「返事の意味ってなんだろう？」と書いてあるが、この遊びをやることで逆説的に「返事の言葉そのものに意味はなく、別にウホでもウイでもよい」という事実を学ぶことができる。重要なのは「みんなが同じことを言ってること」なのだが、さらに重要なこととして、その事実そのものは忘却して、定型句のフレーズ自体に価値や意味があると思い込むことが儀礼のマナー。

公安警察の対共産主義ゲリラ組織が時代の変化とともに無用の長物と化し、居酒屋やパチンコでだらしなくモラトリアムとしての終わりなき日常を生きることを強いられる公務員たち、すごく押井守っぽい…。『人狼 JIN-ROH』から『パトレイバー』ないし『ビューティフル・ドリーマー』の振り幅というか。現実のケルベロスには誰も「最終的な役割」を与えてくれないのだった。

"「ケルベロス」の俗称と共に武闘路線をひた走り続けた特機隊の精鋭たちもその歴史的使命を終え、時代は彼らに新たな、そして最終的な役割を与えようとしていた…" （人狼 JIN-ROH冒頭ナレ）

後者、正義の倫理に長けた人は裁判みたいな場面に強く、本質的に闘争的である。即座に問題を言語化し、外敵の攻撃に備えて主張するのに長けている。困っている人を支えてその訴えを世間に通すような場面では絶大な力を発揮する。だが、感情のケアには思い至らないことがあるので、多くの「困っている人」がそうした裁判的な場に至るまでに脱落することになかなか気づけない。大半の困ってる人は、リラックスできる空気がないと話せないし、そもそも言語化の難しい困難を抱えているが、正義の倫理に強い人はしばしばそうした困難を汲み取る力は弱いから。

これはあえて捻くれ転倒させた物言いだってのは前置きした上で言いますが、排除アートなんて、あまりにもやり方がヘタクソで、都市の暴力性を可視化してるから批判可能という点でマシかも知れない。本当に完成した権力というのは透明になりますからね。それで一般人は何が問題なのか・誰を虐げているのかすらわからなくなる

@yoshi-miura.bsky.social への返答も兼ねて記事書いた
amamako.hateblo.jp/entry/2025/1...

もちろん、より尖った立場からなら、アラを指摘することは結構できる(家族というものを神聖視しすぎじゃない？とか、異なる他者への嫌悪が、過去のトラウマがなんとかなれば収まるというのは、楽観的すぎるとか)けどね。
でもまあ、大枠の「無理に同一化するのではなく、差異を認め合う」というメッセージは伝えられていたわけで、それをこの時代にまっすぐマスに向けて伝えられるというのは、やっぱりディズニーにしかできないことだから。

noteで検索してなんとかこの記事見つけた。
note.com/dr_gaap/n/n1...
けどやっぱりよく分からない。「性自認」が嘲笑の対象にされているからといって、それに対抗するために「自認」全体を笑うべきではないというのは、流石に戦線を拡大させすぎなのでは。
「『自認レゼ』というのも一つの尊重すべき自認なんだから、嘲笑せず受け入れるべきだ」という姿勢は、まあ個人の心持ちとしてはありかもしれないけど、社会的に共有されるべき倫理とするには無理があるでしょ。