郭楽紘
banner
kakuhami.bsky.social
郭楽紘
@kakuhami.bsky.social
11 followers 11 following 400 posts
避難中
Posts Media Videos Starter Packs
136冊目 貫井徳郎『紙の梟 ハーシュソサエティ』
死刑制度が厳しい方向に振れた世界の話。人を一人殺したらほぼ問答無用で死刑になってしまう世の中。
題材としては面白いんだけども、ちょっと死刑反対の立場から書きすぎているような気がした。当然ながら親しい人を殺されたのに判決が甘すぎると感じる立場もあるだろうし…。最後の紙の梟も笠間の想いを表明した後のネットの反応もちょっと短絡的すぎる気はした。
135冊目 塔山郁『蠱毒の家』
近所にある怪しい霊能力者が住み着いている家の話。
主人公の家庭がまず悲惨すぎて悲しい。扱いに差をつけすぎる母、母に愛されているがそれゆえに自由のない妹、裏表のある義弟、存在感のない父はもう役満なんよ。
事件解決後に残ってるページ数が嫌に多いなと思ったら、その後もまた恐ろしいのが良かった。最後までゾッとさせてくれる。
この人の描くホラーはなかなか好き。
134冊目 日向夏『薬屋のひとりごと12』
西都の話もラストかな。玉鶯の後継者選定に関わる話。
どいつもこいつも胡散臭い人間ばっかりで本当に西都は大丈夫なんだろうか。飛龍の影が薄すぎるような気もする。
収まるところにおさまりはするんだろうけど、最後の後継者結論のところはちょっとボヤッとし過ぎていたような気もする。結局こいつが後継者なの?どうなの?ってまま進んでしまった。
羅半兄よ、永遠なれ。
133冊目 松岡圭祐『令和中野学校Ⅱ 対優莉戦』
令和中野学校はやっぱり優莉家と関わるよな。次の新刊がJKだから、その次にまた令和中野学校が来てメチャクチャになった日本で優莉結衣との立ち位置が定められるんだろうと予想。
他のシリーズと比べると華南の未熟さが目立つ気はする。しかし美羽の話が突然過ぎた気はするので、そこに何か意味はあったんだろうかと勘繰ってしまう。あれだけだと過剰すぎる気はする。
132冊目 青柳碧人『むかしむかしあるところに死体があってもめでたしめでたし。』
日本の昔話をモチーフにしたお話。
ああそういえばそんな話もあったなと懐かしみつつ、そこからアレンジされる話はどれも良かった。舌切り雀の箱もそれぞれ選んだ箱ごとのエピソードがあってよい。
しかし、YouTube全盛のこの時代にこう言った昔話とかってどこまで継承されていくんだろうかとちょっと不安に思った。
131冊目 西尾維新『掟上今日子の乗車券』
前の二つが重たかったので、軽めなのということで西尾維新。
今日子さんが営業活動ということで親切守を連れて旅行をするという話。
ミステリとして必要な要素をすっ飛ばして最短で回答に辿り着くのは面白いけれども、こちらが考える余裕はほぼない。
130冊目 貫井徳郎『邯鄲の夢遥かなり(中)』
イチマツの中巻。
イチマツの血を引いていてもほとんどは特別な人間ではないというのが面白いけれども無情。時代も下り太平洋戦争になるとどんどん戦地に送られ亡くなっていくのも普通の人間っぽさを感じてしまう。下巻は戦後なのかな。復興の時にイチマツの血は何か役に立つのだろうか。
129冊目 冲方丁『マルドゥック・アノニマス10』
もう10巻目になるのか…。正直毎回誰が誰だかわからなくなってきている。カタカナの名前って、ちょっと似た感じのニュアンスだと混ざっちゃう気がしてる。
ストーリーはとても面白くて、終わりが突入というところだったので、次の巻も気になる。ただ終わりはどこなんだろうと果てない道を歩いている気にもなってくる。
128冊目 天祢涼『どうせ死ぬなら殺してみませんか』
自殺しようとした人が交換殺人を持ちかけられる話。
ちょっと想像と違うストーリーだったかなぁ。いまいちすっきりしない終わり方だったかも。全体的に登場人物が不完全燃焼だった気がする。もっと思いの丈をぶちまけて爆発しても良かったなぁ。
127冊目 小嶋陽太郎『文学少女には向かない職業』
漫画に興味がない新卒女子が漫画編集部に配属される話。
前半部分の共感性のなさとか社会性のなさにはちょっとというかかなりイラッとしてしまった。後半の漫画への理解を深めていくための設定なんだとは思うけれども、とはいえどもこんな新人入ってきたら嫌だなぁと素直に思ってしまい主人公への感情移入が難しかった。
ちゃんと漫画編集者然としてからの向き合い方とかは熱くて良かった。
126冊目 藤崎翔『ある謎解き作家の遺書』
これを一冊に含めるかはちょっと怪しいところだけど、ストーリーがあるのでカウント。
用意された謎自体はそんなに難しくなかったけど、その奥にある謎と答えに辿り着くのは難しかった。犯人も惜しいところまで行っていたんだけども、もうちょっとちゃんと突き詰めれば良かったというところだった。謎解きは楽しい。
125冊目 アンソロジー『東大に名探偵はいない』
東大卒の作家によるアンソロジー。
新川帆立、結城真一郎、辻堂ゆめの読んだことある作家の話は結構するする入ってきて面白かった。(新川帆立の話はなんでそんな題材を⁉︎と思ったけど)
それ以外だと浅野皓生の「テミスの逡巡」はあっと気付かされつつ騙される構成で面白かった。
124冊目 市川沙央『ハンチバック』
後輩に薦められたので読んだ本。
なんと言うか、とても当たり前のことではあるんだけども重い障害を抱えている人も当たり前に同じ人間なんだと言うことを突き付けられた。ただ障害のあるなしで人間ということには変わりないのに、自分の中で何かちょっと違うものとして見ていたなと思い知らされた。
123冊目 似鳥鶏『小説の小説』
一言で言うなら、めんどくさい小説だった。
試みとしては面白いと思うんだけど、内容が二の次になっている気がしたし、その内容が頭に入りづらい構成だから純粋な物語の楽しさを求める人には合わない。
僕には全く合わなかった。
122冊目 くわがきあゆ『美しすぎた薔薇』
登場人物がみんな異常者だった。
最初に出てくるやつはまるで理解できないストーカーを超えたようなやつだし、次に出てくるのは何様だよという感じの性悪だしと、とにかくやばいやつしか出てこない。
それなのに、「こういう人もいるよね」というラインを攻めてくるから、絶妙に引き込まれてしまった。
121冊目 東川篤哉『仕掛島』
瀬戸内海のある島で起きた殺人事件の話。
起きてる事件や推理、展開はとても本格的なのに、登場人物のやり取りがコミカルで混乱する。いわゆる館ものなので、そりゃ真相には辿り着けませんわと思うものの、ストーリーとしては良かった。
『館島』の後の話ということなので、今度『館島』も読もう。
120冊目 櫛木理宇『悲鳴』
古い田舎の悪しき風習を凝縮した世界。きっと昔はいたるところでこんな世界が広がっていたんだなと思うと同時に、今の世の中はかなりアップデートされたものだなと思う。
話の本筋は幼い頃に誘拐された子と、その子の友達の話ではあるんだけど、その村の時代遅れ感がすごくてそちらにばかり目がいってしまった。
119冊目 辻堂ゆめ『二重らせんのスイッチ』
二重らせんというタイトル通り、DNAがキーポイント。
二転三転する状況が面白く、とても緻密に組まれた話だった。
人をちゃんと判別できるかどうか僕はあまり自信がない。
118冊目 藤崎翔『オリエンド鈍行殺人事件』
短編5つとショートショート5つ。
なんだかんだ最初のタイムスリップ・リアリティが面白かった。高校生活は高校生の感覚だから楽しめるものであって、おっさんが高校生に戻っても無邪気に楽しめない+美化して覚えているってのはそうだろうなぁと納得してしまう。あと、現代のこっくりさんコミュニケーションに飢えてる説は面白い。
117冊目 松岡圭祐『高校事変23』
久しぶりの松岡圭祐の新刊。
高校事変シリーズももう終わるんだなという感じで、他のシリーズの話とも繋がってきたのはワクワクする。
やはり結衣あってこその高校事変シリーズだとは思うので、ラストは盛大に暴れ回ってほしいな。
で、最終巻はいつなんだろう。
116冊目 宮澤伊織『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』
YouTuber系SF。
毎回出てくるものがとんでもないものばかりのドタバタコメディなんだけど、SFの要素と上手く絡まっていて面白かった。
この世界の人たちはSFが馴染んだ世界の人なのか、それともごく普通の人たちなのか…。
115冊目 碧野圭『凜として弓を引く 覚醒篇』
楓の高校生活の終わり。
覚醒篇ってタイトルだけども、覚醒したのは善美で、楓はあんまり覚醒してなかったのが寂しい。受験とかもあっという間に過ぎていって、物語を終わらせにいっているような感じ。一年生とかもせっかく前巻で色々やったのだから、もっと絡みが見たかったなぁ。
大学編もあるのかしら。
114冊目 青柳碧人『クワトロ・フォルマッジ』
あるイタリアンのお店で起きた事件を4人の視点で進んでいく話。
4人それぞれが全然違うこと考えていて、なんか演劇の喜劇っぽさがあって面白かった。しかし娘はなんでこんな親からこんな子が生まれたんだってくらい賢いな…。
美味しいピザが食べたくなった。
113冊目 三日市零『魔女の館の殺人』
謎解きを題材にしたミステリ。
犯人予想とかトリック予想は普通に外したけど、面白かった。途中の主人公と相棒役のゴタゴタは唐突すぎてちょっと強引だと感じたけども。
あと、謎解き要素もあるのもいい。けど、5×5の魔法陣は頑張って解くとかじゃなくて解答があるのね…。
112冊目 天祢涼『彼女はひとり闇の中』
少し疎遠になってしまった親友が殺された事件を追う話。
犯人が誰かとか、どんなトリックだったのかというミステリ要素よりも、主人公と被害者の人間関係を中心に描かれている。登場人物が大体みんな何かしら抱えているので、人間関係が面白い。