黒猫堂▽・ω・▽還暦になりました(60)
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黒猫堂▽・ω・▽還暦になりました(60)
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Perfumeファンです。本を読みます。👼櫻坂46も好きです。坂道G全般見守ってます。元さくら学院の生徒たちも。今村美月さん推し。新型コロナウイルスワクチン接種5回目済み。ヘテロセクシュアルですが異なるセクシュアリティや関係様式も尊重します
背筋さん「近畿地方のある場所について 文庫版」読了。単行本版を読んだのが1年半前。内容が違うとのことだけれどほんの去年読んだばかりなのに記憶が曖昧で(エピソードで覚えているものはあった)新鮮な気持ちで(笑)読むことが出来た。単行本版の薄気味悪さとはまた別の、哀しみに覆われた物語
November 7, 2025 at 12:34 PM
芦沢央さん「お前レベルの話はしてない」読了。26歳のプロ棋士辻とその友人で奨励会を二段の時点で退会しその後東大に進学、在学中に司法試験に合格、弁護士となった大島の章に分かれ将棋の世界で行き詰まった辻と社会的には成功者と言えるが行き詰る立場にすらなれなかった大島の青春の蹉跌を描く物語
October 29, 2025 at 2:19 PM
住田祐さん「白鷺立つ」読了。比叡山延暦寺の北嶺千日回峰行を巡る二人の僧の愛憎劇。あと僅かなところで行を完遂出来なかった師僧と同じ境遇に生まれ才能に秀でた弟子。反目しあいお互いを嫌悪し憎悪さえ抱きながら十数年を過ごしついに弟子が千日回峰行に挑んだその結末は…
October 24, 2025 at 2:25 PM
アン・クリーヴス「沈黙」高山真由美訳、読了。今回も読み応えのあるミステリーだった。連続殺人、関係者たちの人物像や関係性、捜査陣の個人的な事情を文庫サイズ約600ページの物語に組み込み緊迫感を揺がせにしない堅固なプロット。素晴らしい。海外ミステリーならではの重厚感がある
October 14, 2025 at 11:53 AM
真梨幸子さん「フシギ」読了。語り手である作家が過去に暮らしていた部屋にまつわる不思議な事故。死んだはずの担当編集者から届くメール。その出版社では相次いで社員が亡くなっているという…。実話体験風ホラーとして読み進めていくと衝撃のラストは…。その転換が鮮やか
October 9, 2025 at 3:29 PM
吉本ばななさん「ヨシモトオノ」読了。狭い実家に暮らしていた頃弟が生まれそちらにかかきりになる親からあてがわれた二階のさらに上にある小さな部屋。
そこには時折姿を現す男の子がいて…という「わらしどうし」が印象に残った。
主人公が家を出た後、同じ部屋に移った弟もその男の子を覚えていたという兄弟同士の電話口での会話場面にはゾッとした。

日常にごく当たり前のように存在する怪異を描いた怪談小説集
October 4, 2025 at 7:33 AM
真梨幸子さん「殺人鬼フジコの衝動」読了。母と娘が描く陰惨な人生の連鎖。母娘の間で完結するかに見えた殺人の衝動は実は巧妙に…。ラスト数ページで提示される隠された殺人の衝動を司るものは誰か、そして何か。殺人の連鎖は閉じないまま物語は謎と死体を残していったん終わる…
September 26, 2025 at 4:17 PM
恩田陸さん「夜明けの花園」読了。理瀬&ヨハンシリーズ及び関連作品の短編集。共通するのは何を、誰を信じてよいのか分からない状況の不穏さでこのシリーズ自体パズルのように各ピースをはめ込んでいかないと全貌がつかめない。「麦の海~」から読み進めてみるかな
September 21, 2025 at 1:51 PM
内藤了さん「青屍 警視庁異能処理班ミカヅチ」読了。体の61箇所に穴を開けられた死体が発見されその報がミカヅチにももたらされる。穴の数と開けられた場所によって凶器の目星をつけたミカヅチ班は死体発見場所の近くで開催されいる中世の拷問器具展に忍び込み…
September 20, 2025 at 12:08 AM
芦花公園さん「眼下は昏い京王線です」読了。偶然出会ったシマくんに一目惚れした大学生の琴葉は見えない彼のために見える体質を利用して怪異を体験していくことになるがシマくんにも他人に言えない事情があるらしく…。終盤にまさかのコンビが登場するも、というあたりのサプライズが良かった
September 18, 2025 at 11:37 AM
ジュリアーノ・ダ・エンポリ「リベラリズムの捕食者」林昌宏訳、読了。「捕食者」とはAIが人類社会にどのような影響を及ぼすかに無自覚、無批判な巨大テック企業の創始者や経営者、それを支持する政治家など新たな権力者たちのこと。訳者による詳細な解説付き
September 14, 2025 at 10:43 AM
皆川博子さん「文月の使者」100分で楽しむ名作小説のシリーズ、読了。橋を越えた先にある中州には現世と常世の境も淡い町がありそこを訪う人を狂わせる…。幻想的な恐怖小説が3作。いずれの文章も格調高く味わい深い
September 12, 2025 at 3:13 PM
森山光太郎さん「戦ぎらいの無敗大名」読了。戦国時代西海道筑後柳川の城主蒲池家に生まれたものの柔弱な性質から姫若、うつけ者と配下の者や領民にまで馬鹿にされていた十郎鎮漣を主人公とし、大友宗麟、龍造寺隆信、島津義久といった群雄割拠する中、民を苦しめないために戦った武将の物語
September 10, 2025 at 11:49 AM
恩田陸さん「酒亭 DARKNESS」読了。各地の飲み屋、飲み屋街とその土地の名所にまつわるちょっと不思議な体験やふと感じる違和感から派生した新説が語られる短編集。ホラーというより物語中語り手の友人が言うように「考えすぎだよ」「こじつけ」といった類の軽い読み物。恩田さんがこんなもの書くのか
September 7, 2025 at 2:35 PM
古谷博和さん「幽霊の脳科学」読了。幽霊を見たという患者からの訴え、柳田国男やその弟子今野圓輔による聞き書きを
・入眠時幻覚に近い幻覚
・高速道路催眠現象、突発性レム睡眠症的な幻覚
・レム睡眠行動異常症、ノンレム睡眠パラソムニアに類似した幻覚
・純粋視覚型幻覚的な幻覚
など数パターンに分類、ビデオ脳波測定による実証結果とともに脳神経内科医である著者が「幽霊」の正体を解き明かしていく。地味な検証が知的興奮を呼び覚ます
September 6, 2025 at 2:44 PM
ピーター・スワンソン「9人はなぜ殺される」務台夏子訳、読了。9名の人物のもとに自分の名前を含む9名の名の書かれた手紙が届く。そのうちの1人が殺され警察の捜査が始まるがなぜその9名なのかは謎のまま…。あの名作が現代に。さすがピーター・スワンソン、個人的に今年のベスト・ミステリーかも
September 5, 2025 at 11:17 PM
早川タダノリさん「日本スゴイの時代 カジュアル化するナショナリズム」読了。メディアによる日本スゴイコンテンツが時の政権による政策とともに流行・発展していく過程を掘り起こし基盤となる官製の「日本らしさ・日本人らしさ」の胡散臭さに切り込み家父長制度、歴史修正主義にまで言及する概説書
September 5, 2025 at 11:13 PM
澤村伊智さん「怪談小説という名の小説怪談」読了。体験談としての怪談を書いた(聞き書きした)という設定で書いた小説を集めた短編集。山間に出来た現代的なホテルの屋上に誘われた夫婦を見舞う怪異「こうとげい」、叙述トリックのミステリーが内包された学校怪談「うらみせんせい」が特に不気味
September 5, 2025 at 11:13 PM
最近の国内ホラー作品を読んでいるといずれジャンルに囚われない作品を書いていくのだろうと感じる若い書き手がまずホラーを表現手段として選択しホラーを通じて人間という表裏の分けがたい存在への解釈を深めていき大きな物語へ向けて踏み出していくように見える。以前にはSFがそうだったように
August 20, 2025 at 3:59 PM
矢樹純さん「或る集落の●」読了。物語後半で急ハンドルを切ったかに見えた物語は因習にとらわれるが如く「或る集落」に引き寄せられていく。物語に結末が訪れても謎は解けず読者は集落の外に拡散された恐怖を味わい続ける。体の内側から増殖するような恐怖を
August 20, 2025 at 3:51 PM
新名智さん「霊感インテグレーション」読了。こちらは怨念に取り憑かれた一族の物語。一族の末裔となった人物は運命に抗うために失敗が直接死に結びつくような体験を求めてある企業に就職し依頼を受けた事象の謎に挑む。新名さんはいずれホラーという枠組みにとらわれない大きな物語を描く人だと思う
August 20, 2025 at 3:51 PM
大沢在昌さん「予幻」読了。凄腕ボディーガードのシリーズのはずが最後はラブコメで終わるという意外性。ミステリーとしては真犯人が指摘されて終わるのだけれど実際にその人物に犯行が(職業的に、物理的に、時間的に、周囲にバレずに済むように)可能だったのかどうかはよく分からない
August 15, 2025 at 8:41 AM
上條一輝さん「ポルターガイストの囚人」読了。評価の高かった前作に続いて超常現象を調査する二人組と協力者によってある家で起こるポルターガイスト現象に端を発した事件が調査される。個人的に超常現象の原因とされる理屈が科学的にどうかと感じてしまい物語に乗れなかった
August 10, 2025 at 3:02 PM
三津田信三さん「歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理」読了。刀城言耶に頼まれ研究室の助手に怪異と出会った体験話を聞かせることになった瞳星愛。怖がりの助手は本物の怪異で無くとも成立する推理を披露するが瞳星愛は何故かその後も刀城言耶に依頼され助手に怪異譚を聞かせることに…
August 8, 2025 at 2:13 PM
澤村伊智さん「頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集」読了。。怪談には怪異が起こるまでが退屈なものも多いが澤村伊智さんはまず小説が上手く物語冒頭から引き込まれる。比嘉姉妹シリーズとはまったく異なる日常から少しズレただけの場所で起こった怪異譚。最後に「自作解説」という名の…
August 1, 2025 at 2:19 PM