西川
@nissishippi.bsky.social
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懈怠/読書と庭
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いろいろ庭の計画が浮かぶようになってきたんですが、除草と蚊の存在が全てを阻む。普通に夏野菜の撤去も全然…やっていない…。鉢植えに水をやることが限界だった…。ホウレンソウを植えたい一画で収穫を待っているバカでかいローゼルを、私はどうするつもりなのだろう。がんばります。
庭 オリーブの実が色付きはじめた。昨年は実らなかったので、完熟がうれしい。実は小さめだけど、こういう品種なのかただの生育不足なのかはわからない。
ちまちま読んではいるけど感想の言語化はできていない。言語化をせずとも、本を読んでいい。それよりも、春には溢れ返っていた庭欲がこの神無月の期に及んでも乏しいことに大変な危機感を抱いています。
パオロ・コニェッティの「帰れない山」も少し前に読んだけど良すぎて言葉にできていない。叙景に重なる心理描写にウワーッ(衝)となっている。純文学の感動って、こういうことなのではないですか?!
そして私の逆鱗、山小屋での性行為は、さらっと一文だが健在。健在というか、発表順でいえば「帰れない山」のほうが先。逆鱗には高確率で触れられるけど、コニェッティ、文章がいいのでこの先も読んでしまうと思いますドラゴン。ア゛オーーッ(竜)
パオロ・コニェッティ「狼の幸せ」(飯田亮介訳)を読んだ! 会話文に鉤括弧が…ない!? ダッシュとかもなく、段落を変えるだけで地の文とセリフを切り替えていて、イタリア文学の特徴か作家の特徴かわからないけど初見ちょっとびっくりした。
アルプスの山塊のひとつ、モンテローザの見える場所での一幕を描いた群像劇なんだけど、メイン登場人物のファウストとその恋人のシルヴィアが山小屋で性行為に及んでいてブチギレてしまった。私は過去に読んだ小説版の007で、同時刻に仲間が死線を潜る間にボンドがテントで酸素ボンベを使いながらぬくぬくと性行為をするシーンにブチギレて以来、フィクションの山で性行為をするやつが若干嫌い。
カールが刑事からただのカールに戻ったときに、探偵的な解決に伴う余韻とかカタルシスをわりとそっちのけで、自分に向けられていた小さな信頼とそれへの報いに目をやっている気がする。凄惨で根深い事件のサスペンスでこういう読後感に向かうと、人の善性を信じていいような気持ちが広がるので私は好き。
一見、平和な均衡を保って続いている現在の状態に、刑事のカール達は未解決事件の再捜査として少しずつメスを入れてゆき、徐々に事件の核にあったしこりの全容が明かされる。悲哀や後悔、苦痛を伴いながらしこりを除いき、閉じられたできた痕を見た人の心境が少しでも変わってくれたら、という祈りのようだった。
「特捜部Q」シリーズを、デンマークのジョークや事情がわからないまま読んでいる。そのへんの事情がわかる素養があるとおそらく、主人公のカールのひねくれた語りとか、捜査の過程で通り過ぎていく人間模様みたいな部分もより楽しめるんだろうな~と思っている。
二作目の「キジ殺し」で、捜査対象の事件が結末を迎えたあとの、「夕暮れを、点滅する青いランプとサイレンの音が切り裂く」(うろ覚え)……みたいな描写から始まるエピローグがじんわり熱くて印象深い。未解決事件の捜査をする過程で、抗いがたく他人の人生や記憶に干渉したカールの行動の果てが、「身近な人を精一杯大事にしよう」になることが、私は嬉しくて仕方がない。
IMOさんも喪失を…!何年も庭にいた植物が消えてしまうのは、知り合いを亡くすように悲しいですよね。今年は本当につらい夏でした。
次は、今は鉢で育てているクリスマスローズを植えようかな?と考えています。ワンチャンの生存に期待しつつ!
夏に完全放置していた庭の草取りを始めたのですが、露地植えのクリスマスローズが知らぬ間に消えていた…!かなりショック。これまでに十回近くも夏を越して、信頼も激厚だったクリスマスローズだったので完全に油断していたが、今年の夏はマジに降雨がなさすぎた。
おいしそうに焼けました。
クサボタンは図鑑の写真や開花していない時期の緑だけを見てすごく気になっていた植物だったので、歩いている途中に不意に現れてめちゃめちゃ嬉しかった花です。色形サイズ全てがとてもかわいい。木立性のクレマチスとして手元で育てたい植物でもある。山で咲くからかわいいのだと思いつつ…。
色々かわいかったけど、ウメバチソウがやっぱりかわいい!
かわいかった花々
避暑の回顧、先月の山歩き。花をたくさん見た!花の種類が多いということは日当たりがいい、すなわち日陰が少ない場所なので、植物に浮かれながら高地の日光をモロ浴びしていた。この山歩きで被った日焼けがようやく薄くなりつつある。
余談だが、この一泊二日の小旅行から帰宅したら庭の植物がチリチリになっていた。平地はひどい猛暑だったらしい。現在は、チリチリだった植物もなんとかなっている。
「黒い錠剤」を読む下地として特に生きたのはこのへんの動画。これまで、これら以外の研究プレゼン動画も含めてとても楽しく視聴していたけど、いわゆる弱者男性がパーソナルに抱えている問題を、社会的に改善できるのではないかと模索するメチャ意義ある研究をしているんだな~と改めて強く思った。ピーター博士は研究を続けてくれ、ぐんぴぃさんは童貞のロールモデルになってくれ、という祈りを強くした。
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かつて暴力を振るい、しかし暴露によって人生を破壊された人。かつて暴力に曝されて、そしてすべてを破壊しようとする人。ただ誠実に生きているだけなのに被害を受ける人。些細なものから、破壊的なものまで、被害と加害は日常にありふれている。凶器たりえる人は日常に潜み、生傷を隠しながら生きる人は怯えながら生きる。トラウマを抱える記者が「それでも生き抜こうと決めました。人生には楽しいことがたくさんあるからじゃない。わたしが乗り越えなければ彼らが勝つことになるからです。(中略)何かやりがいのあることに人生を費やしてください。わたしもそうします」と、凶器たりえた人に投げ掛けた言葉が強く印象に残る。
主人公の刑事、記者、元軍人、路上生活者、TVスター、シングルマザーなど、バラバラの視点を転々としながら物語が進む。全員がなにかしら傷を抱え、孤立感を感じている。そして殺人事件が起こる。被疑者が明らかなように見えた事件を、刑事は、孤独に奮闘する人々から、情報と傷を提示されながら捜査を進めていく。彼らの協力と事件の収束とが重なるクライマックスのカタルシスがよかった。
そうやって利他的な善の協力者が刑事の周囲に集まると、相対的に「悪とは」も浮き上がってくるが、個々の善悪のバックボーンにある被害と加害の経験が人物ごとに異なるグラデーションを持っていたように思う。被害者と加害者は紙一重の細分化というか。
パスカル・エングマン「黒い錠剤」(清水由貴子/下倉亮一訳)を読んだ!あとがきで、北欧ミステリという系統の存在を初めて知る。映画で「特捜部Q」にしか触れたことがないが、社会問題に触れながら展開が進む傾向があるのだろうか。おもしろかった。
舞台のスウェーデンについてバキ童/セサ坊ch由来のものしかないし巻頭に記された登場人物も多いしで混乱を予期していたけど、人物それぞれが抱える生きづらさや問題によってキャラが立っていたので意外とさらさらと読めたのが嬉しかった。そしてなんと、バキ童chでのピーター博士の講義が非常に生きた。ぐんぴぃさん、あるいは彼のインタビューを笑えなかった人から感想を聞いてみたい。
島田荘司「死者が飲む水」を読んだ! 少し久々のミステリー。以前に御手洗清のシリーズを二冊読んで、なんとなく作家と私の相性悪いかもな~と思っていたんだけど、本作は比較的読みやすかった。読むときのテンポはまだわからない…。
捜査の行き詰まっていた夏の札幌での「北の者はたいてい、脳裏に一ヶ所溶けぬ氷を持っている。それが暗い冬の記憶である。(中略)冬のあらゆる陰気なものは、雪と共にまた戻ってくる」と、秋になってまた事件の糸口を探して南へと赴いたときの「(肌寒い風は)札幌と、そう大差はなかった」が印象的。過去の事件を覆い隠そうとする街、証拠を覆い隠す雪、夏に一時は忘ていた冬を連れてくる。
オリーブ、実があまり大きくならないのですよね…。品種なのか私の管理の問題なのか…。この苗は品種不明の頂き物なので分からない。とりあえず水を切らさぬようにやっています。肥料はあげすぎるほうが怖い…。
庭 水をやってもやっても追い付かないほどの暑さは少し落ち着いたとはいえ、依然として暑い。先日の夕方、庭でヤマトシジミの求愛を目撃してずっと眺めていたかったのだが、夕涼みを忘れた庭では水やりをするだけで精一杯だった。今日はほんの少しさわやか。
今年はジニアが少なく、スイレンも施肥をサボっているので、ダリアのかわいさが光っている。淡いオレンジは、花によって黄みが強かったり淡くピンクがかったりでかわいい。
オリーブは先週、強風で鉢が倒れてしまって三つ落果した。落果こそしなかったが傷ついた実も多数。三枚目は、落果してすぐの実のスケッチと、同じ実の現在を並べた写真。
❌山の一期一振
⭕山の一期一会
ファウストとシルヴィアのように山をデートスポットとして扱わず(この二人も山をなめているわけではない)、かといってパサンのように山に対して達観しているわけでもない、アルカス山男のサントルソの感性がけっこう好きだった。クロライチョウの交尾争いを冬の終わりの目印にしていたり、ネズの実を浸したウォッカを好んだり、唐松に肩入れがあったり、生活に山の存在があって、人間より他の生き物が好きな態度を隠さない。人間は住む場所や生業を変えて流浪する狼のように生きているが、サントルソは木のように山と山村に根付いて生きている。酒浸りの折れない唐松はボロボロだが目を引いた。
そういうわけでメインの男女に嫌悪感を持ったまま読んでいたけど春から夏にかけての山のみずみずしさや、山に訪れる人々の姿はとてもよかった。山の一期一振にすれ違った男が滑落、死亡して涙する夫妻や、亡くなった男の慰霊に訪れた彼の妻が印象的だった。山性行為への嫌悪感は、平地より死が身近な山でぬくぬくメイクラブ(≠生殖)をする陶酔への嫌悪なのだろうか。この嫌悪はたぶん私に山への神聖視や恐れがあるからで、とても重要な意識だとは思うけれど、山は畏敬するだけの対象でもないのか…とも思った。シルヴィアの「山には何がある?」の問いに登山経験の豊富なパサンが答えた「風」「雪」「運がよければ太陽」がちょっと深い。
パオロ・コニェッティ「狼の幸せ」(飯田亮介訳)を読んだ! 会話文に鉤括弧が…ない!? ダッシュとかもなく、段落を変えるだけで地の文とセリフを切り替えていて、イタリア文学の特徴か作家の特徴かわからないけど初見ちょっとびっくりした。
アルプスの山塊のひとつ、モンテローザの見える場所での一幕を描いた群像劇なんだけど、メイン登場人物のファウストとその恋人のシルヴィアが山小屋で性行為に及んでいてブチギレてしまった。私は過去に読んだ小説版の007で、同時刻に仲間が死線を潜る間にボンドがテントで酸素ボンベを使いながらぬくぬくと性行為をするシーンにブチギレて以来、フィクションの山で性行為をするやつが若干嫌い。
ニコ…なってもらえてうれしいです🥰このミニバラほんとに可憐で最高なんですよ~
熱帯夜には熱帯夜聞くしかないですよね?! お前らならoh俺らならyeahして暑さ乗り越えていきましょう🦉