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読書垢としての使い方やルールを模索中
(投稿した記事を消すことがたまにあります)
「生きるとは、自分の物語をつくること」小川洋子/河合隼雄 読了

なんとも朗らかな様相で進む対談ですが、思わずハッとする内容が随所に満載でした
どのお話にも「おっ?」とか「なるほど」と思える点があり、非常に興味深く読み通しました。印象的だったのは「少し長すぎるあとがき」。果たされなかった約束は悲しい
October 8, 2025 at 1:40 PM
「密やかな結晶」小川洋子 読了

「サイレントシンガー」が刺さったので、小川さんの小説を他にも読んでみたくなり、お迎えした一冊
このお話には謎もあるし敵(少なくとも味方ではない)もいる。でも、謎を解くとか敵を倒すとか、“解決”というゴールに向かって悪戦苦闘するということはなく、謎は謎のまま、敵は敵のまま、欠けたものは欠けたままで、静かに、密やかに、物語は進んでいく
途中ハラハラする展開が何度もあったけど、読み切ることができた(今の自分にとってこれはすごい快挙!)。四半世紀にわたり評価されてきた物語、その「読ませる力」をじっくりと味わうことのできた一冊でした
September 27, 2025 at 7:45 AM
「シェニール織とか黄肉のメロンとか」江國香織 読了

ゴールに向かってひた走る系のストーリーに並走する元気がない。そんなときでも江國さんの小説なら読める。喉が渇いている時に飲むつめたい水みたいに、するする、ぐんぐん、しみ込んでくる
このお話は、巨悪に立ち向かうわけでも、どん底から這い上がるわけでも、謎を解くわけでもない。ことばの連なりが描き出すのは主人公三人の、三者三様の、過去から今、そしてこれからも続いていく日常
これこれ。これです。こういうのがほしかった。ほんとうに
やっぱり江國さんの小説が、江國さんの紡ぐことばが好きだなと再確認しました
September 24, 2025 at 1:43 PM
「いい音がする文章」高橋久美子 読了

昔より今の方が、言葉のリズム=ビートを感じます。それはおそらく、一旦読書を離れたことで読書筋力が落ちたから……。自分に馴染むビートの文章は貴重だと思います

本の装丁も凝っていて(使用してる紙の指ざわりがさらさらとしていてページをめくりやすく、章の合間のコラムページはコラムごとに色の違うパステルカラーの紙が使われています)、形ある本としてお迎えできて嬉しいなと思う一冊です
September 18, 2025 at 11:25 AM
「本が読めない33歳が国語の教科書を読む」かまど・みくのしん 読了

唯一無二の読書体験、再び…!
前作の「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む」がとても面白かったので、今作も期待大でお迎えしました
結果! 大大大満足!
どの作品にも単語一つにも全力で向き合うみくのしんさんの読書は、とても真摯で誠実。みくのしんさんの感性の豊かさにも驚かされ続け、中でも枕草子の読み解きは圧巻でした。古文って感覚で読み進められるんだ…?!
英語の授業と同じように辞書を引き引きノートに現代語訳を用意するのが古文の読み方だという刷り込みが自分の中にあることに、今日初めて気付きました
September 14, 2025 at 7:25 AM
「とっぱらう ──自分の時間を取り戻す『完璧な習慣』」 ジェイク・ナップ ジョン・ゼラツキー/櫻井祐子=訳 読了

3年前くらいにSNS(Twitter)を始めました。Twitterを介して趣味の合う人達と交流するのは楽しかったけど、それまでとは比べ物にならないほど大量に、一方的に注ぎ込まれ続ける情報に押し潰されそうになったのもまた事実
今の社会はいろんな道具やテクノロジーがあってとても便利だけれど「もっと早く(もっとたくさん)」がデフォルトになっていて、その速度感は人間の心身が適応できる範囲を超えてるんじゃないかという気がしていたので、参考になるだけでなく共感できる点も多い一冊でした
September 11, 2025 at 10:01 AM
「すべての、白いものたちの」ハン・ガン 読了

1ページめを開いて、文を目で追い始めて早々に、ガツン!ときました
難しいことばを使ってるわけではない。単語そのものは何ということのないありふれたものばかり。なのに、単語がつながり一つの文章になると、途端にこうも強く胸を打つ。読書するたびに感じる不思議をより強く感じた一冊でした

「ノーベル文学賞を受賞した作品である」以外の前情報を入れずに読み始めたこともあり、初読時は詩(あるいはエッセイ)だと思っていました
解説を読んだ後もう一度最初から読み直したら、真白な霧の中に薄らと見える物の輪郭みたいに、物語がじんわりと浮かんできて、それも衝撃でした
September 6, 2025 at 1:46 PM
「僕には鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴 読了

ものすごく面白かった!!
シートン動物記やファーブル昆虫記を夢中になって読んでいた小学校低学年の頃に戻ったみたいに、ページを繰る手が止まらなかった。あのワクワク感をこの年になって再び感じられるとは、まさに僥倖。本から得られる知識だけでなく、嬉しさや楽しさなど感情の面でも良い刺激をもらいました!
動物言語学という新しい学問、とても興味深いので、これからもアンテナを張っておきたいと思います。そして鈴木先生の今後ますますのご活躍を楽しみにしております!
August 30, 2025 at 1:46 PM
「サイレントシンガー」小川洋子 読了

発売後すぐにお迎えしていた一冊をやっと読了
起承転結、序破急、三幕構成など、小説には『型』があって、その型は主人公が悪を倒したり恋を成就させたりといったゴールに向かい直走るラインであることが多いわけですが、私の場合、実生活で疲れている時にそういうお話を読むのは、ちょっと苦しい。物語の世界でも頑張らなくちゃいけないのかと思うとしんどくて、読むのを一旦おやすみするということがままある
でもこのお話はそういう「目標に向かうぞ!ゴールするぞ!」の型からは外れてるので、心穏やかに読めました。タイトル通りの静かな物語でした
小川洋子さんの小説、やっぱり好きだな
August 30, 2025 at 1:32 PM
「増補改訂版 スマホ時代の哲学 『常時接続の世界』で失われた孤独をめぐる冒険」谷川嘉浩 読了

Twitterを初めて以来ずっと感じていた焦りや重圧みたいなものがそのものずばり取り上げられ説明されていました。それだけでも自分にとっては収穫の大きい一冊でした
肝心の哲学の部分もとっつきやすい切り口で、哲学初心者でも理解しやすかったです
哲学書の類を読もうとして、でも何を言ってるのか言いたいのかがいまいち理解できず結局途中離脱してしまったという経験が複数回あるんですが、その理由も本書を読んで理解できました
参考文献がたくさん載っているのも嬉しい。気になる資料を少しずつ読んでいきたい
June 26, 2025 at 12:21 PM
「パリ在住料理家のシンプルレシピ フライパンひとつで毎日、家フレンチ」えもじょわ 読了

以前からえもじょわさんの動画を拝見していたのですが、このたび本業であるフランス料理のレシピ本を出されたとのことで気になっていた一冊
早速、「基本の軽い煮込み料理」のレシピを参考にして本日の夕食を拵えてみました
えもじょわさんが再三述べているコツを守ると、鶏肉・玉ねぎ・塩でとてもおいしい鶏の煮込みができました!(今回は嵩増しに人参とピーマンと水菜も入れましたが、味のバランスが崩れるなんてこともなく、ただただおいしい仕上がりでした)

今後も頼りにさせてもらいます!
次はボロネーゼパスタを作ってみたい…!
June 21, 2025 at 12:15 PM
「銀の海 金の大地 1」氷室冴子 読了

オレンジ文庫で復刻した「銀金」1巻、読了しました
自分の好み(古代日本を舞台にしたお話が好き)の形成に多大な影響を及ぼした一作が再び書店で平積みにされているのを見つけた時の衝撃といったら……!
本当にびっくりしたし、また会えてとても嬉しい
物語の世界に入り込むまでにちょっと時間がかかってしまったけど、一度入り込んでしまえばあとはもうぐんぐん読み進めるばかりでした
やっぱり好きです
June 16, 2025 at 1:49 PM
「遠慮深いうたた寝」小川洋子 読了

物語を読む体力がない…そんな疲労困憊の日々にも寄り添ってくれたエッセイ集
就寝前に少しずつ、のんびりと読み進めました
自分もずっと川の近くで暮らしているので、「川と私」にとても共感しました
作家や小説が紹介されている篇もあり、興味を引かれたものについてはメモを取りました
欲しい本リストが伸びていく喜び(しかし無尽蔵に伸びていくので買うのも読むのも全然追いつかない…)
June 14, 2025 at 7:25 AM
「一生頭がよくなり続けるすごい脳の使い方」加藤俊徳 読了

うのきさんのイラストに惹かれて随分前から気になっていた一冊。ようやく購入&読了しました
生きていれば歳をとる…そして歳をとれば衰えていくのは避けられない…そう考えてしまいがちだけど、脳の最盛期は30〜40代であり使い方・鍛え方次第でいくつになっても脳力を向上させることはできると言い切る本書
それなりの年齢を重ねてきた身として、勇気をもらいました

うのきさんのイラストや1ページ漫画が脳番地の豊かな個性を見事に表現していた。中でも「頭が働かないときは身体を動かす」の1ページ漫画が、ハイテンションなうのきさんって感じですごく好きです
May 27, 2025 at 11:01 AM
「ことばの番人」髙橋秀実 読了

校正という作業に興味が湧いた時期にBlueskyで知って、お迎えした一冊
「校正」がどういう作業であるのかを紹介するだけでなく、ことばや文字というものの特性や、日本語の移ろいやすさや美しさや、ことばを文字に置き換えることの難しさや矛盾などなど、どんどん話が広がっていくのが読んでいてとても面白かったです
May 11, 2025 at 1:13 PM
「古くてあたらしい仕事」島田潤一郎 読了

ひとり出版社の先駆け、夏葉社を経営する著者のエッセイ
裏表紙の作品紹介文にあるように「心にしみいる」一冊でした

ひとり出版社という仕事のことだけではなく、そもそも仕事とは何かという考え方、労働者としての自分に対する淡々とした分析、ひとり出版社設立のきっかけとなった出来事、本というモノへの敬慕、本屋さんという場所への懐古、関わる人ひとりひとりに感謝する姿勢などなど……本文は200頁ほどですが、すごく読み応えがありました
「誠実な仕事」とは何か、その本質を教えてもらった気がします

読後
やっぱり、本は、とても素敵な、良いものだなぁ、と改めて思いました
May 10, 2025 at 8:06 AM
「煌夜祭」多崎礼 読了

以前読了した「叡智の図書館と十の謎」と同じく連作形式で紡がれた物語。著者のデビュー作
バラバラに思える小さなお話が読み進めるにつれて全部繋がって収束してゆくという展開にテンションが上がる人間なので、本作もとても楽しめました
お話の構成も大好きですが、文章そのものも自分に合っているようで、するする読めたのがとても気持ちよかった!
他の作品も気になるので少しずつ集めて読んでいきたい。そう思える作家さんに出会えて嬉しい☺️
May 8, 2025 at 12:21 PM
「暗黒のメルヘン」澁澤龍彦・編 読了

Blueskyで知ってお迎えした一冊。幻想小説の短篇を編んだアンソロジー
短編集や短編連作形式の小説は、隙間時間や夜寝る前などちょっとずつ読み進める読書スタイルの自分にはとても有り難い。けれどこの本は読み応えがありまくるので隙間時間で一篇を読み切れるとは限らないのであった…
ちょっと時間がかかったけど読み切れて大満足!
April 29, 2025 at 7:16 AM
「幸福はただ私の部屋の中だけに」森茉莉/早川茉莉 編 読了

ゆっくりゆっくり読み進め、本日読了
暮らしと生き方のエッセイ
幼少期のお話などでは時代を感じるけれど、共感できる部分も多かった
お部屋(自宅)の中の様子がとても魅力的に描写されていて、読んでてうっとりした
他人から見ればガラクタでも自分にとっては神経を逆撫でしない心安らぐものたち
そんな「大事なもの」がひしめく部屋で過ごす時間が幸福でないわけがないのだ
April 24, 2025 at 12:36 PM
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」三宅香帆

気にはなっていたけど、のらりくらりと読むのを避けていた一冊。今の自分の疑問がそのまま題になっているのになぜ…?

本書を読んで、回避していた理由がわかった気がした。たぶん、認めたくなかったんだと思う。認めることは今の私にとって『ノイズ』だから
何を認めたくなかったのかというと、「今の自分の疑問」=題=「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」……つまり、本を読むことができない、という現実や自分(に対して感じる不甲斐なさや不満や自信喪失感)から目を逸らしていたんだなぁ
April 4, 2025 at 4:04 PM
「日本美のこころ」彬子女王

以前「赤と青のガウン」を読んだ時、堅い文なのではという予想はとても良い意味で裏切られた。彬子女王の綴られた文章はやわらかく、とても読みやすくて、夢中になって読んだ
その彬子女王の文庫本と見て、速攻でレジに持って行きました。日を開け時間をあけ少しずつ読み進め、やっと読み通せて嬉しい

2015年出版の「日本美のこころ」に、2019年出版の「日本美のこころ 最後の職人ものがたり」をあわせて一冊にまとめた文庫本
日本という国が育み今日まで伝えてきた文化に、そしてその文化の“これから”に、思いを馳せるにもってこいの一冊
日本の文化や伝統工芸がお好きな方におすすめです
March 25, 2025 at 7:11 AM
「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之
「会社では教えてもらえない 残業ゼロの人の段取りのキホン」伊庭正康

勉強のための読書。2冊とも手持ちの本(再読)
刷数から見て本を購入したのは数年前、その時も今と同じ課題を抱えていたんだと思う。そして現在も似たような課題を感じるということは、インプットした知識を行動に落とし込めてないということ…
そう反省して、『実際にどう行動すればいいか具体的にイメージできる』という条件で改善策をまとめてみた。うっかり買ったメモ帳が活躍!
たくさん書かれている中からまずは5つピックアップしたので明日からの仕事で実践していく。今回は「ただ読んだだけ」では終わらないぞ…!
March 9, 2025 at 9:35 AM
「Casa BRUTUS 2025年3月号」読了

買わずにはいられないテーマだった
図書館(あるいは本屋さん)で本棚を縫って歩くだけでも楽しいように、眺めるだけでも楽しい一冊
地元にある図書館はどこも昔ながらの図書館(飲食・私語・館内書籍を利用しない勉強・パソコン使用は禁止)なのでちょっといやかなり羨ましい……いや地元の図書館も大好きです。大変お世話になっております
しかし地元図書館に対する感謝と親しみは、石川県立図書館に行ってみたいという思いと矛盾するものではないと思うのです
連泊してずっと図書館にこもっていたい…贅沢がすぎるかな
March 1, 2025 at 9:18 AM
「美しい本屋さんの間取り」澤井聖一
「英国の本屋さんの間取り」清水玲奈 2冊読了

図書館で借りてきた本
似たタイトルだけど、「美しい本屋さん〜」の方は個人書店を開業するための基礎知識やノウハウが載っていて、「英国の本屋さん〜」の方はタイトル通り英国の有名な本屋さんを紹介する内容でした
どちらも絵や写真がふんだんに使われていてパラパラめくるだけでも楽しい
英国では個性的な個人経営の書店が増えていて、本屋減少に歯止めがかかっているそう。やはり本屋にしかない魅力というものはある…!

先日読んだ「文豪の家」も含めてタイトル検索でビビッときて予約した本ですが、3冊とも同じ発行所が出してた本でした
March 1, 2025 at 6:45 AM
「文豪の家」高橋敏夫、田村景子 監修 読了

明治〜平成に活躍した日本の文豪たちの家を紹介した一冊
カラー写真盛りだくさん、間取り図も載ってて、こういうのが読みたかったんです…と噛み締めながら読んだ
(先に読んだ「作家の仕事部屋」もこんな感じだと思ってたのでギャップを感じたのであった…なお、「作家の仕事部屋」はオール文字のインタビュー本)
文豪の家、現在は記念館などになって一般公開されている家も多いので、いつか本当に訪ねてみたいな
February 27, 2025 at 11:18 AM