Hiroshi Takei/武井寛
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Hiroshi Takei/武井寛
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アメリカ現代史(人種関係史、公民権運動研究、都市史)。アメリカについて勉強したり、教えたりしています。
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『歴史評論』12月号の特集論文に「黒人帰還兵と住宅をめぐる人種対立」を掲載していただきました。WWII後の黒人帰還兵の住宅について、シカゴの公営住宅とフィラデルフィアの民間住宅レヴィットタウンを事例にして、住宅の人種統合の難しさについて考察しました。ご興味のあれば、お手に取っていただけたら幸いです。
中條さんが本書の目的とした「「人種」は歴史を超えて存在する自然の分類ではなく、具体的なレイシズムの精度のなかで生まれ、明確になり、人々の思想や行動に影響を与え、変化を遂げいていく」という点は、見事に明らかにしていると思います。
また、音楽や劇、映画などアメリカ文化に関する例も多いので、専門意外の読者の方にもわかりやすく伝わる工夫がされているかなと思います。とても読みやすく面白かったです。あえて批判するならば、もう少しジェンダーに関する記述をや視点を盛り込んだら面白いだろうな、と思うことがありました。特にジム・クロウ制度のリンチの話や、ゲットーの生活(とハイパー・ゲトーの貧困者の生活)についての箇所と公民権運動に関しては、もう少し多層的に描けたのかもしれないなと思いました。それでも、これまで中條さんからいろいろ学んできた世代としてはとても勉強になりました。おすすめです!
中條さんの新書読了。黒人史を学んでいる人ならばこの人の新書は読みたい、と思える中條さんの人種論。とても勉強になりました。レイシズムを中心テーマとした本書が注目したのは奴隷制、ジム・クロウ制度、ゲトー、ハイパー・ゲトーの4つである。今回のこの4つのテーマで共通するのは空間でしょうか。黒人たちの生活空間がさまざまな形で制限されていることが明らかになります。また、少々抽象的な話も思想史をご専門とする中條さんならではの具体的な事例も示しながら議論を進めていてとても読みやすいです。個人的には中條さんの公民権運動とブラック・パワー運動に対する見解が知れてよかったです。#岩波新書
#中條献
著者の南川さんからご恵贈いただきました。ありがとうございます!南川さんによるコミュニティ研究。読むのが楽しみです。
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『リトルトーキョーは語る:凝集・越境・包摂の日系アメリカ史』(名古屋大学出版会)見本出来! 20世紀におけるロスアンジェルスのリトルトーキョーという場所の変貌を、日本との越境的なつながりと地域における多人種関係が交錯するなかに描きました。均質性や排除を呼び起こしながらも、境界を柔軟に描き直し、異質性を包摂してきた「コミュニティ」とはいかなるものであったのか。11月11日ごろ発売! www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978...
高内さんが翻訳された本。是非購入したい。
【近刊】11月4日(火)発売予定『ジェンダー史入門』(アントワネット・バートン著/髙内悠貴訳)の書誌情報ページ「たちよみ&サポート」に本書の一部内容を公開しました。ぜひご覧ください。
www.keisoshobo.co.jp/book/b101468...
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11月刊『リトルトーキョーは語る:凝集・越境・包摂の日系アメリカ史』(名古屋大学出版会)。表紙で使用した写真は、1940年代に黒人居住区として「ブロンズヴィル」と呼ばれたこともあったロスアンジェルス・リトルトーキョーの店先で語りあう日系人労働者と黒人客の姿。こんな光景があちこちで見られた時代もありました。https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1215-7.html
著者の和泉さんから『日系カナダ人の移動と運動』の新装版をご恵贈いただきました。本書は2021年にカナダ研究国際評議会から、カナダに関する学術出版の中から選ばれる外国語部門で受賞した著書です。(アジアからの国で初の受賞作だそうです!)旧版より表紙の写真も変わり、一回りコンパクトでソフトカバーになっていてこれまた良き。
#小鳥遊書房#和泉真澄
一番印象に残ったのは、福音派の倫理観は個人主義的であり、それゆえに人種主義も個人の問題とみなし、構造的な問題とはみないという指摘です。アメリカ社会における宗教の意義や影響に興味がある学生だけでなく、現代のアメリカに興味のある学生にぜひ勧めたいと思います。#中公新書#福音派
話題の加藤喜之さんの『福音派』読了。非常に読みやすい本でした。福音派とはどのような人々なのか、ということを丁寧に説明されていると思います。専門であるアメリカ史の内容なので知っていることが多いのですが、重要なのは具体的な歴史的事象に対して福音派がどのように対応したか、という点が通史的に理解できて勉強になりました。福音派の著名なリーダーだけではなく、個人的なコネクションや団体の活動など点と点がつながる感じもあり、読みごたえがありました。また、福音派の中の多様な立場も知る事が出来て面白かったです。黒人ファンダメンタリストについては知らなかったので、ぜひ参考文献を読もうと思います。
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伊豆諸島の皆様、台風にどうかお気をつけください。
非常に強い台風22号が10/9に伊豆諸島付近を進む見込みです。伊豆諸島では10/9には一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込み。暴風に厳重警戒。前線停滞+台風で大雨も危険です。台風への備えをいまのうちに必ず確認しておいてください。
弓削さんの『入門男らしさの歴史』読了。1970年のメンズ・リブから始まりを、男性のみの徴兵制に対する疑問、父親の親権を巡る運動、同性愛者の運動から紹介しています。また、アラン・コルバン監修『男らしさの歴史』の3巻本の表紙が原著と日本語訳でどう違うか分析しているのが興味深いです。体操と身体の鍛錬の話や徴兵制と男らしさの話などは、初学者にとっても興味深いと思います。個人的には決闘の文化の話と戦傷病兵と性の関係についてが面白かったです。とても読みやすいので、ぜひこの分野に関心のある学生さんに勧めたいです。
読了。有名な写真もたくさんあるが、それよりも知らない写真が多くて勉強になった。本文の解説も分かりやすく、文献資料だけでは分かりにくかったり、伝わりにくい内容を写真で視覚的に示してくれて大変勉強になった。日本の戦後について興味を持つ学生も多いので、積極的にこの本を勧めたい。
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『リトルトーキョーは語る 凝集・越境・包摂の日系アメリカ史』という本が11月ごろに名古屋大学出版会から刊行されます。まだバタバタと校正中ですが出版社HPに登場。ロスアンジェルスのリトルトーキョーという場所に焦点を当て、アメリカ日系人の歴史を、日米を結ぶ越境的なネットワークや地域社会における多人種関係という観点から再構成します。詳細な目次はこちらに。 www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978...
リトルトーキョーは語る « 名古屋大学出版会
www.unp.or.jp
『黒いイギリス人の歴史』読了。本書の魅力は長期的な視野から描かれるイギリス黒人の歴史だと思う。しかも単にイギリスにおける黒人の歴史だけでなく、イギリス植民地の黒人も描いているがゆえにアメリカ研究者としては面白い。つまり、イギリスの視点からの(アメリカ大陸の植民地の)黒人の歴史なのである。これはアメリカ史研究者としては面白くないわけがない。また、そうした黒人といっても多様な社会的なステータスや複雑な立場にあるのだが、それをわかりやすく描かれている。この本を読みながら学生と(史料購読とば文献購読の授業などで)アメリカ黒人の歴史に関する本と比較して読んで議論したいところである。大変勉強になりました。
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パトリシア・ヒル・コリンズ(湯川やよい・松坂裕晃・佐原彩子・藤浪海訳)『インターセクショナリティの批判的社会理論』(勁草書房, 2024年)読了。訳がとても丁寧で、なかなか複雑な諸理論(フランクフルト学派、カルチュラル・スタディーズ、フェミニズム研究、人種研究、脱植民地主義、ポスト構造主義など)との関係が歴史的かつ立体的に理解できました。個人的には、インターセクショナリティの理論的説明としては一番「腑に落ちた」内容だったかもしれない。
セオハリスさんの最新刊をお読みでなくても新たな発見が多い(はず!)エッセイです。このテーマにご興味があれば翻訳機能を使ってでも是非ご一読を!
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アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館の初代館長が書いた本に書かれている books.macska.org/lonnie-g-bun... けど、あそこの所蔵品にはオープンする前に白人が運営する博物館を信用しないため代々それらを個人的に保存してきた黒人たちを館長自ら全国を回って説得して寄贈してもらったものがたくさんある。これ以上どれだけかれらは裏切られ続けるのか。
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M. Wolff著「Body Problems: What Intersex Priest Sally Gross Teaches Us About Embodiment, Justice, and Belonging」 books.macska.org/lroa 2014年に亡くなった南アフリカのインターセックス活動家、反アパルトヘイト活動家、ユダヤ系の元カトリック司祭でもあるサリー・グロス氏についての本。著者はカトリック系大学で教える宗教学者。…
とても丁寧に紹介させていて、重要なご指摘が沢山あります。買って読まねば。
Stefan M. Bradley著「If We Don’t Get It: A People’s History of Ferguson」 books.macska.org/d0jw ミズーリ州セントルイスの郊外ファーガソンで18歳の黒人男性マイケル・ブラウン氏が警察によって射殺され遺体がビニールシートすらかけられずに8時間も路上に放置された2014年の事件が起きたときセントルイス大学の若手黒人男性研究者だった著者が、その後しばらく続いたプロテストに連日参加し、そこで経験してきたこととその教訓をまとめた本。…
昨日は京都でアメリカ史学会例会に参加。それぞれの発表者の話が面白かったし、何よりコメンテーターの京大の森口先生のコメントがそれぞれの研究の視点をさらに広げてくれてが素晴らしかった。今日はクローズドの研究会にお邪魔させていただき、非常に勉強になった。京都も暑かったけど、カラッとした暑さで名古屋のようなちょっとジメジメした暑さとは違う感じ。明日は授業があるので名古屋へ…。
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前嶋和弘先生が『週刊読書人』最新号で『福祉権運動のアメリカ』を評してくださいました。「福祉を希求する声は全く消えていないし、今後のアメリカのリベラズムを開拓する動きがここから見えてくるかもしれない」とのお言葉に、大きな力をいただきました。ありがとうございます。
dokushojin.net/news/1045/
【What’s New!】週刊読書人2025年7月18日号 | 読書人WEB
【特集】ファブリス・アラーニョ インタビュー(聞き手=久保宏樹) <ゴダールの〈編集台〉へと旅する>《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》(*東京・新宿歌舞伎町)展開催を機に 【本紙イントロより】  二〇二二年に亡くなった
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いずれにせよ、自分のためにもそうですし、学生指導の面でも勉強になりました。
佐藤郁哉『リサーチ・クエスチョンとは何か?』読了。
自分は「リサーチ・クエスチョン」というものを明確に定義して理解できていなかったのだな、と考えさせられた本でした。日本の院生時代の指導教員やアメリカ留学時代の指導教員から教えてもらった歴史学としてのリサーチ・クエスチョンを自分なりに理解していたつもりですが、理解していたつもりだったかもしれません。新たな理解を促してくれた本であると同時に、それでも歴史学の分野では多少違いがあるかもしれないとも思いました(もちろん、これは著者の主張を否定するのではなく、私の理解が追いついていないだけの話)。