#村木嵐
読了。久しぶりの時代物。
自分では体を自由に動かすことも話すこともできない家重と、その口となった大岡忠光の数十年。なんとなく「潜水服は蝶の夢を見る」のことを思い出した。自分の意思を挟まず、ただ家重の言葉だけを伝えつづけるのはどんなに制御が必要だっただろう。言っても言わなくても謗りを受ける、その困難。この2人がお互いを唯一無二の存在として認め合っていたからこそ、やがて周りもそう認めざるを得なくなる。「もう一度生まれても、私はこの身体でよい。忠光に会えるのならば」。
#はるな読書記録2025

『まいまいつぶろ』村木 嵐
#読書メーター
bookmeter.com/books/21223534
『まいまいつぶろ』|本のあらすじ・感想・レビュー - 読書メーター
村木 嵐『まいまいつぶろ』の感想・レビュー一覧です。ネタバレを含む感想・レビューは、ネタバレフィルターがあるので安心。第170回 直木賞候補作 暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。 口がまわらず、誰にも言葉が届かない。 歩いた後には尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ蔑まれた君主がいた。 常に側に控えるのは、ただ一人、彼の言葉を解する何の後ろ盾もない小姓・兵庫...
bookmeter.com
September 21, 2025 at 2:18 AM
兵庫は囁くような小声で言った。
「私の不始末を兵庫にかぶらせるような真似はせぬ……、私が兵庫を守ってやるにはそれしかないと、長福丸様は仰せになりました」
兵庫の顔からぼたぼたと涙が落ちていた。浄円院はこれほど大きな涙の粒を見たことがなかった。

「まいまいつぶろ 御庭番耳目抄」村木嵐

#読了
May 31, 2025 at 12:41 PM
15日16日お休み。
17日は営業予定。

時代小説好きの母が「読むか?」とくれた本。
「まいまいつぶろ」村木嵐さん
第八代将軍·徳川吉宗の嫡男·長福丸(後の家重)は脳性麻痺?のため?指は動かず、うまくしゃべれず、頻尿のため、歩いた後には尿を引き摺った跡が残るが故、まいまいつぶろ=カタツムリと周囲から蔑まれていた。
しかし長福丸の言葉を聞き取る少年、大岡兵庫(後の大岡忠光)と偶然に出会う。
それはふたりの少年の運命を大きく変えてゆく。
ふたりが主従の立場を超え、互いを深く思いやる数十年の時間を描く歴史小説。

ameblo.jp/slowdown-nar...
『「まいまいつぶろ」村木嵐さん』
15日16日お休み。17日は営業予定。時代小説好きの母が「読むか?」とくれた本。「まいまいつぶろ」村木嵐さん第八代将軍·徳川吉宗の嫡男·長福丸(後の家重)は脳…
ameblo.jp
July 14, 2025 at 11:22 AM
今朝のCBCラジオ『朝PON』で紹介した2023年イチオシの一冊は木内昇『かたばみ』(KADOKAWA)でした。社会の「理想」からはずれた人たちが、それでも戦中戦後を逞しく生きる物語です。沁みるし揺さぶられるし励まされるよ。これと迷ったのが加藤シゲアキ『なれのはて』(講談社)と村木嵐『まいまいつぶろ』(幻冬舎)だったんだけど、この2作は来月の直木賞予想のときに取り上げます。
December 28, 2023 at 2:29 AM
#よむあざらし

今日もマルガリータ/村木嵐。やっと折り返し地点にきて、話もみげるの半生くらいまできたかな…………?という感じ(作中ではもうみげるではないのだが、みげるとしておく) […]
Original post on fedibird.com
fedibird.com
November 11, 2024 at 2:14 PM
天下取(てんかとり) (光文社文庫)⁣ (村木嵐⁣) が、紀伊國屋電子書籍ストアで予約開始されました。12/11(水)配信。
5leaf.jp/kinokuniya/dsg-08-EK...
天下取(てんかとり) 光文社文庫
著者:村木嵐(著) 出版:光文社 2024/12/11(水)配信
5leaf.jp
December 3, 2024 at 7:52 PM
#よむあざらし

引き続きマルガリータ/村木嵐。
マルガリータの名前がでてきた!お酒の名前のイメージだったけど昔は真珠って意味だったのね(今は真珠は別の言葉を使うらしい。お酒のマルガリータは作中と同じく人名が由来という説が濃厚みたい)。 […]
Original post on fedibird.com
fedibird.com
November 8, 2024 at 1:55 PM
『まいまいつぶろ』 村木嵐著 幻冬舎時代小説文庫 幻冬舎 2025年刊

気になる小説は買うのだけど、なかなか手につかず・・・。
何気なくそばの山から手に取り、開くとするすると・・・。
July 25, 2025 at 12:48 PM
"竹千代は今に天下を掌中に入れおるぞ――。室町幕府の権威が低下し、各地で戦乱が巻き起こっていた激動の時代。松平家が城を構える三河、周辺国である尾張、遠江、美濃、駿河、信濃らが絡む東海地方の覇権争いは熾烈を極めていた。そんな争いのなかで、織田家ついで今川家の質物として囚われていた松平家の竹千代――後の徳川家康。数奇な運命を辿った幼少期から天下人へ"

"直木賞候補『まいまいつぶろ』の著者が、天下統一を果たした男を鮮やかに浮かび上がらせる十の物語"

村木嵐『いつかの朔日』
comingbook.honzuki.jp?detail=97840...
『いつかの朔日』
竹千代は今に天下を掌中に入れおるぞ――。<br><br>室町幕府の権威が低下し、各地で戦乱が巻...
comingbook.honzuki.jp
October 8, 2024 at 10:33 PM
#まいまいつぶろ
#村木嵐
#徳川家重

前に読んだ本の感想書くといったのに書きそびれているうちに
9月になってしまいその当時紹介したい本とは別に待ちきれなくて
先に読んだものの記憶が新しいうちに描いておく

「まいまいつぶろ」とはカタツムリのこと
九代将軍家重は片手片足が不自由で歩行困難言語不明瞭で
正座もできず排尿をこらえられず歩く後に尿の跡が残ってしまい
その様を「まいまいつぶろ」と蔑まれていたという哀しい将軍。
ただ一人彼の言葉を解する少年・兵庫が現れた。
その少年は忠光となりあの大岡裁きで有名な大岡越前の遠縁に
あたるものだった

肢体不自由だったため廃嫡の危機もあった家重→
September 2, 2025 at 3:22 PM
#よむあざらし

マルガリータ/村木嵐を引き続き。
私はたまがすごく好きなんだけどなんで主人公はたまにこんなことを…………たまにもっとアホでいてほしかったと思ってしまう
たま、本当に幸せになってほしい…………主人公はばか…………なんでたまを幸せにしてくれないんじゃ…………
November 16, 2024 at 2:45 PM
【お仕事告知】発売中の「小説すばる」12月号で、村木嵐さん『いつかの朔日』刊行記念のインタビューを担当しました。徳川家臣団の目を通して描く家康の天下取り。村木さんのイチオシ家臣や、歴史小説との向き合い方などたっぷりお話を伺いましたよ。
syousetsu-subaru.shueisha.co.jp
小説すばる - 集英社
「小説すばる」は1987年11月に創刊された月刊小説誌です。人気作家の連載、気鋭の新人の意欲作、力のこもったユニークな特集などを掲載。
syousetsu-subaru.shueisha.co.jp
December 19, 2024 at 6:21 AM
#まいまいつぶろ#村木嵐(幻冬舎) 八代将軍・徳川家重が主人公。生まれつき重い障害を抱え、言葉は不明瞭で、尿を漏らすこともあったため、周囲からは「まいまいつぶろ(かたつむり)」と侮蔑されていた。孤独な日々を送る家重の前に、彼の言葉を正確に聞き取ることができる若者・大岡兵庫が現れ、家重の「口」となってその意思を代弁する役割を担う。身体の不自由さとは裏腹に、聡明で鋭い観察眼を持つ家重は、忠光という理解者を得ることで、将軍としての手腕を次第に発揮していく。障害と偏見の中で生きる人物が、理解者との出会いによって自己を開花させていく過程を描いているのだが、何か物足りない。
September 17, 2025 at 12:30 PM
【お仕事告知】発売中の「小説すばる」11月号で、村木嵐『またうど』(幻冬舎)を紹介しました。田沼意次を描いた歴史小説であり、『まいまいつぶろ』の続きでもあります。
www.gentosha.co.jp/book/detail/...
『またうど』村木嵐 | 幻冬舎
人はなぜ、身に余る位や物を望むのか。「この者は、〈またうど〉の者なりーー」徳川家重の言葉を生涯大切にし続けた老中・田沼意次。彼は本当に、賄賂にまみれた悪徳政治家だったのか?【またうど】愚直なまでに正直なまことの者全てを奪われても、志を奪うことは誰にもできない。いつか必ず、次の一里を行く者がある。財源としての年貢が限界を迎え、江戸税制の改革者として商人にも課税。身分の低い者も実力さえあれば抜擢し、交...
www.gentosha.co.jp
October 17, 2024 at 9:48 AM
#よむあざらし

マルガリータ / 村木嵐を読み始めた。長崎の話してた時に千々岩ミゲル気になるって言ったらおすすめしてもらったやつ。 […]
Original post on fedibird.com
fedibird.com
November 7, 2024 at 2:11 PM
『まいまいつぶろ』
村木嵐著
読了日= 2/29

Audible にて。徳川9代将軍家重と彼の口になった大岡忠光(兵庫)、二人の人生の物語。人間味に溢れる家重の姿を兵庫が巧みに表現します。家重の口のみに徹し、決して目や耳にはならない姿勢は単なる主従関係には留まらない。実直とはこういうことなのだ、と痛感しました。これはヤラレタ!この構成は巧みすぎる。目の付け所のみならず、描き方、セリフ一つ一つが素晴らしい。また、声優さんがとても上手で作品を盛り上げてくれました。傑作です!
March 6, 2024 at 10:18 AM