あらゆる差別にNO!戦争はFUCK OFF!札びらで威張り散らかす奴らはKILL!そんな心持ちです。
「さらば、わが愛/覇王別姫 4K」
重い腰がようやく持ち上がり「国宝」を観に行く予定を立てたので、予習です。相日、お前にこれが超えられるか!?
面白かった!京劇の美しさ、というよりはショービジネスというものに取り巻き続ける人間の醜さと社会の無常さ、その目まぐるしく変わる社会の中でもがく1組の男女、そして虚構の中に生きざるを得なかった1人のクィアな人物の頑なな愛と三角関係が対比的に描かれている作品だった。
環境的要因のせいで社会に対して無垢・無知な主人公が、社会権力の大きな変動により流転の人生を歩む物語に、同じ中国が舞台で時代も少し被る「ラストエンペラー」を思い出した。
「さらば、わが愛/覇王別姫 4K」
重い腰がようやく持ち上がり「国宝」を観に行く予定を立てたので、予習です。相日、お前にこれが超えられるか!?
面白かった!京劇の美しさ、というよりはショービジネスというものに取り巻き続ける人間の醜さと社会の無常さ、その目まぐるしく変わる社会の中でもがく1組の男女、そして虚構の中に生きざるを得なかった1人のクィアな人物の頑なな愛と三角関係が対比的に描かれている作品だった。
環境的要因のせいで社会に対して無垢・無知な主人公が、社会権力の大きな変動により流転の人生を歩む物語に、同じ中国が舞台で時代も少し被る「ラストエンペラー」を思い出した。
「江戸っ子祭」
竹千代a.k.a.後の徳川3代将軍家光は箱入り息子生活にウンザリ。「民の暮らしを知らずして将軍が務まるかい!」と我儘垂れた結果、身分を隠してお江戸の人気者・一心太助親分の下で魚屋見習いとして働くことになります。
これぞ人情噺・浪花節という内容で、年末年始の疲れた身体には妙に沁みる。コメディシーンが昔だからとか関係なくちょっとダサいけど、荒っぽく気っ風が良い太助と実直な青年竹千代が情を深めていく過程が、短い時間でサラリと描かれているのが良かった。このベタベタだけど扇情的でなく丁寧、というのがこの時代のプログラムピクチャーの美点ですよね。
「江戸っ子祭」
竹千代a.k.a.後の徳川3代将軍家光は箱入り息子生活にウンザリ。「民の暮らしを知らずして将軍が務まるかい!」と我儘垂れた結果、身分を隠してお江戸の人気者・一心太助親分の下で魚屋見習いとして働くことになります。
これぞ人情噺・浪花節という内容で、年末年始の疲れた身体には妙に沁みる。コメディシーンが昔だからとか関係なくちょっとダサいけど、荒っぽく気っ風が良い太助と実直な青年竹千代が情を深めていく過程が、短い時間でサラリと描かれているのが良かった。このベタベタだけど扇情的でなく丁寧、というのがこの時代のプログラムピクチャーの美点ですよね。
「2012」
公開当時、小学生だった俺は「めざましテレビ」で観た本作の映像に「数年後にこんなことになるのか……」と不安になりましたね。ならなくて良かった!
地下鉄や高層ビルの倒壊から地割れを上下に動く飛行機のシーンは映画的に面白かったが、その他は水9:粉1のバッター液のようなテンプレ・淡白・薄味!絶妙な人選のキャストをもってしても、半分超えた辺りからさすがに長さに耐えられなくなってきた。同じ破壊王といえど、マイケル・ベイの胸焼けするオイリーっぷりと比べると、エメリッヒの作品は工業製作の冷食を適当に組み合わせたファミレスメニュー感がありますね。
「2012」
公開当時、小学生だった俺は「めざましテレビ」で観た本作の映像に「数年後にこんなことになるのか……」と不安になりましたね。ならなくて良かった!
地下鉄や高層ビルの倒壊から地割れを上下に動く飛行機のシーンは映画的に面白かったが、その他は水9:粉1のバッター液のようなテンプレ・淡白・薄味!絶妙な人選のキャストをもってしても、半分超えた辺りからさすがに長さに耐えられなくなってきた。同じ破壊王といえど、マイケル・ベイの胸焼けするオイリーっぷりと比べると、エメリッヒの作品は工業製作の冷食を適当に組み合わせたファミレスメニュー感がありますね。
「WEAPONS ウェポンズ」
“スティーブン・キング版「マグノリア」”と言いたくなる、郊外ホラー×群像劇の快作だった。
気を吐く外連味たっぷりホラー場面も非常に良かったが、群像劇としての思わぬ豊かさに魅力を感じた。揃いも揃って脛に傷持つ複雑な、というかそもそも俗物気味な登場人物たちだが、観ている間に彼ら彼女らの人間臭いダメさ加減に不思議な愛着が湧いてくる。尺はPTA作品に比べりゃ無論短いので、役者のハマり具合・人物の切り取り方が巧いのかなと思った。
ダメ大人パートは寧ろ笑っちゃうノリだったが、やはり子供視点から見た一家乗っ取りパートは非常に怖い。その辺も「ロングレッグス」ですよ!
「WEAPONS ウェポンズ」
“スティーブン・キング版「マグノリア」”と言いたくなる、郊外ホラー×群像劇の快作だった。
気を吐く外連味たっぷりホラー場面も非常に良かったが、群像劇としての思わぬ豊かさに魅力を感じた。揃いも揃って脛に傷持つ複雑な、というかそもそも俗物気味な登場人物たちだが、観ている間に彼ら彼女らの人間臭いダメさ加減に不思議な愛着が湧いてくる。尺はPTA作品に比べりゃ無論短いので、役者のハマり具合・人物の切り取り方が巧いのかなと思った。
ダメ大人パートは寧ろ笑っちゃうノリだったが、やはり子供視点から見た一家乗っ取りパートは非常に怖い。その辺も「ロングレッグス」ですよ!
「ブラック・エンジェル/黒衣の天使」
夫の下半身不随のせいか、年中ムラムラしている主婦のデボラ。今日も今日とて乱交パーティーでお愉しみですが、小説家の夫の方も妻のドスケベエピソードをメシの種にしてやろうと躍起。「とんだ変態夫婦だ」と呆れる間もなく、デボラが関係を持った男やそんなに関係のない人が次々と殺されます!一体誰が!?
ジャッロ×ソフトポルノという感じの内容で、例の如く細かい所はボンヤリしてますが、なんやかんや楽しく観ました。監督が「フェラーリの鷹」の人らしく、結構ちゃんとした画です。真相も一応なるほどね〜とはなりましたが、ボーっと観てたので整合性があるかどうかは判断不可です。
「ブラック・エンジェル/黒衣の天使」
夫の下半身不随のせいか、年中ムラムラしている主婦のデボラ。今日も今日とて乱交パーティーでお愉しみですが、小説家の夫の方も妻のドスケベエピソードをメシの種にしてやろうと躍起。「とんだ変態夫婦だ」と呆れる間もなく、デボラが関係を持った男やそんなに関係のない人が次々と殺されます!一体誰が!?
ジャッロ×ソフトポルノという感じの内容で、例の如く細かい所はボンヤリしてますが、なんやかんや楽しく観ました。監督が「フェラーリの鷹」の人らしく、結構ちゃんとした画です。真相も一応なるほどね〜とはなりましたが、ボーっと観てたので整合性があるかどうかは判断不可です。
「天使のたまご 4K」
友人と鑑賞。台詞や説明的描写も少なく、様々なメタファーを盛り盛りに入れ込んだ作りで、友達と観るには難解寄りな作品だったな。でも退屈はしなかった。
内容はあまり分からなくても、退廃的な世界観やそこに漂う濃厚な死の香り、そしてエロティックなロリータ趣味が魅力的。声優2人の演技も良かった。
「天使のたまご 4K」
友人と鑑賞。台詞や説明的描写も少なく、様々なメタファーを盛り盛りに入れ込んだ作りで、友達と観るには難解寄りな作品だったな。でも退屈はしなかった。
内容はあまり分からなくても、退廃的な世界観やそこに漂う濃厚な死の香り、そしてエロティックなロリータ趣味が魅力的。声優2人の演技も良かった。
「旅と日々」
変な場所で、変な人と出会い、変な体験をした。
”旅をするのは言葉から離れるため“という台詞通り、一つ一つの要素が物語的に還元されないよう周到に作られているので、上記のような手触り。未知の世界に対して希望と好奇心を持って開かれている、地に足が着いた映画だと感じた。
田舎のヘンテコ爺さんを作り込まれた芝居で見せる堤真一に対して、所在なさ気だがドッシリとしたシム・ウンギョンの存在感が観客を日常側に留めてくれる。鯉を盗んだ後の太々し可愛い感じ、ウンギョンさんの魅力という感じ。河合優実の”昔の色っぽいお姉さん“感も最高。あとハスミンじゃないけど、雪が綺麗ね!積雪も降雪も惚れ惚れ
「旅と日々」
変な場所で、変な人と出会い、変な体験をした。
”旅をするのは言葉から離れるため“という台詞通り、一つ一つの要素が物語的に還元されないよう周到に作られているので、上記のような手触り。未知の世界に対して希望と好奇心を持って開かれている、地に足が着いた映画だと感じた。
田舎のヘンテコ爺さんを作り込まれた芝居で見せる堤真一に対して、所在なさ気だがドッシリとしたシム・ウンギョンの存在感が観客を日常側に留めてくれる。鯉を盗んだ後の太々し可愛い感じ、ウンギョンさんの魅力という感じ。河合優実の”昔の色っぽいお姉さん“感も最高。あとハスミンじゃないけど、雪が綺麗ね!積雪も降雪も惚れ惚れ
「赤い影」再見
掴み所のない映画だ。オカルトスリラーや暗黒夫婦モノといったジャンル分けが出来そうで出来ない。男女間の根源的な断絶を描いた作品とも言えるが、それでは古臭くなってしまう。そこに囚われない解釈をしたくなるという意味で、凄く芳醇な作品なのは間違いないだろう。ピノ・ドナッジオのドラマティックな音楽がたまらない。
旧DVDの仕様なのかイタリア語パートで全く字幕が出なくて、普通にネットで調べないと内容分からない部分も多かった。4Kブルーレイとかは改善されてんのかな?
「赤い影」再見
掴み所のない映画だ。オカルトスリラーや暗黒夫婦モノといったジャンル分けが出来そうで出来ない。男女間の根源的な断絶を描いた作品とも言えるが、それでは古臭くなってしまう。そこに囚われない解釈をしたくなるという意味で、凄く芳醇な作品なのは間違いないだろう。ピノ・ドナッジオのドラマティックな音楽がたまらない。
旧DVDの仕様なのかイタリア語パートで全く字幕が出なくて、普通にネットで調べないと内容分からない部分も多かった。4Kブルーレイとかは改善されてんのかな?
好意的に考えれば、アラバマが勝ち気なキャラだからああいう暴力映画好むのも分かるし、千葉ちゃん映画を観たからこそ後半のヤクザが襲ってくるシーンで命懸けで返り討ちするガッツが生まれたと解釈できないわけではないけどね。
好意的に考えれば、アラバマが勝ち気なキャラだからああいう暴力映画好むのも分かるし、千葉ちゃん映画を観たからこそ後半のヤクザが襲ってくるシーンで命懸けで返り討ちするガッツが生まれたと解釈できないわけではないけどね。
「激突!殺人拳」
ッッッコォー……という関根勤の物真似でお馴染みサニー千葉によるカラテ・ハードボイルド。
流麗でアクション性高めの香港カンフーに対して、本作は熱苦しく残忍な喧嘩殺法。喉笛を引きちぎり脳天をカチ割る殺人拳法で撲殺し合うダーティな世界観は、ザ・70年代東映の治安。後にも先にもないこのテイストは唯一無二の魅力ですな。
何より本作でアクション・スターとして世界的人気を博した千葉ちゃんの高血圧演技が凄い!観ているこちらも思わず、劇中の千葉ちゃんと同じくらい目をひん剥き、歯を食いしばってしまいます。今のアクション俳優たちにも、千葉ちゃんの顔面語り力を見習って欲しいですね。
「激突!殺人拳」
ッッッコォー……という関根勤の物真似でお馴染みサニー千葉によるカラテ・ハードボイルド。
流麗でアクション性高めの香港カンフーに対して、本作は熱苦しく残忍な喧嘩殺法。喉笛を引きちぎり脳天をカチ割る殺人拳法で撲殺し合うダーティな世界観は、ザ・70年代東映の治安。後にも先にもないこのテイストは唯一無二の魅力ですな。
何より本作でアクション・スターとして世界的人気を博した千葉ちゃんの高血圧演技が凄い!観ているこちらも思わず、劇中の千葉ちゃんと同じくらい目をひん剥き、歯を食いしばってしまいます。今のアクション俳優たちにも、千葉ちゃんの顔面語り力を見習って欲しいですね。
「プロセキューター」
ドニー師父監督・主演による法廷劇とアクションを足して2で割らず、司法の闇に挑む!
ド派手なアクション描写が盛り込まれているのは予想通りだったが(立体駐車場での飛び降りアクションに驚き。「狼の死刑宣告」を思い出した)、師父は法廷でも負け知らず。検察官デビュー戦で裁判長と爆レスバ、先輩ケント・チョンを尻目にオーバー・ザ・職務の独壇場を展開するジャスティス・ナルシストっぷりには、「この男を止める術はもはやない!」と絶望しました。
女性登場人物が少なすぎ&居ても類型的だし空気という難点はあるが、男性表象も類型の極みなので、全体的にアクション以外は古めって感じですね。
「プロセキューター」
ドニー師父監督・主演による法廷劇とアクションを足して2で割らず、司法の闇に挑む!
ド派手なアクション描写が盛り込まれているのは予想通りだったが(立体駐車場での飛び降りアクションに驚き。「狼の死刑宣告」を思い出した)、師父は法廷でも負け知らず。検察官デビュー戦で裁判長と爆レスバ、先輩ケント・チョンを尻目にオーバー・ザ・職務の独壇場を展開するジャスティス・ナルシストっぷりには、「この男を止める術はもはやない!」と絶望しました。
女性登場人物が少なすぎ&居ても類型的だし空気という難点はあるが、男性表象も類型の極みなので、全体的にアクション以外は古めって感じですね。
で、家帰ったらBOOKOFF通販の写真2枚目、「死ぬまでにこれは観ろ」のキャンペーンで届いた写真3枚目が届いてた。
こんなに沢山ソフトを持ってても観る時間が無いんじゃ、本末転倒もええとこだよーっ!!!!!!!!
で、家帰ったらBOOKOFF通販の写真2枚目、「死ぬまでにこれは観ろ」のキャンペーンで届いた写真3枚目が届いてた。
こんなに沢山ソフトを持ってても観る時間が無いんじゃ、本末転倒もええとこだよーっ!!!!!!!!
「キング・オブ・ニューヨーク」
イカした映画だぜ!アゲアゲな大抗争ギャング・ストーリーに反して映画全体の感触は低体温。照明に多用される青色も相まって、北野武映画を思い出す虚ろでクールな魅力に満ちている。そしてクリストファー・ウォーケン!この世の者とは思えない強烈な妖気と存在感。このカリスマ性と色気と凶暴性を放つフランクという役は、ウォーケンのベスト・アクトの1つだろう。
フランクの原動力である社会貢献への異様な執着・その倒錯っぷりと独りよがりっぷりは、「バッド・ルーテナント」で描かれる社会規範から逸脱した宗教的救いへの布石に見えた。
フェラーラ活動、略してフェラ活。どんどん推進!
「キング・オブ・ニューヨーク」
イカした映画だぜ!アゲアゲな大抗争ギャング・ストーリーに反して映画全体の感触は低体温。照明に多用される青色も相まって、北野武映画を思い出す虚ろでクールな魅力に満ちている。そしてクリストファー・ウォーケン!この世の者とは思えない強烈な妖気と存在感。このカリスマ性と色気と凶暴性を放つフランクという役は、ウォーケンのベスト・アクトの1つだろう。
フランクの原動力である社会貢献への異様な執着・その倒錯っぷりと独りよがりっぷりは、「バッド・ルーテナント」で描かれる社会規範から逸脱した宗教的救いへの布石に見えた。
フェラーラ活動、略してフェラ活。どんどん推進!