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音楽のち読書、時々映画と野球と.... ここに書かれたポストが誰かの興味に重なれば幸いです
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一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない。
( 2020 冬野夜空 ) 読了

あらすじ
花火大会の夜、高校生の輝彦が群衆の中で見つけた素敵な表情をした女性・香織を思わず写真に撮ったが、彼女は同級生で「盗撮」をチラつかせながら輝彦に専属カメラマンとして自分を撮影するように求める

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昨今、色々な余命モノの恋愛小説が溢れていて、そこでのお約束は、余命宣告を受けているのは少女で、皆が妙に明るく前向き。一方の少年はクラスでは目立たない存在
この物語もキッチリとお約束が踏襲されている物語でした

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ハレー彗星の名残のオリオン座流星群の夜に、織姫と彦星の短い恋の物語をポストしたのは偶然です
カロリーは引いてください!
-学食ガールと満腹男子- ( 2017 日向夏 ) 読了

あらすじ
大学の学食に勤める楓は高級マンションの家賃と引き換えにマンションの家主で幼馴染の息子の食事ダイエットを請け負っている。100キロを超える雪人は一向に痩せる気配もなく食欲は旺盛のままだ。

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軽快でコミュカルな二人の日常と、学内で起きるミステリーの謎解きの物語です。サクッと読みやすく全く屁理屈のない明快な楽しさで綴られた物語は頭が疲れない。こういう読書は本当にいいですね、快適です。

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一気に寒気が流れ込むという予報通り、肌寒いと感じる週の始まりとなりました。秋冬の準備が必要です。
Cavatina ( 1970 / Stanley Myers )

これまで数多くの映画を観てきた中で、心に残る映画もそれなりに多くあります。壮大なスペースオペラもあれば、街中を駆け回るミュージカルもあったり、悲恋もあれば素晴らしいハッピーエンドもある。

そんな風に記憶に長く残る映画の中でも、とびきり鮮烈で慟哭した映画の一つに「The Deer Hunter」があります。

映画が有名なので物語の云々は端折りますが、Stanley Myersの手掛けた「Cavatina」は、おそらく映画史の中でも十指に選ばれるに相応しい名曲だと思っています。

紅葉より荒涼の山並みの方が私は好きなのです
Stanley Myers - Cavatina (The Deer Hunter) HD
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金沢 洋食屋ななかまど物語 ( 2020 上田聡子 ) 読了

あらすじ
父の営む洋食屋を大学に通いながら手伝う千夏。将来は今は亡き母と父が始めたこの店を継いでと思っているが、密かに恋心を抱いている相手がいるが、彼はいずれ東京へ就職して戻る院生でした。



淡い恋の静かな物語に金沢の雰囲気がとてもマッチしています。物語自体は(言葉は悪いですが)ベタなのですが、そのありきたりな感じ、昨今は失われている気がして新鮮にも思えました。



レストランのような場所が苦手
お弁当を買い込み、風と日光が溢れ、喧騒のないところで食べる。顔も知らない誰かが作った弁当の当たり外れが楽しいのです。
嗤う淑女 ( 2015 中山七里 ) 読了

あらすじ
従姉妹で美貌の蒲生美智留が転校してきた時、野々宮恭子はクラスでいじめに遭っていた。恭子をいじめていたボス格の女生徒が美智留の奸計で不登校になった瞬間から、恭子は美智留の存在に依存するようになっていく

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真梨幸子さんの「殺人鬼フジコ」ほどの衝撃はないものの、本作も読んでいてあまり気持ちの良い物語ではありません。それでも最後まで一気に読ませるあたり、さすが中山七里さんだと思います

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政治が20年来の体制が瓦解し、混沌・混迷が増しているようですが、大衆の暮らしは未曾有の物価高で苦境にあることを念頭に置いた政治を期待いたします
三人屋 ( 2015 原田ひ香 ) 読了

あらすじ
朝はモーニング、昼はうどん屋。そして夜はスナック。三姉妹が一つの店舗を個別に営む店の名は「ル・ジュール」しかしそこに通う常連客は、この店を「三人屋」と呼ぶ。確執を抱えた三姉妹だが両親が残した店だけは手放したく無いという思いで繋がっていた。

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近いからこそ抱えてしまう負の感情ってあります。家族とは実に厄介で、親にとって鎹が子供であるように、兄弟姉妹にとっても親は鎹なんですよね。鎹を失えば関係は呆気ないものですし、近しい分厄介事も深刻になります。

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寒々しい物語のように思えて、そうではない。
長女の想いに胸を打たれました。
君の膵臓をたべたい ( 2015 住野よる ) 読了

あらすじ
「目立たないクラスメイト」の彼が病院で偶然拾った”共病文庫”と書かれた日記の持ち主はクラスでも目立つ女子の「君」で、そこには膵臓の病で余命短いことが書かれていた。草船精神で流れに逆らわずをモットーとする「秘密を知っているクラスメイト」は「君」からのアプローチに振り回され始める。

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タイトルが物騒なので積極的に手に取ることの無い本だったのですが、物語のあらすじを偶然にも読む機会があり興味を覚え、購入。悲恋とは違うけれど決して成就することのない悲しい「想い」の物語でした

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秋桜を桜に見立て、散歩でもしてこよう
贖罪の奏鳴曲 御子柴礼司 ( 2011 中山七里 ) 読了

あらすじ
14歳の時に猟奇的な幼女殺人で医療少年院に収監された園部信一郎は改名して御子柴礼司の名で退所後に弁護士となる。今回御子柴が国選弁護士として受任した事件は無期懲役の高裁判決を受けた女性被告人の最高裁審判であった

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「連続殺人鬼カエル男」にも登場する御子柴礼司の生い立ちを軸に、お馴染みの埼玉県警の渡瀬・古手川のコンビなど中山七里ワールドが楽しめました
物語をクロスオーバーに広げてゆくという手法は嫌いではないのですが、読み疲れてしまい、いつしか作家さんへの興味も無くなりがち。

中山七里さん、何処まで読めるだろう?
南方署強行犯係 ( 2024 新装版 近藤史恵 ) 読了
狼の寓話 ( 2003 ) / 黄泉路の犬 ( 2005 )

あらすじ
新米刑事・會川は最初の現場で卒倒し、捜査班から外され女性刑事・黒岩が指導役となり彼女に付いて殺人事件の捜査に挑むことになる

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推理ものを得意とする近藤史恵さんが綴る事件は意外な伏線が張り巡らされていて毎回感心させられます。
今回はシリーズ2作を一気読みしたので纏めてポスト。特筆すべきは「狼の寓話」です。謎解きのプロットはお見事でした。

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季節の変わり目が苦手
特に残暑からの秋口の彼岸花が咲く頃は堪える
おはぎと玄米茶で乗り切るしかない
ちひろさん ( 2014 安田弘之 ) 読了

あらすじ
元風雑嬢のちひろが流れ着いた街で始めた仕事は弁当屋さんでのパート。過去を隠すこともなく、自然体を愛おしむように日々を暮らすちひろの物語

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原作の漫画が読めたので記録がてらに。
「ちひろ」から「ちひろさん」として再スタートした漫画のようで、映画化されたのは「ちひろさん」です

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映画がね、いいんですよ
ヴィム・ベンダースやジム・ジャームッシュが輝いていた頃のような空気感が映像にあるから気に入ったんですけど、漫画にもありますね

一人を欲しての放浪ってのを思い出します
あの頃には戻れない、戻れるは人生の最後の後だけ
総務課の播上君のお弁当 ひとくちもらえますか?
( 2021 森崎緩 ) 読了

あらすじ
札幌の会社に入社した播上は大学の頃から料理を始め、入社後も弁当持参をしていた。ある日、同期入社で秘書課に配属された清水が播上の弁当を覗き込み「自分で作ったの? 珍しいね男の子が料理なんて」と棘のある風に話しかけてきた

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お弁当が縁の始まりとなる物語
男性が料理を作ると物珍しがら、女性に若干疎まれるという設定で始まるあたりに些か時代遅れな感じもしますが、まだまだ世の中そういう「思い込みが強い」方は多いようにも思います

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残暑も峠を越えた感じになりました
秋冬、いい季節になりますように
居酒屋ぼったくり ( 2014 秋川滝美 ) 読了

あらすじ
姉妹で営む居酒屋の屋号は「ぼったくり」
しかし、そこは快適で良心的な居酒屋なのです

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人情と小料理とお酒の話でお客と姉妹を中心に色々なエピソードが綴られてゆくハートフルな物語でした。
読みやすいですし、横文字が溢れる小洒落た料理や蘊蓄が登場して鬱陶しくなるような展開がないので実に快適です

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近頃は食事を用意するのも面倒で、惣菜やレトルト、冷凍食品に頼りがちだったのですが、この本を読んで冷蔵庫を開け、残っている野菜を金平に、冷凍庫で眠っていた白身魚とパン粉を解凍してフライを揚げるという重労働をしてしまった(笑)
スターダストパレード ( 2014 小路幸也 ) 読了

あらすじ
刑務所を出所したその日に昔馴染みの刑事からハーフの幼女ニノンを預けられ、刑事の元妻が住む三重まで連れて行くように頼まれたマモル。
幼女の母の死について事件性を見出した刑事はニノンの命を狙う影に気付いていたのでした

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あらすじだけを読むとハードボイルドのような読み物なのですが、小路幸也さんの著作なので、そんなことはありません。
人と人の繋がりに重きを置いた物語です。そのせいなのかは定かではありませんが、サスペンス要素の結末は大雑把です(苦笑)

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秋雨のはずが梅雨すぎて除湿機がフル回転する日々
本当に変な夏だよ
ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 ( 2014 内藤了 ) 読了

あらすじ
八王子西署・刑事組織犯罪対策課に配属された藤堂比奈子は刑事とは名ばかりの内勤員で事務処理ばかりの日々だったが、その類稀なる記憶力を買われて初めて現場に出た事件は猟奇的連続殺人事件へと...

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Netflixでドラマ配信されていたので原作小説を読んでみたら、ドラマの設定が原作とまるで違うことに驚く
よくこれで作家さんはドラマの筋立てを許諾したなっと率直に思う次第です

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馴染みのないジャンルに挑戦してみたのですが、徒労感だけが残ってしまいました
美味しいアップルパイでも食べて気分を入れ替えよう
早坂家の三姉妹 - brother sun - ( 2011 小路幸也 ) 読了

あらすじ
三姉妹を残して父は再婚し家を出た、二軒隣へ。母が亡くなってから父は再婚せず三姉妹を育てることに人生を捧げてきたが、3人とも手が離れた時、父は若い妻との間に子供ができ、娘らの提案で新妻が気を遣わないで良いように別居を始めたのでした。

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小路幸也さんお得意のホームドラマ調物語
テンポも良いし、物語の波瀾万丈な変化も楽しいので一気に読み終えてしまいます。

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関東は猛烈な雨と雷の日
映画「天気の子」を思い出さずにはいられないような路上を覆う濁流でした。何か変な天気が続く晩夏です
公開処刑人 森のくまさん ( 2012 堀内公太郎 ) 読了

あらすじ
ネット掲示板に書き込まれた悪行を行う者を処刑する”森のくまさん”なる人物による連続殺人事件。ネット掲示板の匿名性も手伝い”森くま”は英雄視されてゆく

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推理小説として評価すると落第です(私見です)
あまりにも簡単に答えが見えていて興醒めします

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ネット掲示板というレトロさ溢れる設定なんですけれど、まだ10年ほど前の小説なんですよね。今ならあの富豪が買収したSNSが舞台になるのかな? 彼処は悪意溢れるポストが嫌でも飛び込んできてしまう不完全な秩序しかないので不快しか覚えなかったことを思い出します
風とにわか雨と花 ( 2017 小路幸也 ) 読了

あらすじ
小説を書くために離婚して海沿いの街へ一人移り住んだ父のところへ小学生の娘と息子が夏休みを過ごすために訪れる。子供たちにとっての「リコン」と、夫婦にとっての「離婚」
家族とは?を静かに綴った夏物語

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小説らしい奇抜な設定も無ければ、驚きに満ちた特段の出来事なんてのも起きません。淡々と分離した家族の夏休みを子供の視点と大人の視点で綴っているだけなのですが、優しさが溢れていて癒されます。

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休日の朝に早起きして野球を観戦していたら、とんでもなく素晴らしいプレーと、とんでもない悪夢を見せつけられてしまった.. ふぅ。
塀の中の美容室 ( 2018 桜井美奈 ) 読了

あらすじ
女子刑務所の中にある美容室では受刑者が美容師の資格を取得して、社会復帰に向け女性のみの一般客を受け入れ施術するところもあります。

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とても素敵な物語でした。
女子刑務所の物語なのですが、よくありがちなスリリングなストーリーではなく、罪を犯し囚われている人と接点を持った外部の人たちの人生もまた様々なことに囚われていたりもする。
「囚われ」が出会う瞬間がとても繊細に綴られていて好感が持てました

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九州に近い沖合で台風15号が発生しての大雨が太平洋沿岸で続いています。台風の進路上にお住まいの方々に何事もありませんように
東京バンドワゴン( 2006 小路幸也 ) 読了

あらすじ
東京の下町風情を纏った古本屋・東京バンドワゴンを営む堀田家の面々の日常は愉快に波瀾万丈なのです

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愉しい読物でした。今はもう失われた感もある下町風情と大家族の物語は確かに昭和の頃のドラマを彷彿させるノスタルジーでした

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天地始粛
確かな秋の訪れが朝晩に感じられ始めたと思ったら暦も秋風の始まりを告げていました
【晩夏】という荒井由実さんの歌の季節
空色や茜を感じる為にはゆとりが必要で、日々の帰路でほんの少しだけ足を止めて顔を上げれば、そこに秋の気配は確かにあると”思えれば“自分も大切な人も見失わないでいられる
一橋桐子(76)の犯罪日記 ( 2022 原田ひ香 ) 読了

あらすじ
親の介護で婚期を逃し独身のまま老後を迎えた桐子は年金と清掃の仕事で一人暮らし。そこに夫と死別した高校からの親友・知子から同居の提案があり、二人暮らしを始めるも3年で知子も病死。本当に孤独な老後を迎え、先行きの不安から桐子は刑務所に入る老後を考える様になる。

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非常に物語の筋立てが上手く、読み応えがある楽しい物語です。誰しも一度ならず考える老後の不安について、老女の【チャレンジ】は非常に興味深いのですが、刑務所を目指す老女の人柄が招く幸せな繋がりが非常に心地よいものになりました。

最近続編も刊行されたそうです
国道食堂 2nd Season ( 2023 小路幸也 ) 読了

あらすじ
1st Seasonに引き続き「縁(えにし)」が辿る奇跡の出会いは幸せの連鎖となっていきます。

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比較的長編なのですが、物語の大部分が口語調で綴られており、あっという間に読み終えることができました。
長編小説に多い傾向がある格式ばって無駄に多い情景描写や時代や思想めいた風刺がほぼないのも高評価です。

奇々怪界な価値観が現れては消える時代ですが、人の縁っていうものは存外なほど平凡にして普遍的なものです。突飛な考えで繋がった縁は(私が思うに)脆いものだったりします。

平凡な縁こそ得難い縁になるものです
西由比ヶ浜駅の神様 ( 2020 村瀬健 ) 読了

あらすじ
多数の犠牲者が出た脱線事故で亡くなった方々を乗せ、真夜中だけ走る幽霊列車に乗ることが出来るのは事故で亡くなった人に強い思いを抱いている人だけでした

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突然の死別というのは心が整理できないままに現実だけがお構い無しに進んでいくので喪失感よりも取り残されたままという思いが強くなったりもします。出来れば経験したくない事ですが、人生は時に嫌なことを続け様に押し付けてきたりもします

時間が経てば、なんて風に物語ではよく言われますが、そんなに綺麗な話にはなりません。抱えたまま引き摺って、それでも前を向かなければ生きてはいけません
Stuck on You ( 1984 ) / Lionel Richie

季節ものの音楽ってわけではないのですが、夏も終わりが見えてきたこの時期になると聴きたくなるアルバムがあって、その中に収録されている「Stuck on You」が夏の終わりには馴染むんですよね

Lionel Richie【 Can't Slow Down 】というアルバムです

1984年のアルバムですからもう40年も聴き続けているってことになりますね。あっという間ですよ、40年(笑)
このアルバムを聴きながらドライブした道の風景は変わってしまいましたが、その道の先にある海は昔のままです

青と碧の境目は永遠です
国道食堂 1st season ( 2020 小路幸也 ) 読了

あらすじ
国道517号線沿いにある古い学校のような食堂には店内にリングがあり、元プロレスラー本橋十一が親から引き継いだ--【国道食堂】を営んでいる。車でしか立ち寄れなさそうな食堂だが、飯は美味い、温泉もあり、宿泊もできる。そして週末にはリングで色々な催しが行われ賑わっているのでした。

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小路幸也さんらしい軽妙なテンポで綴られた物語のテーマは「縁」
さだまさしさんの「縁切寺」でも【人の縁とは不思議なもので】と歌われている様に、人と人を繋ぐ「縁(えにし)」の物語です。

縁を大切に出来るかで人生は大きく変わると思います
ちひろさん ( 🇯🇵2023 directed by今泉力哉 )

あらすじ
元風俗嬢で今は弁当屋で働くちひろが出会う人々

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Netflixで配信された有村架純さん主演の映画です
淡々としたちひろの日常を綴っただけの映画なんですけど、とても心に沁み入るいい映画です。

「僕たちはみんな人間という箱に入った宇宙人」
何だろうね、わかりみが深い。

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撮影場所は静岡県焼津
少し寂れた風景が物語にマッチしていてとても良いです