見えないものを視てる狂った正気のオタクの基本壁打ち、メモ
最近は意源の話
「俺のことは構わぬ!!原内に温かいココアとタオルをたくさん持ってきてやってくれ!!」
と言いながら源にかけて巻き付けていく。頭の先から爪の先までタオルで包んでいく意。
「意欠様……あなた様がお風邪を召してしまいますよ……」
「俺は大丈夫だ。原内、体調はどうだ?大丈夫か?寒いだろう」
見かねた東が意にタオルをかけてきてくれる。
「東柵、意欠様にもっとタオル持ってきてやってくんねえか」
「そう思いましてほら、かっぱらってきましたぜ」
「俺のことは構わぬ!!原内に温かいココアとタオルをたくさん持ってきてやってくれ!!」
と言いながら源にかけて巻き付けていく。頭の先から爪の先までタオルで包んでいく意。
「意欠様……あなた様がお風邪を召してしまいますよ……」
「俺は大丈夫だ。原内、体調はどうだ?大丈夫か?寒いだろう」
見かねた東が意にタオルをかけてきてくれる。
「東柵、意欠様にもっとタオル持ってきてやってくんねえか」
「そう思いましてほら、かっぱらってきましたぜ」
「そういうことになるな。……お前、俺が名前を呼ぶと必ず『にゃん』と返事をしてくれていたな」
「そりゃァ……惚れた男がニコニコしながらてめえの名を呼ぶんだから、答えねえわけにゃあいきませんよ」
「喉を鳴らしていたのは」
「……これ以上俺に小っ恥ずかしい思いをさせねえでください」
「……またやってもよいか?」
「もう手前は猫じゃないんですけどねェ」
「そういうことになるな。……お前、俺が名前を呼ぶと必ず『にゃん』と返事をしてくれていたな」
「そりゃァ……惚れた男がニコニコしながらてめえの名を呼ぶんだから、答えねえわけにゃあいきませんよ」
「喉を鳴らしていたのは」
「……これ以上俺に小っ恥ずかしい思いをさせねえでください」
「……またやってもよいか?」
「もう手前は猫じゃないんですけどねェ」
「……いや離さぬ。お前が俺と同じ気持ちだってことが分かったのだ、離すわけがなかろう」
「た、ぬま様」
「原内、俺もお前のことが好きなのだ。だから猫になったからと油断して口吸いまでした。まさかそれで元に戻るとは思わなんだが……」
「……いや離さぬ。お前が俺と同じ気持ちだってことが分かったのだ、離すわけがなかろう」
「た、ぬま様」
「原内、俺もお前のことが好きなのだ。だから猫になったからと油断して口吸いまでした。まさかそれで元に戻るとは思わなんだが……」
源が真っ赤に染め上げた頬のまま、ふいっと顔を背けた。耳も赤焼だ。
「……これ、言わねえといけねえですかね。御勘弁願えたり」
「願えぬ。話さぬ限りこの態勢のままだぞ」
「……あーあ、穴があったら一生そこから出てこねェのによ…」
意に抱き上げられた時。まずいと思って暴れたが、意があまりにも愛おしそうな微笑みを浮かべて見つめてくるものだから「もうどうにでもなりやがれ」とヤケを起こしてそのままにさせた。
布団の中に誘われたときも「えーいままよ!」と。
つまるところ、
「……つまるところ、俺はあなた様を、その、」
「お前、もしかして俺のことが」
源が真っ赤に染め上げた頬のまま、ふいっと顔を背けた。耳も赤焼だ。
「……これ、言わねえといけねえですかね。御勘弁願えたり」
「願えぬ。話さぬ限りこの態勢のままだぞ」
「……あーあ、穴があったら一生そこから出てこねェのによ…」
意に抱き上げられた時。まずいと思って暴れたが、意があまりにも愛おしそうな微笑みを浮かべて見つめてくるものだから「もうどうにでもなりやがれ」とヤケを起こしてそのままにさせた。
布団の中に誘われたときも「えーいままよ!」と。
つまるところ、
「……つまるところ、俺はあなた様を、その、」
「お前、もしかして俺のことが」
「………はい」
「…お前、もしかして猫になってからも中身は人間のままであったのか」
意が思わず息を呑む。それに対して源は大きく息を吸って口を開いた。
「………えぇ、最初から最後まで。あなた様が猫のてめえに口吸いしたことも。腕枕で寝かせてくださったのも。何もかも全て覚えておりますし、中身は俺でした」
意は源を未だ膝に乗せたまま頭を抱えた。俺はなんて恥ずかしいことを。猫撫で声で「原内、原内、お前は本当に可愛いな」と何度言ったことか数え切れぬ。
「………嫌であったろう。だから最初抱き上げた時に暴れたのか」
「……実は……その、嫌では無かったのです、嫌では」
「………はい」
「…お前、もしかして猫になってからも中身は人間のままであったのか」
意が思わず息を呑む。それに対して源は大きく息を吸って口を開いた。
「………えぇ、最初から最後まで。あなた様が猫のてめえに口吸いしたことも。腕枕で寝かせてくださったのも。何もかも全て覚えておりますし、中身は俺でした」
意は源を未だ膝に乗せたまま頭を抱えた。俺はなんて恥ずかしいことを。猫撫で声で「原内、原内、お前は本当に可愛いな」と何度言ったことか数え切れぬ。
「………嫌であったろう。だから最初抱き上げた時に暴れたのか」
「……実は……その、嫌では無かったのです、嫌では」
何事かと目を開けば、目の前には肌色。
視線を下に向ければ、かすかに江戸紫色が見える。
江戸紫色?
「!??」
慌てて顔を引けば、視界が開けた。
なんと、そこにいるのは黒い猫ではなく正真正銘の原内で。己は今、源を膝の上に乗せながら抱きしめているような状況で。
意はばっと身を離した。
「げ、原内!!!!もとに戻ったのか!?」
「え、ええ、そのようで……」
源は何故か顔を耳まで真っ赤に染め上げている。夕焼けのように見事なまでに。
待て、今こいつは元の姿に戻ったことを『そのようで』と言ったか。
意もジワジワと耳を染める。
何事かと目を開けば、目の前には肌色。
視線を下に向ければ、かすかに江戸紫色が見える。
江戸紫色?
「!??」
慌てて顔を引けば、視界が開けた。
なんと、そこにいるのは黒い猫ではなく正真正銘の原内で。己は今、源を膝の上に乗せながら抱きしめているような状況で。
意はばっと身を離した。
「げ、原内!!!!もとに戻ったのか!?」
「え、ええ、そのようで……」
源は何故か顔を耳まで真っ赤に染め上げている。夕焼けのように見事なまでに。
待て、今こいつは元の姿に戻ったことを『そのようで』と言ったか。
意もジワジワと耳を染める。
「……どうしたらもとに戻るのだ、お前は」
意が源を見ると、気持ちよさそうに丸まって眠っている。こんな小さな身体なのに、倍以上の大きさもある人間という生き物に、隙を見せるなんて。そう思うと愛おしくてたまらなくなる。
「……まあ、確かに猫のように自由気ままなやつではあったが」
そう嘯けば、源がのそりと起き上がりこちらを不思議そうに眺めている。
「ふふふ、お前のことだ」
そう言って意は源を抱き上げた。そしてその鼻っ面に唇を寄せてちょんとつけた。慈しむ気持ちも止められずそのまま口にも唇で触れてみた。
次の瞬間。
「……どうしたらもとに戻るのだ、お前は」
意が源を見ると、気持ちよさそうに丸まって眠っている。こんな小さな身体なのに、倍以上の大きさもある人間という生き物に、隙を見せるなんて。そう思うと愛おしくてたまらなくなる。
「……まあ、確かに猫のように自由気ままなやつではあったが」
そう嘯けば、源がのそりと起き上がりこちらを不思議そうに眺めている。
「ふふふ、お前のことだ」
そう言って意は源を抱き上げた。そしてその鼻っ面に唇を寄せてちょんとつけた。慈しむ気持ちも止められずそのまま口にも唇で触れてみた。
次の瞬間。
喉を鳴らしながら目を細めて、小さく源がにゃあと鳴く。もとが原内だから普通の猫よりも賢いのかもしれない。意は関心しつつ、その柔らかい首筋に顔を埋めてみる。猫吸いと巷で呼ばれるそれが何となく分かったかもしれない。
源は埋められた刹那、身体をピクリと硬直させたが好きにさせていた喉も相変わらず鳴らしていることから、嫌ではないらしい。
顔を上げて源内を見る。
「……早くもとに戻ればよいな、原内」
源はそれには返事をせず、ぐっぐと鼻っ面を意の額に押し当ててきた。猫の挨拶だと聴いたことがある。
「おやすみ原内」
意は源に腕枕をさせたまま眠りについた。
喉を鳴らしながら目を細めて、小さく源がにゃあと鳴く。もとが原内だから普通の猫よりも賢いのかもしれない。意は関心しつつ、その柔らかい首筋に顔を埋めてみる。猫吸いと巷で呼ばれるそれが何となく分かったかもしれない。
源は埋められた刹那、身体をピクリと硬直させたが好きにさせていた喉も相変わらず鳴らしていることから、嫌ではないらしい。
顔を上げて源内を見る。
「……早くもとに戻ればよいな、原内」
源はそれには返事をせず、ぐっぐと鼻っ面を意の額に押し当ててきた。猫の挨拶だと聴いたことがある。
「おやすみ原内」
意は源に腕枕をさせたまま眠りについた。
意が屋敷にいる時は意の側から片時も離れず、姿を消したと思ったら意の部屋で意の着物の上に丸まって眠る。初日の就寝時は、源が布団の隅の方に申し訳なさそうに丸まって寝ようとしているものだから、
「原内。寒いだろう、こっちにおいで。俺と共に寝よう」
と布団を持ち上げて呼べば、のそりと起き上がり「にゃあ」と嬉しそうに鳴き腕の中へやってきた。
意が屋敷にいる時は意の側から片時も離れず、姿を消したと思ったら意の部屋で意の着物の上に丸まって眠る。初日の就寝時は、源が布団の隅の方に申し訳なさそうに丸まって寝ようとしているものだから、
「原内。寒いだろう、こっちにおいで。俺と共に寝よう」
と布団を持ち上げて呼べば、のそりと起き上がり「にゃあ」と嬉しそうに鳴き腕の中へやってきた。
父が百面相して「今すぐカロス地方に行く」とか言い出してる頃。母ナイは「あなた様だって反社みたいなルールブック改竄したじぇねえですか〜ま、やったの俺だけど」とケタケタ笑いながら見てる。
娘は自他ともに認めるじゃじゃ馬なのでやりたい放題。
教育方針は、良い意味で放任主義。父は基本的に娘のやりたいことを危険がない限り尊重、母は我が心のままに。
父が百面相して「今すぐカロス地方に行く」とか言い出してる頃。母ナイは「あなた様だって反社みたいなルールブック改竄したじぇねえですか〜ま、やったの俺だけど」とケタケタ笑いながら見てる。
娘は自他ともに認めるじゃじゃ馬なのでやりたい放題。
教育方針は、良い意味で放任主義。父は基本的に娘のやりたいことを危険がない限り尊重、母は我が心のままに。
「しかし………しかし……!!反社には変わりないというか!!」
「オキツグ様あーん」
「むぅ………このケーキ美味いな。じゃなくて!!」
「あ、ごまかせなかった」
「しかし………しかし……!!反社には変わりないというか!!」
「オキツグ様あーん」
「むぅ………このケーキ美味いな。じゃなくて!!」
「あ、ごまかせなかった」
だって娘が反社の事務所にウキウキで殴り込みに行っただけでは飽き足らず、そこの組長からめちゃくちゃ気に入られちゃったから……。
だって娘が反社の事務所にウキウキで殴り込みに行っただけでは飽き足らず、そこの組長からめちゃくちゃ気に入られちゃったから……。
『お父様、お母様へ。ミアレはこんなにも昼夜で魅力が違って楽しい街です!イーブイはお父様と同じブラッキーにしました。ミニリュウも無事にハクリューへ。今回はメッセージですがまたライブ電話しますね』
『お父様、お母様へ。ミアレはこんなにも昼夜で魅力が違って楽しい街です!イーブイはお父様と同じブラッキーにしました。ミニリュウも無事にハクリューへ。今回はメッセージですがまたライブ電話しますね』
意が帰宅して玄関を開ける。
「ただいま原内」
「おかえりなせえ意欠様!どうですかい〜〜これ、手前味噌ながら似合ってますでしょ?」
源が魔女のコスプレ(帽子まで)をして、その場でくるりと周りスカートの裾を持ち上げながら優雅にお出迎え。正直に言って非常に愛らしい。長いスカートが翻る姿もまた天真爛漫の可愛らしさ。
「……外では着るなよ」
「あったりめえじゃねえですか。あなた様の前だけですよ。長いスカートにしたんです、あなた様のお好みを。あ、写真撮ります?ほらほらこんなに可愛い!」
下から上目遣いで見上げられたらたまったものではない。
「……一枚、撮らせてくれ」
「素直で愛らしいですねぇ!」
意が帰宅して玄関を開ける。
「ただいま原内」
「おかえりなせえ意欠様!どうですかい〜〜これ、手前味噌ながら似合ってますでしょ?」
源が魔女のコスプレ(帽子まで)をして、その場でくるりと周りスカートの裾を持ち上げながら優雅にお出迎え。正直に言って非常に愛らしい。長いスカートが翻る姿もまた天真爛漫の可愛らしさ。
「……外では着るなよ」
「あったりめえじゃねえですか。あなた様の前だけですよ。長いスカートにしたんです、あなた様のお好みを。あ、写真撮ります?ほらほらこんなに可愛い!」
下から上目遣いで見上げられたらたまったものではない。
「……一枚、撮らせてくれ」
「素直で愛らしいですねぇ!」
「あ、あ、あの、そのまこと無礼と醜態を……!!」
布団の上に飛び上がったそのままに正座をして源が頭を下げた。
「あっはっは!!猫の本能に抗えず、俺の布団で機嫌よく転がるお前の様子は見ていて楽しかったぞ」
「ずずずっと見ていたのですか!?」
「ほぼほぼ最初からな。起こすのも忍びなかったからそのまま一緒に寝たのだ」
「ひ、ひでえや……声をかけてくれれば痴態を晒さずにすんだものを………なぜこんな……決して若いと言えぬ野郎の醜態を観察する趣味でもあるんですかい……うう」
「愛らしかったぞ、本当に猫のようで。だからそのままにしてたのだ」
源は顔を真赤にし口をへの字にした
「あ、あ、あの、そのまこと無礼と醜態を……!!」
布団の上に飛び上がったそのままに正座をして源が頭を下げた。
「あっはっは!!猫の本能に抗えず、俺の布団で機嫌よく転がるお前の様子は見ていて楽しかったぞ」
「ずずずっと見ていたのですか!?」
「ほぼほぼ最初からな。起こすのも忍びなかったからそのまま一緒に寝たのだ」
「ひ、ひでえや……声をかけてくれれば痴態を晒さずにすんだものを………なぜこんな……決して若いと言えぬ野郎の醜態を観察する趣味でもあるんですかい……うう」
「愛らしかったぞ、本当に猫のようで。だからそのままにしてたのだ」
源は顔を真赤にし口をへの字にした
まあ、三男坊だし弟気質ではあるから寂しがり屋な人間でもあったな。
と、意は身を起こしてなおのこと源の頭を撫で続ける。耳が動くのが楽しくて耳の先端をくすぐるように撫でた。
すると耳がピクピクと動いて、源が喉を鳴らし始めた。それが嬉しくて更に続けると源がうっすら目を開けた。
「すまん、起こしてしまったか」
「うー…………た、他沼様!???」
気持ちよさそうに顎を少しあげたと思えば、源が裏返った声で飛び起きた。
まあ、三男坊だし弟気質ではあるから寂しがり屋な人間でもあったな。
と、意は身を起こしてなおのこと源の頭を撫で続ける。耳が動くのが楽しくて耳の先端をくすぐるように撫でた。
すると耳がピクピクと動いて、源が喉を鳴らし始めた。それが嬉しくて更に続けると源がうっすら目を開けた。
「すまん、起こしてしまったか」
「うー…………た、他沼様!???」
気持ちよさそうに顎を少しあげたと思えば、源が裏返った声で飛び起きた。
「……この愛らしい猫を起こすのも、忍びない」
耳と尻尾が生えている以外は源なのに、存外この猫化を己は楽しんでいるのかもしれない。源はその愛嬌のよさから普段から構っていまいたくなる質ではあるが、猫化してからは更に顕著だ。
しかし眠気があるのは事実、まあどうせ今は猫だから添い寝でもよいか。
そう眠たい思考で意は結論づけると源の隣に転がった。そして布団もかけずに寝ている源に布団をかけつつ己もその半分をもらうと目を閉じた。
触れた肩から伝わる源の体温が、何とも心地よくて意の意識はすぐ沈む。
「……この愛らしい猫を起こすのも、忍びない」
耳と尻尾が生えている以外は源なのに、存外この猫化を己は楽しんでいるのかもしれない。源はその愛嬌のよさから普段から構っていまいたくなる質ではあるが、猫化してからは更に顕著だ。
しかし眠気があるのは事実、まあどうせ今は猫だから添い寝でもよいか。
そう眠たい思考で意は結論づけると源の隣に転がった。そして布団もかけずに寝ている源に布団をかけつつ己もその半分をもらうと目を閉じた。
触れた肩から伝わる源の体温が、何とも心地よくて意の意識はすぐ沈む。