しおなしおん
banner
sionasionmkii.bsky.social
しおなしおん
@sionasionmkii.bsky.social
BLNL問わず、好きな事を好きなように
主にXの方に→@S_SionMKII

アクナイ:博右(ムリ博、葬博、銀博、炎博、鯉博、etc)
リンバス:ヴェルギダンテ、ダン受
基本は主人公受け派

無断転載及びAI学習禁止

👋Wavebox
https://wavebox.me/wave/61xgj1bbmwhndk73/
Pixiv
https://www.pixiv.net/users/91425323
尚博はバニーガール姿である。
November 18, 2025 at 1:26 AM
「はぁ、博。ちょっとぉこっちに来てくださいませんか。あぁ安心してください。危ない狼などから逃げられるよう、隠れ場所を教えるだけなので」
うさん臭さマックスな笑顔で彼は言う。
どのような思惑があってそう言ったのかはわからないけど、まぁ彼の事だ。そう悪い事にはならないだろうと素直に従う事にした。
だというのに何故か、素直すぎやしませんか、と溜息を吐かれた。
一体どうして欲しいんだこの人は。不満を飲み込み、ぐるりとエスコートするように尻尾を腰回りに添えながら隣を歩く彼に従うことにした。
November 18, 2025 at 1:26 AM
「あぁもう、上着を貸しますんで一旦離れてくれませんかねぇ」
べり、と引きはがされ、流れるようにジャケットを肩にかけられる。
はではでしいのは好みではないけど、まぁ隠れるなら良いか。といそいそと袖を通す。ぶかぶかしてるし袖は長いし肩からずり落ちるし、そもそもとして丈が短い。そんなに隠れられていないんだけど、と文句を言おうと思い。
「鯉……?」
何故だか手で顔を覆い隠し、天を仰いでいた。
「目に毒が過ぎやしませんかねぇ……」
ぼやき声に思わず半眼になる。似合わんのはわかるけど、毒とまで断じられるのはなんだか気に入らない。
November 18, 2025 at 1:23 AM
「あぁ、一度だけありましたよ」
覚えてないかもしれませんが。
一体何時、と思考が逸れ始める。
それに気づいたのかそっと彼は逃げようとし……慌ててしがみ付く。
「まってまって」
「いやこっちこそ待って欲しいんですが、博」
「いや一回隠れたからか恥ずかしさが。出来ればこのまま隠してたいのだけどっ」
「ちょ、それはつまりずっとしがみついているつもりで!?」
「いやまぁ同性に掴まれるのは嫌かもだけど。人助けだと思ってって」
「危険いっぱいの間違いではっ」
しがみ付くだけで生じる危険って何。マジシャンの振りしてドンパチでもするつもりかこの人は。
November 18, 2025 at 1:18 AM
言葉尻が上がる。何処か慌てたように。
「おれはなぁんもみてませんよぉ?」
なんて死ぬほど嘘くさい事を言いだす。
「ふぅん、じゃあ何で私だってわかったのかな。マスクも何もしてないわけだけど。なんなら後姿だったわけだけど」
というかそうか、つまり無防備にこの後姿見られたのか。と気づく。どうにか記憶飛ばせないだろうか。Aあたりにそういうの無いか今度聞いてみよう。
「いえいえ、おれが博を間違えるはずないでしょうが。見た瞬間わかりましたとも」
「ふぅん?」
……え?
まじまじと見上げる。
「素顔、見せた事あったっけ」
常日頃からマスクでしか会った事無いはずなのだけど。
November 18, 2025 at 1:05 AM
思わずぎゅうっと腕を抱き込む。今度は逃がさないためではなく、視線から隠れる為に。
「ちょ、博」
「みた?」
慌てふためく声を無視して端的に聞く。
「み、たって、なにをですかねぇ」
「私の服装」
さっと顔が横を向く。やぁべ、と言わんばかりに耳が動く。
最初に迷うことなく声をかけたあたり、もしかしなくてもじっと観察してから私を呼んだのではなかろうかこの人は。
「見たよね。で、呼んだんだよね。どれだけ長時間見たのかキリキリ吐いて、そんでもって記憶を飛ばしてくれないかな。最悪記憶吹き飛ばすタイプの薬を用意するのも辞さないけど」
「まぁまぁ、待ってくださいよぉ」
November 18, 2025 at 12:53 AM
「ちょっとした仕事でマジシャンの代理しに来たんですよ。言っておきますが子供たちも公認なので、決して!ギャンブル目当てで受けたわけではありませんよ」
念押すような言い方に信用するべきか少しだけ迷う。そう言っておきながら実は……と言われても信じられるぐらい、そつなく嘘を吐くタイプなのである。
まぁでもギャンブル狂いしそうかっていうとしないけど。
「そういうあなたこそ、何故そのような恰好で……?」
ちらりと私を見下ろし、即座に目が泳ぎ始める。何故だか室内と言うのに、何故だかシルクハットを深々と被る。
何かおかしかっただろうか、と自身を見下ろし、あっと内心驚いた。続けるように、羞恥に満たされる。
November 18, 2025 at 12:49 AM
「ついにギャンブル狂いにっ!?」
「失礼なっ」
信じられない者を見るような目で叫ぶと、彼は即座に叫び返した。
「違いますよっ、見てわかりませんか!?」
慌てて弁明する彼を上から下まで見る。シルクハット、怪しさ満点の赤レンズ丸眼鏡、刺繍や装飾が多い鮮やかな緑が目立つ黒スーツ、つやつやとしていて派手な模様が描かれた革靴。
「ギャンブラーだね?」
「マジシャンですよ、ま・じ・しゃ・ん!」
引き攣った顔で彼は訂正する。
マジシャン、これで?にしてはド派手なような。
胡乱気な表情に鯉は肩を落とし、諦めた様な微妙な顔を浮かべた。
November 18, 2025 at 12:46 AM
尚この二人は付き合っていないし、
これで恋してるという発想が浮かばないぐらいの朴念仁同士である。
November 16, 2025 at 9:23 AM
「うっそでしょ……」
「理解してくださったようですね。では処刑の許可を」
「まってまって、それは刑罰が重すぎる。流石に罪には釣り合わないって」
「?あなたを付け回し、無断であなたの持ち物を回収し、睡眠時や入浴時の写真をも撮っていたのです。死以外の償い方は無いかと」
「知らない被害がぽろぽろ出てくる……」
「あぁ、なるほどわかりました」
「なにが」
「死すら生ぬるいという事ですね。ですが博」
「曲解すぎる」
「アレが生きて博と同じ空気を吸うかもしれないと思うだけで殺意が沸き上がるのでやはり処刑がいいかと」
「ちょっと待とうか」

このあと説得に長時間かける事となる。
尚ストーカーは不審死を遂げる
November 16, 2025 at 9:22 AM
「博のストーカーを捕まえました」
「まって?」
「自室にあった数々のアイテムも押収しました」
「うん、まって??」
「自白も無事とれたので処刑しましょう」
「まてまてまてまて」
極刑にもほどがある。葬に対してのストーキングならまだしも、私に対してでは重すぎるでしょ。
いや、というか。
「本当に私のストーカーだったの!? 君じゃなくて!?」
「はい、ずっとそう言いましたが」
「いやいや、だって私なんかにストーカーがつくはずないだろ」
「ですが貴方が言っていた被害はどれも私が一人でいる時ではなく、あなたがいた時に限っていました。私が居た事によって発覚しただけで常日頃からあなたを見ていたのかと」
November 16, 2025 at 9:19 AM
そう言っていただけて嬉しいです
此方こそありがとうございます!
November 16, 2025 at 9:02 AM
この時の私は思いもしなかった。
まさか遭難して他の面倒ごとも引き寄せ、一週間は帰る事が出来ないまま二人っきりで過ごす事になる事も。
吊り橋効果がなかなか切れなくてぎくしゃくする事になる事も。
なんかよくわからないうちにこの人と恋人という関係に落ち着く事になるのも。
何一つ、想像だにしていなかったのだった。
November 16, 2025 at 8:56 AM
「はぁ、危機が何処から来るかわからないから抱えるぞ」
言いながらひょい、と彼は私を持ち上げた。あまりにも軽々しいその動きに目が点になる。
休みもなくとかマジかこの人。
「動けるようになったら言え」
言い、歩き出す。
普段とあまりにも変わらなすぎるのを見て、呆れるべきか感心するべきか、悩ましい。
にしても、と男の顔を見上げる。
なんか、すっごく、かっこよく見える。強い腕と温かい体温に心臓がばくばくとしている。きっと頬も赤くなっている。
もしかして、これが、吊り橋効果ってやつ……!?
November 16, 2025 at 8:54 AM
「生きているな。よし」
本当に良しか?まぁ思考は回ってるから良しかぁ……
そうかなぁ?
テープをはがされる。思った通り痛いけど先ほどよりも痛くは無かったので問題は無い。いやよくはないな。
とはいえ何かを言う気力もない。
考えている間に体の拘束も解かれた。
「動けるか?」
動けると思う???
「はぁ、そうしていると幼子のようだな」
誰もが君と同じように動けると思うなよ。
ようやく視界が回復したので睨みつけながら軽く怪我の有無を確認する。衣服がほつれたり汚れたりしている以外目立ったものはなさそうだ。顔も少し汚れている程度。
え、もしかして無傷?正気?え君本当に一般クランタ?ペガサスだから??
November 16, 2025 at 8:48 AM
からの強い叩きつけられたような衝撃に目がちかちかとする。視界がぐるぐると回って転げまわるような痛み。
やがて、とまる。
守るようにがっつりと抱え込まれてなかったら死んでたかもしれない。
最初に思ったのはそれだった。
幾らなんでも無茶が過ぎる。なんで生きてるの。
次に思ったのはそれだった。
背中から地面に下ろされ、動けないまま上だけを見つめた。まだぐるぐるとしてて焦点がうまく合わない。
「大丈夫か」
黄金に覗き込まれる。私とは違ってはっきりとした声だ。負傷しているように聞こえないけど流石に怪我してるだろうから手当をしないと。
そう思えど指一本動かせそうになかった。拘束外されても動けるきがしない。
November 16, 2025 at 8:43 AM
心の中で途方にくれていると再び溜息が落ちてきた。
体が持ち上がり、ぴったりと男の体とくっつく。というか持ち上げられるの?すごいな戦闘オペレーターって。
「口を開く心配が無いのは唯一の幸運な所ですね」
なにが? と聞く暇もなかった。
浮遊感、近づいていく地面。
墜落している、そう気づいたのと体制変えて抱え込まれたのは同時だった。
すぐ横に真剣な男の顔がある。
ざざざざという音と風の音、視界の端で剣が鞘から抜ける。
衝撃、回転する視界。離れる崖。どうやら蹴って横に飛んでいるらしい。なんで?
くるくる回る。
黄金色の輝き。
巨大な力が振るわれ、きぃんと耳鳴り。
暴風と巻き上げられた残滓が体にあたる。
November 16, 2025 at 8:39 AM
なんだかんだで彼は単身突撃して私を奪還。時間なかったので拘束をそのままにジープを強奪、からの逃亡。
崖際で炎上、危機一髪の脱出。そして滑落。
幸いな事に生命力が強い木が途中で生えてたので二人とも生存していて、
不幸な事に下は木々が生い茂っていてもはるか遠いと来た。
如何にこの男が強かろうと此処から落ちて無事には済まないだろう。というか私が真っ先に死ぬと思う。
うん、本当にどうしよう、この状況。
一番困ったのは何かを思いついたところで伝えるすべはないということだ。
例えばこの崖は垂直じゃなくて急斜面なだけだから滑り落ちるのを試してみない、とか。
いや嘘です。こんな急斜面どうにかなるわけがない。
November 16, 2025 at 8:33 AM