その中で主人公であるミキのキャラクター造形が良い。騒動の渦中の人間とは思えないほど冷静で頭が良く、しかし急接近した異性の少年に対してドギマギする思春期の感性も持ち合わせている。容姿も二次元的な美しさと三次元的な親しみやすさを内包していて、彼女が作品の中心にいることで読みやすさが段違い。
この微妙なニュアンスは映像化だと残せないだろうなぁ……という良さがある。社会風刺的なストーリーに対して、ポップな青春漫画の雰囲気を作画が与えており、漫画であることの強みを非常に感じる。
20代以上向けの漫画かな。
その中で主人公であるミキのキャラクター造形が良い。騒動の渦中の人間とは思えないほど冷静で頭が良く、しかし急接近した異性の少年に対してドギマギする思春期の感性も持ち合わせている。容姿も二次元的な美しさと三次元的な親しみやすさを内包していて、彼女が作品の中心にいることで読みやすさが段違い。
この微妙なニュアンスは映像化だと残せないだろうなぁ……という良さがある。社会風刺的なストーリーに対して、ポップな青春漫画の雰囲気を作画が与えており、漫画であることの強みを非常に感じる。
20代以上向けの漫画かな。
シリーズ構成/脚本の吉田恵里香の書きたいことがそこにあるのかなと推測しているが、そういった「今、視聴者に伝えたいこと」がハッキリ作品に出るのは、劇場オリジナル以外では昨今珍しいので、やはり貴重な作品だと思う。
商売的にそれがプラスになるかというと微妙……と思うが、脚本に強度のある作品の秀逸さを改めて感じた。
シリーズ構成/脚本の吉田恵里香の書きたいことがそこにあるのかなと推測しているが、そういった「今、視聴者に伝えたいこと」がハッキリ作品に出るのは、劇場オリジナル以外では昨今珍しいので、やはり貴重な作品だと思う。
商売的にそれがプラスになるかというと微妙……と思うが、脚本に強度のある作品の秀逸さを改めて感じた。
キャラクターとしては、ファッション系インフルエンサーのマイが、容姿・内面ともに気に入った。同性の友人に対して重い感情を抱くキャラ……というある種のステレオタイプなヒロインではあるが、そのディテールにリアリティがあったと思う。「オシャ(おしゃれ)」を連発する本作において、真の意味でおしゃれだったのはマイだった。
キャラクターとしては、ファッション系インフルエンサーのマイが、容姿・内面ともに気に入った。同性の友人に対して重い感情を抱くキャラ……というある種のステレオタイプなヒロインではあるが、そのディテールにリアリティがあったと思う。「オシャ(おしゃれ)」を連発する本作において、真の意味でおしゃれだったのはマイだった。
『時かけ』は「すこし不思議×恋愛」の組み合わせを発見し、劇場アニメのみならず小説や漫画などの分野にもフォロワー作品を生み出した。仕事柄(小説の編集者をしている)、青春小説の審査をしていると、必ずタイムリープ×恋愛ものを読むことになる。『君の名は。』の影響も当然あるが、男女入れ替わりというギミックを避けると、どうしても『時かけ』に近似する傾向にある。劇場アニメでは、クライマックスでティーンの人物が走り出したら、まず『時かけ』の影響だろう。⇒続
『時かけ』は「すこし不思議×恋愛」の組み合わせを発見し、劇場アニメのみならず小説や漫画などの分野にもフォロワー作品を生み出した。仕事柄(小説の編集者をしている)、青春小説の審査をしていると、必ずタイムリープ×恋愛ものを読むことになる。『君の名は。』の影響も当然あるが、男女入れ替わりというギミックを避けると、どうしても『時かけ』に近似する傾向にある。劇場アニメでは、クライマックスでティーンの人物が走り出したら、まず『時かけ』の影響だろう。⇒続
そんな中、2009年の『サマーウォーズ』は、原作のないオリジナル作品ながら興行収入16.5億円のスマッシュヒット。日本テレビの後押しがよかったのか、同時期公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の波に乗れたからなのか、『時かけ』からのファンが想定上に多かったのか……理由はいくつも挙げられるが、ハッキリしているのは、「売れる監督」としてアニメファン以外からも注目を集めたということだ。⇒続
そんな中、2009年の『サマーウォーズ』は、原作のないオリジナル作品ながら興行収入16.5億円のスマッシュヒット。日本テレビの後押しがよかったのか、同時期公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の波に乗れたからなのか、『時かけ』からのファンが想定上に多かったのか……理由はいくつも挙げられるが、ハッキリしているのは、「売れる監督」としてアニメファン以外からも注目を集めたということだ。⇒続