情勢的には、「生成AIで肖像や著作物等を使用する場合は、許諾を得て対価を支払う必要がある」という原則が確立される方向で、

・米カリフォルニア州連邦地裁、独ミュンヘン地裁で、生成AI学習での著作物の無断使用の違法性が認定
・Cloudflare等がAIクローラのアクセスをブロックしている。また、RSL標準で「AI学習の拒否」を機械可読な方法で明示できる
・EU AI法では機械可読な方法でAI学習の拒否（TDMの権利留保）を明示した著作物の無断使用を禁止

上記の進展により、生成AI企業は「権利者の許諾を得て対価を支払う」という当たり前のルールを守るしかない状況になりつつあるように思われますね。

・日本の大手出版社やアニメ会社等が加盟するコンテンツ海外流通促進機構（CODA）がOpenAI社に対して、Sora2でコンテンツを無許諾で学習対象としないこと等を求める要望書を提出

・日本の大手出版社と日本漫画家協会、日本動画協会が連名で、「生成AI時代の創作と権利のあり方に関する共同声明」を発表

・ディズニー社がOpenAI社と提携し、キャラクターのライセンス契約等と約1500億円の出資を発表

・ユニバーサル、ワーナーミュージックが音楽生成AIのUdio社等との訴訟の和解と提携を発表

・音楽3大レーベルがKlay社とライセンス契約し、権利者の許諾を得た音楽生成AIを目指すことを発表