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読書が好きです。外国語の文字のかたちも好きです。
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· 2d
『グルブ消息不明』エドゥアルド・メンドサ 柳原孝敦訳 東宣出版
舞台は1990年のバルセロナ、肉体を持たない宇宙人が主人公。
有名ポップスシンガーに姿を変え人間界に消えてしまった相棒グルブを探し出そうと、語り手宇宙人が四苦八苦する。
ユーモアと皮肉がいっぱい。チュロスとナスの卵とじが食べたくなる
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· 2d
『札幌誕生』門井慶喜 河出書房新社 久しぶりに歴史小説を読んだ。主人公が入れ替わる五つの物語からなり、少しずつ時代が進んでいく。最初の初代開拓判官島義勇の話が特に好き。私はほとんど札幌・北海道を知らないけれど、情景が目に浮かぶようで楽しかった。いつか石狩川を見てみたい
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· 17d
『間抜けの実在に関する文献』内田百閒(ちくま文庫) 狸気⁈に満ちた表題作で始まり、師や友、教え子などの追悼文がいくつかありしんみりする。「思い切れない思いがするけれど、理詰めの将棋に負けた様なところがあって、止むを得ない」「悲しみが新しいので、成る可く素通りする様に心掛けた」
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· 26d
『メランコリーで生きてみる』アラン・ド・ボトン著 齊藤慎子訳(フィルムアート社)
自分に起きた問題ごとは、人類が初めて経験することじゃないし、なんとかやり過ごせるはず、を信条とする自分には、我が意を得たり!という項目が多かったです。そうか、この気持ちをメランコリーと表現できるのか、という発見も。様々な項目35(達成、風景、五十歳、北斎!、人類滅亡、園芸など)とメランコリーについて。
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· Sep 2
『奪われた集中力』 ヨハン・ハリ 著 福井昌子訳 作品社
我々の集中力が落ちているのは個人に問題があるのではなく社会側の問題だと論じられている。
特に前半が秀逸。
結語には自己啓発本ではないのでシンプルな結論はないとあるが、それでもいくつかの対処法を知ることができた。また、読書中にスマホに触る気になれなくなった結果、とても集中してほぼ一気に読めた。
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· Aug 11
『シートン動物記傑作選』越前敏弥訳 角川文庫
厳しい自然の摂理の中で生きる動物の姿が鮮やかに描写される。登場する人間と同じく、矛盾する思いに振り回されながら読んだ。
画家であったシートン自身の挿絵がはいった手加減なしの大人のためのシートン。
子どもの頃読んだシートン動物記のことも思い出した。初めから児童書として書かれた本だけではなく、(当時は児童向けにアレンジされた訳とは知らなかったけれど)外国の本が大好きであったし、大人になってからの読書にもつながっていると思う。児童向けの翻訳者の方々にも深く感謝。
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· Aug 8
『人間には12の感覚がある』ジャッキー・ヒギンズ著 夏目大訳
文藝春秋 夏休みの楽しい読書となった! 12の章で動物とそれに対応する人間の知られざる感覚が語られる。注と参考文献も素晴らしい。どの章も興味が尽きないが、全盲の画家の脳の中では絵を見ることができるという触覚の章と筋紡錘からの信号が届かなくなる疾病に侵された人物が登場する身体感覚の章が特に面白かった。オリバー・サックスの著作やや、触れることの科学、タコの心身問題など読んだことがある本が取り上げられ、新しい視点で読めるのも楽しい。自分の磁気感覚が実感できたら便利だろうなあ。
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· Jul 15
『家から5分の旅館に泊まる』スズキナオ 太田出版
これもYouTube積読チャンネル経由でバリューブックスより購入。旅行に行きたいけれどなかなか行けないので旅行記大好き。
積読チャンネルでは(世界を味わう才能を持っていると言う点で)敬意を表して「ジジイ」だとプレゼンしていたが、前書きや表題作はとにかく、私から見るとかなりアクティブな旅行記だった。あちこち小旅行したいなあ。
「知らない土地を歩くことで、そのあいだだけは、自分自身のことを考えずに済むのかもしれない。ただ、見ているだけ、聞いているだけ、歩いているだけの存在になれるような気がするのだ。(p11)
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· Jul 15
『スゥイングしなけりゃ意味がない』佐藤亜紀 角川文庫
読んでいる間ぐっと心が握り締められるような傑作。戦争もの苦手、ジャズ音楽は全く知らない自分の中に登場人物が憑依したような感じ。
ハンブルグ爆撃の描写などは、あまりに恐ろしいので初読時は目をつぶって?飛ばし読みしてしまった。2回目は章題となっている音楽を聴きつつ怖い場面も目を逸らさず読んだ。現在戦時下にある国々を思いつつ。特に印象に残るのは第一級混血のマックスの婆さんの恐怖、語り手に父が「自由に選択できるなら何をやりたい」に問うところ、そして語り手の両親の最期の場面。
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· Jul 15
「ばらばらな個人であることを見すえながらも、属性から切り離された«私»として「文学」の共同性に参加し、同じ「物語」を共有すること。その「物語」を通じて他者とのやりとりがおこなわれること。(p230)」
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· Jul 15
『「国語」と出会い直す』矢野利裕 フィルムアート社
YouTube積読チャンネルで紹介されていた本でバリューブックスより購入。
「文学」と「国語」の距離を縮め、「文学」を再設定することを目的(の一つ)とした本(p189)
そもそも文学とは何か、とは今まであまり考えたことがなかった気がする。「どのような人であっても、「文学」を読んでいるときは、何者でもない者として「物語」に参加します。家族から離れ、私から離れ、自分ならざる言葉の中に身を置いて、そうして«私»の物語が再獲得される。それが、本書で言うところの「文学」の体験です。(p229)」
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· May 20
ビギナーズクラシックの李白は『Li Bai ふわふわのくま:李白』(原田みどり 漢詩監修 丸山孝幸)がきっかけで読んだ。中国各地を旅した李白とくまさんを重ねて。横書きの絵本に縦書きの漢詩(フォントが素敵!)が見事に調和していて、くまさんの次元の唐代を堪能した。
『ふわふわのくま 百人一首』は英訳付!(John Gribble訳)
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· May 20
『李白 ビギナーズクラシックス中国の古典』筧久美子 角川ソフィア文庫
高校時代に覚えたはずの「黄鶴楼送孟浩然之広陵」「早発白帝城」「静夜思」すっかり口からは出てこなくなってしまったが、それでも懐かしい。もはや一首すべての暗誦は難しいけれど、気に入った一句は記憶にしまっておきたい。
桃花 露を帯びて濃やかなり(泰天山の道士を訪うに 遭わず) など。
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· May 19
『ケチャップ本』異人と同人6 文学フリマ東京に行けなかった人も購入できますと通販のお知らせメールが届いたので早速手に入れました。短編小説ありエッセイありのケチャップづくしの豪華な同人誌。文だけでなく中の仕掛けにも驚きます。編集後記とおまけページも。
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· May 19
『名ごりの夢 蘭医桂川家に生れて』今泉みね 東洋文庫
以前実家仕舞いをしたときに持ってきた本をようやく読む。維新前後の日々を、後年振り返って語ったもの。蘭学の書生たち、奥医師の日常、少々やんちゃなお姫様の日々や美しいすみだ川の風景、芝居見物等の描写の武士の子として女の子には喉をつく自害の仕方を教えられる、との記載も。
『将軍家御典医の娘が語る江戸の面影』安藤優一郎 平凡社新書
『名ごりの夢』は聞き書きでありやさしい語り口であるものの、背景知識に乏しいのでよくわからないところもあり、同書ともに実家の本棚に並んでいたこの本には助けられた。
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· Apr 30
『オノマトペ 擬音語・擬態語の世界』小野正弘 角川ソフィア文庫
日常生活、漫画、古事記、日葡辞書、文学の中のオノマトペ。オノマトペのもつ微妙なニュアンスを描き出す。
『蒙求抄』『俳風柳多留』を出典とするオノマトペが良かった。
馬ニ逆ニ乗テ帰ルゾ。尾ノ方ヘゾ。メタト酔テ帰ルゾ。
医者の門ほとほと打つはたゞの用
「言葉の研究をする立場としては、言葉とは、乱暴にはすくえない湧き水の様な気がする。どろの近いところを手荒にすくいとると、水は濁ってしまうのである」
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· Mar 23
『イラク水滸伝』高野秀行(文藝春秋)南イラクの湿地帯アフワールという想像を絶する秘境への冒険記。古代から信じられているマンダ教、アザール(知られざる刺繍布>読んだ後背表紙を見るとあ!となる)。鯉の円盤焼きや水牛の乳から作られるゲーマルは美味しそう、だけれど恐るべき頻回の食事接待。
バグダードでは女性は「鶴化(姿が見えない)」しているが、湿地帯の内側では男女が談笑している。
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· Mar 23
『新九郎、奔る!19』ゆうきまさみ 小学館
新九郎は東荏原を手放す辛い決断をする。
壮年期新九郎のみならず、それぞれに歳月の経過を感じさせる巻。弟弥次郎も
「何だかよくわからない生き物だったのが立派に」なって27歳に。
初期からの登場人物足利義視は病に倒れ
(「御所様、もうおやめくだされ! 標準医療に戻しましょう!」
「黙れ黙れ!その標準医療とやらは効き目がないではないか!」)
この巻を最後に死を迎える。
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· Mar 11
『対談集 ららら星のかなた』 谷川俊太郎 伊藤比呂美(中央公論新社)
2020年から2022年に行われた対談。
「(武満徹が)死んだ当日っていうのは何ともないんですよ(略)それでね、一年くらい経った頃かな、とにかくいい天気で、日差しがすごくきれいだった。そのときに急に悲しくなったの。」
これはプルースト的なエピソードでは。
谷川俊太郎が亡くなった時のXのタイムラインでは、みなそれぞれ「自分にとっての谷川俊太郎」があって、その多様さにも改めて感じ入った。私にとってはアトムの主題歌、高校生の時に好きだった合唱曲「ネロ」、幼い子どもと遊んだ「詩句を釣る」アプリ「谷川」か。
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· Feb 22
『夢みる人びと 七つのゴシック物語1」アイザック・ディネーセン 横山貞子訳 晶文社
読書友達からの贈物。幻想的な短編からなる。第一話は姉たちと死せる弟との回想と再会。千夜一夜物語のような枠物語形式をとる第ニ話。最終話は、破滅的な結末ではと思いながら読んだが想像を超えた展開に驚いた。
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· Feb 8
そして勝手に元気をもらう。
「翻訳が終わったあとに解説をかけたらと言われるのは、言うならばフルマラソンの後に腕立て伏せをするような苦労」(p9)!
大好きな「訳者あとがき」はそんなにも大変であったとは……
表紙のイラストの、犬のハリーとテオが可愛い。
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· Feb 8
『エヴリシング・ワークス・アウト 訳して、書いて、楽しんで』村井理子(CCCメディアハウス)
出版翻訳者の仕事論。訳書(中でも『黄金州の殺人鬼』は怖かった)、著書(『兄の終い』『家族』が好き)を読むのみならず著書の出版記念トークショーにも参加したことがある。
真摯な仕事論に頭が下がる
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· Feb 8
「日々の輝きを告げる天使」(中井尚子)
「冬野虹の作品を鑑賞することは、ささやかだけれど滅多に訪れることのない、日々の輝きの一瞬をいつでも与えてくれます」(p13)
「待ってゐて日東紅茶淡く淹れて雲の白さをいま還るから」
職場でいつも飲んでいる日東紅茶が突然特別な存在に変容する。
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· Feb 8
「寛衣からヴァイオリンへー俳句から見た冬野虹」(高遠弘美)
高遠先生の冬野虹を評した特別な一文。
「冬芝の上のひかりの忘れ物」
「まさに、人生のある日ある時に一堂に会して共にこの世に在る奇跡的な幸運を寿ぎながら巻く歌仙か連句にもつともふさはしい句ではなかろうか」(p10)
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· Feb 8
「むしめがね」25号 編集 四ッ谷龍
冒頭の「俳句天眼鏡」は超初心者にとても心強い。(p1)
現時点では自分の経験したことに勝手に引き寄せてそれぞれの句の世界の入り口を叩いているところ。
「蘭化墓所梔子の実に指染めて」(p2)
墓地にあるくちなしの実にまつわる個人的な思い出が一気に蘇った。
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