原作はピンチョンの『ヴァインランド』なんだけどかなり翻案されていてピンチョン風味は『ドライブ〜』の村上春樹くらい薄味。そこも悪くない。普段は見せちゃいけない性的嗜好や政治的にダメな本音や外で言っちゃダメなことを正直に直球でマジメに扱えば扱うほどギャグになるという演出の加減が絶妙。
原作はピンチョンの『ヴァインランド』なんだけどかなり翻案されていてピンチョン風味は『ドライブ〜』の村上春樹くらい薄味。そこも悪くない。普段は見せちゃいけない性的嗜好や政治的にダメな本音や外で言っちゃダメなことを正直に直球でマジメに扱えば扱うほどギャグになるという演出の加減が絶妙。
これ試してないひとは決して大袈裟ではないので試されよ。
この話は酒呑みにはわかると思うが、飲み屋というのはしばしば主力製品であるはずの酒の出し方が雑だったりするのである。でもみんな目くじらを立てたりしない。何故なら酔客は味がわからないからだ。そうでなれば店もリソースを割かなくなる。構造的な問題なのだ。
これ試してないひとは決して大袈裟ではないので試されよ。
この話は酒呑みにはわかると思うが、飲み屋というのはしばしば主力製品であるはずの酒の出し方が雑だったりするのである。でもみんな目くじらを立てたりしない。何故なら酔客は味がわからないからだ。そうでなれば店もリソースを割かなくなる。構造的な問題なのだ。
田舎マフィアくらいの財力があれば誰でも動物超人になれる!みたいな世界観。三流ヴィランがウロウロしていて超人の価値がインフレしてる。そうなると超人設定は刺青とかライフスタイルとかに近くなりスーパーヒーロー物とするには軸が弱い。そういう構造的なところを組む人とかが制作にいないのかな。
田舎マフィアくらいの財力があれば誰でも動物超人になれる!みたいな世界観。三流ヴィランがウロウロしていて超人の価値がインフレしてる。そうなると超人設定は刺青とかライフスタイルとかに近くなりスーパーヒーロー物とするには軸が弱い。そういう構造的なところを組む人とかが制作にいないのかな。
独裁国家のプロパガンダ映画みたいな感じなので、たまにはそういうのが観たいなって人にはオススメだ。興業大惨敗記録更新中のMCUの巻き返し新フェーズ1作目なので期待したが先行きには不安しか感じられない。それでも「これはこれで面白い」という向きもあるだろう。でも商売としては先がない印象。
独裁国家のプロパガンダ映画みたいな感じなので、たまにはそういうのが観たいなって人にはオススメだ。興業大惨敗記録更新中のMCUの巻き返し新フェーズ1作目なので期待したが先行きには不安しか感じられない。それでも「これはこれで面白い」という向きもあるだろう。でも商売としては先がない印象。
建物は円形で外壁は全てガラスで採光されている。半屋外の展示スペースも多く、出入り口が多いので順路は無視して自由に見られるし、触れる展示や会話してよい風の椅子も多数ある。これらが現代美術の表現上の「硬質な拒絶性」「意図された非人間性」みたいなものを上手く相殺している。
建物は円形で外壁は全てガラスで採光されている。半屋外の展示スペースも多く、出入り口が多いので順路は無視して自由に見られるし、触れる展示や会話してよい風の椅子も多数ある。これらが現代美術の表現上の「硬質な拒絶性」「意図された非人間性」みたいなものを上手く相殺している。
「SF的なシナリオに沿って行動する億万長者のテック男子(38頁)」とか「つながりを増やすという外見を装ってその「窓」となっているソーシャルメディアは切実でもなく実体験でもない形のつながりを生み出す/にせの「つながり」は人々を互いに疎外させる(91頁)」とかキレのいいフレーズがいっぱい。
「SF的なシナリオに沿って行動する億万長者のテック男子(38頁)」とか「つながりを増やすという外見を装ってその「窓」となっているソーシャルメディアは切実でもなく実体験でもない形のつながりを生み出す/にせの「つながり」は人々を互いに疎外させる(91頁)」とかキレのいいフレーズがいっぱい。
良く言えば詩的で観念的でレオス・カラックスみたい。悪く言えばとにかく取り留めがなく人物描写は超浅薄でイマジネーションと絵創りは多方面に渡り貧相。やりたい表現や主張などがないのに製作してる感じ。それを埋めている映画的なノイズがもの凄く多くて産廃の山。お陰でお腹いっぱいになって満足。
良く言えば詩的で観念的でレオス・カラックスみたい。悪く言えばとにかく取り留めがなく人物描写は超浅薄でイマジネーションと絵創りは多方面に渡り貧相。やりたい表現や主張などがないのに製作してる感じ。それを埋めている映画的なノイズがもの凄く多くて産廃の山。お陰でお腹いっぱいになって満足。
なんやかんや面白いし楽しめる。ただ過去作という資産が本来のプラスに働かず、負債になって足を引っ張っている印象。常連さんファーストすぎて一見さん見下しムーブで撃沈したMCUの気配も。パンデミックのときの再撮影でシリーズ総決算へ舵を切り直したのかな。だとすればさすが一流の投資家だ。
なんやかんや面白いし楽しめる。ただ過去作という資産が本来のプラスに働かず、負債になって足を引っ張っている印象。常連さんファーストすぎて一見さん見下しムーブで撃沈したMCUの気配も。パンデミックのときの再撮影でシリーズ総決算へ舵を切り直したのかな。だとすればさすが一流の投資家だ。
フローレンス・ピューって他作品を観ててもどうにもピンときてなかったが本作で見直した。素晴らしい!ブラック・ウィドウでは美人で優等生の姉に対して生意気で皮肉屋のコミックリリーフ的な立ち回りだったが、今作で内面が描かれることで、皮肉屋の外装をバラしても素での魅力を放射してる。
フローレンス・ピューって他作品を観ててもどうにもピンときてなかったが本作で見直した。素晴らしい!ブラック・ウィドウでは美人で優等生の姉に対して生意気で皮肉屋のコミックリリーフ的な立ち回りだったが、今作で内面が描かれることで、皮肉屋の外装をバラしても素での魅力を放射してる。
歌も踊りも貧相でミュージカルもどき。演出はコミカルとシリアスのブレ幅が激しくてだいぶ迷走。麻薬カルテルの暴力もLGBTQも描写やドラマ進行がまんまステレオタイプで捻りなし。主演のトランス女優カーラ・ソフィア・ガスコンは過去投稿とその非常に上手くないカバーで逆に大炎上。
歌も踊りも貧相でミュージカルもどき。演出はコミカルとシリアスのブレ幅が激しくてだいぶ迷走。麻薬カルテルの暴力もLGBTQも描写やドラマ進行がまんまステレオタイプで捻りなし。主演のトランス女優カーラ・ソフィア・ガスコンは過去投稿とその非常に上手くないカバーで逆に大炎上。
筋はないといえばないような映画だがそもそもジャック・ブラックのミュージックビデオなので大変満足。冒頭に経緯とか設定をジャック・ブラックがすべて口頭で説明するという気持ちいいくらいに割り切ったつくり。続いてジェイソン・モモアが如何にダメ男なビデオゲームオタクなのかを懇々と説明する。
筋はないといえばないような映画だがそもそもジャック・ブラックのミュージックビデオなので大変満足。冒頭に経緯とか設定をジャック・ブラックがすべて口頭で説明するという気持ちいいくらいに割り切ったつくり。続いてジェイソン・モモアが如何にダメ男なビデオゲームオタクなのかを懇々と説明する。
130年前の初演時は「露演劇史上比類なき大失敗」と評され、しかもそれに近い描写が第一幕で描かれているという自己予言的な怪作。
デカダンス勃興当時の作品なのでその頃の保守的な演劇人が揶揄する意味で「デカダン」を使っていたり、実存主義台頭による個人主義偏重が作品に引き起こす軋轢などなど。
130年前の初演時は「露演劇史上比類なき大失敗」と評され、しかもそれに近い描写が第一幕で描かれているという自己予言的な怪作。
デカダンス勃興当時の作品なのでその頃の保守的な演劇人が揶揄する意味で「デカダン」を使っていたり、実存主義台頭による個人主義偏重が作品に引き起こす軋轢などなど。
「主人公が猿の姿で描かれる」ことにより構造的に様々な映像的魔術(ソリューション)を実現していて驚く。様々な時代の自身と内面で相剋している様とか、猿という匿名性を纏うことで観客が記憶や感情を投影できるとか。最後まで「なぜ猿なのか」の説明は一切ないが演出上の仕掛けとしては秀逸である。
「主人公が猿の姿で描かれる」ことにより構造的に様々な映像的魔術(ソリューション)を実現していて驚く。様々な時代の自身と内面で相剋している様とか、猿という匿名性を纏うことで観客が記憶や感情を投影できるとか。最後まで「なぜ猿なのか」の説明は一切ないが演出上の仕掛けとしては秀逸である。