#青空怖話
#ぱくたそ
青い空【裏】

彼は何人も
手にかけた
それこそ
何人も
何人も
最愛の女性すらも
そうすると
彼は壊れてしまった

警察が
彼を容疑者として
逮捕した時には
すでに
彼は壊れていた

そんな彼は
毎日
毎日
自分の手にかけた
最愛の女性と
話しながら
青空を見ていた

治療は効果なく
多数の犠牲者は
未だ見つかっていなかった

ある日
完全な監視体制の中にいた
彼が海の中で
冷たくなって
発見された

両目はえぐられ
口の中に入れられ
全身には
無数の青白い手首が
張り付いていた…

彼は
犠牲者達を
バラバラにして
海に投げ入れていたのが
その後の捜査で
判明した

#青空怖話
#ぱくたそ
青い空

「あの雲を見てみて
何かの形に見えない？」

彼女が呟くが
僕の目には
青い空以外
何も見えない…

「たしかに雲はあるけど…
何のカタチなの？」
僕は彼女にささやいた

「あの雲もこの雲も
今年居なくなった人達なの…」
そうか…
そういう事か…
「君もあの雲の中に居るのかな？」
僕は寂しそうに呟いた…

背後の女性の看護士は
まるで可愛そうなモノを
見るような目で
僕達を見ている…

君は今も
僕のすぐそばに
居るのに…

二人で過ごす時間は
無限にある…

ほら…
見てごらん？
あの雲！

まるで
君の最期の顔みたい…

僕は
赤くなる空を
待っている…

#エモ怪
#蒼怖
#ぱくたそ
懐かしい
君の夢を見た

あの日
あの時
あの瞬間
そんな夢を

話してて
ついつい
気持ちが
高まって
君の両手を
僕の両手が
つつんだ…

君は云う

まさか…
そんな…
嬉しい…
わたしも

頬を赤らめて
そんな事を
君は云う

そんな過去など
ありえないのに

でも…
君の両手から
伝わる鼓動
君の温もり
君の香り
すべてが
そこに
あるようだった

次に出るべき
自分の本心の
言葉が出ない
どうしてもだ…

目が覚めると
むなしさを
感じる

もう君は
他の男のモノなのにな…

君の幸せを
ただ祈りながら
苦い
ほろ苦い
モーニング珈琲を
一人で飲んだ…

#蒼怪
#呟怖
焼きイカ

縁日で
めちゃめちゃ
良い香りが誘う
イカ焼きの屋台
前を通り過ぎる
たまらん
買わないと！　

そこで目覚める
目覚める
鼻孔の奥に残る
焼きイカの薫り

ここで
ビール飲まなきゃ！

おかげで
つまみ代を
かなり安く出来る

こんな生活を
何年も続けてる

#呟怖
公園

夜中
公園を通りがかる
すると
ブランコに人影

こんな時間に
サラリーマンが
焦点の合わない目で
下の地面を見ている

ボソボソと呟いてる

気持ち悪いなぁ

なんて思いながら
彼の顔を
チラっと見た

彼の顔
ちょっと
老けてしまってるが

俺だった…
そうだ！
俺はこの公園で…

近くにある木
この木に
荒縄をつけ
その荒縄に
身体を預けた