chatGPTに頼めばそれっぽい文章は出してくれるんだろうけど、それでは意味がない。ウンウンとああじゃないこうじゃないと文章を書いては消して、の繰り返しの中からでしか生まれないと思う。そうやって頭を使うことがこれからますます少なくなっていきそうだから、なおさら。頭の訓練。自分で言葉を生み出そうとする力が、より良い読み手としての能力を育むのではないか。いい文章に出会ったときに、「そうか！そういう表現があるのか」と苦しんだ分だけ気づける気がする。

しかし、知ることは同時に怖いことでもあるとも思う。知ってしまったら、もう知らなかったままの世界観では生きられなくなる。知ろうとしないのは、そのことを恐れているからかもしれない。「知ったところで自分には何もできないだろうから、知らないままでいる方がマシだ」のような。
しかしそれでも、知らないまま生きるよりも、何もできないかもしれなくても、少なくとも知る努力をしながら生きる方が誠実な態度ではないかと思う。