「ふれないのがお約束」というのも、べつになんの根拠もない感覚であるが、書籍の中とかステージの上とかそういう「マスに向けて発信できる空間」は、普通の空間（受信者のいる空間）とレイヤーが違うことにしておかないといけない、みたいな何か……何かがあったのだった。
未だに自分は「ネットに自分が書いたものへの知人の感想」はいいねするけど「書籍に自分が書いたものへの他人の感想」は見つけてもいいねしない、みたいな縛りがある。でも、発信受信の境目とかマスと非マスとかが曖昧になった今日、もうなんかよく分からない感覚だと思う。

かつてイベントをやったとき、その感想をネットで見つけるだけ見つけてただ「ふーん」と思っていたら（主催側はそれにふれないのがマナーというかお約束だとなんとなく思っていたため）、一緒にやってた人が賛否問わずそれらをがんがんリツイートしていったので吃驚した。「これありなんや」「今の人ってこうなんや」と思った。2010年頃である。

・結婚制度を批判するには結婚していなくてはならない

は言われないな。結婚していることはむしろ説得力を削ぐように思う。あ、でも、「結婚制度批判してるのってそもそも縁遠そうな人ばかり」と言われたことはあるので、「（モテない等の理由で）結婚できないわけではないこと」は説得条件としてあるのかもしれない。どうでもいい。