のりす🐿
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本からまなび、本にささえられてなんとか生きてる。 同じ名前でツイッターとタイッツーにもおります。 こちらにも登録してみました。しばし様子見です。
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「エイプリルフールに、
 とっておきの真実を語るために、
 友よ、私は、
 毎日、嘘ばかりついて暮らさねばならぬ。」(ストーン・ブレイン)

安野光雅『手品師の帽子』(童心社→新潮文庫→ちくま文庫)
”リベラルは自分を絶対正しいとは考えません。自分と異なる意見・価値観の持ち主が存在することを認め、彼らのことを知ろうとします。だから話し合いや対話を重視するし、多様性を支持します。
 リベラルでない人は自分の信じる価値観だけが唯一正しいと思ってるので、話しあう余地などあるはずもなく、異論を唱える者を権威や力で支配・排除する行為を正当化しがちです。当然、多様性も否定します。彼らが対話といった場合、それは実際には密室での脅迫を意味することが多いので要注意です。"
井上ひさしは学生時代に片端から読んでいたもののこの本は未読だった。でも、「べらぼう」以前の自分だったら、巻末の懇切丁寧かつ批評もたっぷりの解題・解説(中野三敏)を参照したとてまるで歯が立たずお手上げだったと思う。大河ドラマを入り口にして蔦重の世界に親しみ、戯作者や作品の知識量がぐんと増えたおかげでひじょうにおもしろく読めてよかった。仕掛けと企みに満ちたすごい評伝(語り)が詰まっていた。出会うタイミングというのはやっぱりある。
「このふたつ(黄表紙と洒落本)、これから大いに世にのさばりそうだな。とくに黄表紙は一寸凄いことになる」
「それはありがたいことで」
「だたし寿命は十五年だろうな。黄表紙はわっと盛って、ひゅーっとしぼむ」
「なぜしぼんでしまうんです?」
「そうしたものだよ、流行というやつは」
「つまり世の中が飽きる…?」
「それもある。が、流行るものには御上が黙ってはいない。御上のやり方は、ひきしめてはゆるめ、ひきしめてはゆるめ、だからさ」
「なるほど…」
「さて、黄表紙の後になにがくるか」
「なにがきましょう?」
(平賀源内と烏亭焉馬の会話より)

井上ひさし『戯作者銘々伝』(ちくま文庫)
このあいだ買った切手。国際文通週間のはいつもすてきでありがたい。伝統的建造物群保存地区制度創設50周年記念のは封書用だけど、ポスクロによさそうで買ってみた。
そういえば、このあいだベラルーシから届いたポスクロの絵葉書にはいちごの香り付きの切手が貼られていたっけ。
【気になる】フランス、クロワッサンの香りつき切手を発売 「焼けたバターの香り」
news.livedoor.com/article/deta...
フランスの国営郵便局「ラ・ポスト」が販売。インクの中に香料が入っていて、指などでこすると香りがかすかに漂うという。なお、現在「マカロン」の香り付き切手も販売されているという。
ラジオの語学講座を聞いていたら台風の特別警報の放送で中断されてしまった。テレビの方は総合で台風情報やっててもEテレやBSは普通の番組やってるのに、なんでラジオは第2まで? FMはどうだったのかな。
「栄養と料理」が来春で終刊と聞いた。思えば一人暮らしをはじめた学生時代に大学図書館の雑誌架でであって読み始め、料理と健康についてあれこれ学んだのは大きな財産だった。一時期は気になる号を買っていてバックナンバーが今もある。読者の高齢化や家庭の少人数化に対応していろいろ工夫して刊行が続いていると思っていたけれど⋯
新聞の「人生の贈りもの」シリーズ、今日から3週間は津野海太郎さんだ。
滅私(=ワークライフバランスという言葉を捨て)で馬車馬のように働きまくると聞くと、なんだか越中守のことが思い出されて・・・
御意。
そもそも主人公の蔦重が、大衆ウケを重視しつつも自分なりの筋を通す人、なりふり構わず視聴率とりにいくタイプじゃないのだから仕方ない気もするが、文芸大河沼にハマっている人は大いにハマって楽しんでいると製作陣には伝わってほしいところ。
ぬえ @nue.lol · 13d
ネット記事が大河朝ドラの視聴率をネタに叩くのは毎年毎期のことで(まだやってんのかぁ…)(テレビリアタイから配信中心の世になりつつあるのに、いまだに視聴率かぁ…)くらいで腹立ちは全くないんですが、

大河べらぼうはべらぼうに面白い

これだけは言っとかなきゃなとは思います
"また、機織り、時計の修理、鍛冶屋、提灯屋さんなどは、表の通りから、その仕事場のようすが見えました。わたしはそんな仕事場を見るのがとても好きでした。"

安野光雅「あいうえおみせ」福音館書店

職人にしろ野良仕事にしろ、子どもから見えるところで大人が働いていたから、それが自然と目に入って職業教育になっていた。今は子どもが隔離されすぎ。
(災害時などは2波あったほうが災害情報用と気分転換用で使い分けられて助かると思うのだけど)
今日は佐倉市立美術館に遠征してこうの史代展見てきた。金沢も福知山も無理だったので、関東に来てくれて本当にありがたかったし、またゆっくり訪れたい街と美術館だった。
ナポリ4部作、一年がかりでついに読み終えた。第二次大戦後うまれの女性二人の関係を中心にした半世紀以上にわたる群像劇。もう一度はじめから読み返したくなる。
“三文小説の中だけだよね、ひとがいつも正しいことだけ考えて、正しいことだけ言って、どんな結果にも必ずきちんと原因があって、いい感じの人間と嫌な感じの人間がいて、善人と悪人がいて、最後はなんにしてもハッピーエンドになるのって⋯⋯。”

エレナ・フェッランテ『失われた女の子(ナポリの物語4)』早川書房
(再放送あったら録画しときたいぐらいなんだけど)
ヨーグルトの故郷から日本に来て、その多様な受容や発展の実態におどろく研究者の目を通して、私自身(再)発見できることもたくさんあって、いつもながらおもしろい番組だな。

最深日本研究 ~外国人博士の目~ ヨーグルトを知りたい
plus.nhk.jp/watch/st/g1_...
plus.nhk.jp
店頭でのフェアに先立って、ちくま文庫40周年の冊子と特典ステッカー(安野光雅の太陽と月♪)をいただいた。ちくま文庫は守備範囲も広く愛蔵書も多すぎてとっておきを選ぶのすごく難しかったけど、この冊子はまた新たな芋蔓満載でどうしよう。
ネットで見つけたちょっと遠くの本と雑貨とギャラリーのお店からかわいいねこの絵葉書をたくさん取り寄せた。主にポストクロッシング用だけど、猫好きの娘にも何通か送ってあげたいな。いつかお店にも行けるといいな・・・
今日おむかえした新刊3冊+ハヤカワ文庫のフェア冊子。
新学期まで十日というこのタイミングで3冊も同時に出るとは・・・どれから読もう。
かるたが好きだけど上達しない草太、中受失敗をずっとひきずって「青春」は贅沢だと思い込んでいためぐる、家業のボクシングに迷いがでた風希、高校野球の男女の壁にぶつかったちえり、かるた一家の劣等生春馬、そして研究や読手の夢が実現していない大江奏。孤独だった一人ひとりがとらわれから解放され、新たな居場所や話し相手を得て、たがいを応援し合って強くなっていく姿には毎回うたれたし、彼らは人生という団体戦をこの先もきっと楽しく頼もしく乗り越えていくのだろうと思えた。
勝っても負けても「楽しかったね、またやろう!」と言えること、勝ち負けにとどまらない挑戦、勝ち負けも(ついでに年齢や男女も)超え真剣に向き合う時間、全力尽くしたあと健闘を讃えあうすがすがしさ、勝っても負けてもそこで終わりじゃない、そういう体験から得たさまざまなものを燃料にして人生は続いていく、ということを描き続けていたのが、今季の続編ドラマ「ちはやふる−めぐり−」を含む「ちはやふる」シリーズだと思う。
"社会は勝負に満ちていて、それが人々の紐帯を作ると同時に、一人を傷つけもする。勝利には栄養もあるが、毒もある。だとするなら、私たちはいかにして勝利と付き合っていけばいいのか。おそらく問題は敗北の扱いなのだと思う。(中略)「その後」がある。この感覚こそが、あらゆる勝負を解毒し、健全にするための装置であるはずだ。そして、高校野球が教育の一環であることの基盤だったはずだ。それはあくまで人生の一コマなのだ。"

<社会季評>高校野球、熱風に潜む暴力 勝負を解毒、「その後」があるさ(東畑開人)|朝日新聞2025.9.18
digital.asahi.com/articles/AST...
勝利が毒になる時 スポーツも人生も「その後」がある 東畑開人さん:朝日新聞
■東畑開人さんの「社会季評」 夏の甲子園、沖縄尚学高校が全国制覇を成し遂げた。試合自体も素晴らしかったし、決勝時には道路から車が消えたとうわさされたように、NHK総合の瞬間最高視聴率(沖縄地区)が52…
digital.asahi.com