで
July 3, 2025 at 12:21 PM
tutibutakawa.bsky.social
頒布作品①
短編集『史上最悪！ 犬のドーナツ』🐶

ここで殴られ続ける『大通り』、きのこたちと内実のわからない仕事『物見』、アイス吐き異能バトルと最悪な皆『チェリー•クリーム•フレーバー』など、ワンワンたのしい、あまくてハイカロリーな六つの小説を収めた短編集。
史上最悪！　犬のドーナツ 大通り　冒頭 おれの手を引いてアビが歩いている。アビというのはあだ名で、由来はわからない。気がついたらそういうことになっていたし、おれも彼のことをそう呼んでいた。反対におれはコーンと呼ばれていて、これには明確な理由があった。メロンソーダとダイエットコーラ。塩とキャラメルのポップコーン。すべては、いつだったかふたりで行った映画館の通路でおれがそれらを盛大にぶちまけたところから始まった。 横倒しになった朱色のトレーからカップやポップコーンが外れ、中身が絨毯の上に染みたり散乱したりしていく。地面にはいつくばり、おれはそれを元に戻そうと奮闘し始める。もう、映画が始まるまで幾ばくもない。シアターの中へ客がつぎつぎと吸い込まれる気配を背中に感じる。 道路の向こう、売店があるほうを横目で見るが、長蛇の列はここからでもしっかりと確認できた。 買い戻す、ということはできそうになかった。 「あーあー。もういいよ、映画始まっちゃうから行こう」 床にはいつくばってポップコーンを拾い続けるおれに声がかかる。が、手の動きを止めることはない。塩の粒やキャラメルの糖衣が指に引っかかり、その表面が油でてかてかとぬめるように光る。 「おい、もういいよ、拾ったって食えないだろ」 でも、でも。うわごとのようにおれはつぶやく。紺色の絨毯の上、さまざまな形をしたポッ 物見　冒頭 鞄の中にエアガンが入っている。リボルバータイプのやつで、モデルになった銃の年式や型番のようなものはよく知らない。アニメで見てかっこよかったので、数日前に衝動買いした。家に帰って箱から出し、しばらく眺め、なぜかそのまま鞄に戻してある。おそらくシステム手帳とP Cケースにはさまれるようにして入っているはずだ。 弾を装填するシリンダーはかこんと横にずれて出てくるような仕組みで、銃身をくっと振るだけで元の位置にはめられる。でも本来はあまりやりすぎるとよくないらしい。俺が見たアニメとはまた別のアニメでその動作をするキャラクターがいたらしく、当時の子供たちはこぞってそれをまねしたようだ。 海外の動画サイトに上がっているそのアニメの違法アップロードや、合成音声が抑揚なく解説してくれるショート動画をいくつか眺め、手元のカプチーノをすする。たしかにさまになる。まねをしたくなる。ここがオフィス街のカフェのテラス席じゃなかったらたぶんやっていただろう。二人がけの席、向かいの椅子に置かれた鞄から、無造作につっこまれたエアガンを取り出す。 リロード。手をあげろ。ばん、ばん。銃口が向けられた店の中には客や店員がおり、彼らは赤い血を吹き出しぱたぱた倒れていく。 そんな物騒な想像は、吹き抜けた冷たい風によって薄まっていく。カプチーノ臭い息を吐きつつ、机上のパソコンへと俺は向き直る。仕事があるのだ。画面上に表示されたきのこへ、ただ柄 チェリー•クリーム•フレーバー　冒頭 スクーピング・セブンという最低最悪残念無念考えたやつの気が知れないクソクソクソ人権無視企画は、社員やアルバイトによる更衣室やバックヤードでの激しい経営陣批判や悪口、インターネットでの匿名の告発めいた書き込みが広まったにも関わらず、予定どおり開催の日を迎えた。 ストライキをしよう、という集団も中にはもちろんいた。が、その存在を同じ場所で働いているはずのほとんどの労働者は知らなかった。知ろうともしていなかった。かくいう私はアルバイトという立場でありながらその存在も労働者の当然の権利であるストライキのことも知っていたけど、うちの店舗でその一派の中核を担っていた神田という社員に私はいじめられていた。あいつほんとデブだよね。ろくに動けないやつがいっちょまえに社割なんか使うなよ。エプロンわざと汚したりアイスケーキの冷凍庫開けてるときに腰が当たったふりして指はさんでやったりしたら辞めるかな。オインクオインク。あ、豚の鳴き声ねこれ、英語版の。ひそめた笑い声と共に、更衣室で誰かへそう話しているのを何度も聞いたことがある。ちなみに、最後の冷凍庫がどう、とかいうのは実際にやられたことがあった。忘れているようだけど。
July 3, 2025 at 12:19 PM