てつなつ
『オヤマミミはすぐに忘れる』
上記の諸々を考えてから読んだ。認知症のように記憶が飛ぶ主人公。毎話主人公だけ記憶がリセットされる斬新な連載漫画。舞台はコミカルであるがかなりリアルな現代。理不尽な物忘れは魔女の呪いのようだ。生活が難しい。それでもこの物語は不条理を抱えたままうまく進んでいく。主人公オヤマミミを囲む人々がその不条理を受け入れそれぞれのやり方で関係を築いている。これは噛み合った人々が不条理な呪いに打ち勝つ物語だ。そして不条理な呪いはこの社会にありふれたものでもある。優しくありたい。

てつなつ
『2019末〜2020上半期 てつなつのまんがまとめ』
魔女の出てくるファンタジーから現代劇までコミカルでポップな漫画が詰まっている。ファンタジーの理不尽な魔女の描かれ方は現実の権力を思わせる。しかし人々はそれに慣れてしまっている。抵抗する術は何か。現代劇は下々の話のように読める。そこでは他者の個性への理解が描かれる。「読書」が重要な要素になっている。それは一人の行動ではなく他者との交流において起きる変化(深化と言ってもいい)だ。キャラクターたちがいつの日かなんだか噛み合って魔女を打ち倒すような予感を感じる。文学フリマで販売されたというのが良い。読書の面白さを描いた漫画だと思う。

いまい漫画会社
『犬と話せたら』
ネタバレになるから何も書けない。タイトル通りのピュアな気持ちで読むと楽しい。なんだかんだ動物はかわいい！

とりあえず帰ってきて、だめこりゃペンギン群島読みました。すばらしかったです。

なるなる文庫
『整旅〜ハノイ・フエ〜第3章フエ』
ベトナム旅行完結編。なんとかなった！親切な人と人工知能に助けられ、計画外の旅がなんとなくうまくいくのが楽しい。そういうところを面白がっているのが伝わってくる。終始、運動と酒、やりたいことを貫きつつ予想外なことを面白がっている旅だった。このマインドで俺も旅に出たい…。

ジョン・テンダ
『ひるのいこい』
テンポよく弁当を作りテンポよく漫画が進む。テンダさんの魂の叫びだ…、とはらはらしつつ読んだが、テンポが良いのとコミカルなために重すぎないところが良かった。二度目に読み返した時、マイペースな人が本当にマイペースなだけかもしれないという匙加減に笑った。そういう人もいるというところにも明るさを感じる。

豊かな絵を描けるようになりたいです

鶴谷香央理
『夢の中を走る犬』
犬も人もお互いにお互いのことをよく知っていそうなのが伝わってくる。断片であるにも関わらず全部が現実のどこかの場所だと思えた。この一点から豊かで穏やかな世界が広がるのが面白い。走る犬はどこまでも世界を広げていくのだろう。

BASE
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BOOTH
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『だめこりゃペンギン群島』
在庫がすでに半分以下になっています。購入はお早めに。
『ひとり暮らし』
たくさん在庫があるみたいです！たしかほぼネットで公開されているが紙の本はすごく良い。ネットで読んでピンと来たら買うべし